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ビ
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何このチームワークw
微妙に危ないからage
685 :
677:2006/01/18(水) 11:18:02 ID:amoHkw9r0
ぎゃほー
ナイスチームワークww
優☆勝
ほ
り
の
ぶ
た
堀の豚?
ヒデェ
ほ
り
の
こ
し
つ
き
699 :
代打名無し@実況は実況板で:2006/01/19(木) 17:01:50 ID:EYgFKNx50
詞ね
☆
を
あ
げ
る
(Θ щ Θ)つ☆ では俺が頂こう。
ウルァッ(((((;`Д´)≡⊃)Θ щ)、;'.・
ほ
ん
ま
当てもなく急ぎ足で歩いていると、帽子が木の枝にかかり半分脱げた。
合わせるように首を後ろに傾けると木々の合間に月が見えた。
満月に近いキレイな月、それに今気づいたのは帽子を目深にかぶっていたからだ。
少し呆けて半開きの口を閉じると、帽子のつばを持ちかぶり直す。
髪と繊維の摺れる音、それに混じって焦げ臭さが漂う。爆発の熱を思い目は更に下を向く。
帽子の後ろにザラザラとした感触、化学繊維が溶けた後固まったのだろう。
今江敏晃は森の中にいた。
福浦の亡骸を置いて小屋を出て、もう何時間も経った気がする。
でも歩いた距離を数えれば、おそらく1時間か2時間ぐらいだろう。
散乱した枝切れと茂る雑草、ぬかるんで足場の悪い地面を急ぎ足で進んでいた。
彼自身考えようとしないが、急ぐ理由など何もない。
行く当てはないのだから。
ただ、立ち止まればすぐにそこに福浦が現われ、自分はその最期を看取ろうとするのだ。
足を次から次へと踏み出すことで、何もかも足の裏の感触に紛れていく。
神経質なほどに帽子をかぶり直す。それは福浦のものだった。
かぶり直して焦げ跡に触れる度に、今江は歩調を早める。だが思考は止まらない。
もし歩いていく先に誰かに会うとしたら、誰に会いたいのだろうか。
守れなかったこと。うかつにも、自分の想像力の乏しさがそれを引き起こした。
ふと暗闇の中に、一番会いたい人間は浮かぶ。そして会いたくない。
福浦はどうしたと聞かれれば、その先に彼は何と言うだろう?
「西岡」
俺なら守れたと罵るだろうか。
怒られてばかりだ。ぼけとかあほとか、そんな程度で済むだろうか。
あるいは優しく肩を叩くだけで済むのだろうか。
うつむきながら首を振る。
どちらにせよ福浦を守れなかったという結果が浮き彫りになるだけだ。
何より自分が許せなくて、そして体から力が抜けそうになる。
風に吹かれる砂のように、自分の手から命は次々とすり抜けていった。
それをすくい取ることができなかったその手は、間違いなく自分のものなのだ。
「あっ」
ぼうっとしていたのが災いしてか、足元の凸凹につまずく。
両手から地面に手をつくと、手の平に妙な感触があった。
「砂だ」
雨を免れたかその辺りの地面は乾いていた。手の平には細かい粒。
それを確かめようと手を上げると、砂粒がパラパラとこぼれ落ちた。
辺り一帯を探ると、どうやら砂混じりの地面になっているようだった。
「ここは……?」
はっと思い当たるように前を向く。向こう側には森の切れ目が見えている。
そこに向かって走っていく。
パッと視界が開ける。暗闇の中、月明かりに照らされた白い線が向こうを幾重にも横切る。
寄せては返す水のしぶきの音が、遠くから微かに聞こえてくる。
同時に背後から風が吹き付けてくる。砂が運ばれて首筋に当たった。
海は無言で今江を迎えていた。彼は責められる事も、許される事もなかった。
「?」
周囲を見回すと、切り株が並んでいることに気づいた。
誰の仕業かその一帯の小さな範囲だけ何本も木が切られているのだ。
不思議に思いながらも今江はまた海に向き直る。
海を見て、自然と今江の足は前に進んでいた。
幾つもの泡の弾ける音に耳を奪われ、消えては現れる波しぶきに目を奪われて。
一歩一歩、砂浜と言うには石や岩のごつごつと現れた岸辺を歩いていく。
海の色は黒ではなく、深く全ての色を飲み込んでいるようだった。
