文化と生活
平取町立二風谷アイヌ文化博物館の外の復元チセ(住宅)の写真。二風谷、北海道生活形態は、経済的には狩猟、漁猟、採取(山林・海洋)、
農耕、及び交易を組み合わせて生活に必要な物資を確保するものであった。
鮭をカムイチェプと呼び主食の中心と捉えており、秋に遡上してきた鮭を大量に採集し漁場の近くに構えた専用の加工小屋兼住居で簡単な薫製を施した干物にし、
保存食とした。これは自らの自給的な食糧として重要であっただけではなく、和人との交易品としても大量に確保する必要がある、主要産品のひとつであった。
オオウバユリ(トゥレプ)の球根(鱗茎)から採取・塊状保存した澱粉と、澱粉を採集したあとの滓を発酵させ、乾燥保存したものも主食の一つであり、
この澱粉利用の伝統があったので、馬鈴薯が伝わるとすぐに受容した。