【イヤガラセカ?】プロ野球選手の日記 3冊目【コロスカ?】
村松へ
この手紙をもって僕の外野手としての最後の仕事とする。
まず、君と僕の走塁を生かすために、伊原監督に常にゴーサインをお願いしたい。
以下に、リズムについての愚見を述べる。
リズムを考える際、第一選択はあくまで守備で作るという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、キャンプの時点で構想外の状況がしばしば見受けられる。
その場合には、熱血守備練習を含む一生懸命さが必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。
これからのオリックスの飛躍は、打ち勝つのではなく守備の発展にかかっている。
僕は、君がその一翼を担える数少ない外野手であると信じている。
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
君には外野守備の発展に挑んでもらいたい。
遠くない未来に、エラーがこの世からなくなることを信じている。
ひいては、僕のグローブを使わなくなった後、君のグローブとして役立てて欲しい。
ボクのグローブは生ける師なり。
なお、自ら4番にある者が守備に付けず、DHで起用されることを心より恥じる。
ルーズベルト・ブラウン