離してると言っても、負け数の差はたったの五つ。例え勝率5割で
行ったとしても、今のヤクルトの勝ち方を見れば十分射程圏内だ。
自力優勝が復活したことによって、さらに勢いも増してくるだろう。
さらに昨年苦しみながら優勝した経験をもつヤクルトは、最終盤に
それこそ驚異的な粘りを見せることは間違いないとも言って良い。
それに引き替え原巨人は、監督自身が1年目で未熟さは拭いきれないし
コーチ陣も揃いもそろって若手ばかり。これでは今後、浮き足立つなと
言う方が無理というもの。加えて選手達には昨年圧倒的と言われた
戦力下でも、ここ一番で踏ん張りきれずにいくつも星を落とし、優勝戦線に
残りきれなかった嫌なイメージが残っているだろうし、実際その直接原因と
なった中継ぎ投手陣は、昨年と同じくらい不安を抱えている。
これらの要素を踏まえて考えれば、巨人が今後失速、ヤクルトが猛追してくる
ことは運命的であるとも言える。さらに怪我人が続出している今季の巨人には、
残念ながら不運の星が憑いて離れないものだと考えざるを得ない。
となると、最終盤には僅差の鍔迫り合いになることは必至。そして絶対的な
経験の差を考えると……現時点でのヤクルトの逆転優勝の可能性は、少なく
見積もっても5割はあるのではなかろうか。そして、次週のうちにゲーム差が
2ほど詰まっているような展開になったならば、可能性は7割に上がるだろう。
そして、9月中旬までに3〜4ゲーム差までに詰められていたならば……
はっきり言って、巨人は終わりだ。