【必勝不敗】能代工業 十九冠目【V58】

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228バスケ大好き名無しさん
( ^ω^)「明日からまた楽しく過ごしましょう」

( ^ω^)「そんな場所なんだお」

(;ФωФ)「はぁ…」

( ^ω^)

( ^ω^)「あんま嬉しそうじゃないおね」

(;ФωФ)「い、いや…事態を把握しきれなくて…」

( ^ω^)「おいおい慣れてくれればいいお」




( ФωФ)「…元の世界にはいつ帰れるのであるか?」

( ^ω^)「そりゃあんた次第だおね」

( ^ω^)「あっという間に帰ったやつもいれば、なかなか帰れなかったやつもいる」

( ^ω^)「…永遠に帰れなかったやつもいるけど」

(;ФωФ)「ええー…」

( ^ω^)「ま、そんなのはめったにいないから気にすんなお」

(;ФωФ)「気にするに決まってるのである…」




( ФωФ)「…案内とは?」

( ^ω^)「あんた用アトラクションへの案内だお」

( ФωФ)「どういう意味であるか?」

( ^ω^)「ここは見てのとおり、結構アトラクションがあるんだけど」

( ^ω^)「一人の人間が乗れたり入れたりするのは一種類だけなんだお」

( ФωФ)「…遊園地らしからぬシステムであるな」

( ^ω^)「色々とイレギュラーなところなんだお」




( ФωФ)「…お願いするのである」

( ^ω^)「おっけー、迷子にならないよう気をつけるんだお」


スタスタスタスタ
229バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:40:04.43 ID:???
( ФωФ)「偉い数のアトラクションであるな」

( ^ω^)「数だけはどこにも負けないお」

( ФωФ)「…所々更地があるのが気になるが」

( ^ω^)「ああ、あれは撤去されたとこだお」

( ^ω^)「近々新しいのが完成する予定だお」

( ФωФ)「とてもそうは見えないのであるが…」




( ^ω^)「ちょっと立ち入ったこと聞いてもいいかお?」

( ФωФ)「…答えられる範囲なら」

( ^ω^)「あんた、さっき人と話すのは久しぶりって言ってたけど」

( ^ω^)「どれくらい話してないんだお?」

( ФωФ)「…恐らく二年程は」

( ^ω^)「うっわ、筋金入りだおね」

( ФωФ)「そうであるな。自分で言っておいて、ちょっとびっくりである」



( ФωФ)「自分でもほっとしたのである」

( ^ω^)「なんで二年も人と話してないんだお?」

( ФωФ)

( ФωФ)「…すまない」

( ^ω^)「言いたくないのかお?」

( ФωФ)「そうである」

( ^ω^)「そりゃ残念。せっかくいい酒の肴になると思ったのに」

( ФωФ)「…性悪なマスコットであるな…」



( ^ω^)「人間なんて八割方そんなもんだお」

( ФωФ)「…そう、であるな」

( ^ω^)「僕は色んな人の愚痴を聞いてきたお」

( ^ω^)「そのどれもこれも、思い出すと楽しくってしょうがないお」

( ФωФ)「とことん性悪であるな」

( ^ω^)「こんな場所に長年いると、嫌でもそんな思考になるもんだお」
230バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:40:44.89 ID:???
( ФωФ)「そんな曖昧な…」

( ^ω^)「あ、あったあった。ここだお」

( ^ω^)「あんたは幸運だおね。ここはまだ、出来て日が浅いんだお」

( ^ω^)「故に中身も最新!多分!」

( ФωФ)「…そんな曖昧な…」

( ^ω^)「ままま、いいからいいから」

ガチャッ

( ^ω^)「いってらっしゃい」

( ФωФ)「……」

バタン




( ФωФ)「…さて、一体何が出るのやら」

パッ

ノパ听)「おーっす!」

( ФωФ)「…どうも」

ノパ听)「挨拶はもっと大きな声で!」

( ФωФ)「…どうも」

ノパ听)「もっと!」

( ФωФ)

( ФωФ)「どうも」

ノパ听)「…まぁ、よしとしてやろう」



ノパ听)「私の名前はヒート!『電脳チャンバラ』の管理人だ!」

( ФωФ)「なんであるか、『電脳チャンバラ』って」

ノパ听)「おっとその前に」

ノパ听)「名前を言われたら自分も名前を言う!それがマナーだろう!」

( ФωФ)「…ロマネスクである」

ノパ听)「うむ、それでよし」

ノパ听)「では施設紹介だ!」
231バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:41:34.11 ID:???
ノパ听)「ここでは最新の機器によるバーチャルな空間を作り出し」

ノパ听)「限りなくリアルに近いバトルを楽しむことができるのだ!」

( ФωФ)「おお…なんか凄そうなのである」

ノパ听)「凄そうなんじゃない」

ノパ听)+「凄いんだ」

( ФωФ)「自信満々であるな」



ノパ听)「さて。とりあえず、これを被ってくれ」

( ФωФ)「了解である」

ノパ听)「目を瞑って」

( ΦωФ)「……」

ノパ听)「3」

ノパ听)「2」

ノパ听)「1」

ノパ听)「0!」



( ФωФ)「…おお」

( ФωФ)「見渡す限り荒野に…」

( ФωФ)

( ФωФ)「寂しい風景であるな」

ノパ听)「…ここは」

ノパ听)「お前の心象風景さ」

( ФωФ)

