ビートルズ物語

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1ホワイトアルバムさん@自治議論中
この物語はフィクションです。人物、団体、その他はすべて架空のものです。
21 ◆uHoayEKUZY :2007/01/08(月) 17:10:52 ID:???
1940年、リバプール。午後11時59分。
屈辱に満ち街の悲痛な色で覆われた空に、人類史上最大の英雄を宿命付けられた赤ん坊の雄叫びがこだました。
深夜だというのに、町中の、そして隣の町から、北部のあらゆる町から人々がやって来た。
みすぼらしい納屋の奥で、母親に抱かれながら必死にうごめく生命体を一目見るために。
人々はどよめき、興奮し、嗚咽した。
敗戦国民は勇気と希望を分かち合い、祝杯を上げた。
その生命体の名は、リチャード・スターキー。
最初の産声は、「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」であった。
あまりの難産に母親は、「A hard day's night!」と呟きぶっ倒れた。
リチャードがこの世で初めて耳にした言葉である。
31 ◆uHoayEKUZY :2007/01/08(月) 17:30:57 ID:???
リチャードは病気がちな体の弱い赤ん坊であったが、母が医者を呼ぼうとすると首を横に振った。
生まれて初めて発した言葉は、「No, no, no」であった。
この時リチャードは赤ん坊ながらにしてNO NO SONGの構想を練り、30年以上後になってからそれをレコードにした。
医者の代わりに本を読んでくれと言う。
母は愛する息子のために、一日中マザー・グースを読んで聞かせた。
おかげで家計は助かったが、父親は相変わらず飲んだくれの毎日だった。
4ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/08(月) 17:45:18 ID:???
おもちろくない
51 ◆uHoayEKUZY :2007/01/08(月) 17:55:46 ID:???
やがてリチャードは自分でも字が読めるようになると、家中の本を読み漁り、それだけでは飽き足らず、町に繰り出し、本屋や学校の図書室に侵入してありとあらゆる書物を貪り読んだ。
遂に町を食い尽くした時、リチャードは20歳を迎えようとしていた。
しかし欲求は留まるどころか、加速するばかりだ。
立ち読みすれば本屋のオヤジに怒鳴られる。
知らない学校の図書室に入っていけば、生徒に不審がられる。
そういうことを気にするようになった。
リチャードは少しだけ大人になった。
しかしまだ童貞だった。
61 ◆uHoayEKUZY :2007/01/08(月) 18:10:47 ID:???
リチャードは決心した。
自分の知らない本を探すためにロンドンに行くことを。
それには金がいる。
そこで、知り合いに頼んでロカビリー・バンドに入れてもらうことにした。
リーダーのロリー・ストームに聞いたら、「一番暇で、本が読めるのはドラムスさ」と言うので早速見よう見真似で練習したら1時間で何とかマスターできたので、ロリーは彼を採用した。
リチャードの加入でハリケーンズのライブは勢いを増し、瞬く間にリバプール一の人気グループとなった。
7ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/08(月) 18:48:32 ID:5EaKaWl5
しかしその時点ですでに鼻の腫瘍は大きくなってきていたのであった…。
8ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/08(月) 18:51:40 ID:???
リチャードは手術することになった。
9ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/08(月) 20:47:02 ID:???
大河ドキュメント「ビトールズ物語」の方はどうなったの
10ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/08(月) 21:13:14 ID:???
リチャードの手術は執刀ミスにより失敗。リチャード亡くなる。

11ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/08(月) 23:11:56 ID:???
わはハハハ〜あぁ〜おもしれぇ〜
121 ◆uHoayEKUZY :2007/01/09(火) 07:07:54 ID:???
リチャードの鼻と、ロンドンから出張中の名医ジョージ・マーティン卿が格闘を始めてから半日が過ぎようとした頃、リチャードのファンだという3人の若者が手術室に乱入した。
「やあリチャード。鼻が元通りになったら、僕たちのグループでドラムを叩いてくれないか!」
またか、と思った。
リバプールいちの人気者は、最近あちこちのグループからお呼びがかかる。
彼らは花束やお菓子やフルーツ、そしてダンボール1箱分の本を持って会いに来たが、どれも読んだことがあるので、リチャードを失望させた。
「君たち、場所をわきまえたまえ。ここは手術室だぞ。」
マーティン卿は、なかなか取れない腫瘍に苛立ちながら、3人の不審者たちに注意を与えた。
「先生、いい方法があるんだよ。」
3人の中で最もズボラそうな青年はそう言うと、ポケットからおもむろにギターの弦を1本取り出し、リチャードの腫瘍に針で穴を開け、弦を糸のように通し、「君たちも手伝え」と、後ろの2人に指示を出した。
「何をしやがる!やめろ!」
リチャードは叫び、マーティン卿は突然の出来事に怒りで毛が逆立ち、すぐに止めに入ろうとしたが、ショックで抜け落ちた毛を拾うためにそれは後回しとなった。
その間に3人の青年は「1、2、3、4!」とカウントするやいなや勢いよく弦を引っ張り上げると、リチャードの“おでき”は「スポッ!」という軽やかな音と共に、一気に取れてしまった。
しばらくの沈黙の後、リチャードは我に返り、自分の鼻にそっと手をやった。
「キレてなーい」
一滴の出血も無く、鼻は元通りになっていた。
1962年、夏も終わりの頃である。
131 ◆uHoayEKUZY :2007/01/09(火) 07:47:46 ID:???
リチャードは嬉しさのあまり興奮気味に、弦を鼻に通したその男に尋ねた。「君の名は?」
ズボラだが、その存在感で周りを圧倒していた青年は、「僕はジョージ・ハリスン。ハリスン家は針を寸分の狂いも無く通すという伝統があるんだ。」
このジョークには誰も反応を示さなかったが、リチャードの心には熱いものがこみ上げ、「是非、一緒にやらせてくれ。君たちは命の恩人だ!」とグループ入りを決意した。
続いて部屋の隅で恥ずかしそうにもじもじしていた2人もこちらへやって来て自己紹介をした。
「ポール・マッカートニー。ベースを弾いている。リチャード、君に会えて嬉しいよ。」
「僕はジョン・レノン。よろしく。」
彼らの名は、ビートルズ。イギリス中のオーディションというオーディションに落ち、崖っぷちの真っ只中にいることは、当然リチャードの知る由では無かった。
それまで床に這いつくばっていたマーティン卿はようやく腰を上げ、髪を整えてから4人の前に立った。
「男の友情は結構だが、私は医師としての面子を潰された。君等はとんでもないことをやらかしたんだ。責任をどう取ってくれるのか、聞かせてもらおう。」
リチャードは言った。「マーティン先生、今は医者より音楽の方が名を残せる。僕らのプロデューサーになればいいと思うよ。」
「バカな!冗談も休み休み言え」とは思ったものの、マーティン卿は子供の頃クラシック・ピアノを弾いていた経験が有り、それが最大の趣味でもあった。
「なるほど。勝算はあるのか。」マーティン卿には4人の若僧がとても有名人になれるとは思えなかったが、取りあえず演奏を一度聴いてみることにした。
14ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/09(火) 11:17:49 ID:???
チラシの裏にでも書いとけよ
151 ◆uHoayEKUZY :2007/01/09(火) 13:44:43 ID:???
マーティン卿は4人の演奏を聴いてシビれた。
特にリチャードのドラムと声が気に入り、人望も厚い彼をリーダーと決めた。
リチャードが他の3人を鼓舞し、激励しながら演奏をリードした。
おかげでビートルズは生まれ変わった。
リチャードは3人との友情の証として鼻にリングを引っ掛けたが、痛いのですぐに指に付け替えた。
それを見たマーティン卿は彼に「リング」というあだ名を付けた。
が、呼びにくいので「リンゴ」に変えた。
ついでにスターキーも長いので「スター」に縮め、彼はリンゴ・スターとなった。
マーティン卿はさっそく友人であるEMI社長に連絡し、ビートルズのスタジオを用意するように伝えた。
マーティンとビートルズ、そして後から合流したおかまのブライアン・エプスタインは、初のレコーディングの為にロンドンに向けて出発した。
16ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/09(火) 20:23:49 ID:???
自作自演のつまんねえスレ立てんな
171 ◆uHoayEKUZY :2007/01/09(火) 22:57:37 ID:???
デビュー曲ラブ・ミー・ドゥは、リンゴのドラムが話題を呼び、いきなりヒットした。
続くプリーズ・プリーズ・ミーは惜しくも2位だったが、リンゴ歌う「ボーイズ」が入ったファースト・アルバムは売れに売れ、遂にチャートのトップに昇り詰め首位を3/4年間独走し、1963年はまさにリンゴ・イヤーとなった。
181 ◆uHoayEKUZY :2007/01/10(水) 16:42:24 ID:???
1963暮れに発売したセカンド・アルバム『リンゴかわいい』は、リンゴのヴォーカル曲「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」がイギリス中の注目を浴び、アルバムはまたしても特大ヒットとなった。
また、リンゴの良き理解者でありパートナーでもあるジョージ・ハリスンは自身初のペンによる「心配しないでお母さん」をこのアルバムで発表。リンゴもこの曲を手伝い、世界一有名なスター=ハリスンの名コンビが誕生した。
191 ◆uHoayEKUZY :2007/01/10(水) 17:02:19 ID:???
イギリスではナンバー・ワン・グループとなったビートルズも、アメリカではまだ殆ど知られていなかった。
アメリカのマイナー・レーベルが既に『バッキンガム宮殿〜ビートルズとオカン、時々リンゴ』を発売していたが、誰も買わなかった。
ブライアン・エプスタインはアメリカ侵攻の為の強力なシングルが必要だと考え、早急に書き上げる様、ビートルズのメンバーを煽った。
ジョンとポールは尊敬するリンゴの姿にインスパイアされて「リンゴの手を握りたい」を書き上げた。
この曲は1963年の暮れから年明けにかけてアメリカ全土に投下され、遂にナンバー・ワンを勝ちとった。
続いてアメリカでのメジャー・デビュー・アルバム『リンゴに会いたい』も発売され、塩化ビニール産業がアメリカ史上最大の潤いをみせた。
アメリカ国民は、あとはビートルズの到着を待つだけとなった。
201 ◆uHoayEKUZY :2007/01/10(水) 17:56:01 ID:???
アメリカに上陸したビートルズはさっそくエド・サリヴァン・ショーに出演し、全米の鼻タレがテレビに釘付けとなった。
アメリカ史上最も犯罪件数の少ない30分間のうち、少なくともリンゴが「レイプしたい(I WANNA BE YOUR MAN)」を歌っている間は誰も死ななかった。
ビートルズに敵はなかった。ビートルズは世界の中心部となった。
21ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/01/11(木) 12:05:30 ID:???
キモイ
221 ◆uHoayEKUZY :2007/01/11(木) 15:51:42 ID:???
リンゴとジョージの人気のおかげでビートルズの他の2人も今や大金持ちとなった。
アメリカから凱旋帰国したビートルズは、初の映画製作に取りかかった。
リチャード・レスターはリンゴ主演の映画が撮りたかったので、他の3人は完全に脇役となってしまった。
共演者の女優、パティ・ボイドはリンゴにぞっこんだったが、リンゴには既にモーリンという彼女がいたので、パティのことが好きなジョージにくれてやった。
ジョージは大喜びしたが、パティは初めはジョージを受け入れなかった。
しかしジョージは約50週間パティの後を付け、遂にパティは根を上げた。
その決め手となったのはジョージの自作曲「アイ・ニード・ユー」であった。
後に「レイラ」にかっさらわれるまで、ジョージはパティを約300週間キープした。
231 ◆uHoayEKUZY :2007/01/12(金) 00:51:50 ID:???
リンゴ初主演映画「ナイトは大忙し」は封切り1ヶ月前から暇人が長蛇の列を組み、イギリス各地の映画館の前には仮設住宅ができるなどの騒ぎが起きた。
更にその仮設住宅に人が押しかけ、イギリス中は大混乱となった。
このリンゴ人気にあやかり、映画館周辺にはリンゴグッズを販売する露天商が続々と現れ、それはどんなにインチキまがいのものでも飛ぶように売れた。
リンゴTシャツにリンゴバッグ、リンゴ人形、リンゴシール、リンゴ新聞、リンゴパンティなどなど。
満を持して映画は封切られ、人々はスクリーンめがけて突進し、そのまま救急車で運ばれた。
映画はマスコミからも絶賛された。
「チャップリンより偉大なリンゴ」
「リンゴかわいい」
「パティかわいい」
といった見出しが紙面を独占した。
サントラ・アルバム「やあリンゴ」も大ヒットし、1964年もリンゴ・イヤーとなった。
241 ◆uHoayEKUZY :2007/01/12(金) 15:54:17 ID:???
1965年に入ると、ライバルであるローリング・ストーンズにも初の全米ナンバー・ワン・ヒットが生まれ、ビートルズと共に60年代を牽引し、ブリティッシュ音楽産業は隆盛を極めた。
リンゴは自分だけが人気者になることを嫌い、常に他の3人にチャンスを与え続けた。
ポールとジョンに対しては、「君らはもっと目立つために、曲を沢山書くべきだ。一流のやつをね」と励まし、2番手のジョージには「君はルックスがいいから、マイペースで作曲していけばいいと思うよ」とおだてた。
そしてリンゴ本人は常に脇役に回ることに努め、「マッチ箱」「わがままハニー」「田舎娘」「ホワット・ゴーズ・オン」といった、それまで世間から徹底的に無視されて続けてきた曲を好んでカバーした。
こうしたリンゴの心憎い気遣いがあったからこそ、ポールとジョンも才能を開花させることができ、ジョージも曲作りを楽しむことができた。
そしてリンゴ本人もそのおかげで、十分過ぎるほどに読書生活を満喫したのである。
25ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/02/02(金) 09:25:45 ID:???
保守
26ホワイトアルバムさん@自治議論中:2007/03/09(金) 20:17:56 ID:???0
バンドの中心メンバー ポール・マッカートニーさんが解散を裁判所に申し出て
ビートルズの歴史は幕を閉じました。
27ホワイトアルバムさん:2007/04/20(金) 00:55:19 ID:???0
age
28ホワイトアルバムさん:2007/04/20(金) 12:31:18 ID:???0
パチパチパチ…☆☆☆☆   
29ホワイトアルバムさん:2007/04/20(金) 22:56:21 ID:5hXFYsnFO
このスレバロスWWWW
301 ◆uHoayEKUZY :2007/04/24(火) 01:28:26 ID:???O
1965年。世界一の人気者リンゴ・スターは、相変わらず影の薄い3人のハブ・フォーと共に精力的にライブをこなしていた。
この頃ジョン・レノンは自己の存在意義に悩み、落ち込み、どうすればリンゴより目立てるか、を常に模索していた。
辿り着いた答えは「巨大化」だった。とにかく容姿で目立つことを決心したジョンはステーキを10人前平らげた。
それは何ヶ月も続き、ジョンの体は順調に肥大化し、遂にその巨大顔を以て後ろに立つリンゴの姿を隠すことに成功した。
人々はその圧倒的な顔面におののき、ジョンの股間の隙間から食い入る様にリンゴを覗き込み、ジョンの顔に隠れて読書をしたかったリンゴの邪魔をした。
いずれにせよジョンはビートルズの「顔」となった。努力の賜物だ。
リンゴも応援した。「もっと食え」
しかしジョンの肥大化と共に、マスコミの妄想も誇大化した。
「私はキリストより顔がデカい」とジョークを飛ばしたジョンに対して、記者は発言をねじ曲げて新聞に掲載した為、これが世界中で物議を醸し出し、ジョンは更に有名になった。
全米各地ではビートルズ焼き討ち大会が恒例行事となり、学校の教師は生徒全員にビートルズのレコード持参を義務付け、校庭でバーベキューをした。しかし塩化ビニール臭がキツいのでレコードは家に置いてくる様に指示した。
全米中がバーベキューの為にビートルズのレコードを買った。そしてジャケットはすべて焼き払われた。
おかげで全米の人々は流しているレコードのタイトルをなかなか覚えられず、何度も同じレコードを買い、売上高は天文学的数字となった。
31ホワイトアルバムさん:2007/04/24(火) 10:09:57 ID:Yc4vh58D0
ビリー・ジョエル3度目の離婚に驚く高須に松本人志が全然興味なさそうに
松本
「ごめん、なんなん?ビリー・ジョエルって?」
高須
「え!?自分、ビリー・ジョエル興味ないんかいな?エルトン・ジョンは?」
松本
「全然ない。俺の目の前でビリー・ジョエルがエルトン・ジョンの腹ぶん殴っても何とも思わへん」

