ええ、バスのせいで人類が絶滅するそうです。
どの魚でもそんな数字だせますが?
飛んでいるトンボを水中からジャンプしてぱくり。オオクチバス(ブラックバス)の食欲と能力は、それほどのものらしい
▼バスの胃からはカエルにネズミ、水鳥まで出てくる。滋賀県の実験では、在来魚種だけの池に放ったニゴロブナの稚魚の3カ月後生存率は62%、オオクチバスとブルーギルを加えると0%だった
▼国内生態系に影響を及ぼす外来生物の指定で、オオクチバスのリスト入りが決まりそうだ。環境省の小委員会で、いったん見送られかけたが、小池百合子環境相のひと声で逆転した
▼指定の根拠になる特定外来生物被害防止法は、オオクチバスを最大の標的にしていたはずだ。主役外しの動きは、釣りファンや関係業界への配慮が働いたためらしい。
バス釣り人口は数百万人といわれる。広く定着したレジャーだが、趣味や経済効果を優先させるのは間違っている▼特定の種が増殖して生態系が乱れ、生物多様性が失われるのはなぜ問題か。
行き着く先に人類を含む動植物すべての生存の危機があるからだ。種の数が多いほど、気候変動や感染症などに耐え抜ける種の数も自然と多くなる。逆に少なければ全滅の確率が高まる。多様性と生き残りは同義語といってよい
▼人間は自然なしに生きられない。ニゴロブナにもオオクチバスにも生き残ってほしい。そのためにも、生態系保護を最優先で進めたい。
2005年1月23日
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/bongo/index.html