ノパ听)「お前の心の中にはこんな風景が広がっているらしいな」

( ФωФ)

( ФωФ)「…納得である」




ノパ听)「腰に剣があるだろう?抜け」

( ФωФ)「いつの間に…」
232バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:42:26.60 ID:???
スラッ

( ФωФ)「随分軽いのであるな」

ノパ听)「その刀もバーチャルだからな」

( ФωФ)「…バーチャルにしては生々しい感覚である…」

ノパ听)「さて、それじゃ始めよう」

ノパ听)「『STAGE1』スタートだ」



ブブブブブブブブ

(;ФωФ)「…なんか、巨大な虫が来たのであるが」

ノパ听)「群がってくる巨大虫を斬り伏せろ!」

ズバッ! ボトッ

ノパ听)「こんな風にな」

( ФωФ)「うわぁ…」

ノパ听)「斬らないと死ぬぞ、バーチャルに」

( ФωФ)「わ、わかったのである」

ズバッ! ボトッ

(;ФωФ)「うぅ…やっぱバーチャルにしては生々しいのである…」



ノパ听)「でなきゃ、斬ることの快感も怖さも理解できないからな」

ズバッ!

( ФωФ)「確かに…この感覚は」

ズバッ!

( ФωФ)「良い感じと嫌な感じが混在しているやも」

ノパ听)「それを感じ取ってくれれば私も嬉しい」

ズバッ!

ノパ听)「…ふむ。今のが最後の虫だな」



ノパ听)「この先、『STAGE2』からは」

ノパ听)「人型の敵が出てくる」

( ФωФ)「……」
233バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:42:56.73 ID:???
ノパ听)「つまり、お前は人を斬る感覚を味わう」

ノパ听)「中途退場は許さん、覚悟しろ」

( ФωФ)「…わかった」

ノパ听)「『STAGE2』だ」




( ФωФ)「…ああ」

ズバッ!

(;ФωФ)「……」

ノパ听)「どうだ?人を斬った感想は」

( ФωФ)「…意外と気持ちいい」

ノパ听)「ほう」

(;ФωФ)「ただ、同じぐらい気持ち悪い」

ノパ听)「それでいい。あと」

ノパ听)「後ろから来ているぞ」

( ФωФ)「え」

バゴン!

(;ФωФ)「…っが…!」




ズバッ!

ノパ听)「どうだ?殴られた感想は」

(;ФωФ)「な…なんで…こんなとこまでリアルに…」

ノパ听)「斬る感覚がリアルなんだ」

ノパ听)「殴られる感覚もリアルで何が悪い」

(;ФωФ)「…こんなの、何のメリットもないのである」

ノパ听)「何故そう思う?」




ノパ听)「そういう言葉は、痛みを知っているやつの言葉だ」

ノパ听)「二年も引きこもっていたやつが使っていい言葉じゃない」
234バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:43:27.22 ID:???
( ФωФ)「…痛みなら…知っているのである」

( ФωФ)「嫌というほど、知っているのである」

ノパ听)「ふん」

ズバッ!




ノパ听)「いじめか、かっこ悪いな」

( ФωФ)「始まりは突然だ」

( ФωФ)「急に無視されるようになった」

( ФωФ)「所構わず殴られるようになった」

( ФωФ)「持ち物はどんどんなくなった」

ズバッ!

ノパ听)「それで引き篭もった、と」




( ФωФ)「我輩はもう、これ以上傷つきたくなかった」

( ФωФ)「だから引き篭もったのに」

ズバッ!

( ΦωΦ)「どうして、こんなところで」

( ФωФ)「痛い目に遭う必要がある…」

ズバッ!

ノパ听)「お前の境遇に同情はする」

ノパ听)「だが、だからといって痛みから逃げていいわけじゃないだろう」

ノパ听)「ほれ、また後ろにいるぞ」




ズバッ!

ノパ听)「そうだ、そうやって人は戦わなければいけない」

ノパ听)「だって痛いのは嫌だからな」

( ФωФ)「…違う」

( ФωФ)「痛いのが嫌なら、回避するべきだ」
235バスケ大好き名無しさん:2013/01/05(土) 08:43:57.41 ID:???
( ФωФ)「戦えば、相手だって傷つく」

ノパ听)「同じ言葉を、お前をいじめたやつらに言えるのか?」

( ФωФ)「…それは」

ズバッ!

ノパ听)「『STAGE2』クリアだ」



ノパ听)「殴られるのが嫌なら、後ろで見ていろ。退場はできないがな」

( ФωФ)「……」

ノパ听)「お前だってさっき、知っただろ」

ノパ听)「人を斬るのは楽しいんだよ」

ノパ听)「気持ち悪さに目を瞑ればな」

( ФωФ)「…我輩は、嫌である。そこに目を瞑るのは」

( ФωФ)「斬った相手に目を瞑るぐらいなら、斬らないほうがいい」

ノパ听)「…『STAGE3』スタート」



ズバッ!

( ФωФ)

( ФωФ)「理解できないのである」

バゴッ!

ノハ#゚听)「ぐ…まだまだぁぁぁ!!」

( ФωФ)「どうして」

ズバッ!

( ФωФ)「そんなに、生き生きとしているのであるか」




ノハ# )「がっ…」

ドザァァ!

( ФωФ)「…痛くないのであるか」

ノハ#゚听)「痛いに決まってるだろうが!」

( ФωФ)「なら、どうして止めないのである」

ノパ听)「…それはな」