1 :
あるケミストさん:
天然物の全合成屋はいつもいつも
「全合成を達成したことによりその誘導体合成も可能になり、
活性効果を高めた新しい物質の創製に道を拓くもので、
難病治療薬開発への応用が期待できる」
と言っていますが、実際には誘導体合成なんてしてない(できない)し、
そんな気も全く無いでしょ?
一体なんのために天然物の全合成をしているのですか?
2 :
あるケミストさん:01/09/03 22:43 ID:N1Hbc1Dc
生物(薬草など)から精製するには出発原料が多量に必要だったり、
医薬品では恒常的に供給することが求められたり(生物サイクルに
左右されては困るから)するので、こういったことをクリアするための
方法の一つが天然物全合成の本質じゃないかな.
ちなみに自分は分子生物学が専門。天然物合成化学やりたかったけど
そんな講座が無かったので方向転換した。
森林には天然の虫除け成分があるというし、そういうものを全合成して
見たかったなー。
今の全合成屋さんに発注!
サイクロパミン(植物性アルカロイド。コレステロールの一種。)を
誰か合成して欲しいなー。
サイクロパミンはソニックヘッジホッグ(Shh)という遺伝子の機能
をブロックするの。Shhは生物の発生過程で様々な器官形成に関わっ
ているんだけど、アンタゴニストがないの。でも、サイクロパミンは
Shhを阻害することが最近分かったの。
表皮ガンの治療薬に使える可能性もあるし、どうですか?
ちなみに今は植物からせっせと研究室内で抽出してるそうです。
だからちょびっとしか調製できないし、お願いして分けてもらうのが
精一杯。
3 :
あるケミストさん:01/09/03 23:04 ID:8lXDT17Q
これ全合成系でドクター取る人は、答えを用意して下さい。
Coreyの本とかも読んで勉強しているともう最高ですが。
4 :
あるケミストさん:01/09/04 00:09 ID:u.cRVauk
サイクロパミンって奇形・脳障害ってどっかに書いてあったが?
5 :
あるケミストさん:01/09/04 00:29 ID:hMzghDAs
全合成屋は全合成するまでの手段を開発するのが目的
とはいえ、力ずくの合成は応用が利きにくい
最近気になるのが
「天然物の繰り返し・類似構造」を簡便に構築するための新規反応とか。
こういう反応が見つかり、実際に適用できるようになってからは反応屋の出番なんだけど
天然物が医薬に適用できると考えるなら、コンビケムの人が修得すべきでは?
6 :
薬屋:01/09/04 00:53 ID:9phj3oxo
7 :
あるケミストさん:01/09/04 01:48 ID:9TBlEc7M
パリトキシンを作った意義ってなんやろ?
8 :
あるケミストさん:01/09/04 06:46 ID:HKwPT.VY
合成やの公開自慰行為
>7
次世代の化学兵器開発
10 :
あるケミストさん:01/09/04 10:54 ID:Vc5mYXtc
>4
サイクロパミンはもともと牛がサイクロパミンを含む植物を食べると
一つ目(サイクロプス)の奇形を生むことから見つけ出された物質なの。
Shhはミッドライン(神経板の中心線)に本来発現していて、このShhの
発現が神経板の最前方に発現しているPax2という遺伝子の発現を左右に
分断することで左右の眼の原基になるの。
でもサイクロパミンがShhの機能を抑制するとpax2の発現が1つのままに
なっちゃう。したがって眼の原基も一つ。で、そのまま発生するとサイクロプス
になるの。Shhのミュータント(shh遺伝子が壊れた個体)とよく似た表現形
になるの。
で、皮膚ガンなんだけど、グリオーマと呼ばれるガンはgli(グリ)という蛋白質
が以上に増えているものがあるの。GliはShhのシグナルがあると発現量が上昇する
ことが知られているの。だから、グリオーマの一部の患者さんにはサイクロパミンを
患部に投与することでガンを抑制できるかもしれないの。
でも発生学を研究するときのツールとしてもとっても欲しいものなの。
作ったら特許とか取れるんじゃないのかなー.
11 :
1:01/09/04 22:27 ID:51zIEdyg
1です。
サイクロパミンの話は置いといて(>2さんすいません)、
私が聞きたいのは、たとえば、
Shaplessの不斉エポキシ化→Evansの不斉アルドール反応→
Wittig反応または鈴木カップリング→山口法でマクロラクトン化
(最近はオレフィンメタセシスか)して、
はい天然のマクロライド抗生物質を作りました、っていうような論文が
世の中にはいっぱいあるんだけど、
「それでどうしたの?」という疑問をもっているのです。
だって合成ルートができたからといって新しい発見があるわけでもないし、
誘導体合成してより活性の強い化合物を作ると言っているけど実際には
最終体が10mgぐらいしか取れないんだから全然意味ないし、
そもそも全合成屋がターゲットにしている化合物って別に画期的新薬なわけでもない。
構造が面白かったから、という理由だけで、多大な労力と時間とお金を使って
全合成する意味があるのですか?と言いたいのです。
サイクロパミンの話(例)を読めば読むほど感じるんだけど、生物学は
次々と展開がありそうでいいよね。
全合成は、できるかできないかなんだよね。リミットまでにできなければ
ただの〇〇。
13 :
トンチンカン:01/09/04 23:20 ID:9HhHw8sQ
>>11 私は、天然物屋でも全合成屋でもない、また反応屋でもありません。
化合物の分子構造とその機能に執着する、自称有機化学者です。
貴殿のおっしゃることには、共感できる部分は多々あります。
しかし、物作りの重要性は否定できないと思います。
全合成屋さんは、天然物屋さんの解明した、natural super structure
を、手を変え品を変え構築していきます。
こうした過程は、批判を浴びても、着実にchemistryを前進させているのでは
ないでしょうか。
人知が天然に生み出された、美しく、かつ機能に満ちた分子構造を凌駕できる
モノを創造し、それを生み出していくことも今後のscienceの課題だと、
私は信じます。そこで必要なのは、合成化学、構造化学によって蓄えられた
scienceの油田なのではないでしょうか?
結果を焦らず、未来に向けて切磋琢磨して行こうではありませんか。
んーー。全合成って山登りと一緒じゃないのかな。
その意味は個人個人ちがうと思うけど。(ただ山が〜あるから
登るんだ〜ってひともいたりして)
最近は(全員とは言わないけど) 先人が通った道を、
先人が作ってくれた道を歩んでいるに過ぎないんだよね。
これからは、全合成屋は、過去の遺産を食いつぶすのではなく、
新しい道の開拓=新しい発見が必要ってことですね。
15 :
あるケミストさん:01/09/05 01:17 ID:kt1yQogY
確かに一部の全合成は
「人類未到の地に到達!!」という感じで、人海戦術100ステップ以上
そういう合成されても誰もついてイカンよなぁ
一方後発の論文は
「こーゆールートで20ステップ短縮」
「立体選択率200%向上」
「total収率100倍」とか、役に立つ話は載ってるのに、
合成屋・反応屋以外の人は読まないんだろうね
だから何ってなものよ
17 :
あるケミストさん:01/09/05 04:08 ID:pfNt8VNE
>>16 それをいったら、あんた・・・。
あんたって何?ってことになるよ?
18 :
あるケミストだった:01/09/05 04:19 ID:EhXuaOwU
既知反応の組合せパズルに過ぎない。
反応が上手くいかないときは、立体障害・静電反発などの理由を後付け。
既に学問ではない。技術を要求される職人的な世界。
芸術に準える人もいるが、労力の割には成果が評価されにくい。
美化して語る人も多いが、実際は非常に鈍くさい仕事と思う。
19 :
あるケミストさん:01/09/05 05:02 ID:mk7kAuZk
20 :
あるケミストさん:01/09/05 05:03 ID:3PwmCMgs
反応が上手くいかない時に、理由の後付けだけでは合成できない。
確かに素反応の開発(もう無いか)はやらないが、基質の変化で
逝かなくなった反応を、試薬構造、添加剤、条件、触媒などを工夫して
逝かせる事が、元になった素反応を進歩させる事につながった例は多い。
でも、もう終わった分野かなって思うけどね。
新規なアイデアもそうは残ってないだろし、
既知反応の改変ばっかりじゃん最近。有機化学はもう頂上?
21 :
あるケミストさん:01/09/05 08:32 ID:NSp2IhxY
全然頂上じゃないよ
未だに経験的にしか説明が付かない.
学問としては未熟すぎ,テクニック優先
分子生物学の方が先に終焉を迎えるんじゃないか?
22 :
あるケミストさん:01/09/05 11:30 ID:KVASc7lI
>分子生物学の方が先に終焉を迎えるんじゃないか?
分子生物学も有機合成も終わりは見えない。
有機合成は化合物作り出すのがテーマである以上、無限のテーマ量だ。
分子生物学もテクニックとしてはやっと充足してきたところ。まだまだ
できないことも多いし、再生医学に代表されるように”作り出す生物学”
もあるのでこれまたテーマ量は無限。
染色体配列が全部分かったところで終わりじゃないからねー。
生体内ではまだまだ未知の低分子、高分子有機物(遺伝子、蛋白質除く)
があるし、近未来には天然物有機合成と分子生物学はタッグを組むさ。
終焉が近いのは物理学。
核融合発電なんて絶対無理。核分裂みたいに自発系列が見つかってるなら
話は別だけど。核融合させてエネルギーを取り出すのに、それ以上のエネルギー
を持つレーザーあててるんじゃ、本末転倒もいいところ。
23 :
あるケミストさん:01/09/05 12:46 ID:S9BFVbhk
確かに現代の有機合成の技術を以てすれば、だいたいのものは
合成できるようになった。そういう意味では確かに頂上なのかも
しれない。しかしそれは有機溶媒や、有害な重金属、保護基を
大量に使い、かつ気の遠くなるような多段階を踏めば、である。
一方、生物は有機溶媒を一滴も使わず完全水系でタキソールや
パリトキシンをいとも簡単に合成している。これだけみても
現代の有機合成が「終焉」などとは傲慢な発言だと思うが?