岡村隆史はローリングストーンズが来日中にオールナイトニッポンで
「全然興味ない」と発言

インパルス堤下
「みうらじゅんのポディションなんか狙ってねーよ
 洋楽何て全然知らねーし、興味ねーし」
32ホワイトアルバムさん:2007/04/24(火) 15:24:43 ID:q2oll/ew0
新・びとーるず物語か?
33ホワイトアルバムさん:2007/04/24(火) 20:11:00 ID:???O
ビトールズを超える面白おかしいスレになる事を期待しています。
34ホワイトアルバムさん:2007/04/24(火) 20:16:59 ID:???O
嫁やGFとのドリーム小説書いてもらえますか?
351 ◆uHoayEKUZY :2007/04/25(水) 00:13:33 ID:???O
1965年はなかなか終わらない。2作目の映画撮影だ。
ビートルズの周辺では毎日毎時間、金が石油の如く湧いていた。出せば当たるビートルズ様にとって、映画の内容はどうでもよかった。
バカンスのついでにフィルムを回すことになった。すでにジョンはフィルムのコマに収まりきらないほどに肥えていた。
レスター監督はフィルムを急遽カラーに変更、ジョンの映像には特に念入りに着色を施し、少しでもスリムに見せようと工作した。そのために膨大なスタッフが動員されたが金は減らなかった。
着色されたジョンを見てレスターは唸った。「ジョンは手遅れである」
どうあがいてもジョンを主役にせざるを得なかった。リンゴは喜び、読書もはかどった。
ジョンの体型を隠すため、マントを羽織らせたが、ただの太ったコウモリだった。
映画挿入歌作りも難航した。金、名誉、女、この世に欲するすべてを手に入れていたビートルズは仕事を忘れ、新曲は無かった。
恐れをなしたマーティンはハブ・スリーにハッパをかけ続けたが、どうせロクなもんは出来んだろうという予測はあった。
それは的中し、とり急ぎオーケストラを召集して挿入曲の水増しを図る一方、主題歌候補としてはまず、既発曲の「涙の乗車券」が挙げられた。
太りすぎたジョンが列車のドアから入れず、自分だけ駅のホームに置き去りにされた逸話を題材にした名曲だ。(ジョンはこの一件を根に持ち、後年になってシンシアにやり返した。)
ジョンはレコーディング中、腹が邪魔をして何度も演奏を中断させた。それに釣られて名手リンゴもドラミングを狂わされた。しかしこれは「アイ・フィール・ファイン」の時と同じ様な副産物をもたらした。
リンゴは「世話の焼ける奴だ」と言わんばかりにタイミングのズレたドラミングをそのままリズムに採用することにした。リンゴの意見は絶対である。マーティンも抜け落ちた毛が横たわる床を凝視しながら沈黙を守った。
もしもピート・ベストにこの発想があったならば、彼もビートルズを追い出されずに済んだだろう。
361 ◆uHoayEKUZY :2007/04/26(木) 00:35:01 ID:???O
映画の撮影中は毎日の様に各国から著名人が訪れ、現場に華を添えた。
ある日、天井のポスターの人が突然やって来た。砂浜で遊んでいたジョンはあまりの驚きに、思わず海に潜ってしまった。醜い肉体を見られたくなかった。毎晩オカズにしていた、憧れのブリジット・バルドー様である。
「あら、ジョン。こっちへ来ないのかしら?」
その瞬間、話しかけられた嬉しさのあまり、ジョンは全身が硬直し、足がつってしまった。「助けて!」
それを見た勇者リンゴは一目散に海へ飛び込み、有り余る巨体を抱えジョンを無事救出した。
「リンゴ、あなたは勇敢だわ」
リンゴはブリジットにキスのご褒美を受けた。その下に横たわる巨大な物体。ジョンの青春は終わった。
ジョンはブリジットと一言も口を聞けず、そのまま逃げる様にホテルの部屋へ帰り、曲作りを始めた。その光景の一部始終をビーチパラソルの下で見ていたマーティンのサングラスと額がまぶしく光った。
マーティンの予想通り、ジョンは最高傑作を書き上げた。「主題歌はこれだ。ヘルプに決定する」
「ヘルプ!」のレコーディングと映画の撮影が終了すると、ジョンは脱力感いっぱいの顔つきで自宅にこもり、無気力な日々を過ごした。
もぬけの殻となったジョンに最も危機感を感じたのはポールである。リンゴとジョージはチェスで遊んでいた。
ポールは今がチャンスと、これまでにない集中力で曲作りに没頭した。
「イエスタデイ」「夢の人」「アイム・ダウン」はビートルズを救う必要性に迫られたポールがその才能を見事に開花させた名作だ。
ポールの頑張りでアルバム『ヘルプ!』も何とか完成しビートルズは一難を免れ、ポール台頭の新時代が始まった。
リンゴは「アクト・ナチュラリー」をカバーした。相変わらずわけのわからん曲だと周りの者は思ったが、もちろん口には出さなかった。
「ドラムを叩きながら歌うの疲れる」ので、今回も1曲だけにした。リンゴの意見は絶対である。
371 ◆uHoayEKUZY :2007/04/30(月) 16:37:11 ID:???O
夜遊びをやめ、空いた時間を自宅で過ごすようになったジョン・レノン25才は息子と戯れたかったが相手にされず、仕方なくひとり屋根裏部屋で絵や詞やマスをかいて遊んだ。ついでに曲も作った。
この頃書いたものは「ノルウェーの樹海」「影の薄い男」「女なんて」「退屈な日々」といったネガティヴなものばかりで、ジョージの曲に比べらればまだまだではあったが、ジョンにしてはまあまあの出来といえるものだった。
ポールも張り切って曲を沢山書いたので、マーティンが4人に集合をかけ、ニュー・アルバムのレコーディングを行った。
スケジュールは順調に消化されていったが、「テメーのケツはテメーで拭け」のコーラスでジョンがつまずいた。鬼才ジョージの作品は歌いこなすのが難しく、どうしても音程を外してしまう。
「どうしたジョン」「もちつけ」
周りの声がプレッシャーとなり、ジョンはさらに混乱した。
マーティンはレコーディングを中断し、気分転換にジャケットを撮影することにした。
気まずい空気はフィルムさえイラつかせ、写された4人の顔は歪んでいた。しかしジョンの体型をうまく隠していたので、この写真は採用された。
381 ◆uHoayEKUZY :2007/05/07(月) 17:59:11 ID:???O
1966年に入るとジョンは加速する肥満化によって遂に身動きがとれなくなり、ステージまで車イスで移動、一躍障害者達のヒーローとなった。
楽屋には難病患者とその家族が毎晩詰めかけ、ジョンを拝み、有り難がった。
その返答として、ジョンはライブパフォーマンスで奇妙な動きを披露、絶賛とブーイングの嵐が会場を包んだ。
またこの頃になるとスタンドには空席も目立ち始め、カップルがイチャついた。
レコードジャケット焼き討ちに続いてチケットもバーベキューの燃料となったので、ほぼすべての公演が発売開始後、ビートルズのシングルをターンテーブルでひっくり返す前にソールドアウトとなった。
どう転んでも売れ続けたビートルズだが、特にジョンのノイローゼ症状が悪化し、一行は安息の地を求めてアジアツアーに出かけた。
日本に初上流したビートルズはピンクのキャデラックと街宣車に失笑し、六本木のぼったくりエリアをうろついた。
日本でもリンゴの人気は絶大で、武道館の特設ステージではドラム・セットの配備に全神経が注がれた。
残りのハブ・スリーはリンゴの付き人同然に扱われ、ポールのオーダーメイドスーツまでリンゴ用に作られたので、ポールはこの窮屈なサイズを着せられたためケツが破れた。
水玉のブリーフを露出したポールはおかっぱ娘を虜にし、日本でポールはリンゴに次ぐ人気を得た。
ジョンのマイクスタンドは日当500円のアルバイトが設置し、終日ぐらついた。
VIP待遇のリンゴとその他3人は日本で休む間もなく、さらにアジアを南下した。
フィリピンではまたしてもリンゴのみにスポットが当てられ、帰り際のマニラ空港でハブ・スリーは群集から投石、顔面パンチを喰らい、大統領もこれに参加した。
失意と怒りに満ちたハブ・スリーはライブ活動の停止を決意し、リンゴも長編小説を読みかけだったのでこれに合意、ビートルズはアメリカ公演を最後にステージから姿を消した。
391 ◆uHoayEKUZY :2007/05/07(月) 18:10:53 ID:???O
訂正
>>38
× 日本に初上流
○ 日本に初上陸
401 ◆uHoayEKUZY :2007/06/18(月) 02:00:01 ID:???O
1966年、ビートルズがステージが去る直前にレコーディングされたアルバム『リボルバー〜武道館とリンゴ、時々ハブ・スリー』が発売された。
薬でイカれたジョンの曲は、ビートルズのイメージからかけ離れたものとなりファンは困惑したが、ドラッグ常用者にとっては新境地に聞こえた。
一方のポールは神が舞い降りたかの様な作品ばかりで、彼の生涯におけるベストアルバムとなった。
ジョージは相変わらずマニアック路線を走っていたが、いつもより出しゃばって初のオープニングを含む3曲が収録された。
しかし最も注目を集めたのはやはりリンゴであった。
「イエロー・サブマリン」はタンザニア、モザンビーク、コートジボワールを始め推定世界112ヶ国で大ヒットし、イエロー・サブマリンはビートルズの代名詞となった。
41ホワイトアルバムさん:2007/07/16(月) 16:57:42 ID:???O
42ホワイトアルバムさん:2007/07/16(月) 18:06:12 ID:???O
その後ブリジット・バルドーとリンゴに恋の噂が広がった
43ホワイトアルバムさん:2007/07/16(月) 18:13:20 ID:???0
キモイから消えて、このスレ主
44ホワイトアルバムさん:2007/07/16(月) 19:39:56 ID:???O
このスレワロタ
45ホワイトアルバムさん:2007/09/16(日) 10:23:38 ID:???O
ある日僕がギターを弾いていると、音が突然狂って弦が弾け飛んでしまった。
(ジョージ、これ以上お前の遊びには付き合わんぞ。)
その日の夜遅く「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」が完成した。
ジョンとポールに追いついた瞬間さ。
46ホワイトアルバムさん:2007/11/22(木) 05:12:08 ID:???O
age
47ホワイトアルバムさん:2007/11/22(木) 20:56:01 ID:pzF1fOkF0
な ん と い う ひ ど い 小 説
48ホワイトアルバムさん:2007/11/24(土) 11:03:11 ID:BEoHtjRSO
盛り上がらないね。
ビトールズ物語は面白かった
49プロローグ:2008/01/31(木) 22:17:00 ID:Ogry8+ut0
「そう言えばビートルズのBL小説ってないよね」
ポールがモップ犬のマーサに言いました
マーサは古めかしい英語でいいました
「そうおぼゆなら、そなたが著せばよいのぢゃ そのBL小説とやら」