今江はそこへ向かって歩いていく。ただ心を奪われて。
その間、彼は憎しみも情けなさも悲しみも全て忘れていた。
むしろそれらを海が飲み込んでくれているような気さえする。
波打ち際まで来て立ち止まる。
風の音と波の音だけが聞こえる。
なぜか心が安らいでいた。ずっとそこに居たいという気さえしてきた。
振り返れば暗い森が佇む。
見つめるだけで、そちらの方に恐ろしい何かが立っているよう感じ体が震えた。
もうそこに戻りたくないと思った。
傷ついて死んでいった人間たち。傷つける人間たち。
それらは全て森の向こう側にあるのだ。
海のほうを向く。彼の心は安らいだ。もうあの向こうに行きたいと思わなかった。
波打ち際を歩く。時折、靴が水しぶきをかぶる。それすらも楽しいことのように思える。
もう、向こうに戻るぐらいなら。
今江は暗い空と暗い海の境界線を見つめた。真っ暗なのに、二つの色は確かに違う色だ。
海の向こうは、もっと全てのことを飲み込んでくれるだろうか。
ふと、海岸線の向こうに白っぽい物が見えた。波の動きにあわせるようにゆらゆらと揺れている。
何かと思い小走りに近づく。やっと輪郭がはっきりした頃、今江の眼の色が変わった。
今度は急いで走る。砂の上でも持ち前の足腰の強さが速度を失わせなかった。
息切れしながらその前にたどり着く。呼吸を整えながら、それを確認する。
「ボー……ト?」
数人乗りのゴムボートが、岩場につながれている。
「誰がこんなとこに」
ボートに近づく。小型のエンジンがついているのが見えた。
そうこうしていると、靴が波をかぶってかなり濡れる。
少し考えた後、今江は思い切ってボートの上に乗った。
特に穴が空いているわけでもなく、今江一人を乗せてボートは海の上に浮かんでいた。
しばらく考え込む。
(誰かがボートでこの島に来た? そういえば監督、ボビーに代わったけど。
でも置きっ放しにしてたら、参加者の誰かがこれで逃げるかも知らん。
それとも海の外へは逃げられんと、そんな自信でもあるんだろうか)
「うん……分かんねぇ」
こういうとき西岡がいれば、これも上手く利用するだろうに。自分は途方に暮れるだけだ。
海の向こうは相変らず暗い水平線が見える。
船に揺られている内に、先程よりも海に飲み込まれる感じが大きくなった。
いっそ、持ち主が来るまでずっとこうしていようか。
大の字にボートの上に寝転ぶと、星空が広がっていた。
急に疲れを感じる。体が重くなって、非常にけだるい。
揺れが心地よい。揺りかごの中にいた頃なんて覚えてないが、こんな感じだろうかと思う。
「そうか、ずっと、寝てなかったんだ……」
島へ来てからのことを思い出す。たった二日なのに二年ぐらいは経ったように感じる。
胸が締め付けられるような思いは、しかし海に揺られていると和らぐ心持ちがした。
次々に去来する辛さを忘れたいかのように今江は眠りに身を委ねた。彼は気づいていなかった。
寝転んだ拍子にボートを係留していたヒモが外れ、陸風に乗って沖へ流され始めたことに。
久しぶりにキター!乙です。
今江どうなるんだ…。
職人様乙です!!
久々に今江キタ…って一体どうなっちゃうんだ…。
スタジアムの方から大きな花火が上がった瞬間。それはまるで開戦の雄たけびのようだった。
どちらのものとも言えない、叫びよりも気迫のようなものがドドン、ドン、とその音に紛れる。
殺気が紛れる。
「荷物しょっとけ!!」
大塚が叫ぶ。さっきとは動きが違う。
もう足場が暗いのに、あの膝なのに、彼はほとんど西岡と並ぶようにして走る。それに西岡は軽く舌を巻いた。
少なからずスピードスターの自負はあったからだ。
「何でっ…」
「背中見せんな!!」
がうん、背後で響く音がしてひょおっと、近くを何かが引き抜けた音がした。100%銃弾だ。
しゃがむな!そのまま走れ!!と大塚は叫ぶ。
ざざざざざ、足に絡む草葉と夜の空気が目の前を駆け抜けては過ぎていく。まだ息は上がらない。
この闇だ。もう夜だ。あちらとて視界は良好ではないはずだ。
ががががっと何度も銃声はする。さっきは何度か手榴弾も飛んできた。その度がくんと角度を変えて、大塚が走るのに西岡はついていく。