(某大先生のある雑誌上での発言の受け売りですが)
これまでの有機合成の研究スタイルの大幅な転換が迫られ
ているのは確かですが。
24 :
あるケミストさん:01/09/05 13:51 ID:NSp2IhxY
>>23 有機溶媒を使わないと言ってしまうのはどうか.
タンパク質やリン脂質といったミクロな界面が
反応に影響を与えていると考えられないだろうか
25 :
あるケミストさん:01/09/05 15:07 ID:KVASc7lI
>24
実験室での合成反応は生体内での反応には、効率の良し悪しや
必要とする反応条件の面でまだ遠く及ばない、と言いたいんでしょ、23さんは。
生体内の代謝系経路はとても実験室では再現できそうも無いよね。
>タンパク質やリン脂質といったミクロな界面が
>反応に影響を与えていると考えられないだろうか
代謝の材用の一部にはリン脂質は使われる。また、反応に関わる
酵素の足場として必要なこともある。膜系リン脂質がそう。
が、触媒的な働きは考えにくいと思う。
全合成 金日成に見えたよアービョーキダァ。。
ほんと偏差値通りIF低い分野よね。なぜ10分野の1つに選ばれたのだろう?
「その他」に含めて、生命科学を2分野にしよう。(医学系でもいいけど)
28 :
あるケミストさん:01/09/05 19:18 ID:py3QWODc
物理だって終焉じゃないと思うよ
理論物理は行き詰まってる気もするが
もう実験屋が新現象を見つけ理論屋が説明する時代だし
この先宇宙空間に巨大な加速器作ったりして、地球の重力を
抜け出したあたりで大きな変化が現れる気がします。
無重量空間で化学やるとどんなことが期待できるんだろう。
新合金が期待できるとかは聞いたけど。
29 :
あるケミストさん:01/09/05 20:05 ID:..OWBNFg
逆に終焉まで行き着く、科学分野ってあるのかな?
自然の摂理(これもよくわからんtermだけれど)を
全て、rationalizeすることなんて無理なんじゃなかろか?
仮に出来たとしても、人間なら次の新しいこと創造していくよ。
その分野の新しい展開として。多分....
30 :
あるケミストさん:01/09/05 20:07 ID:52PEg1lI
物理が百年前にぶち当たった壁と、今の閉塞状況はよく
一緒にされるけど、本質的に違う問題だからね。
20世紀の理論物理は、人間が知りうるのはどこまでか、という
探求だったともいえるから、その過程が一段落すれば、
あとに残るのは「知り得ないことが分かっている領域」ばかり。
細かな各論とか現象論ならまだやれるんだろうけどね。
31 :
1:01/09/05 22:16 ID:jngNMB4.
1です。
皆さんのお話、興味深く拝見しました。
私が合成系の論文を読んでいて思うのは、
「この人、本当に自分の研究に興味を持って実験しているのだろうか?」
ということなのです。
ある素反応を見つけた、または、あるキラルテンプレートを効率よく合成できた
→それを有用な天然物の合成に応用してみよう
そこまではいいんです(その逆も可)。
でも、それから、その素反応を使って天然物を合成することそのものが仕事になり、
同じ反応を鍵反応と称して十年も二十年も(!)いろんな天然物を作りつづける。
(または、そのキラル化合物を出発原料としていろんな天然物を作りつづける。)
その過程で、恐ろしいことに、自分の反応が応用できる天然物をわざわざ探し出してきて(!)
全合成を行うようになる。その天然物がどんな薬効を持っているかとかは関係なしに。
もう研究の目的がよく分かりません。何のために全合成を行っているのですか?
こういう研究室って、日本には意外と多く存在していると思います。
研究者は常に「何のためにこの研究を行うのか?」ということを考えておくべきです。
32 :
あるケミストさん:01/09/05 23:11 ID:a2uDf1Xw
>>31 自分の成果をアピールしたいんです
こんなこともできますよ。これにも適用できますよ。
とても一般的な手法ですよ。どうして見向きもしないんです?
ほんとに有用な手法は、ほっといても使ってくれます
33 :
あるケミストさん:01/09/05 23:11 ID:w8IzSCKo
>>31 皆が驚く、break-through のあるideaたるものは、そうは出ないと思います。
いい方法論が見つかったら、その可能性を追求するのは当たり前なのでは
ないでしょうか。31(1) さんが書いているコメントの後半に見受けられる批判
は、こうした方法論の展開に対してなのですか?
確かに、十年も同じ鍵反応を追求していたら、少なくとも周りは
飽きると思います。しかし、十年間、同じネタで論文と研究費を稼ぐ
ことが出来たのなら、研究室の運営上ではプラスになってる筈だと思われます。
その間、何か新しいものを温めていて、また、アット言わせる
モノを生み出せれば、それで良いのではないでしょうか。
私は全合成屋さんを否定しません。その理由の一つは、彼らが様々な
既知反応を含めた素反応の可能性を常にupdateしてくれているからです。
ただ、私は強く思います、有機合成最強の職人が、何故、scienceの
大海原に出てきて、molecular design を土台とする新天地を
開拓しないのか。残念です.....
34 :
あるケミストさん:01/09/05 23:24 ID:iZBLDwiA
何らかの仮説に基づく分子設計(例えば医薬?)による目的物を
長時間かけて合成した結果、仮説の間違いを証明しただけってことに
なる場合が多いからじゃないでしょうか。
この長時間が曲者で、数年かかったりするし、目的物にもよるだろうけど。
結局、合成屋の側から見た分子設計の信頼度の問題じゃないでしょうか。
35 :
あるケミストさん:01/09/06 00:41 ID:GzqU67NY
1は医薬品合成とか薬効とかに、こだわりすぎだと思う。
天然物の全合成は、別に薬学部だけでやっているわけじゃないし。
有機化学は、反応の開発と天然物の合成とのフィードバックにより
発展してきた経緯がある。そこらへんも含めてもうちょっと広い視野
で天然物の合成を見て欲しいな。
36 :
あるケミストさん:01/09/06 01:20 ID:F2iHQD.c
>>31 多くの若い研究者が同じことを考えているハズ。
有効な不斉素子の合成。
広範囲に応用可能な新規反応の開発。
その応用としての天然物合成なのか。
その有効性を示すためのものなのか。
いつの間にか本末転倒しているのではないだろうか。
私も学生時代は毎日そんなことを考えていた。
そんなとき誰かがささやいた。
「手段が目的と化したとき、これを趣味と呼ぶ…」
結局、天然物全合成の目的は@自分たちが見つけた素反応の応用もしくは
Aある種の生理活性をもってる天然物の大量供給や誘導体合成。
B立体構造決定(天然物屋の構造決定が正しいと証明するか、間違ってたら、
ここぞとばかりに間違いだ!という)などでしょ。
@については論議されてるようなので、Aについていうと、
確かに面白そうな活性を有した天然物なんだけど、微生物を大量培養すれば
量的供給が可能だし、分解、誘導化を行えば、ある程度構造活性相関が得られる場合、
苦労して全合成する意味はあるのかなって思う。
38 :
あるケミストさん:01/09/06 02:54 ID:E5ZLMsSw
天然物の全合成を成し遂げた瞬間ふと気付く。
俺はとんでもない物を作ってしまったと。
しかし、これが天然物だから良かったのだ。
もしこれが毒物だったら?
もしこれが環境汚染物質だったら?
天然物合成屋に言いたい。
君らはそんな心配はいらんだろ?
だから、もっと胸を張って天然物合成に専念してくれ。
君らが天然物を作ってくれるからこそ、こっちの分野も発展するんだ。
新規反応をたくさん取り入れて、複雑な天然化合物を作ってくれ。
そうすればこっちも大いに発展するだろうから。
39 :
あるケミストさん:01/09/06 16:25 ID:m1mcwwcQ
合成屋がなぜその天然物を作ることが大事であるのか、
自分の言葉で説明しなければいけないと思う。
例え活性がなくとも、有機化学的に重要な命題がそこにあるのなら、
それは重要なのだと思う。
活性がある、というのは一種の言い訳・逃げとも言える。
40 :
あるケミストさん:01/09/06 17:06 ID:m1mcwwcQ
>>37 培養可能な微生物ならそれでいいけど。
培養できない微生物のほうが多いんですよ。
それにもし培養できたしても、
共生の条件でしかその物質を生産しないかもしれない。
だから培養すればなんでも解決するわけではないのです。
医療経済学的に言えば「コスト」が全てかもね。
学問的に高尚でも、実用的でないものを「趣味」と呼ぶ。
九厘トンは言った「アスピリン」の値段で新規の合成医薬品は工業化できないのかと。
無駄な素反応、不整触媒は要らない。趣味でどうぞ。
付加、脱離、転移反応以外の基本反応を開発してくれ。(あと1コ度忘れした)
あと無駄に有機化合物を癌にからめないでくれ。「生物科学」「医学系」が迷惑だ。
>あと無駄に有機化合物を癌にからめないでくれ。「生物科学」「医学系」が迷惑だ。
全合成のペーパーにはantitumor activity等記載されてるけど、
ただの添え物でしょ。それだけで「生物科学」「医学系」が迷惑するのかな?