ポールはパイプに火を点け、ライティングデスクに向かいました
50ももこ:2008/01/31(木) 22:25:23 ID:uwjlHRxb0
リンゴって 坊主 丸儲け 今一番幸せだよね いい人だし
結構ステキな女の人付くのよね バーバラ バック 一斉 風靡
した人だ 
51ビートルズのboys' love!:2008/01/31(木) 22:49:17 ID:Ogry8+ut0
10歳のポール・マッカートニー少年は、真冬だというのに暖房の無い部屋で凍えていました
彼は学校の図書室でタバコを吸っているところを、運悪く教師に見つかってしまったのです
ポールは今、すきま風の入るせまい倉庫で、「学校でタバコを吸ってはいけない」と紙に100回書く罰を受けています
書き終わるまで、この寒い倉庫から出してもらえないのです
52ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 22:50:35 ID:Ogry8+ut0
ポールが震えているのにもかかわらず、見張りの教師はとなりの暖房の効いた部屋でエロマンガを読み、時々ポールの様子を横目でチェックしています
(あと何回書けばいいんだろ?・・・)
ポールはペンを置いて、かじかんだ手をわきにはさみました
(ああ早くテレビ観たいな・・・)
少年にはちっとも反省の色がありません
53ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 22:59:17 ID:Ogry8+ut0
ポールは、弟のマイクのことを考えました
(寒い中ぼくのこと待ってるのかな・・・先に帰ってるといいけど)
ポールはおしりを思いっきり打ち付け、気を失いました
モロくなっていた倉庫の床が抜け、ポールが建物の基礎に落ちてしまったのです

ポールは病院に運ばれ、教師はマッカートニー夫妻に平謝りしました
54ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 23:10:58 ID:Ogry8+ut0
ポールの腸骨にはヒビが入り、鎖骨がメリーソートのおまじないよろしくポッキリ折れてしまいました
「ポール!」
マイクが包帯グルグルのポールに突進して、ぶつかりました
「ポール、ダイジョブなの?コッセツしちゃったの?いたいの?」
ポールはマイクをうけとめ、少し顔をしかめました
「おにーちゃんは大丈夫だよ、マイク・・・当分キャッチボールはできないけど、ガマンな」
言い聞かせるポールに、マイクは健気にうなずきました
55ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 23:22:41 ID:Ogry8+ut0
ポールのとなりのベッドの少年が、ポールとマイクをうらやましそうに見ています

マイクが帰ってしまうと、少年はポールに話しかけました「弟、いいなあ・・・」
ポールは左手を差し出しました「ぼく、ポール よろしく キミは?」
プラスチックのカラフルな指輪を何個もはめた少年は、リッチーと呼ばれていました
が、家のほうはちっともリッチではありませんでした
56ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 23:35:18 ID:Ogry8+ut0
「ぼくはここんとこずっと病気で、医療費がすごいし勉強もできない・・・
 ぼくさえ病気をしなけりゃ、ママだってもっとらくなのにね・・・」
リッチーはちょっとうつむきました
ポールは仰天してしまいました 今まで病気で入院している人のことなんて考えてもみなかったのです
「病気はキミのせいじゃないよリッチー、キミのママだって、病気もふくめてリッチーのことを好きだと思うよ」
ポールは自分の寝言のこと、弟のマイクのこと、学校のことなんかを面白おかしくリッチーに聞かせてあげました
57ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 23:47:00 ID:Ogry8+ut0
リッチーはふと聞きました
「ポールはどうして骨折したの?・・・言いたくなければ別にいいけど」
ポールは、床が抜けたのがあまりにも突然だったため、自分がどうやって骨を折ったのかまだ知らなかったのです
とにかく、気付いたら病院でミイラみたいになっていて、マイクが飛びついてきたのです
「でっかい地震があってね、ぼくは振り落とされて滑り台のてっぺんから落ちちゃったんだ」
58ホワイトアルバムさん:2008/01/31(木) 23:48:58 ID:Ogry8+ut0
ポールやリッチーの住んでいるところでは、地震は起こりません
が、リッチーは地震ということばさえハツミミだったので、ふーんと聞き入りました
59ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 11:11:57 ID:uKiKNukA0
リッチーはマクラの下から葉巻の箱をとりだしました
「ぼくのコレクション・・・18ゲージと、24ゲージがまだなの・・・」
箱の中を見たポールは、きょとんとしました まち針のようなものがずらっと並んでいます
「リッチー、これ、なに?」
リッチーはコレクションの中の1本をつまんで、ポールに見せました
「これは、注射針 針のおしりに、ちっちゃなキャップが付いてるでしょ?これでシリンジ本体に接続するんだよ
 それから、キャップの色がいろいろでしょ?色で針の太さを見分けるんだよ」
ポールは、おそるおそる黒いキャップの付いた針を手にとりました
「それは23ゲージだよ 採血のときによく使われる針だ」
60ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 11:24:46 ID:uKiKNukA0
ポールはまた仰天してしまいました
「すげえや・・・キミはお医者さんみたいに注射器のことよく知ってるね」
リッチーはへへっと笑いました
「今度、キミの弟を紹介してよ・・・ぼくのママはなかなか見舞いに来てくれないんだ・・・」
「モチのロンだよ!マイクもすぐリッチーを好きになると思う」
61ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 11:47:50 ID:uKiKNukA0
ジョン・レノンは12歳です
ジョンはクラスを一渡りにらみつけ、きりだしました
「飛行機の翼の断面は薄っぺらいしずくの形をしている・・・この翼が空気を受けると、揚力が発生し、飛行機は浮くんだよ
 分かったか?」

ジョンは学校の屋上の端にトランクス一丁ですっくと立って、グライダーを確認しました
テントを改造して、軽くて大きなウィングを造ってしまったジョン少年は、かすむ港を見据え、ガムをはきだして走り出しました
ジョンは屋上をフルパワーで疾走し、柵を蹴りくずしておいたところからパッと飛び立ちました
62ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 12:04:41 ID:uKiKNukA0
4階建ての校舎の屋上から突如現れたトリ人間に、校庭の子供たちはわき返りました
ジョンは飛んでいることが嬉しくて、ケタケタとエンドレスに笑いました
ジョンはこのときのために3日間絶食し、体重を3キロ減らしたのです
ジョンをバカにした上流階級の子やムカツク上級生たちがちっぽけに見えます
「ざまみろ!オレの勝ちだ!」ジョンはペッとつばをはきました

風は乾いて強く、ジョンはサーマルにのってぐんぐん上昇しました
(ミロはオレのこと、見てくれたかな・・・)
ジョンは遠ざかる校庭に、恋人を想いました
63ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 12:19:50 ID:uKiKNukA0
(ゴーグルしてくればよかった・・・)
風が顔にぶつかり、ジョンは涙目になりました
まともに前から吹いてくるので、イキができません
(ウプッ・・・チクショ・・・)ジョンは首をひねって呼吸しました
ジョンは眼下の町並みにむかって叫びました「ざまみろ!ザマーミロ!」

海がキラキラ光っています ジョンは太陽を直に見て、ふっと気が遠くなりました
(あ・・・)断食がいけなかったのです
ジョンの目の前が暗くなりました (ハラ減った・・・)
そのままジョンは高度をがくっと落とし、柿の実のように落下していきました
64ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 12:39:27 ID:uKiKNukA0
途中、風圧に耐えきれなくなったウィングがバサッとコウモリ傘になりました
ジョンは頭から、冷たいアイリッシュ海にざぶんと落ちました
海水のおかげでジョンは覚醒し、本能的に溺れまいともがきました
が、ウィングがカセになって思うように動けません 万一強風にあおられても大丈夫なように、翼は手首に接着してあったのです
ぼんやりと船が何艘か見えます ジョンは空きっ腹で精一杯叫びました「助けて!だれか来て!」
ジョンは体が沈みそうになっているのに気がつきました「助けてください!」
脚をばたつかせて一隻の船に近づこうとしましたが、ウィングのおかげでちっとも進みません
(もう、いいよ・・・みんなバイバイ・・・)ジョンは水中に没しました
65ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 12:55:58 ID:uKiKNukA0
黒い背ビレがジョンのほうへやってきました
立派なマンボウさんです
マンボウは沈んでいくジョンのトランクスをひょいとくわえました
そしてジョンを水面に引き上げ、ジョンの下に回りこみ、ジョンを背中にのっけました
マンボウは一艘のトロール船に向かってすいすいと泳ぎ出しました

