「ダン、行かないで」「ジャイアンツがピンチなんだよ!」

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612代打名無し@実況は実況板で
数並ぶ天体望遠鏡のひとつを覗いてみるキョジンファン君。
「あっ…!」(キョジンファン君)
9回表の炎上劇場が見える!
「…坊や!」(キョジンファン君)
あわてて、少年を呼ぶキョジンファン君…。
「坊や、ちょっとこの望遠鏡覗いてみてごらん。巨人の大ピンチが見えるかどうか確かめてくれよ!」(キョジンファン君)
「確かめなくたって見えるよ、お兄さん」(少年)
「えっ…」(キョジンファン君)
「もっとよく、大きな画面で見せてあげるよ」(少年)
襖を開ける少年。そこには大画面テレビが…。
「…それは…」(キョジンファン君)
テレビに写る東京ドームの炎上劇場。逆転ホームランを打たれるミセリ。信じられない逆転負けを喫する巨人。ライトスタンドから投げ込まれるメガホン。
「これは、ペガッサ星雲第68番ミセリ星で、プロ野球を征服するために送り込んだ背番号35さ…」(少年→ ミセリ星人)
「やっぱり…」(キョジンファン君)
バックで流れていた野球中継、打球音と大歓声。
絶句するキョジンファン君。
光の中に消えていく少年…。

つづく
http://www2.u-netsurf.ne.jp/~okhr/sight7/page45.htm
613代打名無し@実況は実況板で:2005/04/21(木) 06:28:45 ID:DL/33BPr0
>>612

少年に変わって光の中から現われたサイケな色調のインコ顔、ミセリ星人は、いきなり早口で話し始めた。
「君ガ見タモノハ、正シカッタノサ。巨人ノふろんとヤすぽーつ新聞ガ信用シタノハ無理モナイ。
私タチハ、棒球シカ投ゲラレズくいっくモデキナイぴっちゃーヲすーぱーくろーざーニ
かもふらーじゅシタンダカラネ。君ノ素晴ラシイ直感デへぼぴっちゃーニ見エタ彼モ、野球評論家ヤ
ますこみニハめじゃーりーぐノばりばりノぴっちゃートシカ見エナイ。
コレデ専門家ヲ油断サセルノガ、私タチノ狙イサ。ツマリ、キョジンノふろんとヤますこみヲネ…。
私タチハナルタケ穏ヤカニ、コトヲ運ビタイノサ…。『おおかみガ来タァー!』…、幾度モ言ッテイルウチニ
誰モ振リ向キモシナクナル。本当ノおおかみハ、ソノ隙ニヤッテクル!
…コンナ地球ノ童話ヲ私タチモ知ッテイルヨ…」(ミセリ星人)
長セリフを一気に喋ったミセリ星人は、懐かしの「黒電話器」をキョジンファン君の前に持ってくる…。
「普通ノ地球ノ電話機サ…。試シテゴラン。私ハ今、宇宙人ノみせり星人ト話シヲシテイルト言ッテ…」(ミセリ星人)
言われるままに報知スポーツに電話をかけるキョジンファン君。
「ソウソウ…」(ミセリ星人)
ミセリ星人に頭をなでられるキョジンファン君。
キコーキコーと音がする。

つづく
http://www2.u-netsurf.ne.jp/~okhr/sight7/page45.htm
614代打名無し@実況は実況板で:2005/04/21(木) 06:34:53 ID:DL/33BPr0
>>613

報知スポーツ巨人担当班。
「えっ〜、メジャーリーガーの習慣についてのお尋ねですかぁ…」(巨人番記者)
またかよぉ…、と言う感じの番記者。
「…ミセリはへぼピッチャーだよぉ!…棒球しか投げられないよぉ!…クイックもできないよぉ!
 …やる気なんか全然ないよぉ!…日本へ観光に来てるんだよぉ!」(キョジンファン君)
「ではまた、どうもどうも」(巨人番記者)
ガチャ…。

一方的に電話を切られて呆然とする、キョジンファン君…。
「ホウラ、モウ本当ノコトヲ信ジチャクレナイシ、キョジンノふろんとニナンカ誰ニモ取リ次イデモクレナイダロウ?
ますこみナンテソンナ動物サ…。専門家ハ常ニあまちゅあヨリ正シイト思ッテイルノサ。ソコヲ突ケバ、
油断シテイル隙ニ、苦モナク巨人ナンカ壊滅サセラレル。サァ、約束ヲ果タシテアゲヨウ…。
私ハ巨人ノヤリ方ニ飽キ飽キシタ君ヲ、きょじんの星ヘ連レテイッテアゲルヨ…。モウ随分大勢ノ巨人ふぁんヲ、
私ハきょじんの星ヘ連レテイッテアゲタンダ。ホラ、アル日突然蒸発シテ、イナクナッタ巨人ふぁんの人タチガ、
君ノ身ノ回リニモイルダロウ…」(ミセリ星人)
誘惑に負けそうなキョジンファン君…。

つづく
http://www2.u-netsurf.ne.jp/~okhr/sight7/page45.htm
※実際のこの場面では、巨人戦のテレビ中継の音声が使われています。川上監督、王、黒江などの名前が聞こえます。
615代打名無し@実況は実況板で:2005/04/21(木) 06:39:27 ID:DL/33BPr0
>>614

(ミセリが解雇になって・・・)

工場地帯。
ゴミ捨て場。
廃材、廃管、赤錆びの鉄屑。
古タイヤ、洗濯機、オート三輪。
始業のサイレンが鳴る。
自転車で、工場へ向うキョジンファン君。
今日もまた、遅刻だ。
社長からまた小言を言われるのか…。
また、つまらない一日が始まるのだ。
こんなゴミだらけの巨人の野球は捨て去って、
キレイな星に行ってしまいたかった…。
そう思いつつもキョジンファン君は今日を生きるのです

おわり
http://www2.u-netsurf.ne.jp/~okhr/sight7/page45.htm