迷惑しないと思うんだけど。。もしかしてなにか個人的なうらみでも。。
43 :
ある有機化学者:01/09/06 21:38
多分、有機化学に挫折した経験があるんじゃない。
他分野の情勢を吟味して、批判的になるのは悪いことではない。
しかし、生物屋を名乗り有機化学を批判する輩の多くは、進歩的な
意見を述べていない。ただ、有機化学を否定するだけ。
生物屋を批判する有機化学者も少なくないが、有機屋は必ず
生物屋から何かを吸収する力を持っている。
数十年前からの、有機 vs 生物のつまらん battle には辟易
しているし、何故このような状況になったのかは判らない。
少なくとも、文頭のことが理由でないと信じたいが......
生物屋の諸兄よ!もっと広い視野を持ち、science全体が
進展するために共に励もうではないか!
44 :
あるケミストさん:01/09/06 22:18
合成可能な医薬品ならそれでいいけど。
合成できない医薬品の方が多いんですよ。
それにもし合成できたとしても、
ラセミの状態でしかその物質を単離できないのかもしれない。
だから合成すれば何でも解決するわけではないと
言い訳しようとすると無能だと罵られるんだろうな
45 :
あるケミストさん:01/09/06 23:09
合成やからすると、中間体がおもしろいことが多いんじゃない
ひょんなことから、とんでもないものが出来ていたりするのが醍醐味です
ジチエタンとかニトロテトラヘドロンとか・・・
合成は狙っていく仕事のようでいて実はそうではないよね
結果がすぐ研究の方向を変えてしまう(それが面白いのだよ)
一つの仮説を検証するための仕事、物理とか生物、みたいな感じではない
常に現象と理論が一体化しているから、ある意味しあわせですな、これは
1です。
私の意見は
>>39さんと全く同じです。
私からは何も付け加えることはありません。
すいません、
>>43さんのお話がよく分からないので解説をお願いできますか?
「有機」化学なのですから、生物学との相性は決して悪くなく、
むしろお互い協力し合うほうが得るものは大きいと思うのですが・・・。
47 :
あるケミストさん:01/09/06 23:28
>>46(1)
私の表現力不足でしょう。すみません。
あなたがコメントされた
>「有機」化学なのですから、生物学との相性は決して悪くなく、
>むしろお互い協力し合うほうが得るものは大きいと思うのですが
は、まさにその通りなんです。私が伝えたかったことの主旨は、”そんな関係にありな
がら双方いがみ合っている現状を改善しよう”といったところです。
まあ、いまだに天然から有機化合物を単離してきて
スペクトルから構造式を決定してきても、全合成で作れない限り
その有機化合物の構造は認められないみたいだ
実際に全合成を行った結果、スペクトルから予想した結果は間違いであると
分かったケースも未だにあるらしい
49 :
あるケミストさん:01/09/07 02:42
>>1 歴史は有機化学の方がある。
確か1960年代初頭から、化学屋、物理屋がDNAに興味を持ち出し研究を始めたんだよな?
生化学のライセンスを持たない研究者がこぞって生物学に参戦してきた。
今でこそ生物学というのはれっきとした分野に確立されているが、昔は同じ畑の人間が研究してたんだよ。
だからこそ、生物学はたった40年でこれほど進歩したといえるんじゃないか?
50 :
あるケミストさん:01/09/07 09:47
>歴史は有機化学の方がある。
何と比較してるんだ?生物学か?
もしそうならそう思う根拠はなんだ?
てゆーか、1さんは歴史うんぬんは聞いてないぞ。
>確か1960年代初頭から、化学屋、物理屋がDNAに興味を持ち出し研究を
>始めたんだよな?
化学屋さんはそんなに貢献したか?
DNAは三重らせんだと主張したポーリング博士も、二重らせんだと証明した
ワトソン、クリック両博士も物理屋さんだぞ。
>生物学はたった40年でこれほど進歩したといえるんじゃないか?
これはまっとうな意見だと思うな。生物学者だけではこんなに早く
いろんなぶんしせいぶつがくは確立しなかったでしょう。感謝感謝。
51 :
あるケミストさん:01/09/07 10:02
そんなことより50さんよ
化学と生物両方やりゃ済むことだろ
さらに物理も極めたら完璧だよ
52 :
あるケミストさん:01/09/07 10:09
そんなことより50さんよ
株買えよ株
今なら十数年ぶり格安価格で買えるよ
53 :
あるケミストさん:01/09/07 10:27
ワトソンが物理学者だとは知らなかったよ
54 :
あるケミストさん:01/09/07 11:43
つうか誰かヒトのサイクロプス作ってくれよ。
55 :
あるケミストさん:01/09/07 12:36
>54
もういる。
Shhにミューテーションが入ったらサイクロプスになる。
すこし前のNatureとnature geneticsに論文が出ている。
もちろん写真入り。
56 :
あるケミストさん:01/09/07 13:58
>>50 厨房くん、もうちょっと勉強しようね。
ノーベル化学賞、医学生理賞を調べてみれば分子生物学にどれだけ貢献したか分かるよ。
もの事を決めつけてかからない方がいいね(ワラ
57 :
あるケミストさん:01/09/07 14:07
バックグラウンドって重要。
ケミカルなもの考え方が出来なきゃ、生命現象は理解できんへんで。
58 :
あるケミストさん:01/09/07 14:14
>>56 文章は全部読もうね。
最後の段落はあなたのご高閲と内容は同じ(だよね?)
こと言ってるよ。
最近にしては珍しい優良スレだと思ってたが、ついに
化学屋と生物屋の煽りあいの駄スレと化したか......
60 :
あるケミストさん:01/09/07 14:54
>>1
実際に全合成が達成された物がどれだけ有効に医療役に立ったか知らないんですね。
研究ばっかりやっていると、世間が解らなくなるのでしょうか?
製薬会社の創薬を調べてみては?
>実際には誘導体合成なんてしてない(できない)し、
>そんな気も全く無いでしょ?
全合成は、生理活性を調べる研究ではないからね〜。
それは別の研究者たちがやっているよ。
生理活性が高い天然物の誘導体を全合成するのが本来の目的なんだけど。
そのへん理解してる?
なんの意味も持たない天然物を合成してもね〜。
>>59 多摩には、息抜きも必要だろ。リラックスしろよ。
茶化して言ってるだけだと思うけど、要は全合成(あるいは化学)の存在意義なんだよ。
何の為の全合成なんだ!例えば生理活性の無い化合物を合成する意味は何?
合成しただけで意義がある時代なのか?現代は?
例えば癌(医学)も知らないで、勝手に癌に絡めてその合成(あるいはアナログ合成)
の意義を安易に肯定するなってことじゃない?
その程度だったら、それは試薬合成程度の意味しか無いんじゃないの?
肩の力を抜こうぜ?
63 :
あるケミストさん:01/09/07 17:49
天然物そのものを全合成する意味は全くない.
なぜなら「存在する天然物を単離」する方が早いからだ.
ところで誘導体が天然物よりも生理活性が低いかどうか分かるかい?
分からないからLet's try!
それを論理的にやれよ。ラショナル・ドラッグデザインを!
今や合成マシーンも部分的にあるからね。
それからコンセプトをシッカリ立てろよ。リードも吟味しろよ。
特許があるからな。
65 :
あるケミストさん:01/09/07 21:18
↑素人にもわかるように説明してください。
66 :
解ってね〜な〜:01/09/07 22:48
>>62
研究者のレベルの問題を全合成の意味に入れちゃ〜いけないな〜。
抗ガン剤の全合成をやってて、癌も知らないのはその研究者がレベルが低いだけよ〜。
化学系でも大学院から医学部に行けるんだからね〜(医者の国家試験は受けられないけどね)
今は、全合成といってもコンビケムもかなり進歩してきたし、意味あると思うぜ。
今や、1年間で一人の研究者が何万っていう生理活性物質を合成できている時代だよ?
その中から活性の高いものを見つければ良いだけなんだから〜。
それが見つかったら、大量に全合成をやるのさ〜。
意味あるでしょ?
心配しなくても意味もない全合成をやっている人たちは
自然淘汰されるから大丈夫だよ。
>>63
それは嘘だ。
存在する天然物を単離するのにどれだけの天然資源を無駄にすると思う?
そうやって植物や生態系を破壊して植物1tから1mgの抗ガン剤を得て
何人助かるちゅうんじゃ?
天然物そのものを合成するのも誘導体を合成するのも意味はある。
67 :
あるケミストさん:01/09/07 23:01
↑嘘っていうのは言い過ぎ。
天然(植物、動物)成分から大量供給できるものもある。
しかし、ここまでで>>1さんには
「微量にしかとれない天然物を全合成すること
が全合成の目的に一つである」とはいえる。
でも、コンビで生理活性物質を見つけた経験は?
問題点把握なさってます?
68 :
あるケミストさん:01/09/07 23:19
作ったものに価値がないとダメっていうならPaquetteの
ドデカヘドランとかってどうなんだろう?
決して無意味な仕事とは思えないのだが。
69 :
あるケミストさん:01/09/07 23:50
コンビは1つの方法論に過ぎず、まだまだでしょう。
製薬が膨大な研究費を投入しているのにもかかわらず、
そんなに有用な化合物が見い出されていないのが現状なんだし。
微量にしか得られない天然物を全合成することに意義があると俺も思う。
今後の全合成の課題は、いかに効率的に短段階でクリーンな反応の組み合わせ
で、グラムオーダーで、全合成するか?ってところかな。俺の考えでは。
70 :
あるケミストさん:01/09/07 23:56
>>64
会社で合成しているようなちっこい化合物ならともかく、
epothiloneとかdiscodermolideレベルになるとそれは難しいのではないか?
