毎年恒例の行事、しかも街のボランティアグループからの誘いを
ボビーが断るはずもなく、すんなりと話しは決まったかに思えました。
出陣式を二週間後に控えたある日、ボランティアの代表が
瀬戸山社長に出陣式の挨拶方々電話をしたところ、
「了解しました、こちらでも検討して明日職員を行かせます」
と返事を下さり、約束どおり翌日2名の職員が
訪れたのですが、その回答は耳を疑うものでした。
「すみませんが、このイベントを許可する事は出来ませんので中止して下さい」
「球団を介さず監督と直接連絡を取るのは止めていただきたい」
それだけ言うと彼らは出て行きました。
彼らの滞在は10分足らず。
状況が把握できない私たちは翌日瀬戸山社長に直接電話し
「どうしてですか?納得できませんよ!」と出陣式決行を談判しました。
街を揚げての球団の為の恒例イベントで何故こんな対応を受けるのか
理解できなかったのです。
そして何より信じられなかったのはその時の瀬戸山社長の回答でした。
「中止して下さい、このイベントを開催しない事で何人ファンが減っても構わない」
彼はそう言ったのです。
電話を受けていた代表に返す言葉は既にありませんでした。
そして最後に「状況説明の為、もう一度職員を向かわせるので
どうかご了承下さい」と言い電話は切れました。