【マリア様がみてる】IN プロ野球板 〜伊原革命〜

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299代打名無し@実況は実況板で
「ところで、智哉」
試合後、ゲートへ向かう通路を歩きながら、剛志さまはちょっと意地悪な目をして言った。
「今後、私は智哉に『剛志さま』と呼ばれても、返事をしないことにしましたから」
「えっ」
「だって。いつまで待っても、あなた呼び方変えようとしないんだもの」
言いたいことは言ったという風に、剛志さまは智哉に背中を向けてどんどん歩いていってしまった。
「剛志さまぁ」
追いかけても、宣言通り振り返りはしない。
「無視されたくなかったら、ちゃんとお呼びなさい」
わかっているでしょ、って目を見ないですまして歩いていく。智哉は、ぽりぽりとこめかみをかいた。
何だか、無性に照れくさい。
「・・・・・・ツぅ」
「聞こえなーい」
こうなったら、絶対言わせるつもりらしい。
智哉は、観念して辺りを見回した。幸い、BBしか見ていなかった。
「元気ハツラツぅ!?」
通路の中で、智哉の声は妙にはっきり通った。
するとモデルのようにきれいな剛志さまは、よく響く声で「オフコース!」と振り返って、満足げに
笑ったのだった。