71 :
あるケミストさん :01/09/08 00:09
研究費を得るための方便です
1です。
当方の都合により、これからしばらく書き込みできなくなります。ご了承ください。
天然物の全合成の目的は、
>>37さんがまとめて下さった3点に絞られると思います。
>結局、天然物全合成の目的は@自分たちが見つけた素反応の応用もしくは
>Aある種の生理活性をもってる天然物の大量供給や誘導体合成。
>B立体構造決定(天然物屋の構造決定が正しいと証明するか、間違ってたら、
>ここぞとばかりに間違いだ!という)などでしょ。
私の心情的には、
>>62さんのおっしゃることにとても近く、私が聞きたいのは
まさにそのことです。
ところで、全合成の目的が上の3点以外にもうひとつ見つかりました。
すなわち、C「反応の開発⇔天然物の合成」の繰り返しにより、有機化学が発展してきた、
という歴史的経緯です。
これについてコメントすると、それは確かに歴史的に見て、そのとおりなのでしょう。
しかし、「私は有機化学の発展のために、天然物を合成しているのだ!」と言い切るのは
いささか抵抗があります。逆は真ではありません。
有機化学の裾野を広げる、と言えば聞こえはいいのですが、それは結局のところ
いろいろな基質における既知反応の積み重ねであり、もっと言えば
反応のデータベース入力のための実例のひとつに過ぎないのではないかと思います。
今は、有機合成化学が始まってから現在までの反応例すべてをコンピューターのデータベースから
容易に検索できる時代です。
力ずくで全合成をしようと思えば、できてしまう時代になりつつあります。
自分の研究が本当に有機化学を発展させるような仕事なのか、
自分の研究の意義は何なのか、
研究者は常に考えておくべきです。
73 :
あるケミストさん:01/09/08 00:32
天然物は合成した方が安いと思うなら
ぜひタキソールを安定供給してもらいたい!
未だに天然資源からの抽出なんだよ
オイオイ…
>>73 バカチン!
76 :
あるケミストさん:01/09/08 11:56
視点を変えて、素反応屋が自分の仕事をどう考えているのか知りたいな。
合成屋が、素反応屋の開発した反応を複雑な基質に適用することで
scope and limitationがはっきりする場合がある。実例のひとつに
過ぎないと1は書いているが、それも大事なことではないか?
実例が少なければ少ないほど、信頼性に乏しいかあまり有用な反応で
ないと考えても悪くないだろう。
単純にバカっていうこはよくないよ。
実際、製薬会社が提供しているタキソール誘導体があったと思うから。
73さんの意見は、安価に高収率で全合成ができますか?ってことでしょ。
(私の知る限り)ただでさえ学生が化学離れをおこしてるのに、
他人の批判してたら、「やっぱり化学系の研究室は雰囲気悪いの??」
って勝手に思われてしまうよ。
あまり価値ある存在意義とは言えないが、まあ妥協しよう。
あと、聞きたいのはそれが日本でやるべき(学問)領域かという点だ。
つまり、今後も重点的に力をいれてやるべき分野かということだ。
現在の状況の日本(つまり高コスト体制)でそれなりの付加価値が生み出されるか?
例えば、工場技術者(あるいは研究者?)程度ならもっと人件費の低い国に
それなりの研究レベル(場合により日本より上?)を持つ研究者が既にいるということだ。
冷たく言う、今後製造承認から販売承認になったら外国で製造逆輸入が増えると思うが??
長くなるのでここまでにする。
有機(化学でもいいけど)を極めたことの無い者ほど、すぐに他人の事を挫折云々という。
それは、君が挫折しかかってることじゃないのかな。
化学だけじゃなく、生物(医学)も極めてみろよ。
癌の臨床試験って知ってるのか?薬効は毒性は動態は?
滝ソールは国策でやってるのだよ。
けど、残念ながらその奏効率っていくらなんだ?
知ってるのか??
創薬研究企画プラン全体を良く把握しろ。出来なきゃ
田舎の古ぼけたラボで時代遅れの
銅鉄研究でもやっとれ(できるかな)
っていいたくなるぞ。
80 :
僕も全合成屋@薬学部:01/09/08 19:55
>>77 73さんは、「バッカチン」にひっかけてだじゃれを言っただけでしょう。
バッカチンというのはタキソールの構成ユニットの名前です。
化学系が雰囲気悪いというのは否定しないが。
タキソールはイチイの木(たしか皮)から取れたけれども、木は皮をはぐ死んでしまうので、大量
供給が難しかった。そこで全合成での供給を目指したけれども、いまのところ無理。
ところが、葉からとれた天然物から半合成的に変換したタキソテーレが優秀な抗ガン剤として育った。
葉をもいでも木は死なないので、大量供給もなんとかなりそう。
という話の流れだったと記憶してます。
個人的な意見ですが、タキソールの合成供給に失敗しているのは、天然物全合成と有機化学の敗北ですが、
タキソテーレの開発でその問題をクリアーしたのは化学、ひいては科学の勝利だと思います。
検索したら、参考になる文章を見つけたよ。
http://www.kusa.ac.jp/~ted/ted(semisyn).html
>80さん説明ありがとうございます。
「バッカチン」でしたか。誤解してました。気分がすっきりしました。
でも>73さんも、もう少しわかりやすく説明してくれればよかったのに。
あと、
>79さんの
>田舎の古ぼけたラボで時代遅れの
>銅鉄研究でもやっとれ(できるかな)
って何のこと?もう少し説明をお願いします。
ま、73の意見を言った方は実状を知らなかった可能性もあるので
批判はしませんが、どの分野でも時代遅れの研究をやっている人はいます。
が、それが本当に必要のないことかは疑問ですよね。
青色発光ダイオードが発見されたときもまわりの人間はやっていることを
バカにしたそうですよ?普通の研究者は使わないものを使ったそうです。
あまり良くは知りませんが。
でも今はどうですか?
素反応の研究で蓄積された合成反応、不斉合成反応があるおかげでこれから
先の有効な天然物を大量供給できる可能性があるわけです。
手段は多ければ多い方が良いに決まっています。
それに今はもうすでに人間の手だけではなく、合成マシンの時代がこようとしています。
一人の研究者が機械の条件を設定するだけで仕込み、ワークアップ、抽出、分液操作など
を大量にこなしてくれる時代です。
後は人間が合成マシンで大量合成を達成できるように全合成からフィードバックして
研究をするだけです。
製薬会社ではもう多くの所が目を向けていますよ?
知りませんか?
研究室にこもっていると世の中の本当の最先端の臨床の部分が見えてこないんですかね?
アカデミックの研究でないと蓄積できない研究という物は絶対にあります。
企業とアカデミックとの良い連携があったからこそ、タキソテーレが開発出来たんですね。
全合成のノウハウがなければ決して成功しなかったでしょう?
タキソールの全合成ルートが確立されていたからこその功績です。
83 :
あるケミストさん:01/09/08 23:27
84 :
あるケミストさん:01/09/08 23:49
なんか、タキソール関連のレスが多いけど、
もっと他に自慢できるものあるんじゃない?
化学系のジャーナルを見てごらんよ、いい仕事が
いっぱいあるではないですか。 CNSしか
意味が無いとか叫ぶ輩は、”くだらん(わからん)”
と宣うかもしれないけれど。
学問としての有機化学の重要さは、物事が判って
いる学者程、否定出来ないと思うよ。数学無くして
は、物理学が成立しないのと同じなんだよ。
尤も、合成化学=有機化学といった考え方には
賛同しかねるけどね。
85 :
あるケミストさん:01/09/09 00:30
>>84 でもよう、高分子なんて化学の研究じゃないよ。
86 :
あるケミストさん:01/09/09 00:32
何故?理由をキボンヌ
だから「バカチン」はやめようよ「バッカチン」。
知らない人はよく前者を言うよ。
研究室の上から数えて何人目かの優しさに欠けるひとが
よくあほだのバカだの言ってるよ。
それで周りの雰囲気悪くなるんだよ。
ホントに賢い研究者は他人を罵倒しない。
僕は通りすがり(経済版の住人)だから好きなこと言えるのかもしれないけれど・・・
不安定な天然化合物は、精製抽出するよりも
はじめから合成したほうがコストが安くなる場合が多いのでは?
安価な原料から高付加価値の化合物を創造するのは、まさに錬金術
工業的に有用であるだけでなく、人知を超えた神の領域ですね
(神様がやらなかったことを、人間がやっているわけだから逆か?)
また、素晴らしい合成スキームはそれ自体が「芸術」で、存在意義があると思います
結果として役に立つ場合があるというという意味では、数学と同じかもしれませんね
89 :
あるケミストさん:01/09/09 05:49
↑合成するコストって大変だと思うんだが、
それだったら低分子模造化合物を探して使う方がいいのかもと思うが、
そういった低分子化合物を探す労力が大変なことになるな。
まあ、合成は芸術(といっても英単語のArtといった意味合いで)
という感じで捉えています。
90 :
あるケミストさん:01/09/09 09:58
バッカチンでもバカチンでもどちらでも良かったはず。
単なるギャグでしょう。
全合成がアートだと言う全合成屋もいるけど、EvansやNicolaouの全合成を
見てアートだと言えるかな。。。1さんも書いていたが、現在では資金と良質な
労働力があれば殆ど何でも全合成できるようになってきたと思う。First total
synthesisを目指すあまり力技で全合成をやる一部の有力研のせいで、だんだ
んアートからは離れてきているのではないかな?むしろテクノロジー?
やっぱりでたな。いつか出ると思ったが。
化学は芸術。だったら化学は爆発だ!(笑)になるのかな。
そんなのもう古いよ。いつの話だが。
要は世間知らずの趣味に閉じこもる
本邦初公開屋ばかりってことか?