「何かこっちに来るぞ!」アランセーターの船乗りが噛みたばこをやっている仲間に言いました
「マンボウだ!人間をしょってる!」ジョンは引き上げられ、マンボウにはクラゲがプレゼントされました
66ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 13:03:12 ID:uKiKNukA0
ジョンはマンボウにおんぶされていたとき、頭が海中に没していたため、水を飲んでしまっていました
「この子はパンツ一丁で背中に羽つけて、いったい何やってたんだ?」アランセーターがいいました
クルーの救命措置のおかげで、ジョンの心臓は何とか動き出しました
「あとは病院でやってもらおう」
67ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 13:16:16 ID:uKiKNukA0
病室の二人は、廊下がさわがしいのに気付きました
「何かあったのかな、リッチー」ポールは見に行きたくてうずうずしました
「だれか運び込まれたんだろ?ポール、オシッコしたくなったら言って・・・看護婦さんよりもぼくのが恥ずかしくないでしょ?」
入院生活に慣れたリッチーはこともなげに言いました
そのとき、ドアがチャッと開いてベッドが一つガラガラと入ってきました
リッチーとポールは顔を見合わせました

ジョンは接着剤をベンゼンでとかしてウィングをはずしてもらい、肺の水を取って、肺炎にならないように投薬を受けたのです
68ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 13:27:45 ID:uKiKNukA0
ジョンはすやすやと寝ています
リッチーとポールは肩をすくめました
リッチーはジョンをよく見ようとベッドから出ました
動けないポールも身をのりだしました
「この子、病気なのかな・・・包帯してないし、点滴受けてるから、病気かな・・・」
リッチーは新入りの子の顔を眺めました
唐突にジョンが目を開けました「何見てんだよ」かすれ声で言いました
69ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 19:25:05 ID:uKiKNukA0
ドギマギしたリッチーは、必死でベッドの下を探りました
リッチーの手に包まれていたのはまっくろな子猫です 彼はオズオズとクロネコをさしだしました
ジョンは慣れた手つきで子猫を受け取ると、テレたように言いました「お前、子猫育ててたのかよ 病院で」
70ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 19:34:52 ID:???0
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71ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 19:35:20 ID:???0
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73ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 19:37:24 ID:uKiKNukA0
翌日の午後、3人の部屋に見舞い客が来ました マイクとマッカートニー婦人です
マイクはリンゴになつき、ジョンとマイクは互いを気に入りました
マッカ婦人はジョンに言いました「手を叩いたらベッドの下に隠れるように、そのクロネコを訓練しないとね」

74ホワイトアルバムさん:2008/02/01(金) 19:40:09 ID:kwwsWIPA0
ビリー・ジョエル3度目の離婚に驚く高須に松本人志が全然興味なさそうに
松本
「ごめん、なんなん?ビリー・ジョエルって?」
高須
「え!?自分、ビリー・ジョエル興味ないんかいな?エルトン・ジョンは?」
松本
「全然ない
 俺の目の前でビリー・ジョエルがエルトン・ジョンの腹ぶん殴っても何とも思わへん」

岡村隆史はローリングストーンズが来日中にオールナイトニッポンで
「全然興味ない」と発言

インパルス堤下
「みうらじゅんのポジションなんか狙ってねーよ
 洋楽何て全然知らねーし、興味ねーし」

猫ひろし
「僕等の番組(ラジオ番組)終わったんですよ。今は知らないおじさんがやってて」
城咲仁
「わけのわからない60年代の洋楽流してるんですよ。団塊世代向けの」
カンニング竹山
「こんな時間にやっても、ジジイはこの時間起きてねーんじゃねーの?」
3人
「(爆笑)」
75ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 17:09:53 ID:m4xi8leq0
小さな紳士、ジョージ・ハリスンは9歳になったばかりです
パジャマ姿のジョージは両親のベッドルームのドアをノックしました ママに聞きたいことがあったのです
ドアを開けたのは、おおらかなオーラをまとった女性、ルイーズ・ハリスンです
「おやジョージ、どうしたんだい?中へおはいり」
ジョージは深刻な顔できりだしました「ママ、あのさ・・・」
ルイーズはヒザを折り、テディベアを抱いた息子と目の高さをあわせました「なんだい?ジョージ」
「あのね、ママ・・・人間って、生まれる前はみんな死んでるの?」
ルイーズはジョージのパジャマのボタンを直してから、言いました「たとえば、テーブルやフライパンは死んじゃったりしないでしょ?
壊れて使えなくなったりはするけどね・・・」
76ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 17:40:37 ID:m4xi8leq0
「・・・死ぬっていうのは、生き物だけにできる芸当なのさ 生を受ける前に死ぬ人間なんて、いないと思うね・・・
 みんな生まれる前は、『だれにも知られてない』ってだけだよ ジョージ、お前も、ママのおなかに宿ったときに
 家族みんなに『知られた』ってわけ」
ルイーズは、眉をよせて一心に聞き入る息子を、テディごとハグしました
ジョージは安堵の表情をうかべて言いました「ママ、おやすみなさい」
ルイーズは、ジョージのほわほわのほっぺにキスしました「世界一かわいいジョージ、ぐっすりおやすみ」
77ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 18:42:19 ID:m4xi8leq0
学校の帰り道、ジョージはベルトで束ねた教科書を右手に持ち替え左手に持ち替えしながらぼんやりと歩いていました
聖ジョージ病院の中庭に、黒い子猫がいます(捨て猫かな・・・)ジョージは近づいてみました
そのとき視線を感じたジョージは、すっと顔を上げました
病室の窓から顔を出している子がいます ジョージと目があうと、その子は手旗信号で何か言いました
信号に慣れていなかったジョージは、読めなかったので“もう一回やって”と返信しました 

その子のメッセージは“ネコを連れて上がってこい”でした
78ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 18:58:32 ID:m4xi8leq0
ジョージは言われたとおり、子猫(ダイナという名前でした)を抱いて病院に入っていきました
ダイナはおとなしくジョージの胸につかまっていました

ジョージは薬品のにおいのする病院の階段を、おそるおそる上がっていきました
(たしかあいつは3階くらいにいたな・・・)廊下の向こうからナースがやってきます
ジョージはあわててクロネコを服の中につっこみました「すいません 子供が入院してる部屋って、どこですか?」

子供たちの入院しているフロアに案内されたジョージは、どの部屋に入ったもんかなと立ちつくしました
すると、どこからかブタの鳴き声が聞こえてきました
79ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 19:17:29 ID:m4xi8leq0
(そうか!さっきの子は、病院で飼われてる動物の飼育係だったんだ!)
ジョージは納得すると、ブタの声が聞こえてきた部屋のドアをノックもせずに開けました

ダ、ダ、ダーン!戸が開いたのと、3つの風船が続けざまに弾けたのは同時でした ダイナはジョージのおなかに思いっきりツメをたてました
ダイナがジョージの襟からぴゅーんと飛び出し、ジョージは引っかかれたおなかのキズを調べました
80ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 19:30:32 ID:m4xi8leq0
ブタの鳴き真似をしたのはジョンでした そんでもって風船を割ったのもジョンでした
3つめを膨らませているとき、ドアがいきなり開いたのにビックリして、ジョンは息を吹き込みすぎてしまったのです
大きな風船だったので、他の2つもつられて割れてしまいました

風船の割れる音に驚いて、入院中の子供や看護婦さんたちがやってきました
ジョージの引っかきキズは消毒され、ジョンは動いてはいけないのに風船を膨らませていたことがバレ、
リンゴは病室で子猫を育てていたことで小言をちょうだいしました
81ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 19:55:16 ID:m4xi8leq0
次の日、ジョージはダイナをつれてリッチー、ジョン、ポールのお見舞いにいきました
ジョンは“トリ人間事件”のおかげで有名になっていましたが、ジョージは、リッチーやポールのことは知りませんでした

「ハイ、ジョージ!」ポールが元気よく叫んで、顔をしかめました 鎖骨にひびいたのです
「チハ!みんな、おとなしくしてた?」ジョージはテレかくしに笑いました「ママが、ダイナを家に置いてもいいって言ってた」
ジョンがスケッチブックから顔を上げて言いました
「ダイナはオレのだ!リッチーがくれたんだよ!
 オレはもうすぐ退院だから、そんとき返して」
みんなシーンとしました 
82ホワイトアルバムさん:2008/02/02(土) 21:52:56 ID:m4xi8leq0
リッチーは、そっぽを向いて窓の外をながめました
ジョンがもうすぐこの病室からいなくなってしまうことぐらい、リッチーには分かっていました
一緒の部屋に入院してきた子と仲良くなっても、どの子もリッチーより先に笑顔で退院してしまうのでした
・・・たまに、死んでしまう子もいました
ジョンの鉛筆の音だけが聞こえます
「リッチー・・・」ポールがそう言ったようにジョージには聞こえました

「みんながぼくの兄弟だったら・・・」リッチーは部屋のだれにも聞かれないようにつぶやきました
その声は、しかし、他の3人にしっかり届いていたのです 一心不乱にスケッチブックにマルを書いているように見えるジョンにでさえも・・・
83ホワイトアルバムさん:2008/02/03(日) 21:11:12 ID:P8zrrnAp0
沈黙を破ってポールが言いました「ぼくら4人で、合唱団をやらないか?」

84ホワイトアルバムさん:2008/02/03(日) 21:25:59 ID:P8zrrnAp0
再び、みんなはシーンとしました
4人とも、歌は大好きでした
「・・・合唱団作って、結婚式で歌うの?」ジョージが生意気な口をきいています
リッチーは興味ありそうな顔をしています「チーム名は、なんにするの?」
ジョンは、ポールの発言が聞こえなかったように鉛筆を動かしています
85ホワイトアルバムさん:2008/02/03(日) 21:27:44 ID:Fnskr1e80
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87ホワイトアルバムさん:2008/02/03(日) 21:28:33 ID:cEY4hbYw0
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はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
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はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっわっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
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わっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
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はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっわっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!
88ホワイトアルバムさん:2008/02/03(日) 21:28:53 ID:Fnskr1e80
わっはっはっはっはっはっはっはっはっわっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっわっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
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はっはっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっわっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっわっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ
はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!
89ホワイトアルバムさん:2008/02/03(日) 21:50:19 ID:P8zrrnAp0
ポールは、包帯の上から胸をボリボリ掻きながら言いました
「ぼくら4人で、オーストリアのプロ合唱団にも負けないような天使の歌声を披露する・・・
 きっとドゥワップみたいなブームになるよ」
そのとき、ずっと黙っていたジョンがバチン!とスケッチブックを閉じ、立ちあがりました

「いや、ちがう!オレらは小児性愛者を救う4人組になる!裸で歌うんだ!それもエッチな歌を!
 ペドフィリアたちはいつも欲求不満なんだ!子供にセックスを強要することは禁止されてる!
 じゃあどうやって満たされない性欲をなだめればいいんだ!あいつらだって好きで子供しか愛せないようになったわけじゃないッ!
 オレたちが4体の“歌うエロス像”になれば、世界中の子供たちがレイプされるのを未然に防ぐとこができるんだ!」
90ホワイトアルバムさん:2008/02/05(火) 16:43:06 ID:gK2Veqd30
「ペドフィリアって?」リッチーとジョージが同時に聞きました
「ぼくらみたいなかわいい子とヤリたいと思ってるヤツラのことさ」ポールは自分で言って、寒気を催しました
「・・・だけど、やっぱり小児性愛者は子供の裸を見るだけじゃ満足しないんじゃない?」ポールはジョンに振りました
ジョンはダイナの目やにをとってやりました「とりあえず、やってみようよ・・・ペドじゃない人にもウケるかもよ」
91ホワイトアルバムさん:2008/02/05(火) 19:24:41 ID:gK2Veqd30
・音楽的なことについてはJマッカートニー(←僕のパパ)の指導を仰ぐ
・“キューピッド”のイメージを定着させるため、伴奏には64弦のちっちゃいハープを借りてきて使う
・僕らがやろうとしてることをだれにも教えない(本番は仮面を付けて歌う)
・路上ライブはやらない(どこかクラブで歌う)
・警察が来たら二手に分かれ、ハープを運ぶ二人は逃げることに専念し、もう一方の二人はおとりになって注意を引きながら逃走する
・歌うときは仮面の他は何も身につけない(指輪はOK)
・収入は均等に分ける ギャラが4で割り切れないときはモノに替えて4等分する
・歌は時と場合にもよるが、なるべく格調高いやつにして、ルックスとのギャップを強調する
92ホワイトアルバムさん:2008/02/05(火) 19:49:18 ID:gK2Veqd30
・ペドフィリアに迷惑をかけないために、映画やラジオなど不特定多数の人間に知られる場所への出演は(もし依頼されたら)断る
・“リバプール少年合唱団”と名乗る
・家族に迷惑をかけないよう、本名は言わない(各人、家で偽名を考えてくる)
・裸でいる理由を聞かれたら、“ファッション”と答える