ついて来いと言われていた。どう考えても自分は囮だ。
たまに彼がすっとスピードを緩めたり、わざと急カーブをえがいたりする。追っ手とつかず離れずの距離を保っているように、西岡には思える。
それは計算のうちだと思っていた。
「大塚サンっ、この先っ」
「わーってる!いい!」
ごごっと水音が聞こえ出して、川の流れが近いことを知る。昼間の雨で流れはきっときつくなっている。
空に白々と十六夜月は浮かぶが、夜の川の混沌としたくらさを思うと眩暈がしそうだ。
獣道を飛び出し右手を支柱に、大塚は薮木の間を抜けていく。
「…っは、…っは…まだ、足りん」
河原べりの平地に不意に抜けた。一瞬立ち止まった彼が、荒い息の下から呟く。
「…っ?」
どっどど、どお、川音に紛れそうな一言の後、大塚は下流を目指して方向を変えた。
「っえええ?」
ばしゅうっ、銃弾の音。さっきより近い。
仕掛けたのは確かにこちらだ。だがこの執念と言うかしつこさはどうだ。
相手にしたくない、とやっぱり思った。あの守護神はやっぱり並みの強心臓じゃない。
2対1なんやぞ、普通なら。
「どこ、行くねん!」
「勝負なんざ一瞬なんだよ!!」
「はっ!?」
「一瞬引っ掛けるんだよ!!」
大塚は小さくかすれ声で答えて走る。スタジアムから遠ざかっていた。
背後のそれから、さっき何かあったような声か、音か、した。花火にしろ、その後に見えたヘリのようなものにしろ、明らかに異質だ。
けれど今はそれどころではなかった。
丘の上、雑木林の端っこを駆け上がる。ごつごつした岩場がせりあがっている。
「隠れろ」
大塚がいきなり西岡の腕を引くから、そのひとつに滑り込むようにして、西岡は軽く頭を打ってしまった。
「いたあ!」
「…来るぞ」
小さい息。数秒でその音を消す息。西岡は慌ててあのモニタを腰から引っ張り上げた。
二つの点と、ゆっくりその側を揺れて動くもう一つ。それ以外見えない。
調度いいと大塚は言う。もう少し範囲を広げればまた見えるかもしれないが、今はそれで充分だ。
相手がひとりで、そしてその背番号が30と確認できれば充分。
雅英にしろ計算外だった。何だあいつは。
西岡の殺意はわかる。あいつは何か知っているから。ただ大塚に関しては完全な計算外だった。
よく知っているあいつなら、こういう場合どうするかと思えば、不利だと思えば確実に一目散に逃げるはず。
あっちから来ることはないと思っていた。出来るならやり過ごすかと思っていた矢先、その二つ星が不意にスピードを増して突っ込んできたのだ。
やっぱり西岡は何かを知っていた。あいつか。あいつが何か言ったのか。
そうでなければ俺を、あいつらが狙えるわけがない。大体俺の後を追えるはずなんて無いんだ。
「…っ!」
そう思ったら雅英の背中を、今まで経験したことの無いような怖気が駆け抜けた。
見えない敵に常に喉元に刃を向けられているあの感じだ。その恐怖だ。
何でわかる。俺のことが。
西岡は何を言った!?
「…追って、きてる?」
「来る」
「…なんでわかるんすか」
「俺だったら、お前ももろともに殺したい」
「!?」
「おかしいだろ、狙うのには慣れてても…こんな風に、狙われたことなんかないはずだ、あの人」
お前を除いて、としゃがみ込んだ大塚は低く呟く。月明かりがほとんど無い。あっても表情は見づらい。
川の流れる音が、水しぶきが岩にぶつかり轟く音が、気のせいか体の下のほうから聞こえる。
「だから来る」
「……。」
「ヤバイ種はてってー的に叩くんだ、あの人」
ぴたりと止まったもうひとつの点を、西岡の持ったモニタの上からコツコツ叩きながら、大塚は言った。
「…何にせよ、バクダンはもう無いみたいだな」
それは救いだな、と言った。じゃこっとマシンガンを抱えて、多分眼を閉じて、こちらを見てもいないのはわかっていた。
岩を背にして、息が整っていた。
これは対峙だ。深く息を吸い込む。
距離はある程度ある。だが手榴弾はもう無い。銃撃戦に持ち込むしか。
さてこうなると大塚の手持ちがマシンガンなのは不利だ。西岡のそれは、昼間見た小さな銃か。あれなら大した距離は持つまい。
雅英はもう一丁、背中の荷物から銃を取り出す。銃などよくは知らない。
けれどそのごつさは淡々と、その殺傷力と威力を物語っていた。
