【必勝不敗】能代工業 十九冠目【V58】

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366バスケ大好き名無しさん
何分かして、彼女はようやく口を開いた。

ξ゚听)ξ「働きます」

彼女の言葉は力強かった。

( ^ω^)「…良かった」




( ^ω^)「その方がすっきりできると思うお」

ここで話さなければ、彼女はきっとその機会を失うだろう。
自分の経験上、それはわかっていた。

ξ゚听)ξ「ありがとう」

一言礼を言い、彼女は話し出した。

ξ゚听)ξ「私、お嬢様だったけど…それが嫌だった」

ξ゚听)ξ「生まれたときから色々決められて…生きるのが辛いって思ってた」




ξ゚听)ξ「生きたい、って…初めて思ったの」

ξ゚听)ξ「こんなところで、自分のやりたいこともやらずに死ぬなんて」

ξ゚听)ξ「絶対に嫌だって思った」

生きたい。それは、単純な未練だ。
しかし単純だからこそ、強い未練になる。




ξ゚听)ξ「だから次は、もっと生きたい」

ξ゚听)ξ「それに、私みたいに困ってる人がいるなら…助けたい」

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「良かった。あんたになら任せられる」

着ぐるみの頭に、手をかけた。




ξ゚听)ξ「…もしかして、これも受け継ぐの?」

( ・∀・)「ああ。もちろん」

ξ゚听)ξ「……」

きっと臭いやら暑さやらを気にしているのだろう。
異を決したように、彼女は頭を被った。
367バスケ大好き名無しさん:2013/01/08(火) 12:54:43.36 ID:???
( ^ω^)「意外と軽いのね」

( ・∀・)「夢の国だからさ」

何故かこういうところは都合良くできているのがこの世界だ。




( ^ω^)「こういうことかお?」

( ・∀・)「そう。できるだけそうやって喋るんだ」

マスコットキャラはイメージ商売だ。どこの世界でも、これは変わらない。
特にここでは、親しみやすいキャラクターを演じることが重要になる。
そうすることで相手の悩みを引き出すのが支配人の役目だ。

( ^ω^)「結構大変ね…お」

( ・∀・)「俺もたまに地が出たからなぁ」

特に昔の同級生が来た時は無駄に感情的になってしまった。
あいつは今、しっかりやっているのだろうか。




悩みを聞き出せればそれに越したことはないが、それができない場合もある。
人に話したくない悩みを抱えている人間もいるからだ。
そういう時は、人の言動から判断しなければならない。

( ^ω^)「難しそうだけど…」

( ・∀・)「慣れだ」

( ^ω^)「結局そうなるのかお…」

( ・∀・)「気持ちさえあればすぐにわかるようになる」




( ・∀・)「それがなければ…この仕事は続かない」

( ^ω^)「…わかったお」

( ・∀・)「よし。じゃあ一つ頼みたいんだが」

振り返り、背中を新支配人に向ける。

( ・∀・)「チャックを降ろしてくれ」

( ^ω^)「こっちも受け継ぐのかお…」

乙女には辛いだろうが、これも決まりだ。



着ぐるみがないせいか、やたらと明るく感じられた。