クイックについて何か書いてほしいかも
翻訳職人の方乙です。
英語を解さないので助かりますわ。
できれば前スレが落ちる前にスレだけでもなんとか閲覧できる状態にできないもんかね
●
単にミラーすれば良いだけじゃないの、とりあえずは。まとめたい人がいればしても
良いとは思うけど。
にくちゃんねるとかあるじゃん
>>113 29chは現在公開停止中。
まあ暫定措置として、dat落ち後10日間は見られるけどね。
またなのか
現役の選手がリアルタイムでここまで書いたら
もうホワイティングの存在価値ないなw
しかし今日の働きが監督に気に入られると
「ピッチャー鹿取」状態にならないか心配ではある。
メジャーの中継ぎはどれくらいの頻度で投げてるんだろう。
119 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/30(金) 03:18:29 ID:mXIVRC/V0
ほとんど毎日かと。
どの球団も中継ぎエースは80試合ぐらい投げてる。
>>119 そっか。じゃあ連投させられても
怒って米国に帰ったりしないでいてくれるかな。
>>120 ただ、登板準備としてかなりブルペンで投げてたことをこないだ書いて
ましたから、あの球数がもっと少なくなるような起用方法にならないとまずい
ような気はします。
アメリカじゃブルペンであれほど頻繁には準備しないそうなので。
杉本、わかってるな
>>122 その辺は外国人カードもあるし、日本のブルペンのほうも徐々に変わりつつあるから、
なんとかなるんじゃないかな?
ニコが投げると「抑えてくれ」と思う自分と
「打たれたら何書いてくれるんだろう」と思う自分が嫌だ
なぜ、おーやんがここにwwww
新庄スレ以来久しぶりにみたな〜
128 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/30(金) 09:36:53 ID:5xovhaYjO
もう少ししたら継投パターンもできあがるでしょ?
そしたら、この展開では誰を!ってのが決まるから、ね。多い日も安心。
鷲ファンですが、ニコを打って勝ち越しして欲しいという気持ちと
でもニコが打たれてファーム落ちしたらどうしよう
と複雑な気持ちだたw
昨日の登板の事を書いてほしい、楽しみ
ニコちゃん日記 2月15日
昨日はゴルフのあとかなり早寝しており、おかげでわが体内時計は午前5時半に鳴ってしまった。
バスの出発までまだ3時間以上ある。温泉に行こうかと思ったが歩くのも面倒だ。
そこでこの時間は電話をかけることに決めた。ミヤザキの午前6時は東海岸の午後4時だ。おしゃべりには格好の時間帯だろう。
数本電話をかけシャワーを浴びたあと、朝食をとろうと階下におりたらリー・タネルに出くわした。
リーは2002年オクラホマ・シティーのときのわたしの投手コーチであり、今はホークスの国際スカウトとして働いている。
わたしが現在このチャンスを得ているのもかれのルートによるところが大きい。リーは本当に素晴らしい人物で、わたしの友人なのだ。
わたしが出会った初めての真摯なクリスチャンの投手コーチであり、あのシーズン、わたしが野球と信仰を結びつける際に手伝ってもらった。
わたしが信者となった最初のシーズンだ。リーはホークス持ちでアメリカに帰るまでの10日間ミヤザキに滞在しているのである。
今日の練習ではバントプレイとランナーを塁上に抱えた際の守備方針を集中的にやった。
実際にアンパイヤを置いて牽制球の練習をやったときだった。わたしが一塁に牽制球を投げると一塁塁審から「ボーク!」とコールされた。
たちまち4人の人間が集まって早口でなにやらこそこそ話し合い、それからもう一度ファーストに投げてくれと言ってきた。
するとふたたび「ボーク!」という声が聞こえた。アンパイヤのやや日本語風の発音が響き渡ったのだ。前回よりも大声で。(続く)
(続き)
練習終了後、わたしは通訳のひとりを連れてボークのルールに関して説明を求めた。
そしてわかったのだ −− 特別に教えてあげよう −− 日本ではルールが違う。日本のピッチャーは投球のように見える牽制球を投げることが許されない。
これは奇妙な話である。うまい牽制球とはランナーに打者投球を行うと思い込ませて投げるものだ。
すなわち基本的にアンパイヤが言っていることはうまい牽制動作を行うことはルール違反だということだ。
なんというか完璧に意味をなさない話だ。ランナーを刺す気がないのなら一塁に投げてどうするというのだろう?