がしょん、と構える。両手で抱えてもまだ余る。
薮からすっとかざしあげれば、不意にその銃身がなめらかに月光に撫でられた。
月が出たらしい。
指は震えてはいない。
多分俺たちは背中同士。背を向け合って構えてる。
「大塚」
「へーい」
さやさやとした風と川音が以外の沈黙は、雅英によって破られる。
「…お前に恨みはないんだけどな」
呟くような言い方。我ながら弱気にすら思える。
さっきから心がグラグラするんだ。ガツンと一発アッパーで喰らったみたいな気持ちだ。
福浦のあの声が根底から覆す。だから弱気にすらなりそうだった。
「俺たちの生き様か」
そう言われたら、殺すしかなかった。もう自分を護るために殺したのだと、雅英は気付いていた。
最初は家族のためだった。それから自分の誇りと自尊心のためでもあった。
けれどもう今は、ただ自分を護るために動いている。
信念を覆されたら、今までの自分の行為は無に帰すばかりか、殺した相手のことを思うと息が詰まって死んでしまう。
それに負けない手段として、さらに自らの命を護る手段として、雅英は殺すことにした。
心を殺すやつも、命を狙うやつも同じだ。どちらも蹂躙してその上に立つこと、その完全勝利を、雅英は目指していた。
「恨みは無いとか言うてますよ」
「無駄に耳いいな、お前」
「そんなんわかってるっちゅーねん。…あ、これ雅さんのことな」
「…」
「大塚ぁ」
やっと出た月明かりに透かしてみれば、大塚は相変わらず眼を閉じたままだ。
「…福浦が」
雅英も眼を閉じた。あいつの親友の名を口にするのは卑怯だとわかってはいた。
「地獄の一丁目で待ってるぜ」
あの時月明かりなのに、大塚の顔色は一瞬蒼白になったと、西岡は覚えている。
そして西岡の理解が及ぶより先だった。大塚が岩場から半身飛び出したのは。
低く寝そべるようにして、怒号と銃声が猛る。
獣の叫びのようで、あちらからの連射もその威勢に負けてか周囲の岩にぶつかるだけだ。
それでも岩は粉々に砕け散っていた。一撃打ち抜かれるたびどごおっと、貫通され粉砕されたかけらが周囲に飛び散った。
計算なんてもうなかった。目指しているのは殺戮そのものだった。
「大塚サン!!」
西岡はフルパワーで叫んだ。音と迫力に耳をやられる。自分にももうクールさも余裕もかけらも無い。
背後から彼を羽交い絞めにして盾の岩へ引きずり戻そうとしたとき、だだだだだん!左腕を激しく突かれた。
まるで左腕がもげたかと思った。
「が…っ!」
痛みではない。掠めただけにしては威力が違う。
「大塚サン!!」
彼の声は聞こえない。ただ火傷をしそうな感触が、腕からも耳からも。
「死ぬぞ!!」
首根っこにその左腕を回してねじりあげる。背中から倒れ落ちるように。
右腕は右肩を絞める。足も引っ掛ける。完全な羽交い絞めだ。
がふ、ふうっ、はあっ、息の音が耳元で聞こえる。嵐が去る。
そしてやっと思った。あの言葉のことを。あの人の、おそらく最期のことを。
大塚が激昂した理由。
焼け付くような怒りの理由。
「…弾切れか?」
さっきとあまり変わらない、雅英の声が聞こえる。
当たっていないのか。大塚の撃った、その方向がわずかでも違ったのか。
「っ」
「大塚サっ…!?」
いきなり髪を掴まれて、西岡は体を引きずられる。右手と足の戒めも振りほどかれる。
「が…った…っ!!」
「殺したのか!!」
彼が叫ぶ。
「殺したのか!!!!」
彼は叫んだ。
激昂が、ひとつになっていく感触。ソリッドに纏まって。
夜の帳がベールを脱ぐように消えていく。目の感覚までも冴え渡る。
髪を掴んだ西岡が何か喚いていた。うるせえな、ガキ。
「雅さん」
大塚は立ち上がる。弾なんて弾き返せるとわけもなく見下す。
「…殺す」
不意に体が、さらに引っ張られた。
「お、おあ、ああああ!?」
左腕を庇う暇すらない。引きずり出された体は信じられない力で、薮へ向かって突き飛ばされる。
蹴り飛ばされた感触すらした。
「がっ…!?」
大塚が西岡を踏み台にして飛ぶ。月を背にしたか。
囮なんは、盾なんはわかってた。ユニ交換した時点で影武者なのは自覚していた。
けどこんなのは、踏み台にされるなんてのは、聞いてへんかったぞ、おい!!