鬱病と聞くと周囲の人はだいたいキチガイを見るような目で見てきます。
それだけ、鬱病の人間にとって『自分が鬱病であること』を告白するのは勇気がいることです。
鬱病だと打ち明けられると、聞いた人はショックを受けることでしょう。
それが身内ならなおさらです。
鬱病の人が感じたその瞬間の衝撃は『拒絶された』『気狂いだと思われた』『普通の人間として見てもらえない』『愛してもらえない』
そして『誰にも受け入れてもらえない』・・・・・・・・・・・・・・♪。
確かに打ち明けられた人のショックを考えると、そのような表情・態度をとってしまうこともわかります。
けれど、もしその人とこれからも接していきたいのなら、もう一度よく考えてみてください。
『どうしてこの人は私にカミングアウトしてきたのだろう?』
答えは浮かびましたか?
それはあなたに受け入れてもらいたかったからです。
あなたと一人の人間として接していきたいと考えたからなのです。
ありのままの自分を受け入れて欲しいと思ったからなのです。
鬱病のことを隠して・・・普通の何も知らない人と接するのは大変なことなのです。
なにしろ、鬱病の人が一番傷ついて、苦しんで、心が落ちていってしまう言葉が日常生活にはあふれているからです。
『頑張りなさい!』一見普通の言葉です。しかし、鬱病の人にとっては大変苦しむ言葉です。
鬱病という病気を抱えながら・・・それでも精一杯『頑張って』生きているのです。
そこで、『頑張りなさい!しっかりしなさい!』などと言われてしまうと、『私はこれだけ頑張っているのに、これ以上頑張らなくちゃいけないんだ・・・』
と考え、その人が求めている『頑張る』ということに近づかなくては・・・となり、それが出来ない自分を責め始めます。
『そんなの気の持ち様だよ!』これは絶対に口にしない方がいいと思います。確実に追い詰めてしまいます。
(鬱病の人を自殺に追い込みたいのなら、どんどん言ってみてください。かなりの確立で自殺させることができます。)
『励ます』ということもダメなのです。不思議に思うかもしれません。
相手は落ち込んでいるんだし、励ますのは当然!と思うと思います。
ところが、励まされると逆効果になってしまうのです。