【プロを】亀井義行応援スレ part17【なめるなよ】
【豪州で自活キャンプ中】
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 ̄──_|_─´ ̄∫ .⊂ ⊂)〔´亀`/〕<生活苦しいけど頑張ってまーす
、_ | ( ( )⊂ ⊂ ) 今日の夕食は釣った魚の塩焼きと
三 = |__| し し□ ( ( ) 山中で採ってきた野草の天ぷらでーす
⌒ = = 从从 し し□
⌒⌒ =≡
(メルボルン市内のレストランに坂本・長野・松本・矢野が来店している。4人は店内の
丸いテーブルを囲みそれぞれ席についている)
松本「週末でしたよね、亀井さんの試合」
矢野「そうだな、あいつがこの厳しい環境でどれだけ頑張ってるか見るのが楽しみ
だよ。住まいは部屋一つとキッチンだけのコテージに若手5人と同居で、炊事
も洗濯も掃除も全部自分たちでやってるらしいし寝る時も雑魚寝だそうだし。
なんでもテレビも電話もエアコンもないから、遊ぶ時は将棋やオセロやってる
らしいがな。球場だってもともとは多目的広場で内外野の天然芝もボコボコだし、
ボール拾いやバット引きやグラウンド整備や用具の手入れなどは全部選手が
自分でやるんだそうだ。早い話がアメリカのマイナーリーグ並みの環境だよ、
生活面も含めてな」
松本「移動もバスが基本で、ナイター終わってからポンコツのバスで一晩かけて移動して
その日にデーゲームなんてザラらしいですしね。だから睡眠も車内でうたた寝する
程度で。こっちは飛行機や新幹線が普通ですからね」
坂本「大変な環境ですよねーそれって、仮にもプロ野球の一軍選手なのにそんな環境
はきついでしょ。日本じゃ二軍の選手でさえ炊事・洗濯・掃除は寮の職員がやって
くれるんだし、寮の部屋は個室だし練習場も整ってるし、雑用の数々もみんな球団
や球場のスタッフがやってくれるし。そういや試合の事は、『せっかくだから観光
旅行のついでに見に行こう』って矢野さんが言い出したんですよね」
矢野「そう、あいつの事はルーキーの時から気になってたからな。あの年で若手に
混じってオフシーズンだってのに海外で実戦経験積むつもりなんだから、相当な
覚悟で来てるんだろうな」
長野「去年俺に『プロなめるなよ』とか『ライトのポジションは与えられねーわ』とか言ってて
あのザマだったから、相当恥かいたんじゃないですかね(苦笑)」
(4人の座るテーブルにウェイター姿の亀井が近づいてくる)
亀井「いらっしゃいませ、ご注文は…あれ、みんな !? 」
坂本「か、亀井さん !? 」
長野「ちょ、こんな所で何してるんですか!」
亀井「(バツが悪そうに)いやさあ、ここへ武者修行に来たはいいんだけどこういう貧乏
リーグだから球団からはホンットに最低限の経費しか出ないんだよ。だから生活費
とかは全部自分で稼がなきゃならなくってさ、それでこうして毎日練習や試合の
合間に働いてるって訳。いやー恥ずかしいとこ見られちゃったな(苦笑)。それで
みんなはどうしてここ来たの?」
矢野「いや、観光に来たついでにお前の試合見に行こうかって話してたんだが…(汗)」
松本「…でも、天下の巨人軍の選手が海外でレストランのウェイターやってるって…(汗)」
亀井「それだけじゃないぞ、他にも農作業とかスーパーの店員とか公園や川の掃除とか
いろいろやってるぞ」
松本「いやあの、そういう事じゃなくて…(汗)」
坂本「毎日練習と試合の合間って、家じゃ家事全般やってて道具の手入れもあってそれ
に加えて労働じゃ大変でしょうに。クレカとか持ってないんですか?」
亀井「いや、向こうが『とにかく必要最低限の物だけ持ってこい』って言うからさ」
矢野「…バカじゃねーのお前?それで他の5人は?」
亀井「俺と橋本と伊集院の3人がウェイターで、金刃たち投手陣は厨房で皿洗いとか
食材の下処理とかやってます」
長野「そ、そうなんですか…大変なんですね(汗)」
矢野「(亀井の顔を観察して)そういやお前痩せたんじゃね?なんか頬こけてるぞ」
亀井「まあ、ここに来て以来ろくな物食ってませんから(苦笑)」
矢野「いくら武者修行だからって食う物食わずに痩せこけてたらなんにもならんだろ(汗)。
ただでさえ練習と試合と家事と、その労働で体力使うのに」
亀井「確かにそうなんですけどね、でも現実は厳しくってね(苦笑)」
松本「あ、あのさあみんな、話もいいけどそろそろオーダー決めない?(メニューを広げて)
亀井さん、ここの店のお勧めメニューとかありますか?」
亀井「そうだな、そのシーフードパスタとかがお勧めかな」
松本「これですか?そうですか、じゃあ僕はこれで」
亀井「シーフードパスタ一つ…ね(伝票にオーダーを書き込む。直後、隣のテーブルの
客が帰った事に気づく)。あ、ちょっと待ってて」
(亀井、隣のテーブルに行く。そして足元の鞄からタッパーや水筒を取り出しその
テーブルの食べ残しや飲み残しを手早く収めていく)
長野「あ、あの、何してるんですか…?」
亀井「いや、今生活苦しいからさー。こうでもしないと食っていけないんだよね。
(タッパーと水筒を鞄にしまって)お待たせ、他にオーダー決まった人いる?」
坂本「(少し顔を引きつらせつつ)あ、あの、じゃあこのクリームコロッケセットで…」
亀井「了解、クリームコロッケセットね(伝票にオーダーを書き込む。直後、少し離れた
テーブルの客が帰った事に気づく)。あ、ちょっと待ってて!すぐ戻るから!」
(亀井、鞄を抱えて空いたテーブルにダッシュする。そして先ほどと同じようにすごい
勢いでタッパーや水筒にテーブルの食べ残しや飲み残しを収め、入りきらない分
は口に詰め込み始める)
長野「あ、あの〜……亀井さん…?」
矢野「…ありゃよっぽど食うのに困ってるみたいだな。後でなんか恵んでやるか」
長野「そーですね…」
(亀井、口にいっぱい食べ物を詰め込んだまま鞄を抱えて戻ってくる)
亀井「いやーお待たせ、他にオーダー決まった…ぶふぇっ!(咽せて派手に吹き出す)」
坂本「ちょちょっと、何やってんですかもう!(反射的に手で防ぐ)」
亀井「うぇへっ、げほっげほっげほっ!(テーブルに突っ伏して激しく咳き込む)」
松本「あーあーもう…(亀井の背中をさする)」
矢野「ほら言わんこっちゃない、欲張って詰め込むから…」
長野「(呆れて顔を横に向けカメラ目線で)…ダメだこりゃ」