立浪は上手いとか下手とかじゃなくて、華があった。
高卒一年目で、プロで何年も飯を食ってきた宇野を
セカンドにコンバートさせるくらいは上手かったけどね。
…ちなみに宇野は失策王のイメージもあるが、肩も強いし、
球際にも強い「基本的には」かなり守備の上手いショートだった。
ただ正面の簡単なゴロを取るのが苦手だっただけで…
そしてルーキーでゴールデングラブを取った。
新人王も手にしたが、そのときの打率は.223
どれだけショートの守備が評価されたかわかるだろう
最近ベースボールマガジンで紹介された、
立浪の「飛燕の舞」と題した写真を目にした人もいるだろう。
併殺をふせぐためにスライディングしたランナーをかわしながら
一塁に送球する瞬間の立浪の写真だ。
その足は後方で自分の頭よりも高く反り返り、鯱のような姿で宙に舞っている。
立浪の守備はダンスそのもの、それを見るだけで心がワクワクとなった。
もちろん小坂や宮本のほうが上手いと思う。しかし1年目の立浪のような守備をする
選手はその後見たことがない。本人ですら再現できなかった。