坂本と堂上、なぜ差がついたのか…慢心環境の違い

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151代打名無し@実況は野球ch板で
HARA Spirit −原辰徳オフィシャルサイト−
「3つの資質」

寺内、松本は去年のこの時期、ジャイアンツ球場で鍛錬を積んでいた選手です。
ともに初めて開幕1軍メンバーに入りましたが、元気のいいあいさつから始まり、
ゲームに向けた準備、試合への入り方、グラウンドのプレーまでひたむきさがにじみ出ています。

誰しも最初は実績がありません。ですが野球への取り組みを見れば
、「巨人のスタメンとして、胸を張って戦ってこい」と送り出すことができます。

坂本は築いた土台を進化させようと、自ら考え練習し創意工夫しようとする様子が見て取れます。
越智にしてもそうです。昨年の結果に慢心することなく、目線を低く練習し、変わらぬパフォーマンスを出しています。

彼らから学んだことがあります。遅い早いの差はありますが、舞台へ上がり結果を出す若い選手には、
必ずと言っていいほど「朗らかさ、素直さ、謙虚さ」の、3つの資質が備わっています。

昨年、19歳の坂本と日々接する中で、人懐こい笑顔を絶やさず指導に耳を傾け、
1つ1つハードルを超えていく姿を見てそう感じたのです。マウンドから降りれば別人のように穏やかな山口、
毎日の登板で疲労がたまっても、闘志を見せ続けてくれた越智も同様でした。

そんな思いはWBCでの監督経験を通し確信に変わりました。野球界のトップが集い、1カ月以上をともにしました。
侍ジャパンの彼らもみな明るく、素直で、謙虚でした。自己犠牲の精神はもちろんですが、
時間のない中で強い個性がしっかり束となり、チームとして成長していったのは、共通した選手個々人の資質が根底にあった、
と振り返ってしみじみ思います。私は野球人であると同時に社会人です。「朗らかさ、素直さ、謙虚さ」は
、人間の成長を推進していく原動力として、普遍性のあるものだと感じています。

4月になり社会人として新たにスタートを切った方、将来に思いをはせ、就職活動で挑戦の真っただ中にいる方も多いでしょう。
エールを込めてこの言葉を贈ると同時に、奮闘する巨人の選手が、何か勇気を与えるような存在になってくれればうれしいです。

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