とりあえずアンパイヤに礼をいってから考える。どうやらランナーを刺す目的で一塁牽制球を投げるのはよしたほうが無難という結論に達する。
何回かは一塁に投げるだろうが、わたしは牽制が上手じゃありませんよとランナーに気づいてもらうのが狙いとなるであろう。(続く)
牽制さわぎのあと、わたしたちは投手用ランニングをしなければならず、これがこたえた。
日本のランニングはきついぞと警告を受けていたのが、これまでのところは十分ついていけていた。
ところが今日のやつでは汗だくになり、最後は歩いてしまった。
それでもアメリカン練習免除カードを使わずに最後までがんばったわたしを褒め称えよう。いちおう使用無制限のカードを貰っているのだ。
引き上げるまえに通訳のテッペイが電話を貰っていた。投手コーチのスギモトさんがブルペンでボーク関係の話をしておきたいという。
行ってみるとアンパイヤたちはすでに帰っていたが、かわりにちょっとしたものを見せてもらった。
ツヨシ・ワダがブルペン投球を行っており、わたしが到着したときの1球はキャッチャーの頭上10フィートを超えていった。
それでワダをよく観察したのだが、まるで全盛期のマイク・タイソンと試合をして最終ラウンドを迎えたヘビー級ボクサーのようだった。
ものすごい汗をかいており、すこしふらついているように見えた。(続く)
(続き)
その後ワダに会ったとき、あのときのブルペンで何球投げたのか訊かずにはいられなかった。
答えは? 234球だった! 読者のみなさまが実感できるかどうかわからないが、信じてもらいたい。
このブルペンで234球というのはあきれてものが言えない数字なのだ。
アメリカの投手コーチにブルペンで200球以上投げたいと言おうものなら、笑われてしまうだろう。
アメリカの平均的先発投手が通常ブルペンで投げる球数は75から85というところだろう。234は驚異である。
その晩、初来日の外国人(わたしたち3人)は日本プロ野球選手会の説明ミーティングに出席した。
日本の選手組合はアメリカの同業者ほど力を持っていないが、よく整備されている。
実のところ外国人選手は選手会の構成員とは見なされていないのだが、グループ・ライセンス分配プログラムには参加する形となっている。
ようするにTVゲームやトレカ契約その他から発生する収益を選手全員で均等に分け合うということだ。
わたしたちは同意書にサインする必要があった。それだけである。
おそらくニコちゃんは移動中にノートパソで日記を書いているのでは。
新エントリーを待ちながら訳し残しをやっつけていきましょう。
牽制球のルール違うのか。
外国人投手がランナーにピリピリするのは、こういう事だったのね。
おぉ翻訳神ありがたや
昨日の森谷とのかけひきのことも書いてくれないかな
たいへん乙であります!
>牽制
そうなんだよねー あくまでも威嚇するだけ、命中させちゃならないなんて
自衛隊の実弾射撃じゃあるまいし、長いことプロ野球を見ているけど不思議の一つなんだよな
和田の投球フォームは投げまくっても使い減りしづらい理想的なものだといわれているが・・・
ニコが一見しただけでは分からなかったのか、日本の評論家の言ってることがオーバーなだけなのか
いずれにせよ和田以外にも200球以上投げる選手はいるからこの点が問題ではないが
投球数は日本とアメリカのマウンドの違いが関係してる気がする。
アメリカのマウンドは日本よりはるかに固く、傾斜が急。
日本と同じ歩幅で投げると足がパンパンになるらしい。
で、徐々に歩幅を減らし上体で投げるようになる(野茂がそう)。
つまり、アメリカの固く傾斜が急なマウンドだと、上半身で投げ、肩を酷使する投げ方になる。
逆に、日本のやわらかで平らなマウンドだと、下半身を十分に使って投げ、肩を酷使しない。
つまり日本では、投球数が多くても問題が少ない。
それはマウンドでのことでブルペンではまた別でしょ
マウンドで投球数が少なくてもその分ブルペンで投げてたら意味無いよ
>>139 ブルペンがマウンドと同じ固さや傾斜じゃないとでも?