92 :
あるケミストさん:01/09/09 14:49
できなくても試薬ならすぐ手に入ります。
94 :
あるケミストさん:01/09/09 15:32
>>82 製薬会社がそんな試みをしてるって本当ですか??
95 :
あるケミストさん:01/09/09 15:43
>>94 日本でやってるかどうかは知らんが
アメリカだと
「はぁ?まだそんなこと言ってるの
もう自動合成装置なんてはやんないよ」
くらいの勢いです。ベンチャーはいっぱいあったけど。
96 :
あるケミストさん:01/09/09 16:19
>>95 それは自動合成装置なんて当たり前ということですか?
それとも、そんなもの結局使い物にならなかったということですか?
97 :
あるケミストさん:01/09/09 16:25
>>96 使い方によっては便利です。
でもこれですべての合成反応が賄えるというのは間違いです。
>>91 芸術性とか美しさを必死で否定する行為こそが古い。目的化合物を見て、何通りもの
合成ルートを想定できる人物でないと「いかに美しいか」が理解できないんだろね。
やっぱりでたな。いつか出ると思ったが。
化学は芸術。だったら化学は爆発だ!(笑)になるのかな。
そんなのもう古いよ。いつの話だが。
要は世間知らずの趣味に閉じこもる
本邦初公開屋ばかりってことか?
99 :
あるケミストさん:01/09/09 16:46
>>97 ペプチド合成機ぐらいしか知りません。
噂では、自動合成装置は簡単な反応しかできない、と聞いたのですが。
はいはい 拝観料か入場料でも取ってください。
独立行政法人国立全合成博物館どの。
博物館→美術館
まあどうでもいいけど。
102 :
あるケミストさん:01/09/09 18:52
ごちゃごちゃ言っている奴は4,5ステップで
良いから天然物を合成してみてくれないかな。
おっさんくさい煽りだな(w>100
104 :
あるケミストさん:01/09/09 20:25
>>99 物による。撹拌、昇温、還流、冷却、滴下、濾過、濃縮どこまでやってもらいたい?
難しい反応、ってそれは試薬が高いとか脱水度が決めてとかそんな話か?
105 :
あるケミストさん:01/09/09 20:41
で、製薬会社(化学会社)では自動合成装置をどれくらいの割合で
使っているのですか?やっぱり地道にこつこつと合成しているんですか?
それと、数十ステップの全合成ってやっているんですか?
(外資系の企業のグループが全合成している例は教科書にも載っていますが。)
106 :
あるケミストさん:01/09/09 20:57
僕が見学していたところでは、数百種類の誘導体を一気に複数ステップの自動合成の
機械に駈けていたよ。個人用のドラフトは稼動していなかった。もちろん全部の部屋を
見て回ったわけではないのでなんともいえませんが。
107 :
あるケミストさん:01/09/09 22:23
自動合成機>手(?)合成
だと思っておいてよいのですね。
108 :
あるケミストさん:01/09/09 22:57
漏れは、自分の手で全てをやってエクスタシーを感じる。
(曲解して突っ込まないでネ!)
自動合成装置、所詮は機械、言われたことしか出来ない堅物Yo.
109 :
あるケミストさん:01/09/09 23:16
企業では 自動合成機>手(?)合成 なのですか?
110 :
あるケミストさん:01/09/09 23:30
>>106 それっていわゆるコンビナトリアルケミストリーの事だよね
自動合成装置=コンビケムの事なの?
111 :
あるケミストさん:01/09/09 23:38
>110
自動合成は一個の化合物を同時にいろんな条件を振って合成させて
最適化するような使い方もあるのでコンビとはまた別。
112 :
あるケミストさん:01/09/09 23:51
>>111 そんな使い方ができるのなら、うちの研究室にも一台欲しいな。
フラスコを何個も並べて条件検討してるよ。
人間が自動合成装置になってる(W
113 :
あるケミストさん:01/09/09 23:55
>>105 国内の製薬会社に行ったOBは10段階でも長い方だと言っていた。
Merckは、FK506の全合成やっていたね(遠い昔)。
114 :
あるケミストさん:01/09/09 23:59
話を無理やり戻すけど、じゃあ全合成を自動合成装置ではできないの?
やっぱり自動合成装置ではできる反応が限られているから無理?
115 :
あるケミストさん:01/09/10 00:08
>>113 105です。その通りです。Merckのことを言っていたのです。
ただただ感心するばかりです。
でも会社側は(学問的評価以外の)利益を得たのかな?
116 :
あるケミストさん:01/09/10 00:10
>>114 天然物によるんじゃないの?
使える反応に制限があったら、難しくなるとおもわれ。
117 :
あるケミストさん:01/09/10 00:13
>>114 条件検討で同じ操作をするときはマルチシンセ(8個とか20個とか100個とか)が
使いようでは使える。
スケールアップするときは単に大きなフラスコを使うだけなので
自動合成装置にする必要はない。機材のセッティングは同じ労力だしね
発熱制御、滴下ポンプ制御、冷却制御などは自動合成とは言わないと思うし
118 :
あるケミストさん:01/09/10 00:16
>>114 東工大のT研がJACSにVitamin Dの全合成の論文出していたよ。
確か自動合成装置を使っていたような。。。。。
全部のプロセスで使っていたわけではなかったと思うが。
119 :
サイクロプスですが何か?:01/09/10 11:37
___
/ ヽ
/ __ ヽ
/ / ヽ |
| | ● | |
| ヽ_ ノ /
ヽ /
ヽ___ ノ
/ \
/ ヽ
| | | |
ヽ| (,,,)
\ Y /
ヽl /
ノ|ヽ,
 ̄ ̄
>>112
一台、○千万するよ!
T研には違う種類のが2〜3台くらいあったかな?
俺が居るときはな〜んにも無かったのに〜。
今は違う研究室みたいになってしまった・・・。
>>118
合成マシン組は条件検討に毎日追われていて
それなりに大変そうだよ〜。
フラスコレベルからもう一度合成マシンで条件を再検討するから
結構手間みたいね。でも、これは製薬会社でも大量合成するときに
同じ事をやるからかかる時間は同じかな。
一度、合成ルートが確立すれば後はルーチンだから研究が進んでくれば
かなり強力な合成手段になるのではないかな?
T研ではもう結構進んでるし、タキソールに応用するのも時間の問題かな?
どうなんだろう???
121 :
あるケミストさん:01/09/11 00:11
ズラ研の作った合成装置ってどんなやつ?
だれかおせーて。
122 :
あるケミストさん:01/09/11 00:28
ズラ研ってどこ??
いたずらはいやズラ
124 :
あるケミストさん:01/09/11 07:07
Hage
125 :
あるケミストさん:01/09/11 07:50
というかズラ修が書き込んだスレがあるって知っている?
126 :
あるケミストさん:01/09/11 10:13
全合成の意味はないと思います。自然には勝てません。
127 :
あるケミストさん:01/09/11 13:46
>>126 あなたのカキコに意味はないと思います。
128 :
意味ある〜:01/09/11 17:25
>>126
植物から取れる量は少ないから、やはり全合成はした方が良い。
何万t単位で植物を伐採し続けるわけにはいかんでしょ。
創薬の分野で合成マシンが実働し出せば、かなり有効だ。
129 :
あるケミストさん:01/09/11 18:09
何万d単位で再結晶するわけにもいかないけどね.
ひどい合成ルートのまま処方変更できない段階で
治験設備に持ってくる薬屋逝ってヨシ!
130 :
あるケミストさん:01/09/11 19:31
そんな薬屋って。。
実在するんですか?
孤泉だが
以前より興味深く拝見させてもらってきた。
要は、理工農学部から(関係する)化学科を分離し、
薬学部にゼロ免(ノン薬剤師)コースを新設し、
薬学部総合薬学科(6年)と(創薬)化学科(4年)の2学科制とし、
薬科学修士を作ればいいということじゃな。
いずれにせよ「生命科学」のジャンルで「化学・地学」を縮小すればよいのじゃな。
云、理工農学部化学科と薬学部の統合再編か
藤山君にゆっておくぞ。
132 :
あるケミストさん:01/09/11 20:07
藤山君ってどなたですか?
133 :
あるケミストさん:01/09/11 20:21
全合成の研究に意義はあるか?
所詮、登山と同じ様なモノで、
「何故全合成の研究をするのか?」
と問われれば実際の所
「そこに山(天然物)があるからだ」
が本音だろう。即ちオナニー行為なのだ。
今の時代にあっては本質的な意義など消失している。
というのが他分野の私の考えなのだがどうだろう?
134 :
あるケミストさん:01/09/11 20:24
當山大臣です。
栄口大臣も必要と思っています。
136 :
あるケミストさん:01/09/11 20:45
部分的に合成してあとの部分は生物的な力を借りるといったようなハイブリッド型合成がいいんじゃないでしょうか。
137 :
あるケミストさん:01/09/11 20:55
>>135 どうも。やっぱりそうでしたか。
知り合いに藤山っていたもので。
>>136 よい考えだと思いますが、
今までにそんな例ってあります?
138 :
あるケミストさん:01/09/11 21:11
>>137 136じゃないけど
あるよ。アミノ酸系、核酸系、とか
140 :
あるケミストさん:01/09/11 21:38
>>137 よく天然物の生合成経路の研究では同位元素でラベルした生合成中間体を
取り込ませて最終生成物をGETして、分析にかけて・・・ってやっていますよね。
ただ収率良く逝くかどうかは難しそう。代謝されて二酸化炭素と水になっちゃう
やつもたくさんありそうだし。
141 :
あるケミストさん:01/09/12 02:01
↑有名な研究室で研究されてますね。
大変そう。
独立行政法人国立全合成美術館はどこにあるの?