4人は何回も話しあい、アイディアを出しあいました
決定事項は、ポールがお得意の鏡文字でB紙に書き出しておきました
ジョンが「マイクを入れる」という案を出しましたが、ポールの「秘密を守れるかどうか」の一言で一蹴されました
93ホワイトアルバムさん:2008/02/06(水) 12:16:10 ID:56/tO/2c0
数日後、ジョンは無事退院し、ジョージと一緒にポールの父親に合唱の指導を頼みに行きました
ついでに、ハープのレンタルもお願いすることにしました

ミュージシャン、ジェームズ・マッカートニーは歌を習いたいという少年たちの申し出に大喜びしましたが顔には出しませんでした
「どうしてハープを使うの?ピアノの方が音量もあるのに」ジェームズはジョンとジョージにたずねました
ジョージが答えました「ぼくらケルトの血を引いてますから」
94ホワイトアルバムさん:2008/02/06(水) 12:37:36 ID:56/tO/2c0
「なにが“血”だよ」
「なんだよ!ジョンだって言葉に詰まってたじゃないか・・・」
コーラスのレッスンの約束を首尾よくとりつけた二人は子犬のようにじゃれあいながら病室に入っていきました
「ハイ、ジョン!ジョージ!」リッチーとポールが威勢よく言いました
「よう」「チハ!」寒い外から暖かい部屋に来た二人はほおが真っ赤です
ジョージはポールの包帯の量が減っているのにめざとく気付きました
「肩の骨、治ったの?腰も早く完治するといいね」
ポールは簡単にうんと言って、ジョージと同じくらい赤くなりました
ジョンはリッチーのヒザに頭をのっけ、子猫のダイナをセーターから出しました「リッチー、聞けよ ジョージはケルト民族の末裔なんだとさ」
ジョージはガルルとうなりました「もうやめてよ!ジョンだってケルト系だろ?!」
95ホワイトアルバムさん:2008/02/08(金) 20:25:12 ID:oPYPQ1iM0
4人は自分たちで音楽に関する本を借りてきて、楽典を勉強しました
リッチーは読み書きの基本がなってなかったので、ずいぶん苦労したようでした
そこは5線譜を一番よく知っていたポールが助けました

ポールの骨折が完全に治るころには、リバプール少年合唱団のメンバー全員が楽譜を(だいたいは)読めるようになっていました
96ホワイトアルバムさん:2008/02/08(金) 20:30:56 ID:oPYPQ1iM0
リッチーは体調にもよりますが、毎週土曜と日曜は家に帰ることを許されていました
4人は日曜を使って、ジェームズ・マッカートニーに歌を習うことにしたのです
97ホワイトアルバムさん:2008/02/10(日) 17:53:39 ID:pMCFAYML0
メンバーは4人とも、まだ声変わりしていません
98ホワイトアルバムさん:2008/02/11(月) 16:05:14 ID:ESOLip/00
そして、イチバン音痴なのがジョージでした
99ホワイトアルバムさん:2008/02/17(日) 20:34:45 ID:???0
1♪力を抜いて歌うべし
2♪歌っているときは夕飯のことを考えるべからず
3♪プロの音を聴いて盗むべし
この3つがジェームズ・マッカ氏の提示した目標でした
ジョンは最初、目標“2♪”が守れませんでしたが、ジェームズがおやつを差し入れて練習の後4人に配るという策のおかげで克服しました
リッチーの体調と相談しながらのレッスンだったので少々遅れも取りましたが、
4人が歌を習い始めて5ヶ月後にリバプール少年合唱団は(フリチンにドミノマスクで)デビューしたのでした
100ホワイトアルバムさん:2008/02/18(月) 12:10:49 ID:lz3AktHg0
初舞台は昼間からにぎわうパブでした
そのパブのおかかえバンドの休憩時間に3曲ぐらい歌う、という仕事をもらった4人は“ユニホーム”に着替え、意気揚々と飛び出しました
「ちは!リバプール少年合唱団です オーケストラが休んでる間、ぼくらのショーを楽しんでください・・・」ジョンがマイクテストをかねて言いました
呑兵衛たちはあっけにとられています
少年たちは鼻から上をかくす仮面を付けています 手足が日に焼けていますが、おなかやおしりは真っ白なのです
集音マイクを少し遠ざけて合唱が始まると、少年たちの息づかいに合わせてシシトウのようなオチンチンが上がったり下がったりします
一人はヒザにのせたアイリッシュハープを弾いています
101ホワイトアルバムさん:2008/02/18(月) 12:27:37 ID:lz3AktHg0
歌われているのはバッハの宗教音楽です
大人用の混声四部合唱をジェームズが子供用に書き直したのです
音の近い4つのパートなので混声四部合唱に比べたらスケールが小さいかもしれません
でも4人の少年の声はよくとけあって、まるでクラリネットのカルテットのようです 
ジェームズの“2♪歌っているときは夕飯のことを考えるべからず”が功を奏したのです
聴衆はジョッキを持つ手をとめ、信じられない思いで聴いています
10歳かそこいらの子たちがバッハの不協和音まで完璧に歌いこなしているのです 
しかも驚くべきことに、そのうち一人はイスに座り、ラップハープでアルベルティ・バスを弾きながら歌っています
102ホワイトアルバムさん:2008/02/19(火) 01:27:04 ID:???O
おもろいw
続き期待
103ホワイトアルバムさん:2008/02/19(火) 17:37:26 ID:y0fkmbyx0
4人は曲間をほとんど開けずにぶっ続けで3曲歌い、観客に何か質問する間も与えず引っ込んでしまいました
104ホワイトアルバムさん:2008/02/19(火) 18:14:59 ID:y0fkmbyx0
そでにいたバンドのオジサンたちも少年たちに何か聞きたいことがありそうでしたが、4人は腰にタオルを巻き麦わら帽を目深にかぶると、
キャリーに入れたハープをかつぎ、ギャラをもらってサッサと立ち去りました
105ホワイトアルバムさん:2008/02/19(火) 19:11:34 ID:y0fkmbyx0
4人は早歩きに徹し、人目につかない木立で仮面をとり、そこにかくしてあった服を着たのでした
「あ〜・・・寒かったぁ☆」

リバプール少年合唱団は、舞台にハマってしまいました
4人は、お客の前で歌を披露できる週末を待ち遠しく思うようになりました
もちろん、レッスンにも身が入ります
106ホワイトアルバムさん:2008/02/19(火) 19:50:08 ID:y0fkmbyx0
ジェームズはレッスンの目的を“パーティの出し物に困らないため”と聞いていましたが、どうも腑に落ちません
(なんで最近の流行歌じゃなくて、500年も前の曲とかをやりたがるんだろう・・・別に悪いことではないけど・・・
 それに、ジョージなんかすぐサボるかと思ったが、みんな日曜になるとちゃんと集まって、真剣に教えを受けている・・・
 ひょっとするとパーティは立て前で、何か大事な目標かなんかがあるのかもな・・・なんだろ?・・・まあいいや・・・)
思慮深いジェームズはこんなふうに考えていました
彼は余計なことは聞かず、4人の熱意に答えて絶妙な指導をしました
ジェームズは、愛する息子ポールはモチロンのこと、この音楽好きで陽気な少年たちが気に入っていたのです
107ホワイトアルバムさん:2008/02/19(火) 20:23:36 ID:y0fkmbyx0
4人はショーをすませると、収入を山分けをするのももどかしく次はどこに出演するか、選曲のセンスはどうだったか、について話しあいました
コーラスに取り憑かれてしまった少年たちは、出番をもらうことが全てでした
それでも、身元が割れないように細心の注意を払って行動しました
さいわい酒場はいっぱいありましたから、仕事には困りませんでした
リバプール少年合唱団はなるべく同じ場所で歌うことのないようにするため、必要とあらば自転車で遠くに出向くこともありました
グデグデの酔っぱらいがからんだり、異常に煙かったり、オーディエンスがバーテンと呑み客の2人だけだったり、道に迷ったり、
・・・と全く割にあわない仕事に見えますが、4人はもう夢中でドミノマスクひとつでステージに上がり続けました
108ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 10:37:12 ID:WSnvgLQo0
それはちょうど、借り物なんかじゃなく、自分たち専用のハープが買えるほど少年たちが稼いだころでした
困ったことになりました
ジョージです
109ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 11:04:02 ID:WSnvgLQo0
世にもやっかいな病気に、ジョージはかかってしまいました
練習のときはなんともないのに、お客さんの前で歌うと、ジョージはバカ笑いしてしまうのです
リバプール少年合唱団が舞台に登場し、観客が4人の出で立ちに度肝を抜かれ、少年たちが歌い始めてしばらくすると
ジョージの息はあらくなり(ムスコの上下が一人だけ早くなって)、そして吹き出します
他の3人がキモを冷やして何事もなかったように歌い続けるなか、
ジョージは口を押さえて背中を丸め、クツクツクツと笑って歌どころではありません
客は一瞬ぽかんとしてから、すぐヤジります なにやってんだ!マジメにやれよ!
110ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 11:42:44 ID:WSnvgLQo0
結局ジョージはショーの間中笑い続けたのでした

「なにやってんだジョージ!マジメにやれよ!」ポールはジョージのおでこを指で激しく突きました 
ジョージは大きくよろけました
「なにがそんなにおもしろかったの?」聴衆の罵声が相当こたえたらしいリンゴは、悲しそうに聞きました
ジョージの眉がへの字になりました「・・・、・・・分かんない・・・」ごめんなさい、と言いたいのに泣き声しかでてきません
「まあ、しかたない、許してやるか・・・次はやるなよ」ジョンは来週のことに話題を移しました
111ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 12:11:52 ID:WSnvgLQo0
しかし次もその次も、笑いの発作は本番をねらって必ずジョージにおそいかかったのです
ジョージは“絶対笑わない!”と誓うのですが、いざステージに上がって合唱を始めると笑いのスイッチが入ってしまい、
もう舞台を降りるまで止まりません 
112ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 12:16:41 ID:WSnvgLQo0
何も可笑しいことはないのに、後から後から笑いがこみ上げて、呼吸ができないほどです
観客はヤジを浴びせたり、手近な物を投げたりしました ジョージのバカ笑いにつられて笑ってしまう人もありました
そのとき蹄鉄のペーパーウェイトがジョンの足の甲に飛んできました
危険!危険!リバプール少年合唱団は服を着ていないので、大けがをしかねません
それにハープはレンタルです
4人は目で示し合わせ、ハープをかつぎ、笑い続けるジョージを引きずって大急ぎでギャラももらわず逃げ出しました
113ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 12:27:16 ID:WSnvgLQo0
ある平日の午後、少年たちはリッチーの病室に集まりました
ジョージは家から持ってきた花を窓際の花瓶に飾りました・・・ジョージはしょげて元気がありません
ジョンは怒りをなんとか押さえつけています 
張り詰めた部屋の空気に、子猫のダイナまでが緊張してシャチホコばっています
114ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 12:38:25 ID:???0
くそつまんねーのあげんなくず。
115ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 17:33:03 ID:???0
意を決して、ジョージは言いました「ぼくのかわりを探してください・・・」