それに比較的負担が少ないってだけのこと
とはいえ200球オーバーはやりすぎだろう
まぁホークスの場合、田淵ー権藤ー手塚体制だったときに
メジャー式の投げ込み禁止令が出ててその後長い間投手陣が崩壊してた
苦い経験があるからな。
王体制になったときに若田部がキャンプで200球投げ込みしたっていうのが
大ニュースだったぐらいだ。
前スレが見れないorz
こ、これは・・・
面白いじゃないか。
毎日更新してくれるだろうから
楽しみにしてま
>>134 同じ左腕のダン・セラフィニ(ロッテ−オリックス)は涼しい顔して、
牽制で走者殺してるけどねw
ホークスにも投球より牽制球の方が速いと言われた左腕が(ry
>>137 ボークに関しては
日本 →野球規則どおり、投手が一度止まる動作をしてから牽制
MLB →一度止まってなくても、それらしくなっていたらOK
ストライクゾーンも
日本 →野球規則どおりホームベース上をボールが通ったらストライク
MLB →内角は打者が危ないから辛めに、外角は投手に負担を減らすために甘めに。
規則は両者同じだけど、
日本は規則文どおり、MLBは試合が潤滑にすすむように臨機応変という感じだと思う。
翻訳神乙!
ニコの日記にはハズレがないなぁ。
149 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/30(金) 13:35:30 ID:NOAoNAki0
ニョホホ
>>133 ネ申様いつもありがとう。
> 何回かは一塁に投げるだろうが、わたしは牽制が上手じゃありませんよと
>ランナーに気づいてもらうのが狙いとなるであろう。
ちょwwwおまwwwww
あの和田が200球投げるということは何か意図があるんだろう。
現役の選手でこいつより運動力学に精通してるやつはいないと思う。
投げる筋肉は投げないと付かない。ってことらしいよ。
お楽しみのところですが、さらに一本。
ニコちゃん日記 2月27日
日本のピッチャーの練習がどれほど大変か長年いろいろと噂されていたのである。
しかし今のところわたしは日課ルーチンに満足している。なにが嬉しいといって、日本ではピッチャーがシャグしなくていいのだ。
OK、オースチン・パワーズのファンたちよ、ちょっと待て。そういう意味での“シャグ”ではない。
野球用語でいうシャグとは打撃練習におけるボールの回収のことなのだ(アメリカ限定野球用語らしい)。
昔はわたしもシャグが好きだった。子供の頃のように、自分がメジャーの外野手だと思って遊んだものである。
しかし歓楽極まって哀情多しという。最近では「いつ終わるんだ?」という感想しか持ち得ないのであった。
練習日に関してもうひとつ良い点があった。最初の20分間のメニューは自分たちで決めていいという。
リックとわたしは外野でウォーキングをし、ちょっとジョギングしてからストレッチとキャッチボールをすることにした。
この試合前の儀式にもまずい点がひとつだけあった。実際にゲームスタートとなるまえの自由時間がありすぎるのだ。
わたしはフリータイムが苦手だ。だまって座ってしゃべらずにいるのが難しい人間なのだ。
そして他のアメリカ人が三人、英語を話す通訳が三人という状況では、話し相手も話す内容もすぐに尽きてしまう。
なんらかの暇つぶしの方法を見つけるしかないようだ。
今日はオープン戦の初日だった。わたしは2イニングを投げる予定だった。
われわれはセイブ・ライオンズを2−0でくだした。わたしが担当した2イニングもうまくいった。
失点0、ヒット1、無四球、1三振である。バットの芯を外す投球を続けることができた。これはわたしにとってはよいパターンである。
これであと二日は投げることがないはずだ。退屈な長い一日がさらに二日あるということになる。
一日にやれる野球の量は決まっているのである。
訳注:
映画「オースチン・パワーズ」シリーズでは、"shag"なる単語が"copulate with"の意味で使用されています。これは18世紀中頃に生まれた由緒正しい英国流卑俗表現であります。
「外野でフライをとる」という意味の"shag"は当然ながら19世紀中頃以降のアメリカ起源でしょう。こちらの意味ならば三省堂のコンサイスにも載っています。
>OK、オースチン・パワーズのファンたちよ、ちょっと待て。
なんかワラタw
158 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/30(金) 14:03:58 ID:yh+66zPHO
shagって、剛毛とかスラングでセックルとかでいいんだよね?
この文脈ならセックル。
>>152 自分もだめだったよ。今日初めて来たから読みたかったけどorz
25000ドルのチケットっていくらだ?!
いや、答えは分かってる。
25000どるなんだが……
確かに、牽制球って意味の分からんシステムだよな。
話は全部聞かせてもらったが外人の視点からホークスを分析されるってのは斬新だなw
165 :
160:2007/03/30(金) 14:57:33 ID:a4NJTlhn0
>>164 出てきたよ!ありがとう。これから読んでくる!
