東京・赤坂の衆院議員宿舎建て替えをめぐり、担当する民間業者選定から漏れた
大手デベロッパー「森ビル」(港区)が「選定手続きは違法」と主張して、衆院議長を
相手に選定の取り消しなどを求める行政訴訟を13日に東京地裁に起こすことが分
かった。宿舎建て替えは、公共事業や運営に民間企業を活用する「PFI法」による
事業として行われるが、森ビルは「従来の公共工事の入札と大差ない業者選定をし
ており、法の理念が守られていない」と話している。
森ビル側弁護士によると、PFI法をめぐる今回のような訴訟は初めてという。
赤坂の議員宿舎は1964年から入居が始まり、3棟に125世帯分の部屋を備える。
老朽化したことや部屋が狭いことから、昨年4月にPFI法に基づく事業として、300
世帯を収容できる宿舎への建て替えが決まった。
同12月に締め切られた入札には、森ビル▽鹿島▽大林組――の3グループが参加
し、それぞれ約373億円、318億円、363億円の価格を示した。森ビルグループは、
40階建ての高層ビル建設を提案。最も高い見積もりとなったが、周辺の施設と一体
化して整備を進め、ビル内に民間施設を多く取り入れて、テナントなどからの税収や
家賃収入の確保に力点を置いた。
しかし、28階建てを提案し入札価格が最も低かった鹿島グループが、事前に公表さ
れていた審査基準に照らして最高の評価を得て、今年2月に落札した。
(以下略全文は下記サイトにて)
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030510k0000m040127011c.html