116ホワイトアルバムさん:2008/02/20(水) 18:14:23 ID:???0
いつもはじゃれ合い、冗談を言い合っている少年たちですが、このときばかりは押し黙っています
だれかが何か言おうとして空気を吸い込みましたが、何も言わずに息を吐き出してしまいました
そして、また間があきました
ジョンは、いきなり立ち上がりました
そしてジョージの手を引き、振り向きもせずに部屋を出て行きました
117ホワイトアルバムさん:2008/02/21(木) 15:02:59 ID:???0
あまりに突然のことだったので、病室に取り残されたリッチーとポールはアラン?!という顔をしてドアを見つめました
「何がどうしたの?」目をまん丸にして、ポールがつぶやきました
「トイレに行ったんだと思うよ・・・病院のお便所はコワいから、つれションするんじゃないの?・・・」リッチーは疲れたように言いました
118ホワイトアルバムさん:2008/02/21(木) 15:22:01 ID:???0
たまに青い目が悲しげに見えるリッチーですが、今日は一層しょんぼりしています 「ぼくもトイレ行ってこようかな・・・」
リッチーは起き上がってサンダルをつっかけ、ふらふらと行ってしまいました
ポールは、指先にできたハープの傷をながめました
119ホワイトアルバムさん:2008/02/21(木) 15:47:25 ID:???0
「ジョン?・・・」薄暗いトイレに来たリッチーは小さく呼んでみました
だれもいないようです(電気ぐらい付けてよね・・・)
リッチーはいつか聞いた怪談のことを考えないようにしながらパタパタと入って行き、ズボンをおろしました
できるだけ急いでおしっこを飛ばします
いっぱいたまっているらしく、おしっこはなかなか終わりません 
120ホワイトアルバムさん:2008/02/21(木) 20:32:09 ID:???0
リッチーはあせりだしました
そのとき、うぎゃーっという声がしました
驚いてキレたリッチーは、うぎゃーっと叫びながら一目散に逃げていきました
なんのことはない、野良猫がケンカをおっぱじめただけだったのですが、相当ビクついていたリッチーには人間の断末魔の声に聞こえたのです
後にはリッチーのズボンだけが、まるでぬけがらのように取り残されていました
121ホワイトアルバムさん:2008/02/21(木) 21:12:06 ID:???0
ところで、ジョンとジョージはどうしたのでしょう?
二人は、かけあし禁止の病院内でバタバタと走っていました ジョンは無表情、ジョージは引きつった顔です
実は、ジョンにも、別段ジョージを連れてどこ行こうという考えはなかったのです
ただむしゃくしゃして、気付いたらジョージの手をひっぱって階段をかけおりていたのでした
ジョージはスピードについて行けず、脚がもつれ気味になっています「アウッ・・・こ・コワいよジョン!転んじゃうよ〜(*_*)」
ジョンはロバート医師の診察室の前でキッととまりました ジョージがジョンにびたーんとぶつかりました
「イタタ・・・ひどいよジョン、今日のジョン、どうかしてる・・・」
122ホワイトアルバムさん:2008/02/23(土) 18:54:07 ID:???0
「どうかしてるのはお前のほうだぞ、ジョージ・・・オレは、お前の笑いのツボに癌ができてると見た
 だから医者にたのんで、注射でもなんでもいいからそのクソいまいましい“ジョージ・ハリスン病”を治してもらうことにした
 治らなかったらマイク・マッカートニーをリバプール少年合唱団に入れる お前のかわりにな」
123ホワイトアルバムさん:2008/02/23(土) 20:06:18 ID:???0
注射!ジョージは満身の力を使って抵抗を試みました「ゴメン、ジョン、ぼく注射はダメなの!お願いだからぼくをドクターに診せないで・・・」
ジョンはもう少しで手をはなしてしまうところでした「お前キンタマついてんだろ!今のうちに治しとけよ」
ジョージは必死でジタバタしました「ぼくはどこも悪かないよ!リッチーとポールに会いたいよー」
ジョンが行かせまいと引っ張るので、ジョージの上着はびろーんとのびています「言うこと聞けよジョージ、ほねおっちゃうぞ!」
「医者なんかキライだよ!ぼくを病院にかからせるくらいなら、ぼくなんかクビにしてマイクを入れたらどーなの?!」
普段ノドをつぶさないために大声を出さないジョージが、血を吐くように叫びました
124ホワイトアルバムさん:2008/02/24(日) 17:39:38 ID:???0
ジョンは、ジョージのこめかみに握りこぶしをパップン!と食らわせ、力任せにロバート医師の部屋につれ込みました
125ホワイトアルバムさん:2008/02/26(火) 12:01:37 ID:???0
「リッチー・・・イイィー!」ジョージはパンチに朦朧としながらも、ジョンの手から逃げようと抗いました
なんとしてでも注射は拒否するつもりです
ロバートはソファで胸に手をあててぐっすり眠っていました そこへ二人がなだれ込んできたので、急患かと思って飛び起きました
「・・・なにごとだ?!」彼はリンカーン大統領にちょっと似た、ヒゲの小児科医でした
126ホワイトアルバムさん:2008/02/26(火) 18:02:57 ID:???0
ロバート医師は注射をしないと誓い、ようやくジョージをイスに座らせました
「笑いをコントロールできない?・・・ハテ」医者はジョージのおなかをキュッキュッと触りました
「練習では何ともないのに、お客がいると笑っちゃうんです」ジョージは、まだロバート医師をこわがっています
ジョンはロバートの肩を軽快にたたいています 肩たたきが上手なのです
127ホワイトアルバムさん:2008/02/27(水) 13:58:24 ID:???0
Drロバートは、“ハリスン病”はヒステリーの一種かもしれないと思いました
128ホワイトアルバムさん:2008/02/27(水) 20:36:51 ID:???0
医者は困りました ヒステリーのような心の病気のウラには、何か必ず忌まわしい体験があるものです
でも“キミ、最近災難に遭わなかった?”なんて聞くのは無粋なように思われます
129ホワイトアルバムさん:2008/02/27(水) 22:04:56 ID:???0
ジョージはロバートの困り顔を見て、急に心配になりました「ぼくって病気なの?」
Drロバートはあわててニッコリしました「精神が少し参ってるみたいだが、体は至って健康だと思うよ ところでジョージ、キミは何人家族?」
聴衆の前で笑いが止まらなかったのはぼくがタルんでいたからではなくて、精神的な病気にかかっていたからだった、っていうことかナ・・・
そう思うと、ジョージはちょっぴり気が軽くなりました ジョージは言いました「お兄ちゃんが3人います リッチー、ジョン、ポール」
130ホワイトアルバムさん:2008/03/01(土) 15:06:44 ID:???0
ジョンはドキッとしました 肩たたきの手がぱたっと止まってしまいました(ジョージがオレのことを兄貴って言った!)
本当は、ジョージには血のつながった一人の姉と二人の兄がいるのですが、
ロバートに質問されたときなぜかジョージは無意識のうちにリッチーとジョンとポールが兄弟だと答えてしまったのです
「ほう、ジョージは末っ子なんだね 他には?」Drロバートはメモをとりながら聞きました
「パパとママ だから、ぼくは6人家族だよ」ジョージはそう言って、こめかみのたんこぶをそっと触りました(イテテ・・・)
131ホワイトアルバムさん:2008/03/01(土) 18:31:44 ID:???0
Drロブはしばらくジョージと話して、このジョージ・ハリスンという患者には性格的な欠陥が見あたらず、
心の病気をもっている可能性は低いということが分かってきました 
じゃあ“笑いが止まらない”のはなぜなのでしょう 新種の病気でしょうか
「ジョージ、お客さんの前で笑っちゃったときのこと、詳しく話してくれる?」Drロブは優しく聞きました
ジョージはハッと息をのんで、ロバートの肩をタカタカとたたいているジョンを見ました
132ホワイトアルバムさん:2008/03/02(日) 20:29:27 ID:???0
ジョージはロバート医師に、屋上に行きまひょうと誘いました ジョンもひょこひょこついてきました
快晴です 
屋上にはだれもいませんでした 3人は柵に背中をあずけてペッタリと座りました ジョージは心を決め、切り出しました

「この前の土曜の昼、リバプール少年合唱団の出番があって・・・また笑いの波がおそってくるんじゃないかって、ぼくはそれだけが心配だった・・・
 ぼくはだれかに歌を聴いてもらうのが好きなんです 
 だからぼくはステージに出て行く前に、合唱団のメンバーと聖ジョージに“バカ笑いしません”って誓ったんです」 
133ホワイトアルバムさん:2008/03/02(日) 21:26:35 ID:???0
ジョンはロバートの聴診器に興味をしめしました ロバートはかしてやりました
ジョージは続けました
「お客さんを見ても、ぼくは緊張しませんでした リッチーが“グーテンターク!”ってさけんで、ポールがハープで“トロイメライ”の前奏をボロロンって弾いて・・・
 そのあとは真っ白で覚えてない 気がついたらぼくは舞台裏で横になってた・・・みんなの顔を見て、ぼくはまた失敗したって分かった」
ジョージのほっぺに聴診器をあてながら、ジョンは代わりに説明しました
「ジョージはひとことふたこと歌っただけで急に体をおって笑い出した オレはついカッとなってジョージを・・・たたいて・・・
 オレらは結局、30秒ももたずにそでにひっこんじゃったよ 客は罵声をあげたり帽子を投げたり、とっても喜んでくれたよ」 
134ホワイトアルバムさん:2008/03/04(火) 17:51:38 ID:???0
「キミらリバプール少年合唱団は、たった4人でコーラスをやってるわけ?」ロバートは静かに言いました
ジョンは聴診器でジョージの呼吸音を聞きながら答えました「そうだよ “フルチン・アモール”4人組さ」
ジョージは聴診器を思いっきりハタいてやりました 
135ホワイトアルバムさん:2008/03/04(火) 19:27:13 ID:???0
「???」ジョンが何のことについて口をすべらしてしまったのか、Drロブには理解できませんでした「大丈夫か、ジョン?」
大丈夫ではありません 耳の穴にイヤーピースを挿入した状態で聴診器を何かにぶつけると・・・分かりますよね?
136ホワイトアルバムさん:2008/03/06(木) 18:00:56 ID:???0
ジョージは医者の手を握って夢中で言いました「“ジョージ・ハリスン症候群”がよくならなければ、ぼくの代わりの子をスカウトすることになっています・・・」
泣くまいと深く息を吸ってから、ジョージは続けました「合唱団をクビになるのはいやだ・・・ぼくは合唱団のみんなが好きだし、歌が好きなんです」
 
137ホワイトアルバムさん:2008/03/10(月) 20:26:11 ID:???0
Drロブは決心しました “ハリスン病”の正体が何なのか皆目見当が付きませんが、ジョージを担当することにしました
「ベストを尽くすよ、ジョージ」
138ホワイトアルバムさん:2008/03/11(火) 14:27:24 ID:???0
当分人前で歌うのは控えてくれと、ロバートはジョンとジョージに言いました
ジョンはしかたなく承知し、リバプール少年合唱団はしばらくの間活動を休止することになりました
139ホワイトアルバムさん:2008/03/11(火) 14:38:40 ID:???0
しかし4人は、合唱団が休みになっても依然としてレッスンは続けました
それどころか平日の午後も病院につどって(屋上で、雨の日はリッチーの病室で)自主的に歌うようになりました
練習ついでによくジョージはロバート医師に診てもらっていました
診察代は肩たたきか、事務処理の手伝いでまかなわれたのでした
140ホワイトアルバムさん:2008/03/11(火) 15:44:13 ID:???0
冬が去って、春が来ました
休職中のリバプール少年合唱団はムゾルグスキー“展覧会の絵”やA・コープランド“エル・サロン・メヒコ”など
器楽曲をジェームズ・マッカートニーに4声の合唱用に直してもらい、チャレンジするようになっていました
もちろん声楽曲にも優れたものがまだ数知れずあるのですが、4人はジェームズが持ってきた室内楽のレコードに感銘を受け、
歌詞のない器楽曲の重唱が、純粋に声の重なりだけにおもきを置いていることを痛く歓迎しました
141ホワイトアルバムさん:2008/03/12(水) 12:45:43 ID:???0
コーラスの技術は向上していくのに、ハリスン病は一向に良くなっていませんでした
実は、ジョージのバカ笑いの発作はもうおさまったろうと判断して(ジョンの独断)、4人がロブに内緒で舞台にたってしまったことがあったのです
結果はさんざんでした 
ジョージ以外のメンバーはなんとか最後まで歌い続けたものの、のんだくれたちには不評を買いました(出演料も出ませんでした)
142ホワイトアルバムさん:2008/03/12(水) 13:16:31 ID:???0
ジョージは大量の涙と鼻水にはばまれながら、その時のことを担当医のロバートに話しました
「先生おこらないで・・・土曜日に、お客さんの前で歌いました・・・だって、うまくやれると思ったもん・・・
 ごめんなさい・・・先生と約束したのに・・・でも絶対うまくいくと思ったんです・・・
 でもね、でも、でもね、(50回繰り返し)・・・やっぱり笑っちゃった、歌えなかった」
ジョージはワイワイと泣きだしました
143名画座:2008/03/12(水) 13:52:40 ID:1r0o6csS0