143 :
あるケミストさん:01/09/12 20:10
さあ。どこでもいいんじゃないの?
無意味に合成されてもね。
ジサクジエンカコワルイ
145 :
あるケミストさん:01/09/12 22:54
じっけんのちょうしどう?
うまくいかないのはひとのせいか?
昨日仕込んだ反応、外人PDに撹拌子を釣り上げられて
撹拌されていなかったよ。。。。。。
>>133
勘違いしてますね。
塵も積もれば山となるですよ。
全合成ルートの蓄積が有効な薬品の合成(自動合成も含む)を行う際の
条件を決める重要な要素になるから。
素反応の開発も然り!
>>147 裾野を広げることも大事なことだよね。裾野ばかりではよくないが。
屑も積もればアホとなる?
そんな事より「ターゲット分子」決定の方がどれだけ重要か。
無意味な合成は税金の無駄ずかいです。止めましょう。
趣味なら自費でどうぞ。
生産(工場)技術は更新国で行います。日本では不要です。
150 :
あるケミストさん:01/09/13 18:22
>>149 机上のターゲットなんてどうでも良いよ
思いつく限りの分子をコンビで作って
がんがんスクリーニングしろよ
こっちは「売れる」クスリを待ってるんだから
>>150
ですから貴方は不要です。アウトソーシング致します。
152 :
あるケミストさん:01/09/13 20:14
お金があればできるんだけどね。
153 :
あるケミストさん:01/09/13 20:31
1です。
久しぶりに戻ってきたら書き込みが多くて驚きました。
皆さんの書き込み、拝読いたしました。
ちなみに
>>147は私ではありません。
当方の事情により、なかなか書き込みできず、申し訳ありません。
また1週間ほど留守にします。
>>133(14)さんに限らず、全合成を山登りにたとえる方は多くいらっしゃいます。
「そこに山があるから登る。全合成も然り」という意見です。
しかし、私は、その思想はもはや時代遅れなのではないかと思います。
実際の山登りでも、現在はハーケンやブーツ、非常用食料など、様々な便利な道具が
発達し、さらに大掛かりな後方支援、救出活動が行えるようになり、
昔に比べて困難とされた登頂がぐっと容易になりました。
その結果、昔は一部の天才によってしか成し遂げられなかった冒険が、
普通の人でもかなり容易になり、もはや登頂に足るべき山が無くなりつつあります。
さらに、たくさんの人が登山をするようになったことで、膨大なゴミの山ができ、
アルピニストの野口健氏がエベレストに清掃登山に向かったことは記憶に新しいところです。
このように山岳界でも、現代では、山に登ることそのものに対して
価値を見出せなくなっているものと思われます。
全合成もそれと同様の事態に陥っているのではないでしょうか。
誤解の無いように言っておきますが、私は決して
全合成否定論者ではありません。
その構造の特異性により合成が困難な天然物は今なお多く存在し、
その合成にチャレンジすること自体は否定しません。
しかし、既知反応を繰り返し、物量作戦で金と労力と時間を使い
力で合成してしまおうとする態度や、
またはただ自分の開発した新規反応が使えるからというだけの理由で
漫然と全合成に向かう姿勢には、私は強く反対します。
いつも言っていることですが、自分がどうしてこの天然物を合成するのか、
なぜ自分はこの研究を進めているのか、
常に自分に向かって問いつづけることが大切です。
156 :
あるケミストさん:01/09/13 23:20
>>155 自分に理解できないからといって
「価値を見いだせない」「〜だけという理由で」「漫然と」
といった意見が出るのはどうかと思う。
必要は発明の母といわれることがあるが、
存在は標的の父である、とも言えよう。
157 :
あるケミストさん:01/09/13 23:43
> ただ自分の開発した新規反応が使えるからというだけの理由で
では、誰がその有効性を示すのかな?
自分で示さないでおいて他人が使ってくれるものか?
埋もれて終わりですよ。
自分は反応→合成の方向で来ましたが、漫然とはやっていませんよ。
158 :
あるケミストさん:01/09/13 23:51
>>157 >では、誰がその有効性を示すのかな?
その反応を開発した研究室で全合成に応用しても何だかなぁ・・・って思うよ。
身内の成果を客観的に評価するって結構難しいでしょ?
反応の開発は、よそで使われてなんぼ、だと思う。
使える反応って少ないよね…。特に有機金属触媒。俺は全合成
やってるけど、ちょっと勢い余って新規不斉触媒作って論文
出したよ。全合成やってると何が必要かよく解るよ。あと新
しい保護基もデザインして論文出した。
160 :
全合成屋が、:01/09/14 00:19
>その反応を開発した研究室で全合成に応用しても何だかなぁ・・・って思うよ。
自分の研究室の反応を使ってみたものの、どうかんがえても他の反応の
方が効率が良いことに気づいたとき
それを教授に理解させることのなんと大変なこと。
161 :
あるケミストさん:01/09/14 14:45
論文だせりゃそれでいいよ、
成り立っているのは事実
159みたいに反応や触媒を開発できる合成屋が理想っぽいかも。
しかし一般的には「既知反応ですらいくかどうかワカンネーのに新規反応なんか開発してられるかッツーの」てのがほとんどか?
俺モナー
1さんと勘違いされてそうなので数字はやめて#
>>158
まず、自分たちのところで有効性を示さなければ誰も見向きもしませんよ。
自分たちでどういう官能基があっても使えるかということ。
分子間、分子内どちらで行えるか。
その時の条件は塩基性か酸性か中性かなど色々あると思います。
それらの応用として全合成まで持っていけたときに他の人たちも
”使ってみようかな?”と少しは思ってくれるのではないかな?
人を納得させるには自分たちが示して見せなければダメだと思いますよ。
あとは、より一般性を高める努力をすることですね。
いくら有効な反応でも触媒合成に半年かかるようでは他の研究室の人は
使えないですよね。
新規反応の論文だけ見ていきなり重要な鍵反応あるいは大切な前駆体を
つぎ込む気にはなれないでしょ?
だからといって、他人が開発した反応の再現性や条件検討する気はないし。
そんな時間があったらメジャーな既知反応ですますよね。
日本は物質特許の国です。今の古参教授の若かりし頃の
ような製法特許の時代ではありません。
もぐり研究は不要です。
今後は製造承認から販売承認にもなります。
鉄(米国)で上手くいったから、銅(日本)でやってみるなんて、
研究は不要です。
165 :
あるケミストさん:01/09/14 19:18
>>164 メーカー承認の間違いだろ (プ
適当な処方を押しつけるな
わがまま言いたけりゃ自分のところで治験薬作れ
>>165 内は バイオだから けみすと要らんよ。
142=143=149=164=166=167。
君は製薬のごくごく一部分しか知らんようだね。
特許に関しても知らないなら余計なこと書かない方がいいよ。
169 :
あるケミストさん:01/09/14 22:03
どうでもいいよ面白ければ。
170 :
あるケミストさん:01/09/14 22:04
171 :
あるケミストさん:01/09/14 22:21
何でもかんでも物質特許とってもね〜。
何の研究してるんだか?
172 :
あるケミストさん:01/09/14 23:50
>>113 おかしいな、ウチで作ってる中間体は10工程以上(12工程)あるんだが…
そのウチの9工程は精製です (ワラ
10工程ってのは製薬メーカー内での仕事でしょ?
部分構造造ってる人も居るんだよ
しかも精製入れなくても純度がupする(95→99)処方あるのに
「いやー、このスペックで承認取ってるし」って
無駄な精製させるなよ、ただでさえ中間体は買いたたかれてるのに!
173 :
あるケミストさん:01/09/14 23:59
>>159 同意。全合成ってのは本当に予期しない事態に陥ることが多いから。
そこで「こんな反応があればな」と感じることがよくある。
そんなときに自力で反応の開発して実際の全合成にも応用すれば、
価値は高いと思う。
174 :
あるケミストさん:01/09/15 14:21
168のやついいかげんにしろよ。
あほだな。=はまちがってるよ。
ほんと、化学くずれの特許屋かよ。
経済新聞読んでる?
175 :
あるケミストさん:01/09/15 15:39
>>174 ただの煽りは見苦しいです。
科学者らしく議論してほしいものです。
どうでもいいけど、175って中身がないね。化学(研究者)くずれの特許屋さん。
177 :
あるケミストさん:01/09/15 15:51
>>176 違います。
勝手に例の特許屋にするところをみると
科学的思考ができないんだね。
あなたのカキコ大人気ないなと思ったので
コメントしたまでです。
178 :
あるケミストさん:01/09/15 20:39
>>173 でも、それは全合成する際の
「手段,武器」であっても
「意義」ではないですよね。
179 :
あるケミストさん:01/09/15 20:54
>>178 天然物は単離構造解析で終了するモノではないだろう
生体内で合成されるのであれば、実験室でも合成できるはず
ならば合成してみようと思うのが合成屋のサガ
抗ガン作用があるとは言え、既知製剤に比べ劣っている時点で
研究を放棄する薬学とは違う
なんか 全合成ってつまんない!
181 :
あるケミストさん:01/09/15 21:51
>>179 178です。
だれも「単離構造解析で終了」なんて言っていません。
天然物屋ではありません。
誰かが前にレスしてたけど、天然物の物量が確保できるんだったら
それで次の生物学的展開ができるでしょ。
それと「サガ」っていうのは結局「意義」ではありません。
>抗ガン作用があるとは言え、既知製剤に比べ劣っている時点で
>研究を放棄する薬学とは違う
わかりやすく説明してください。
唐突で、意味がわかりません。
182 :
あるケミストさん:01/09/15 22:49
>>181 例えば抗ガン剤としての効果を見るとき、天然物の生理活性だけ見て
その誘導体の生理活性を見ないことには「使い物にならない」と結論づけられない。
だからまず天然物を合成し、その手法を使って誘導体を合成するまでが
合成屋としての仕事では?
