http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070503-00000001-khk-l04 宮城・伊豆沼 バス駆除の人工産卵床壊される
ラムサール条約登録湿地である伊豆沼・内沼(宮城県栗原、登米市)のブラックバス駆
除活動で、駆除に使う人工産卵床が何者かに壊される被害が出ていることが分かった。
活動を進めている県伊豆沼・内沼環境保全財団は佐沼署と協議し、「心ない行為には厳
しく対処する」と対応に乗り出した。
財団によると、4月30日にあったバス駆除活動で、被害が見つかった。伊豆沼に沈め
た人工産卵床150個のうち、踏まれて壊されたり、ひっくり返されたりといった被害
が30―40個ほどあった。
インターネットの匿名掲示板に「邪魔なので壊してきた」などと、嫌がらせであること
をうかがわせる書き込みがあったという。設置場所の周囲はロープで囲んで入れないよ
うにしてあるため、何者かが故意にやった可能性が高いという。
人工産卵床は、樹脂でできた約80センチ四方のかご状の仕掛け。卵を産みやすいよう
な構造で、ブラックバスの親とふ化した稚魚を一網打尽にする。財団は2日までに修理
・修復作業を終えた。今後、佐沼署と連携して沼周辺のパトロールを行うとともに、注
意を呼び掛ける看板を沼辺に立てることにしている。
伊豆沼・内沼のバス駆除活動は今年で4年目。人工産卵床を開発し、ボランティア組織
「バス・バスターズ」が主導する先駆的な取り組みなどを実践し、環境省のバス駆除モ
デル地区に指定されている。
今年のバス駆除活動は4月中旬に始まり、県内外から多くのボランティアが参加してい
る。今後も水曜と日曜に駆除活動を行う予定だ。財団は「ボランティアの人たちもショ
ックを受けている。今後、同じような行為が続くようなら(被害届提出など)法的対応
を取る」と話している。