ビートルズ来日の際、台風2個が東京を直撃した。

これは偶然ではなかった。

http://japansconspiracy.hp.infoseek.co.jp/02/p008.html#page99
144ホワイトアルバムさん:2008/03/12(水) 15:41:01 ID:???0
その日の診察にはリッチーとジョンとポールが同席していました
リッチーは世にも悲しそうな顔をして首をふっています
ジョンは肩たたきをやめて小声で謝りました「オレが言いだしたんです すいませんでした・・・許してください」
ポールはしゃくり上げるジョージをしっかり抱きしめました
145ホワイトアルバムさん:2008/03/12(水) 16:04:43 ID:???0
Drロバートはリバプール少年合唱団の面々が沈黙してしまうのを待って、言いました
「ジョージがどうして笑いをとめられないのか、全く分からないんだよ、参ったな〜
 正直、参ってる・・・今、本を読んだり専門家に会ったりしてるが、収穫はない・・・
 もしかしたらジョージ、キミの症例は世界初かもしれない
 それでも心配しないで 前にも言ったとおり、ぼくは最善を尽くすからね」
ロバートは、少年たちの合唱を聴いてみたいもんだと思いました なぜか、4人の歌を好きになるような予感がしました
そのためにはジョージを治してやる必要があります
146ホワイトアルバムさん:2008/03/12(水) 16:42:38 ID:???0
診察を終えて4人を帰した後、ロバートは(近くに人がいないことを確かめてから)とバカ笑いしてみました
(あ〜疲れた・・・)1分も笑っていたでしょうか 意外と腹筋を使うものです
ジョージは腹筋を痛めたのかもしれない、ロバートは考えました コーラスの練習中に腹の筋肉を鍛錬していて肉離れなんかを起こし、笑い上戸に・・・
「ありえん」ロバートは手をふって自説を撤回しました
147ホワイトアルバムさん:2008/03/12(水) 16:52:42 ID:???0
じゃあ何だ、詐病だっていうのか・・・仲間と合唱を愛するジョージ・ハリスン少年が、仮病を使って周りに迷惑をかけたりするもんか・・・
ロバートは机につっぷしてしまいました「産婦人科が役に立つかもな・・・」
148:2008/03/12(水) 18:09:55 ID:zQTnYIT00
ビートルズ
149ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 10:28:39 ID:???0
その夜、ジョージはなかなか寝付けませんでした
(世界初の症例…世界初…?!)
ジョージはがばっと起き上がりました 
パジャマ姿で家を抜け出し、はだしでてくてく歩いていきました
150ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 12:16:05 ID:???0
方向オンチのジョージは、夜道でぱたっと立ち止まりました 
同じような建物が並んでいます

151ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 12:28:48 ID:???0
ワオオォーン・・・ワン!ギャン!ヒャンヒャン!
152ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 12:54:10 ID:???0
室内で2匹の子犬をもてあましている家があるようです
ジョージの目指す家はそこでした
アウーン・・・キャンキャン!バウッ!ウォォーン・・・ 2階の窓で、ポール・プードルとマイク・マルチーズが夜の遠吠えをしています
ワゥワゥワゥ、アオオォーン! ジョージ・ゴールデンレトリバーが高く吠えました
マッカ兄弟は思わぬ(犬の)来客に大喜びしました「ワオージョージ!!今玄関を開けるからね!」
153ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 17:38:30 ID:???0
おそろいの寝巻きを着たマッカ兄弟は、古ぼけた小さなクマのぬいぐるみをともなって立っているジョージを出迎えました
「うれしいよ、来てくれて…さあ入って入って」
二人のにぎやかで手荒い歓迎を受けて、やっぱりここに来てよかったとジョージは思いました
154ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 18:17:29 ID:???0
マイクが嬉々としてプリンやらジュースやらを運んできました「パジャマパーティだよ、夜を徹して楽しもう!」
3人とも夜更かしが楽しくて仕方ない年頃でした
そしてまた3人ともどっちかというとHなほうでしたから、おやつを食べるのも忘れてスケベなことについて話し込みました
徹夜だ、と張り切っていたマイクがコップを取り落として眠ってしまうと、ポールとジョージは思わず顔を見合わせてニヤッとしました
実は2人もアクビをかみ殺していたのですが、マイクをベッドにねかせて毛布をかけ、パーティを続行しました
155ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 18:31:53 ID:???0
毛は生えたか、とかジズムの飛距離はどのぐらいか、とかについて2人がディスカッションするうちにマイクがイビキをかき始めました
「もう3:45だね・・・」ジョージが、ズボンに手を突っ込んで幼い性器を掻きながら言いました
ポールもつられてかゆくなったらしく、服の上からポリポリやりました「ジョージお前、何か心配事あるだろ?食う量が異様に少ない」
156ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 18:48:07 ID:???0
「ウン・・・」ジョージは目を伏せました コイツちょっとリッチーに似てきたかも・・・ポールは思いました
ジョージは打ち明けました「ぼくの笑い病のこと、ロバート先生があんなふうに言うとは思わなかった・・・なんか病気に降伏したみたいに聞こえるよ」
157ホワイトアルバムさん:2008/03/13(木) 19:34:35 ID:???0
ポールはしばらく息もできなければ、口もきけませんでした
「・・・ぼくは、病気といえばネコひっかき病とか感冒とかほんの軽いのしかやったことないから、病気のことは何も知らないも同然だけど、
 でもな、よっく聞けよジョージ、必死の病って言われた結核だって今は治るようになったじゃない
 人間はね、どんなに恐れられてる病気も、結局はやっつけちゃうんだよ・・・医者ってすごいな」
ジョージは目を丸くしてポールににじり寄りました しっかりとジョージの両肩をつかみ、ポールは言いました「明日、ロバートにぼくらの歌を聴いてもらおう」
158翌日の午後・・・:2008/03/14(金) 19:26:10 ID:???0
聖ジョージ病院の3階、リッチーの病室にて、少年たちの歌が披露されることになっていました
観客はロバート医師ただ一人です
4人はひとしきりふざけた後で、医者をミニコンサートに招待するために呼びに行きました
おしゃべりが彼らのウォーミングアップなのです
「ドクターロブ、リバプール少年合唱団の歌を聴いてください」ジョンがスネたような顔をして言いました
知った人の前で歌うので、4人は裸ではなく、もちろん仮面も付けていません

ポールが首をかすかにかたむけて前奏をやりだしました
159ホワイトアルバムさん:2008/03/14(金) 20:00:10 ID:???0
alas...my love...you do me wrong...
“グリーンスリーブス”です
ポールがソロを歌い、後の3人は教会のトロンボーンのような透き通った和音でバックコーラスを付けています
主旋律より、バックの和音パートのほうが難しいのです(ロバートは気付きませんでしたが、リッチーがジョンにつられてしまったところがありました)
少年合唱団と聴き入る一人の医者が“グリーンスリーブス”の深緑色な世界に引き込まれかけたとき、ジョージの発作が姿を現しました
160ホワイトアルバムさん:2008/03/15(土) 18:00:02 ID:???0
ぎょーっほっほー
ほーっほっほー・・・
うわーっはーっはーっ ひゃーっひゃっひゃ〜 ヒャイーン!
161ホワイトアルバムさん:2008/03/15(土) 18:15:44 ID:???0
ロブは我に返りました
ジョージはしゃがみこんで笑いこけています
ロバートは白衣を脱ぎ、ジョージの頭にばさっとかぶせました 「ドクター!・・・」リッチーが叫びました
異常に興奮して呼吸困難に陥った人は、目の前を布でおおって暗くしてやるとたちまち落ち着くのですが、
ジョージの笑いの虫には効かないようです
162ホワイトアルバムさん:2008/03/15(土) 18:33:33 ID:???0
「ジョージ、いいか、深呼吸して・・・」ロバートは必死でさとしましたが、そんなものは意味がないと分かっていました
床に仰向けに転がったジョージは顔をゆがめてウッヒャッヒャッ・・・と笑い続け、聞き分けのないダダッコのように足を激しくバタバタさせました
163ホワイトアルバムさん:2008/03/15(土) 18:42:05 ID:???0
「いつもはどうやって笑いをとめてるんだ?」困ったロバートは努めて冷静に、少年たちに聞きました
164ホワイトアルバムさん:2008/03/16(日) 11:01:01 ID:???0
「・・・」3人は顔を見合わせました いつもは舞台から引き離せば、ジョージのバカ笑いは次第におさまるのです
「ほっとくしかないよ 自然に鎮まるのを待つだけ」笑い声にかき消されないよう、ジョンが声を張り上げました
(何だと?!)ロブは頭を抱えました
ジョージはけたたましく笑い続け、顔色があかむらさきを帯びてきています
ロブには、笑い転げるジョージがケガをしないように物をどけてやることしかできませんでした
16530分ほど経って・・・:2008/03/16(日) 11:16:10 ID:???0
やっと笑いやんだジョージは、しくしくと泣き出しました
失禁してしまったのです
ロブがしばらくの間外してくれとたのんだので、リッチーたちはいませんでした
シンとした病室にジョージのすすり泣きと、ロバートがジョージの背中をさするスリスリという音だけが聞かれました
166ホワイトアルバムさん:2008/03/16(日) 11:46:21 ID:???0
「疲れたな・・・」ロバートは大判な手でジョージをさすりながら、静かに言いました
ジョージのすすり泣きが大きくなり、小さな肩がどうしようもなく揺れました
ロバートはジョージをヨッと引き寄せ、ヒザに座らせました
ジョージはロバートの腕の中から逃げだそうとするような動作を見せましたが、力が抜けてしまって動けないようでした
「いいんだよジョージ、落ち着くまでずっとここにいような」
ガマンできなくなったジョージは、ロブの胸にほっぺをくっつけ、声をあげて泣き出しました
167ホワイトアルバムさん:2008/03/17(月) 15:46:42 ID:???0
ロブが自室に戻ると、リッチーたちがココアを淹れて待っていました
にっこりほほえんで、ロブはカップを受け取りました「ありがとう・・・」
168ホワイトアルバムさん:2008/03/17(月) 16:05:23 ID:???0
「リッチー、勝手で悪いがキミの服を借りたよ ジョージがズボンをちょいと汚したからな・・・」ロバートに言われ、リッチーは“別にいいよ”というようにに肩をすくめました
さてと・・・ロバートはリンカーンヒゲを指ではさみながら話し出しました
「ジョージのことだが、問題はあの子の神経にあると思う どうやって治すかっていうとね」
169ホワイトアルバムさん:2008/03/17(月) 16:12:17 ID:???0
「・・・(せーのっ)まだ解明されてない あの病気事態、知られてないものだ あと50年先だったら分かってたかもしれない」
170ホワイトアルバムさん:2008/03/22(土) 22:00:17 ID:???0
(そんな顔するなよ)ジョンの憤怒の表情を見たロブは心の中で思いました(まるでぼくがジョージの病気の根源みたいに見えるじゃないか)
「なあキミたち、そう暗い顔するもんじゃない・・・ジョージは人前で歌わなけりゃいいんだ
 声が出なくなったわけでもないし、命が無くなったわけでもない  ジョージぬきでコーラスをやれよ ヒマがあったらぼくも客席に紛れ込みたいな」
ロブは淡々と話しながら、実は3人の目の前から屁のように消えてしまいたいと本気で願っていました
171ホワイトアルバムさん:2008/03/24(月) 17:11:41 ID:???0
3人は医者の部屋からひっそりと出て行きました
ロバートもその部屋を出てカギをかけ、シャワー室にこもりました
172ホワイトアルバムさん:2008/03/24(月) 17:21:45 ID:???0
「クールに行こう」ロバートの部屋を辞して廊下を歩きながら、ジョンが言いました「ロブの言うとおりだ ジョージを下ろして、マイクを入れよう」
「・・・そうだな・・・」ひきつった顔でポールが応じました
リッチーもしかたなくうなずきました これまでも、彼の人生にはあきらめなければならないことが山積みだったのです
173ホワイトアルバムさん:2008/03/24(月) 17:28:43 ID:???0
重い足取りでトボトボと歩いてきた3人がリッチーの病室をのぞくと、ベッドにジョージが座っていました
ジョージは眠そうに目をこすっていました 疲れ切って眠り、今しがた目を覚ましたところでした
174ホワイトアルバムさん:2008/03/24(月) 18:27:42 ID:???0
キューピーさんのように目だけキョロッと動かして“お兄ちゃん”たちをみとめたジョージは、マザーグースをやり出しました「♪Are you sleepin' are you sleepin'」
ジョージはイヤなことを経験した直後でも―笑いの発作におそわれ断腸の思いをし、その拍子に粗相をしてしまった後でも―
わりとカラッとしている、という不思議な面を持っているのです(ぐっすり寝て気分がすっきりしただけかもしれませんが)
あまりにも幸せそうに歌うジョージがかわいかったのと、何よりこのアーユースリーピンという曲は輪唱に向くのとで、ポール→ジョン→リッチーの順にリバプール少年合唱団全員が輪唱に参加しました
175ホワイトアルバムさん:2008/03/28(金) 19:45:50 ID:???0
Are you sleeping,x2
Brother John,x2
Morning bells are ringing,x2
Ding dong ding♪ x2
(修道士ジョン、もう起きたら?朝のカリオンが鳴っている、ディン ドン ディン・・・)