薬学部の人は全合成なんてハナからあきらめてるからチャレンジしないのかな
と思ってる。
183 :
あるケミストさん:01/09/15 23:08
>>182 前半は正論ですが、条件設定が必要です。
条件「不安定もしくは微量でしか単離できない天然物」。
しかしもし、その天然物が安定でかつ大量に得られるとき、
その天然物の誘導化を行えばことが足ります。
後半、>薬学部の人は〜
は勝手な決め付けです。
薬学部でも生粋の合成屋はいます。
薬学合成研にいる知り合いは全合成も頑張っています。
184 :
あるケミストさん:01/09/15 23:39
>>178 全合成の仕事を振り返った時に、新規反応(あるいは方法)を
開発して進歩があったとすれば、結果的に一つの意義になると思う。
>>183 大量に供給できるような天然物は、全合成のターゲットとしては
魅力があまりないと思うし、実際最近の全合成の論文でも読んで
みたらどうでしょう。具体例でもあげてみてください。
185 :
あるケミストさん:01/09/16 00:45
>>183 天然物の誘導化は、天然物そのものを化学修飾する以外に
基本骨格の一部を取り替える(H→CH3、H→OH)こともあります。
この場合は全合成の途中の段階から手を加えないと導入できないモノが多い
186 :
あるケミストさん:01/09/16 02:06
>>183 実際全合成の最中にある新規反応を見出したとなれば素晴らしいこと
かもしれません。しかし、そんな例を知りません。
素反応の発見が先で、それを全合成に応用した例なら数多くみかけます。
全合成で、あるステップで反応条件をふってもうまくいかなかった時には
別の既知反応を試してみるか、別ルートで反応を試みませんか?
まさか、そこで立ち止まって、新規な素反応の開発をするんですか?
こちらの文章が悪かったようで真意が伝わっていなかったようです。
端的にいえは「微量もしくは不安定天然物の全合成は意味があるのかも
しれないが、大量に取得できる天然物の全合成は無意味であると考える。」です。
(最近の全合成で大量に供給できるような天然物をターゲットにしたもの
もありましたが、後々迷惑がかかるといけないのでここでは控えておきます。)
187 :
あるケミストさん:01/09/16 02:15
>>182 正直、ガンについて詳しくないので教えて戴きたい。
今までに合成された天然物の誘導体の中で、
天然物以上の活性を示したものがあるのかどうか?その有無について。
188 :
あるケミストさん:01/09/16 03:29
>>186 途中で止まってもそれまでの成果はpaperになるよね
key stepが明らかなんだからchallengeする研究者も増えるのでは?
このルートで行けると思って、途中で壁に当たるのはよくあることです
まぁ北大の某先生なんかは
「全合成は完成してから論文を書くんだ
途中で書くのは責任を放棄している」とか。
189 :
あるケミストさん:01/09/16 13:31
>>186 東大のF教授なんかは、「自分は全合成の過程で、必要な
反応&保護基を開発してきた」と、よく言っている。
ただ、この先生ははやりの不正触媒とかはやっていないけれども。
>>187 イリノテカンって、誘導薬だったような。
リードが天然物かどうかは知りませんが、どなたか詳しい人レス希望。
190 :
あるケミストさん:01/09/16 16:49
>>189 アミンを保護するスルホン系のやつ・・とかですね。
>>186 全合成屋の言う反応の開発って、厳密に言えば方法論の開発である
場合が多くて、素反応そのものの開発はあまりやらないと思う。天然物の
ようないろんな官能基が存在する複雑な系に対応できるように、既知の素反応
をアレンジしたりとか。素反応屋の条件がそのまま適用できる
ケースって少ないと思うから、実用性を高めるという意味では
有意と思う。
天然から大量に供給されるような天然物の全合成に関する是非には
同意します(構造的に面白ければ別かもしれないが)。
あなたも人を殺せます!
宮島鏡、史上最強の最新刊!
「呪い方、教えます。」
9月20日より全国書店で発売決定!!
定価1600円(+税)
監修 鬼頭玲/著者 宮島鏡
ISBN:4-87893-430-1 上製本 \1600E 発売元 作品社
「週刊新潮」「テレビ東京わっつ!!NEW!」「女性セブン」「ダ・カーポ」など
多数のメディアに取り上げられたブックレット「人を呪い殺す方法」の内容
を増量してよりディープにパワーアップした本です。
あなたの町の本屋さんで買えます!
インターネットで話題沸騰。前代未聞、史上初。
陰陽道、修験道、丑の刻参りなど、日本古来よりの呪いの秘術を、
その実践法とともに詳説した、ハウツー「人を呪い殺す方法」。
特別付録・誰も知らなかった安倍晴明の完全年表
詳しくはこちら↓
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kongen/
192 :
あるケミストさん:01/09/17 15:52
バイオ者としては、全合成の過程で得られた知見が、
生物学に新たな洞察をもたらしてくれるならば、とても嬉しい。
193 :
ぷぷぷさんへ:01/09/18 01:11
>>149 私は天然物合成をやっていました。
ビタミンD3です(もうかな〜り昔の話ですが)。
ターゲット化合物、合成戦略(逆合成)の重要性もわかっています。
意味のない天然物の全合成は、私の中では塵にもカウントしていませんが?
全合成をやったことのない人間が全合成の意義を否定する資格はないと思う。
その逆も然り。
中身を知らない人が何を言っても説得力が無い。
全合成をやっていた人なら論文を見れば、くだらない天然物を合成しているか、
意味のある天然物を合成しているかはわかるし、そういう人たちは生き残っていかない。
それにすべての天然物を全合成することがすばらしいは思わないが、
だからといってすべてを無くす必要はない。
しかしその天然物に十年も二十年もかけていたら今の時代は通用しない。
だからコンビケムのように大量に誘導体を合成してスクリーニング、生理活性を
検討して良い物をあらためて大量合成するという方向に移行している。
今後は今までのように地道に全合成をやっている人は生き残るのは難しくなりそう。
何年かかっても出来ればいいというわけにはいかないと思う。
それよりも製薬会社の癒着の方が問題でしょ?
医者の友達はかな〜りたくさん居るし、製薬会社の営業にも友達居るけど凄い。
学生のうちから接待されているし。どうなってんのかね。
全部とは言わないけど、そういう接待で使う薬を決められてると思うと
病院で出された薬も飲む気がしなくなる。
よく解からないけど、ビタミンDって外国で評価されてるの?
あぼーん
>>194
だけど研究って外国で評価されてないとやらないのかな?
それでは1番にはなれないと思うけど?
始める前に何をターゲットにするかが重要だけどね。
始めたのは今から15年くらい前か?
誰もやってないことをやって結果を出した後に評価がつくんでしょ?
事実、T研のビタミンD3の全合成がJACSに出てるしね。
アメリカで評価されたって事でしょう?
1です。
私が全合成研究に疑問を持ったきっかけは、Nicolaouのタキソールの合成でした。
と言っても、当時話題になった、Holtonとの競争に疑問を持ったわけではないです。
私はたまたまタキソールの全合成に関わった方の講演を聴くことができたのですが、
聴いているうちに私の頭の中に「?」という何かもやもやした違和感を感じたのです。
それが何かというのは講演の最後に分かりました。
Nicolaouはタキソールを完全に合成したわけではなかったのです。
どういうことかと言うと、Nicolaouは出発原料から骨格を形成していくのと同時に、
天然タキソールを可能な限り分解して、その分解物からタキソールへと導く研究を
平行して行い、そして最後に両者が合わさった時点で
タキソールの全合成完了!とみなしてネイチャーに論文を投稿していたのです。
ですからNicolaouは厳密な意味での全合成をしていない。
なぜなら完全な意味での合成最終体を手にしていないのですから。
この点、「最後のステップでフラスコを持つ手が震えた」という
Holtonとは対照的です(Holtonは最終体10mgを手にしています)。
このことが、私の中で全合成研究というものを考え直すきっかけになりました。
(論文のタイトルを「total synthesis of taxol」じゃなくて
「タキソールの合成ルートの開発」とでもしてくれれば
私も納得したのですが・・・)
>>197 >タキソールの合成ルートの開発
と言うよりも、タキソール山への合成ルートの開拓って感じですね。
客観的に見て、偉いのは手が震えたHolton(ホントに彼がフラスコ持ってたのかな?)と思う人は多いんじゃないかな
しかし、一番気になることは、あなたの不満の原点はreviewer
の見る目の無さに帰結してしまうのでは..........
ま、日本人の化学者はそうした先生の弟子ですからね?
今時 ビタミンD(東洋の魔法の薬)ですか?
基礎のための基礎研究?
研究のための研究?
>> 199
今時?そちらこそ、いつの話をしています?
私がしたのは20年も前に始めた話でもうわたしが関わってから
10年近く経っていますよ。
それにあのJACSが最後でもうやってないみたいですしね。
それも全合成できたのは4〜5年前の話ですよ。
201 :
あるケミストさん:01/09/26 17:30
>>1
Nicolaouは逆合成の大切さを訴えたかっただけでしょう。
天然物合成をするときに合成戦略がかなり大事でそこを間違うと最終段階、
あと1ステップなのに反応しない。官能基がやられる。立体化学が逆になる。
なんて事になりかねない!
だから戦略こそが大事なんだと言いたかっただけだと思いますよ。
Nicolaouの出している本"Classics in Total Synthesis"を読めば彼の
言いたいことを少しは理解できるんじゃないですかね?
