初勝利から20年かけて200勝
中日の山本昌が、4日、巨人戦に先発し、9回を1失点完投で今季7勝目を挙げ、
プロ野球史上24人目の通算200勝(151敗)を達成した。
中日に入団したのは1984年(83年ドラフト5位)だが、初勝利はアメリカ留学を経験した後の88年。
初勝利から20年、42歳での200勝達成は、工藤公康(横浜)の41歳を抜いて史上最年長での達成となった。
プロ野球史上、最短での200勝到達は故稲尾和久氏(元西鉄)の7年(62年達成)。
当時はエースが先発に、ロングリリーフにフル回転し、連投することが求められおり、エースなら20勝以上は当たり前であった。
だが、現代は中5日あるいは中6日を中心とした先発ローテーション制と投手の分業制が浸透。
登板数が減少し、それが初勝利から20年の年月を要している一因と考えられる。
今主流となっているローテーション制では、144試合制の場合、中5〜6日だと30試合前後に先発することになる。
しかし、そのうち約3分の1は勝敗がつかない登板となるのが標準的で、この計算だと勝敗の合計が20しかない。
となると、勝率8割でも16勝4敗あたりが精一杯なのである。
20勝、30勝投手がゴロゴロしていた昔に比べると物足りない勝ち星だが、登板数が少なくなった現代では、
10勝以上は貴重なローテーション投手。