“din' don' din' ”最後に残ったリッチーが心細そうに歌い終えると、4人は全く同時に笑いこけました
病室の外には、マザーグースを聞きつけた同じフロアの子どもたちがナンダナンダという顔をして立っていました
176日曜日・・・:2008/03/28(金) 21:09:58 ID:???0
「およ?ジョージはどうした?」レッスンに現れた4人の少年を見て、ポールの父親ジェームズ・マッカは内心驚きました
4人の中にジョージの(ハニカミひとつまみ入りの)片笑みはなく、代わりに有頂天のマイクがはしゃいでいました「リッチー、ジョン、背比べしようよ♪ね、ね?」
だれもジェームズの問いに答えません 
どうやらマイクがジョージの後釜を務めるようです
177ホワイトアルバムさん:2008/03/28(金) 21:33:12 ID:???0
ジェームズは、恐くなりました
レッスンを一回も休まずあんなに嬉しそうにコーラスをやっていたジョージの姿はなく、代わりにマイクが、年上の仲間たちの中に入れてもらえた喜びであふれています
(ジョージに何かあったのか?事故とか、病気とか・・・)
ジェームズは、ジョンとリッチーとジョージをも自分の息子のようにかわいく思い始めていたので、ジョージの思いがけぬ不在は大きなショックでした
178ホワイトアルバムさん:2008/03/28(金) 21:48:35 ID:???0
彼は自分を落ち着かせました
(ジョージは引っ越しただけかも知れないじゃないか・・・
 それとも恋人ができたとか、勉強がおもしろくなったとかで、合唱に対する興味を失ってしまっただけなのかも知れない、いや、女のコはまだ早いか)
それでもやっぱり心配でした ジョージの安否が気になる・・・そこで彼はこう出ました
「残念だな・・・あの才能のあるジョージがいないなんて」
179ホワイトアルバムさん:2008/03/28(金) 22:01:25 ID:???0
そのときジェームズは、ふと背後のガラス窓からのぞかれているような気がして振り返りましが、不審な姿は見えませんでした
180ホワイトアルバムさん:2008/03/28(金) 22:27:35 ID:???0
「コーラスの途中で笑いの発作を起こした人、っていると思う?」怪訝そうに窓を見ているジェームズの背中に、ポールが唐突に質問を投げました
ジェームズはがばっと振り向きました「なにっ?どこでそんな話を?」
「ジョージが笑い病なんだよッ」ジョンが叫びました 合唱で鍛えられた声帯だったので、思ったより大きな声が出てしまったようでした「なんで笑い病なんだッどうせなら盲腸にでもなればよかったのに」
181ホワイトアルバムさん:2008/03/28(金) 22:53:14 ID:???0
ジェームズは脈がすっ飛ぶほどビックリしました
「わたしはまた、だれかがキミらに笑いの発作のことを話してしまったのかと思ったよ わたしへの悪意をもってね」
マイク以外の3人がえっと息をのみました マイクは会話についていけず、ムッとしてジョンを見上げました
「他言無用だぞ」ジェームズは自分を信じ、少年たちを信じて、墓まで持って行くつもりだった長い間の秘密を打ち明けました
「わたしはまさにその笑い病にかかっていたことがあるのだ」
182ホワイトアルバムさん:2008/03/29(土) 21:10:15 ID:???0
世界は狭い・・・!
3人は、稀な病気だというハリスン病(仮名)の経験のある人がこんな目と鼻の先にいたなんて、信じられませんでした
ハリスン病を克服する方法を伝授してもらえるかもしれません でも、先にやることがあります
ポールは弟に言いました
「いい、マイク、今からぼくたちが話すことは、ジョージの重大な秘密なんだ 人にしゃべらないと誓え スクールバスでお前のとなりの席に座る友達にもだ
 約束できないなら、部屋の外に出てシンバルでもたたいてな」 
183ホワイトアルバムさん:2008/03/29(土) 21:15:05 ID:???0
マイクは目に涙をたたえ、首を横に振りました「聖ジョージの名にかけて、秘密を守ることを誓います ここにいさせて・・・」
184ホワイトアルバムさん:2008/03/30(日) 17:12:25 ID:???0
マイクは一人一人の顔を見つめ、こうも言いました「ぼくはジョージを尊敬してるし、何よりジョージのことがとっても心配だよ・・・」
リッチーはマイクをほわっと抱擁しました
並外れて冷静でネガ君なジョンは、ジェームズの笑い病の話は嘘かも知れないと考えていました「ジェームズ、本当にハリスン病の発作を起こしたことがあるの?」
ジェームズはちょっと笑いました「おっと待てよジョン、新しい病気や症状なんかに名前をつけるとき、傷病者の名前を使ってはいけないんだそうだよ 
 発見者の名前とか、地名とかをとって病名にするのはありだとさ・・・さてと、まずわたしの笑い病のことを話そうか」                  
185ホワイトアルバムさん:2008/04/12(土) 18:44:06 ID:???0
ジェームズは2人の息子たち以外の少年にも家族に対して持つような気持ちを感じました
「フフ、ジョンはまだ信じてないみたいだな、顔に書いてあるよ・・・
 まあいい、わたしの心躍る思い出話を聞けば自ずと信じるだろう」
186ホワイトアルバムさん:2008/04/12(土) 19:07:07 ID:???0
話しだそうとしましたが、ジェームズはどうしても切り出せません
彼は下を向き、眉間をもみました
リッチー、ジョン、ポール、マイク、みんな神妙に待っています
ジェームズは、笑い病を患った経緯を忘れたのではありません ノドに何かがつかえた感じなのです
心を許した妻にさえ未だ言えずにいる、あまり有り難くない記憶を声に出して話さなくてはなりません
悪夢のようです
何度も唾を空気と一緒クタにのみ、ジェームズはやっとひとこと言いました
「ジョージを連れてきてくれないか?ぜひジョージにも聞いてもらいたいんだ」
187ホワイトアルバムさん:2008/04/12(土) 20:02:42 ID:???0
ジョンが息をきらして帰ってきました ジョージと、ヒゲ面のやせた男を連れています
「お待たせ!ジェームズおじさん、この人はジョージの担当医のロバート医師だよ お医者さんがいてくれたら心強いでしょ?
 ドクターロブ、この人がポールのパパのジェームズ・マッカートニーです」
2人のしつけの良い大人は礼儀正しく初対面の挨拶をしました
ジョージは、ジェームズと医者の握手をワクワクして見つめました
ジョンは、その場しのぎの慰めは大キライな人間なので、ジョージに言ったのは「話しがあるから来てくれ」一言だけだったのです
それでもジョージは敏感に希望(の気配)を嗅ぎ取って、なんだか嬉しいことが起こるような予感に震えていました 
笑い病が治って、また聴衆に歌を披露できるようになることと同じくらい嬉しいことが・・・
188ホワイトアルバムさん:2008/04/21(月) 16:05:56 ID:???0
ジョンは、ジェームズのためを思ってロバート医師を連れてきたのですが、ジェームズにとっては人数が増えたことでかえって話しにくかったりするのでした
「すまない、懺悔室に入って神様に自分の罪を告解するみたいな感じがする・・・とても話せそうにない・・・」
ジェームズはほとんどすすり泣いていました
ロブが言いました
「電気を消して、カーテンを閉めてみてはどうでしょう 告解席もたいていは薄暗いものですよ」
部屋は真っ暗になり、子どもたちはこれから起こることをわすれてちょっとウキウキしました
189Jマッカ大いに語る:2008/04/21(月) 16:57:23 ID:???0
「わたしは、ちょうどジョージくらいの歳の子どもだったころ、とある教会のお抱え聖歌隊のメンバーだった 1930年代のことだ・・・
 ソプラノが児童合唱、アルトが女声、テナーとバスが男声だった でも例外もあって、音感があって高い声を出すのが苦手な子どもが、アルトに抜擢されてたこともあったな・・・
 週3回レッスンがあって、厳しかったよ
 この聖歌隊は教会が使われるときにはたいてい動員されていたから、賛美歌の他にも葬送行進曲やら、結婚式の祝い曲やら、楽しいダンスの伴奏曲、ケルト民謡、何でも歌ったよ
 聖歌隊といってもね、報酬はまるでなかったと思うよ もうほんとに、ボランティア状態だったような気がする
 それでも、指導者が熱心な音楽家で、音楽のことだけじゃなくいろんなことを教えてくれた、異性との付き合い方とか・・・」
ジェームズは、クスッと思い出し笑いをしました 
190ホワイトアルバムさん:2008/05/31(土) 00:39:12 ID:???0
ジェームズは表情をひきしめ、続けました
「その聖歌隊にはラジャブという私と同じ年頃の男の子がいたんだ、彼が事の起こりだったのかもしれない・・・」
191ホワイトアルバムさん:2008/05/31(土) 01:11:30 ID:???0
「・・・いや、ラジャブのせいだけではないよな、わたしの笑い病は運命だったんだ
 ラジャブとわたしは友達で・・・というより、思いっきり殴り合ってストレス解消をする、いわばケンカ友達だった
 一番先に手を出したのはわたしだ、照明か何かの残像がまだ目に焼き付いているときに、わたしはふと横にいたラジャブのほうを見たんだ
 まだ子どもで、科学の知識などまるで持っていなかったわたしは、まぶしいライトで残像ができるなんて知らなかった
 わたしの残像はちょうどラジャブの鼻にとまっていた 彼の鼻先にでっかいゴミが付いているように見えてしまったんだよ
 だから手をつっとのばして、ラジャブの顔にさわったんだ、チリを取ってやるためにね」 
192ホワイトアルバムさん:2008/09/02(火) 23:22:14 ID:???0
193ホワイトアルバムさん:2008/09/18(木) 23:09:44 ID:???0
保守あげ
194ホワイトアルバムさん:2008/10/25(土) 20:05:46 ID:???0
>>191
笑い病?ww
195ホワイトアルバムさん:2008/11/08(土) 14:57:07 ID:???0
むかしむかし、リバプールという町に
196ホワイトアルバムさん:2008/12/07(日) 21:56:27 ID:SiEbFd820
>>49>>51=・・・・・・・が死んだぜヒャッホー!!
キモい自己満足ストーリーでこの良スレを汚してくれたあの穀潰しの命日(いつだか知らんが)を皆で祝おう。
そして野郎のことは一日も早く忘れよう。
197ホワイトアルバムさん:2009/03/16(月) 15:43:13 ID:???O
ごめんなさい
198ホワイトアルバムさん:2009/06/15(月) 07:04:55 ID:Izgdu/cm0
三沢が死んだ。
ジョンが死んだ時以来のショック!

199ホワイトアルバムさん:2009/09/06(日) 15:57:00 ID:Uw7cXhB/0
みっさっわ!みっさっわ!
200ホワイトアルバムさん
200ゲト