【必勝不敗】能代工業 十九冠目【V58】

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358バスケ大好き名無しさん
( ^ω^)「ここについて、説明しとくかお?」

ξ゚听)ξ「ええ、お願い」

一応話を聞く気はあるようだ。

( ^ω^)「さっきも言ったけど、ここはブンダーランド」

( ^ω^)「夢の世界の遊園地だお」

ξ゚听)ξ「…夢?」




意識と無意識の境目、夢。その曖昧な世界の中にこの遊園地は生まれる。

ξ゚听)ξ「何のためにある場所なの?」

( ^ω^)「訪れた人の悩みを解消するためだお」

ξ゚听)ξ「へぇ。有意義な遊園地なのね」

( ^ω^)「そう、有意義なんだお」

来る側にとっても、来られる側にとっても。




( ^ω^)「…まぁ、着いてくればわかるお」

ξ゚听)ξ「そう」

俺は後ろに女を連れて歩き出した。
目的地はもう決まっている。

ξ゚听)ξ「色々あるのね…乗り物」

( ^ω^)「遊園地、来たことないのかお?」

ξ゚听)ξ「ええ。一回もないわ」

今時珍しい女もいたものだ。

( ^ω^)「…ああ、なるほど

ξ゚听)ξ「?」




ξ゚听)ξ「そう」

それから十分程歩きつづけたが、女はアトラクションを見回しつづけていた。


( ^ω^)「さて、着いたお」

ξ゚听)ξ「ここが目的地?」
359バスケ大好き名無しさん:2013/01/08(火) 07:08:46.05 ID:???
( ^ω^)「そう」

懐からいつもの鍵束を取り出す。
これを使うこともなくなると思うと、少しだけ感慨深かった。




( ^ω^)「その想像は合ってると思うお」

ここはアトラクションではないのだから。

( ^ω^)「さ、こっちだお」

廊下を少し歩き、先程よりも簡素な造りの扉を開いた。
部屋の中にあるのは長机一つと椅子が二脚。

ξ゚听)ξ「小さな部屋ね」

( ^ω^)「面接会場なんてこの程度でいいんだお」

ξ゚听)ξ「え?」




( ^ω^)「あ、君はそっちね」

長机側の椅子に腰掛けながら女に着席を促す。
渋々、といった様子で女が座ったのを見計らい、ポケットから例の紙を取り出した。

( ^ω^)「これからいくつか質問をさせてもらうお」

ξ゚听)ξ「…どうぞ」

紙に書かれた個人情報を読み上げていく。

( ^ω^)「君の名前は津出ツン。年は二十三」

ξ゚听)ξ「合ってるわ」

最後の一行以外、全てを読み上げた。
どうやら彼女が津出ツンであることは間違いない。




紙に書かれていた彼女の肩書きは、『津出財閥令嬢』。
津出財閥といえば、俺が生きていた頃にも随分有名だったところだ。
あれから随分経ったが未だに繁盛しているらしい。

ξ゚听)ξ「…どうでもいいことよ。それより」

苛立ちを隠そうともせず、彼女は聞いてきた。

ξ゚听)ξ「面接って何なの?」

( ^ω^)「君がここで働けるかどうか、その面接だお」