19日、クライマックスシリーズ(CS)出場権を争う"セ・リーグ3位決戦"は広島が
中日を7-1で破り、単独3位に躍り出た。4位転落のオレ竜では、とうとう落合博満
監督(54)への批判が噴出し始めた。
「3位になるために野球をやっているわけじゃない」。試合後、落合監督はいつも
のように淡々とした表情でこう語った。だが、1586日ぶりにチームがBクラスに
転落したという事実に内心ショックだったのは間違いない。そして昨年の日本一
チームがCSにさえ出場できないという事態が現実味を帯びてきたことで球団
内部の空気も少し変わってきた。これまでタブーだったオレ流批判がここに来て
一気に出始めたのだ。
特に槍玉に挙がっているのが落合政権下で全く若手野手が育っていないこと。
この日の広島戦で小池正晃外野手(28)以外のスタメンが全員30代だったように
中日野手の高齢化は目立つ。
これに、ある球団幹部は「落合監督は『力が同じならベテランを使う』という方針
だが、それはどうなのか。今年の西武や昨年の日本ハムを見ていれば分かるが、
パ・リーグは若手野手が育ったチームが優勝している。ロートルを獲って若手を
使わないチームは衰えていくだけだ」とバッサリ。
別の幹部も「この前も沢井(道久内野手=29)が2回打席に立っただけで二軍に
逆戻りしたように若手は1、2回代打で使って結果が出なければ、すぐに二軍に
落とされる。あれでは野手が育つわけがない。李炳圭(外野手=33)やトマス・
デラロサ(内野手=31)のような将来性のない外国人選手を使うより堂上(剛裕
外野手=23)や森岡(良介内野手=24)を使っていかないと、このチームはボロ
ボロになる」とオレ流起用を完全否定する。
さらには名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(43)が小川佳純(24)、
竹内彬(25)、吉田麻也(20)ら若手イレブンを積極的に登用してJリーグ首位を
快走していることから「大した補強もない若手を成長させて優勝争いしている
ピクシーを落合監督は見習った方がいい」との厳しい意見も出ているほどだ。