近鉄に変わり幕田カイコスターズ発足

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631第10話続き
次打者井端はきっちりバントを決める、1死2、3塁、3塁に土谷、2塁に荒木と俊足の走者が塁に出ている、一打サヨナラである、そして3番
立浪は敬遠するようだ、1死満塁と塁を埋め4番福留を打席にむかえた、幕田はセンターの守備位置で腕を組み考える、(さすがに限界か・・・)
タイムをかけブルペンへ自ら走る幕田、しかしアザだらけになって倒れているカツノリとまるで素人のようなカラスコの投球フォームを見て幕田
は川崎続投を決めた、幕田は小山、宮越のほうに目をやったが小山と宮越はこんな重要な場面俺らじゃ無理とばかりに首を横に振った。
川崎は続投だ、福留がゆっくり構えに入る、川崎は最後の力を振りしぼってストレートを投げた、福留はまっていましたとばかりにバットを出す
カキ―ン!!快音が響きもの凄い当たりが1塁線に飛ぶ、1塁線、抜ければサヨナラ、しかしまた奇蹟が起こる、山崎だ!もの凄い勢いで打球に
向かって飛び体を使って打球を止めにかかる、が、勢いあまって行き過ぎた!山崎の股間に打球がジャストミートする「ジャマギャハ〜ン」山崎
が苦痛の叫びをあげる、股間にダイレクトであたったボールは小フライになってこれを善村がキャッチする、ランナーはなんとか戻ったがついに
ツーアウト、ついにあと1人まで来た、しかし満塁のピンチで打者はアレックスだ、限界を越えている川崎が肩で息をする、と、その時だ、
「あと1人、あと1人、あと1人」わずかだがあと1人コールが起こった、中日ファンしかいないと思われていたがカイコスターズを応援して
いるファンもいたのだ、応援しているのはカイコスターズの選手と同じように会社などを解雇されてしまった人達だ、同じような境遇の彼らは
カイコスターズナインに必死の声援を送る、そしてその声援を耳にした川崎は最後の力を振りしぼるようにボールを力強く握り締めた。