【日刊ゲンダイ本紙記者の取材日記 某日某選手】ソープで出待ち
某日。練習の休前日に某球団のAが「メシ行きませんか?」と誘ってきた。
後輩も連れて行くというので、3人で石垣牛が堪能できる那覇市内の焼き肉
店へ。
「さんぴん茶にします。飲むと練習に響いちゃうんで……」
最近の選手は、めっきり酒を飲まなくなった。メシも大して食わない。カ
ルビ、ハラミなど一通りは注文したが、あまり箸も進まない。
「グッタリです。いきなりあれもやれ、これもやれって言われてもムリっ
すよ……」
と、A。新体制になったその球団、ユルフンと言われた昨年から一変して
、ハードな練習メニューに変わったが、すでに選手とコーチの間でその練習
をめぐって溝ができているようだ。
財布には一応、それなりの金を用意してきたものの、これなら大した負担
にならないなとホッとしたのも束の間。Aがニンマリしながら言った。
「辻に行きません?」
県内有数のソープ街・辻へタクシーを飛ばすこと約10分。ネオンがキラ
キラと輝く「K」に到着した。その気になれなかった記者は、チーム関係者
やマスコミと出くわさないか、向かいにある居酒屋に入ってひとり、「K」
の周辺を監視する役に。だんだん股間がムズムズしてきたが、ここは我慢、
我慢。オリオンビールをあおりながら、2人のコトが済むのを待つのであ
った。
(日刊ゲンダイ2012年2月16日掲載)
【裏方はミタ!】広報もつらいよ
沖縄でキャンプを張るある球団広報の話。
昼はマスコミの取材を取り仕切り、夜は夜でスター選手の晩酌のお供。こ
れが連日続く。外に食事に出掛ければ、支払いはスターがするものの、選手
同様に食べて酒も飲む。一緒にいたらすぐに激太りしてしまうから、毎朝の
ランニングは欠かせない。
休前日の選手の合コンのセッティングを頼まれることもある。だから、キ
ャンプ地の女性人脈は大事。とはいえ、参加すれば、自分はあくまで裏方
さん。個室のある店を探し、年下の選手を立てながら、時には裸になって場
を盛り上げる。
そこに有名選手がいるとさらに気を使う。その選手の気に入ったオンナを
見抜き、お開きになると、男女別々に店から出して、すぐにひっつけた2人
をタクシーに乗せるのだという。選手が女と仲良く歩いていれば、写真誌に
撮られるかもしれない。広報としては、あってはならないことなのだ。
朝方、やっと解放されたその広報、宿舎に戻る元気もなく、繁華街近く
のホテルに宿泊している報道陣に電話をし、叩き起こすと、パソコンでデリ
ヘル嬢を検索。「60分コースにしたから」と部屋の主である記者を外へ追
い出し、コトが終わるとそのまま爆睡してしまったという。
(日刊ゲンダイ2012年2月16日掲載)