>>164 ありがとう
昨日途中まで読んでたんだけど
今日読もうと思ったら、dat落ちしてたからうれしい。
って全部出てくるのか。1週間以内だっけ?
(・◎・)このすれはええやつがおおいな
171 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/30(金) 15:35:17 ID:5xovhaYjO
>>147 >MLB →一度止まってなくても、それらしくなっていたらOK
日本で投球前の一時停止について厳格になったのは、伊良部がMLBで
これを適用されまくってから。
I do my best to answer all the e-mail that I get. The only time you won't hear back from me is if:
1.) Your e-mail doesn't warrant a response.
2.) I am overwhelmed by e-mail and I did not get to it.
3.) I accidentally deleted it.
4.) You didn't start your e-mail with, "Dear Sir, it is my great pleasure to be able to write you."
CJにメールを送ろうとすると、こんな注意書きを読まされる。
4ワロス
アメリカにも ニコちゃん日記スレ ってあるのかな
(みんなで感想とかを書く掲示板)
ニコHPは以前から向こうでも人気だそうですよw
■ おすすめ2ちゃんねる 開発中。。。 by FOX ★
このスレを見ている人はこんなスレも見ています。(ver 0.20)
日本びいきの外人を見るとなんか和むPart49 [生活全般]
そりゃ当然だ。リンク貼られてたんだから。
ニコちゃんは、セント・ジョーンズ大学(St. John's University)卒業で
ここは、全米一の規模を誇るカソリックの私立大学。名門校と言えるよ
バスケットは強豪らしいが、野球はどうか?
最近の人気順はどうなんだろう。バスケ>アメフト>野球?
>>181 フットボールが一番。バスケがその次。スーパーボウルは国家的イベントだけど、
NBAファイナルはそれほどでもないからね。もちろん、スーパーボウルは一発勝負だから
単純に比較するなという意見はあるけど。
あと、男はフットボール、女はチアリーダーというアメリカのマッチョイズム丸出しの
腐れた学校内階級制はまだまだ根強いし。
ニコはあちらでも最初のほうにHPを立ち上げた選手の一人らしいな
自称「ブログの始皇帝」w
ここで我々が新鮮な気持ちで日本のプロ野球の別角度からの視点や
外国人選手の考え方なんかを楽しんでいるのと同じように、文豪田口の
日記を英訳して楽しんでいるアメリカ人もいるんですかねぇ。
ちょっと知りたいなぁ。
>186
>185はそれを教えれって言ってんだろw
ヒント アメリカに2ちゃんはない
189 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/31(土) 10:29:48 ID:rMnRwgMn0
つかまだ来ないわけ?どうしちゃったの。
ごめん、前スレのログ>984までしか持ってないんだけど985以降で翻訳神って降臨した?
>>183 ニコのは「ブログ」って言っていいのかな。
html書きにブロガーって言っては失礼なのでは?
ニコースキーは寄稿好き〜ってわけか
194 :
代打名無し@実況は実況板で:2007/03/31(土) 12:24:38 ID:G2aj4ZkK0
名前からするとポーランド系アメリカ人か?
ニコースキー博士の論文読んでみたいな
>>174は当分残ってるんだよね?
夜勤明けで183くらいまで読んでもう限界
ニコちゃん日記 2月19日 投手会ゴルフコンペの巻
月曜もまたオフ日だったが、まだまだ嫌気がさすことはない。今日は特別なのだ。
すなわちホークスの投手たちが毎年恒例のゴルフ・トーナメントを開催する日なのだ。
8人ずつ3チームに分かれ、結構なお金を賭けてハイビスカス・ゴルフコースにて戦端を開くのである。
賭けの対象は3種類用意してあった。前半9ホールで負けたチームはゴルフ場のクラブハウスの朝食と昼食全員分を支払う。
後半9ホールで負けたチームが全員のゴルフ場使用料金を支払う。トータルスコアの合計で負けたチームが全員にディナーをおごるのである。
