中田、新兵器 GT幻惑スライダー
七色スライダーで敵を幻惑へ。中日の中田賢一投手(26)が29日、
数種類のスライダーで今季に臨むプランを明かした。北谷球場のブルペンで今年初めて変化球の感触を試した。
「1種類しかないより、何通りか持っているほうが相手もイヤでしょうから」と不敵な笑みを浮かべた。
“七色の変化球”が中田の新兵器になる。握りや投げ方が異なる数種類のスライダー。30球の立ち投げの後、
捕手を座らせて投げた31球で3球を試した。その後のキャッチボールでも使った。
「(自主トレ先の)グアムでもバッティングピッチャーはやっていましたけど、きょうはフォームのバランスに
気をつけて投げました。変化球を投げるのは今年初めてでしたが、感触はよかったですね」。ときおりスコールが降る中、
充実した笑みを浮かべた。
7勝(9敗)に終わった昨年のリベンジを目指す今季、数種類のスライダーを覚えようとしているのには、理由がある。
「1種類しかないより、何通りか持っているほうが、相手もイヤでしょうから。研究もされているでしょうし」。
すでにスライダーは持ち球だが、変化が違う種類を増やすことで相手を幻惑しようというのだ。
スライダーを得意にしている吉見らチームメートに握り方や投げ方を聞いて回っており、
「いろいろ握り方や投げ方を試してみて、自分に合うものを見つけて使っていきたいです」と話す。
苦手にしている巨人や阪神対策にもなる。昨年の巨人戦は2勝2敗で防御率5・01、阪神戦は2勝3敗で防御率4・24。
昨年Aクラスだった両軍は、今季も強敵になるはず。昨季限りでエースの川上がブレーブスに移籍し、
先発陣の柱の1人を任されることが濃厚な中田。進化を目指すのは必然ともいえる。