(テクノバーン 8/11 12:52)米空軍研究所と米ボーイング社は7日、
鏡面を使ってレーザー光線を屈折させて目標物を破壊する実験に成功したことを発表した。
この実験は米ニューメキシコ州のカートランド空軍基地で米空軍研究所と
米ボーイング社の統合防衛システム部門の共同で行われたもので、
クレーンを使って地上30メートルに高さに75センチメートル大の鏡でできた
レーザー光のリレー装置(Aerospace Relay Mirror System)を設置。
出力1キロワットのレーザー光をこのリレー装置に照射して屈折させること
によって別の方角にある目標物を破壊するというものとなる。
このレーザー光のリレー装置は二つの鏡面で構成されており、最初の鏡面を
使ってレーザー光を収束させると同時にもう一方の鏡面体に照射、
もう一方の鏡面体では収束したレーザー光を大気の状態などを考慮に
入れて目標に誘導させるというものとなる(反射望遠鏡の構造に近い)。
米空軍では100〜1000キロワットの出力を持つ実用レーザー兵器の
開発を進めており、今回、実験を行ったレーザー光のリレー装置を
大気の乱れを受け難い高高度を飛行する航空機や地球周回軌道上の
衛星に設置することでこれまでのレーザー兵器では原理的に捕捉が
難しかった直線上にない目標物の攻撃も可能としたいとしている。
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