近鉄に変わり幕田カイコスターズ発足

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694第12話続き
平本が全快だ!150キロを越える豪速球が打者の後ろへ頭の上へ次々と通過する、あっという間に塁が埋まる驚異の12球連続
ボール、さすがにたまらず石毛監督が川口へ交代を告げる、マウンドにあがった川口は自信満々だ、得意のビックマウスが
川口の口から放たれる「俺様が出たからにはもう安心だ、三者三振できっちり終わらせるから俺の好投を無駄にしないためにも
7点差ぐらいひっくり返せよ!」いったいどこからこんな自信が湧いてくるのだろう・・そう言うと川口は自信たっぷりに直球
を投げ込んだ、カキ―――――――――――――ン!!もの凄い快音が響きボールはレフトスタンドに飛び込んだのだった・・・
11−0、開幕戦とは思えない究極の馬鹿試合になってきた、しかもまだ2回である、川口はマウンド上で手がすべった、足が
もつれたなどと言い訳をならべている、こんな展開ならカイコスターズのファンは激怒ものなはずだ、しかし、ファンは
懐かしいものでも見るかのように心地よい表情をしているではないか、「これだよ、これ、やっぱこいつらはこうでなくっちゃ」
凄まじいネタ試合にカイコスターズファンが満足そうにつぶやいた、そう、これこそこのチームを応援する真の楽しみだ、勝敗では
ない、彼らカイコスターズの凄まじいネタっぷりこそが仕事で失敗した人や落ち込んだ人達に勇気と希望と喜びを与えるのだ!
試合はようやく7回表を終わった・・・23−0 凄まじいネタ試合になってきた、しかもカイコスターズはまだ松阪の前に1人の
走者も出していない、7回の裏、カイコスターズラッキーセブンの攻撃前、幕田カイコスターズのマスコットである
マクタ蚕>>46がベンチから出て来て盛り上げるというよりしらけさせる、あまりに遅くて不気味なためチアガールに回収される
マクタ蚕、チアガールもさわるのがイヤだったのだろうか、足で蹴飛ばしながらベンチに戻した、7回裏、1、2番があっという
間に倒れ幕田に打順が回る、ここまで松阪の前に2打席連続三振の幕田が入る、いつになく静かに冷静に打席に入る幕田・・・
(これは・・完全試合を阻止できるかも・・・)いつになく冷静な幕田に石毛監督が期待を込める・・・・・・・・・「ストライクアウト!!」
審判の声が高らかに響きわたり幕田はうつろな表情でベンチに戻るのだった・・・。