【bayfm78】ビートルズから始まる。2【小林克也】

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494ポール・キロックトニー
・ポールは、NYからやってきたコピーライター、フランシーヌ・シュワルツと関係を持った
   そして、そのフランシーヌに、ビートルズの会社であるアップルの広報室の仕事を与えた
   これは、ポールが自分の権限で女を囲ったのと同じである
   そして、その彼女を囲うため、チェルシーのフラットからもっと便利なキャベンディッシュ・アベニューに一軒家を借りてあげた
   ポールは、フランシーヌに母性を感じていた
   そして、婚約中の女優ジェーン・アッシャーが公演ツアーで留守の間は、フランシーヌに自分の身の回りの世話をしてもらっていたのである
   こうして、ポールの生活の場面にまで足を踏み入れることになったフランシーヌは、ポールから婚約者ジェーンに関する色んな本音や不満も聞かされていた
   「ジェーンはね、物事の優先順位を最初から混同していて、自分のキャリアにがんじがらめになっているんだよ
    そのせいで、彼女が僕に与えられるものは何か ── まったくわかっていないんだ
    本当の愛って言うのは、全身全霊を捧げることなのに、彼女には理解できないんだね」
   フランシーヌは、黙ってポールの言うことを目を見ながら聞いてあげた
   そして、全部聞き終えると、こう答えた「ポール、わたしはあなたにすべてを与えられる、あなたに全部捧げてもいいの」
   そして、ポールがフランシーヌの家を訪れる回数は、日増しに多くなっていったのである
495ポール・キロックトニー:2008/04/21(月) 14:44:15 ID:???0
   フランシーヌはポールに対し、実に甲斐甲斐しく尽くした
   彼女の得意料理は、炒めた豆をのせたトーストであったが、ポールはこの味が気に入った
   久しぶりに味わう、おふくろの味だったのである
   そして、ポールがろくにしつけもしていない、ペットたちの排泄物の後始末
   これも、フランシーヌは嫌な顔一つせずにやってくれた
   ドラッグの売人のあしらい方だって、すぐに上手になったし、とにかくポールに対して、彼の望むことは何でもしてあげた
   まさに母親のような存在であった
   しかし、フランシーヌは、ポールとのメイクラブに関しては、満足していなかった
   彼女曰く「ポールはうまくも下手でもなかったわ、ただ、気持ちが全く伝わってこなかった
   ポールにとってのセックスは、きっと欲望を満たすためのものにすぎなかったのよ」
    〜 The Beatles / I've Got a Feeling
    〜 The Beatles / You Like Me To Much
     (小林)君は僕を好き過ぎる ── 面白いですよね