うちのチームがわたしをあてにしているのは明らかだった。どういうわけかゴルフが上手いと思われてしまったのだ。
しかしわたしのスコアは前半9ホールで47、みんなを失望させてしまった。これが効いてしまい、わたしたちは最初の賭けで負けた。
朝食と昼食の料金合計1000ドルを8人で頭割りすることになってしまった。
さてわたしは大金を賭けてゴルフをするのは好きではない。
なんといってもゴルフは上手じゃない。
第二に、自信がない分野に顔を突っ込んで金を失うというのが気に食わないのである。
競技者はみな負けるのが嫌いであり、わたしも例外ではない。わたしは怒った。金を失ったからというよりも、最初のラウンドで負けたからである。
ゆえに後半は挽回すると決意する。朝食と昼食の請求書というのは3種の賭けのなかで一番金額的に楽だった。二度と負けるものか。(続く)
(続き)
後半9ホールは素晴らしいスタートを切れた。3ホール終わってイーブンである。
続いて13番ラッキーホールとなった。わたしは幸運も不運も信じるほうではなかったが、このパー5のホールでやらかした大冒険のおかげで改心しそうである。
第1打は正確だったがちょい短めで、グリーンまで残すところ300ヤード。
続く第2打は3番ウッドでフェアウェイを少し外した。ところがだいたいこのあたりのはずという場所に来てもボールが見つからない。
最終的にキャディーが見つけてくれた。よく見つかったものだと思う。バンカーの端っこにめりこんでいて、わずかに顔を覗かせている状態だったのだ。
でもってなんとかバンカーから出そうと一撃をくらわすと、実際の球の位置から6インチも離れた場所を叩いてしまった。
真の逆境の始まりである。ボールに砂をかけてしまい、いまや完全に視界から消えている。完全に砂のしたに埋もれてしまった。
頑固者のわたしはそれでも、その、“数回”チョップを続け、ついにボールは姿を現したのであった。
最終的に12フィートのパットを決めてこのホールは9とした!
カドラプル・ボギーというやつだ。以降、わたしがご機嫌になったのはいうまでもない。
その後わたしは心ここにあらずの体であったが、なんとか後半9ホールを45でまとめ、トータルを92にした。自分が嫌いになった。
参加24ゴルファー(投手21名、野手2名、パーソナル・トレーナー1名)中、100あるいはそれ以上を叩いた者が10名、最多は125だった。
わたしの92がトップ10に入るとは驚きである。チームメイトたちはさらに上位にいた。
わたしたちは負けるどころか最下位からトップに躍進し、今回の優勝チームとなった。
有難や、有難や、わたしはもはや金を出す必要もなく、これから幸運の恩恵にあずかることになるのだ。(続く)
(続き)
一番ひどい目にあったのは誰かって? それはわがアメリカ人チームメイトであるアダム・ハイズデュなのだ。
かれは81で回り、全体で第2位タイのスコアだった。しかしチームメイトが後半9ホールで深海のヒラメの如く沈んでしまい、チームはトップから最下位へ転落してしまった。
かれのチームは全員のゴルフ場使用料とディナーをもつはめとなり、ひとりあたり600ドル弱の支出となった。
アダムのキャンプは幸運とはいいがたい。日本人はこの件を爆笑ものと思ったらしく、かれを「ハード・ラック・アダム」と呼んでいた。
ラックはR発音となっている。日本人にLは難しいのである。
ホテルに戻ったのはちょうど午後三時すぎだった。そこで5時半に集まることになった。
ディナーは大いに盛り上がった。われわれは韓国流プルコギ・レストランに行った。
この店は大変小さく、一階にはテーブルが4つ5つしかないが、二階の個室がわれわれ用に準備してあった。
まさに家族経営のレストランだった。二階に通じる階段はおそろしく狭く、バック・ブキャナンならぴったり嵌まりそうだ。
個室のほうは30人入っても十分なスペースがあった。わたしたちは25人の一座だったから上等であろう。(続く)
(続き)
日本で外食をするとなると、これはまさにギャンブルとなる。
運良く日本人の同行者がたくさんいたとしても、ちょっと待てと言いたくなるようものを出される事態を回避できないのである。
かくしてわたしは「アメリカにいたら一生食べないもの」リストに「豚の脚」を付け加えることになった。
外見はモッツァレラ・チーズのプロシュウトウ・ハム巻きといった感じだが、サイズは小さい。
楕円形をしており、厚さは八分の一から四分の一インチである。そいつは付けタレと思われるものと一緒にやってきた。
わたしはしばしそれを眺めたあと、韓国人たちもちゃんと仕事をしているはずだと信頼し、箸を伸ばして一切れをつまんだのである。
