球界任侠小説 「不眠城」 Part2

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163代打名無し
7月20日
<緋鯉会本部>
喪服姿で集結する緋鯉会一同&OB。
山本浩「今日は我が盟友、故・津田恒美の九回忌追悼式をするわけだが、式の途中は決して涙を見せるな。
    あいつはどんな時でも、過去の悲しみに対して涙を流すことはなかった。
何故か。過去を悔やむというのは、過去に未練を残し、現実から逃げようとするのと同じ事だからだ。
涙を見せて死を悔やむことは、あいつを侮辱する行為と等しいと思ってくれ。さて、まずは墓参りにいくぞ。」
本部を出る山本。その後をぞろぞろとついて行く喪服の集団。  
164代打名無し:02/07/20 22:59 ID:NzZe9Fo6
<津田の墓前>
代わる代わる線香を立て、手を合わせる緋鯉会一同&OB。

山本浩「衣笠、ヨシヒコ、大野。まだエモノは持ってるよな。」
衣笠「当然ですよ。自分の命をこれに預けてたんですからね。」45口径gV-S・Kモデルを取り出す衣笠。
大野「堅気に戻っても結局これだけは捨てきれませんでしたよ…ははは…。」左利き用40口径g]]W‐Y・Oモデルを見つめる大野。
高橋慶「こいつもかなり血を吸ってるもんで、銃刀法許可取るの大変でした。」小太刀二本を喪服の裏から抜く高橋。
衣笠「嘘つけ。誰だったかのコネで一発だったくせに。ちょっと見せてみろ。」高橋から刀を奪い取る衣笠。
衣笠「ほーう。ちゃんと砥いであるじゃないか。お前、実は今でもこの世界に戻りたいんだな?」白く光る刀身を見て言う衣笠。
高橋慶「いい加減にしてくださいよ。人前で見せる物じゃないんですから!」刀を奪い返す高橋。
大野「で、山本さん、なんですか?何か意味有ってエモノを持ってるか聞いたんでしょう?」
山本浩「まぁ、待っていろ。式の最期でわかるから。」笑う山本。

澤崎「津田さん…。あなたから引き継いだこの会員番号14、このまま燻らせてはおきません。
   どうか安らかにお眠りください…。」墓の前にシャアザクのプラモデルを供える澤崎。
森笠「じゃあ俺も…。」同じく墓の前にときメモを供える森笠。
金本「――――――――」無言でラリアットをぶちかます金本。

東出「じゃあ花を供えて…と。新井さん、墓と花立てに水掛けといてください。」
新井「よし。分かった。」持ってきた桶から水(?)をかける新井。
東出「なんか…酒臭い…?」
金本「――――――――」また無言でドロップキックをくらわせる金本。