コーチ人選、他球団から“失笑”
死に体の福田政権は浮揚策の切り札として内閣改造に踏み切ったが、支持率回復の効果は微々たるものだった。
代わり映えしないといえば、若返りを打ち出して昨オフに改造した巨人の原内閣もしかり。
就任から9カ月たっても満足な指導ができず、他球団から失笑を買うコーチまでいる。
今季の巨人の練習風景はどうにも様子がおかしい。
試合前にフリー打撃でラミレス、小笠原ら長距離砲が次々とサク越えする様子は圧巻だ。
しかし、そのかたわらで妙な空気を醸している人物がいる。
打撃ケージに張り付きながら、指示を飛ばすでもなく、ときおり1人で“シャドー打撃”を繰り返す−。
昨オフにバッテリー担当から横滑りした、村田打撃コーチである。
現役時代の通算打率は.234。就任当初は初めての打撃指導に「手探りでやっていくしかない。
(高橋)由伸や小笠原にオレが教えられることはないかもしれないけど…」と戸惑いを見せていた。
そして今もって、戸惑ったままなのである。
今季序盤は主力打者の打撃不振が目立ったが、遠慮があってか技術指導にあたる素振りはなし。
では若手を指導するかといえば、なぜかその役はラミレスが買って出ている。
ラミレスはヤクルト時代から「いずれは日本で監督をやりたい」と話すほどの教え魔。
坂本に対して「もっと打席の後ろに立てば、ヒットゾーンが広く見える」と的確な助言を送るなど、さながら“主砲兼任コーチ”だ。