悪くはなかった。真ん中のあたりが固ゆで卵の黄身のようだった。あとはただの脂肪類だった。
さらに数枚食べてみた。バックも挑戦していたが、他の連中はそれほど冒険心に富んでいなかった。
とはいえ、これもおそらくわたしの「一度で十分」リストに入るであろう。
「豚の脚」はわれわれの到着時、すでに卓上に並んいたアペタイザーのひとつであった。
他にもキムチがあった。聞いた話では、これは韓国伝統のスパイシーな醗酵野菜料理であるという。
大部分はキャベツのようだ。箸で一つまみしてみたが、わたしの味蕾にはそれで十分だった。
かくしてキムチもまた無限に広がりゆくわが「一度で十分」リストの一員となったのである。(続く)
(続き)
この店は焼肉店ではなかったが、各テーブルには料理用の小さなグリルが据え付けてあった。
生の肩肉と生ガーリックのスライスが出たが、これが美味しかった。
焼き網上から適当に引っぺがして「大豆・オニオン・ガーリック」付けタレにつけ、レッド・レタスに巻いて食べるという方式である。
P.F.チャンとまったく同じ形式であり、自分でレタスを巻いて食べる。ちょっと面倒だがわれわれはすべて平らげた。ほんとうに美味しかった。
メジャー・リーグでもときどき、ロードのときに野郎どもが数集まって外出することがある。
わたしにとって野球に関する最良の思い出のひとつが、こういったレストランで5人から15人の仲間が過ごす一夜である。
たいてい最後は酒となり、面白い話が聞けて、爆笑のジョークが飛び出すのだ。
いまのチームメイトたちと過ごしたこの夜は、たとえばシアトルでデーゲームが終わったあとのユニオン・スクエア・グリルでの夜によく似ていた。
唯一大きな違いは、通訳越しに生じる笑いの15秒遅れだけだ。今晩は外国人選手と日本人選手の懇親の集いとなった。
ゴルフコンペ、会食、酒宴という一日を共有すれば、人間関係は次なる段階へと移行するのである。
これぞ選手として最高の時間のひとつといえよう。まあ、少なくとも楽しいチームにいれば、の話であるが。
わたしはタイガースでもヤンキースでもアストロズでもレンジャースでもこういう夜を経験してきた。
福岡ソフトバンク・ホークスでも同じ夜を見られるとは本当に素敵なことだ。
こまかい部分は違うだろうが、全体的に見ると実によく似ていたのだ。(続く)
(続き)
このチームの選手には喫煙者が多く、食事中でも吸っているやつがいる。
わたしは紙巻はきらいだが、ときどき吸う上等の葉巻は心から楽しめる。
すばらしいディナーとビール数杯のおかげでわたしは安葉巻でもいいから一本やりたい気分になった。
そこで通訳に頼んでウェイトレスに、お店に葉巻は置いてあるか、あるいは近所に煙草屋はないかと聞いてもらった。
かくしてわたしは日米両文化の大いなる差異を実感する機会を得ることになった。
ウェイトレスいわく、うちには葉巻はございませんが、近くに煙草店があると思います、とのこと。
しかしもうすぐ閉店時間ですので、あたしが行って買ってまいります。彼女はそう主張し、わたしが欲しいブランドのリストを書いてくれと言った。
15分後、彼女はわたしのリストの一番上にあったブランドの葉巻をもって帰ってきた。それはコヒバ、すなわちキューバ産である。
この状況でウェイトレスにチップを渡さないやつなどいない。
当然わたしはチップを差し出したのだが、丁重に断られた。彼女の労には本当に感謝していたのだが。
彼女が立ち去るまえに、葉巻を吸いたい人はいないかとチームメイトに尋ねてみたが、だれも欲しがらなかった。
驚くべきことに葉巻は日本人にとっては珍奇な習慣のようである。驚くべき、といったのは、かれらは紙巻ならば大いに吸っているからだ。
わたしが葉巻に火をつけると、すべての日本人が好奇心満々で見つめてきた。
最初の数分間、まるで葉巻を見るのが生まれて初めてであるかのように魅了されていたようだ。そんなわけはないと思うが、そう思えたほどだった。
わたしは結構早く吸っていたのだが、それでも葉巻が異常に長持ちするの知って驚いている選手もいた。
シーズン終了の頃には、何人かをこの趣味に引きずりこんでやろうと思う。
解説:
世界最高品質の葉巻はキューバ産なのですが、アメリカはキューバに経済制裁をしている関係上
キューバ葉巻を輸入できません。ニコちゃんは宮崎くんだりで(失礼)最高級ブランド「コビバ」を
入手できて驚いているわけです。
orz なんですか「コビバ」って。「コヒバ」に訂正。
うちの近所のジョイフルにはそんな気の利くウェイトレスはおらんなw
わざわざ買い物してきてくれるなんて