彼はTaxolだけの人ではないですから。
私はNicolaou信者でもないですが、1さんのものの捉え方にもいささか疑問を感じます。
Nicolaouはこれまでの人ですし、彼はあれで良いんですよ。
これから全合成をやろうと言っている人は少し考え物で、今まで通りの
やり方で全合成をやるのはどうかと思いますが、Nicolaouの研究成果は
これまで重要だったはずですよ。
これからの人が彼を真似をしようとするのは変ですし、彼を否定するの
もおかしくないですか?
現在でも天然物合成の方法は様々に変化していますし、昔ながらにせこせこやっている
研究室もあれば、合成マシンを研究しているところもあります。
これまでのNicolaouの研究成果を応用して新しいことにチャレンジすればいいのでは?
と思いますが。
>>201さん
1です。
私もそう思います。Nicolaouの話を出したのは、あくまでも
私が全合成に対するものの見方が変わったきっかけであったからで、
彼の研究を否定するものではありません。
実際彼の"Classics in Total Synthesis"はとても良い書だと思います。
(ただタキソールに関しては、「逆合成の大切さ」よりも明らかに
競争への焦りが優先してたと思いますが・・・)
203 :
あるケミストさん:01/09/26 21:46
>>202
流行っている天然物の全合成はね、競争が激烈だから、
最後はなりふり構わず、リレーでもなんでもやってやれ、
みたいになってしまうこともあるのよ。でも結局はHoltonが最初に
全合成したことになっているんでしょ?
全合成に限らず何でもそうかもしれないけど、いままでどおりの
スタンスで研究をやるっていうのはこれからは難しいんじゃない
かな?資金や労働力の面でアメリカより劣る日本は、同じこと
していても後追いになるだけだし。そこんとこ、自分も考えて
いかなくちゃいかんなと思ってます。
1です。
>>201,
>>203さんの意見を聞いて、私は安心しました。
これからの日本における有機合成の研究スタンスの
あり方を示していただき、感謝しています。
私からこれらの意見に付け加えることはありません。
これからは傍観者として、このスレを見守っていきたいと思います。
1さんは、それなりに経験も力も(地位も?)ある方とお見受けしました。
私は修士の学生で全合成をやっていますが、研究室配属の時に持っていた情熱は
ずっと昔に消え失せてしまい、今では、自分のやっていることが無意味に思えて
仕方がありません。
教授の指示通りに研究をするしかない学生の自分は、どのようにして全合成の
意義を見出したらよいのでしょうか?将来への修行と観念するしかないのでしょうか?
このスレをずっと追ってきて何か答えが見つかればよいと思ってきましたが、
私に再び情熱を持たせてくれるような答えが出てこなかったのでちょっと書き込みしてみました。
206 :
あるケミストさん:01/09/27 00:43
>>205 一人でやっているのかそれとも複数でやっているのか、で結構違う
と思う。複数でチームを組んでやっている場合、どうしても自分の
担当の部分に集中せざるをえず歯車としてしか動けない場合もある
だろう。「仕事」と割り切ってチームに貢献することを優先しない
といけないね。
一人でやっているならば、もちろんボスの指示に従わなければなら
ないが、それとは別にうまくいかないところを自分なりの考えで
やってみるとか、そこらへんから面白みが出てくるはず。全合成を
最終目標として研究を進めるわけだが、その過程に面白みを見出せ
ないとつらいだけ(合成品と天然物とのスペクトルデータが一致し
たときしか喜びがないでしょう)。
207 :
あるケミストさん:01/09/27 00:47
複数でチームを組む場合だと4回生やM1は合成ルート初期の原料合成ばっかなんですか?
>>202(1)
コメントを見て安心しました。
私の師匠曰く”助教授、助手は教授の後を追っていてはダメ、
上の人間がやっていることとは違う事、さらに新しいことを
やるべきだ”と言っています。
私もそう思います。
事実、当研究室の現教授は大先生から3代目の教授ですが、
助手、助教授と上がるにたびに違うことをやってきています。
そういうやり方がすべてではないと思いますが、そういう考え方も
あってしかるべきだと思いますし、日本にもそういう研究室はまだ
他にもあるだろうと思いますよ?
>>205
教授の指示を鵜呑みにしてやるのと意見を言わないのとは全く別物です。
私の出た研究室は4年生、修士1年でもゼミなどで逆合成ルートについて
意見を言います(4年生は考えさせられて言わされます)。
普段から自分で合成戦略について考えていますから、自分でこの方法が良い
と思えばすぐに助手に直訴しています。玉砕することもありますが。
でもそうやって修士で全合成でJACSに出せるデータを出す人もいました。
結局、教授の言いなりになっている自分がいる限りどうにもならないと思いますよ。
言いなりになるしかないということはどこかでサボってはいませんか?
JACSとかTLとか言ってるけど、そんな水準じゃない!
本質的な問題に対する答えが聞きたいの!
210 :
208カチンときました:01/09/29 21:53
>>209
文章はキチンと読まれました?
教授に意見を言ったことはありますか?
研究室に所属するときに持っていた情熱というのをお聞きしないことには
どういうことを言えばいいのか見当もつきません。
私の言いたいことは教授よりももっと効率の良い合成ルートあるいは鍵反応となる反応を
探しだして、教授に意見してやらせて貰う意欲はないのか?ということです。
それには様々な反応、逆合成の勉強、コンビケム、固相合成、合成マシン等々
多くの知識を身につけ、理解し勉強してはじめてできることではないでしょうか。
そうやっていくうちに自分の全合成、あるいは研究に対する姿勢や意識が
ハッキリとわかりきまっていくのではないかと思っています。
教授の指示に従うしかないと決めつけているうちはどうにもならんですよ。
人それぞれ考え方も目的意識も違うはずですよ?
研究に対する意義なんて自分自身が考えて答えを出す物ではないですか?
他人から与えられた物で満足できないからここに来て質問しているわけですよね。
でしたら、ここで他人から与えられた答えで満足はできるはずないと思いますが?
不服があるなら不服だと言った方が良いかと思いますが。
私はそれで教授と研究のことで喧嘩し(修士の時から)、
自分の思うようにやり自分の力で学位を3年で取りました。
3年間で3つの仕事をしましたし、修士の仕事は学位論文に入れていません。
すべて自分で題材から進め方まで指図させませんでしたよ。
もちろん何度も激突しましたが、それなりにいい仕事にはなりました。
自分自身も納得できていますし、放り出すことをしなかった教授に感謝しています。
私の率直な意見では、本質的な問題は貴方の中にあると思いますが。
修士は義務教育ではないですから、研究室を移ることも分野をかえることも
自由です。そういうこともするつもりが無いということは、全合成に対して
というのではなく、研究室の生活そのものに不信感があるのではないかと
思うのですがどうでしょうか?
JACSやTLと言っているのは論文に載るということが自分の研究を世界に
示す一番有効な手段であり、実績として形ある物として残るからです。
あくまでも自分の実績を形で示すことのできる物ですよね。だから挙げているんです。
確かに最近は教授の名前だけで乗ってしまうものもありますが、
投稿論文に対して”そんな水準じゃ”と言ってるならこの分野から早く出て行った
方が賢明かと思いますよ。
この先、”論文の数、どこに載ったか”いうイヤな制約に縛られていきます。
良いことではないと思いますが、それが現実だと言うことを理解できないなら
この分野で生きていくことは無理です。
今度は学位か(ぷぶぶ)
いまどき博士なんて腐るくらいいる。
喧嘩ねー 米国が似合いそう(ぶぶぶ)
212 :
◆KCN708Pg :01/09/29 22:44
本質的な問題って何だろう
問題とは“意義”のことだろうか?
だとすると意義は人それぞれであり
それに対する答えはさまざまである。
>>211 ストレス解消ならよそでやれ
煽りにしたってセンスねえんだよ。
>>207 うちはそうじゃないが、知り合いの研究室は、学部生は原料合成
ばかりやらされてるようだ。
>>209 そういうのは自分で答えを見つけるものでしょう。それに答えは
個人個人で違うと思う。何でも教えてもらおうって態度は、
研究者向きじゃないよ。
215 :
205(修士学生):01/09/30 12:09
みなさん、私のためにいろいろご意見有り難う御座います。なお私は
>>209=
>>211=?さん=9999さんとは別人です。
さて、自分のラボでも頑張っている学生は何人かいるのであって、自分の甘さは確かなようです。
特に210>>さんの、「研究室を移ることも分野をかえることも自由」というのはごもっともでした。
ただ、みなさんに誤解を招いてしまいましたが、「教授の指示通りに研究をするしかない」というのは、
「合成ルートや反応を提案させてもらえない」という意味ではありませんでした。(いちおう私なりに
がんばって指示以上のことも探索します。意地もありますし。でも、なかなか教授の頭脳には勝てず。←当然。)
私が意図していたのは、当てられたテーマは自分では変えられないという意味です。
今私が担当しているのは、(特定を避けるため明言できませんが)ある、天然より「それなりに大量に」得られる
有機化合物の「ユニットの原料上げ」で、自分のやっていることの科学的な価値が見つけられません。
すでに教授たちが確立し、一部はパブリッシュもしたルートでユニットを合成しているだけです。
果たして自分のやっていることは研究と言えるのか?ただの労働ではないのか?と不満に思っています。
それと、うちのラボでは、学部or修士の学生がなにか仕事を達成してパブリッシュしても、
ファーストは助手にとられてしまうのが慣習になっていて、僕も含めて何人もの学生が痛い目にあっています。
「スタッフの指示がなくてはなにもできなかっただろ」というのは正論です。でも、201=208=210さんの
ように学生も立ててくれる研究室がとっても羨ましいです。あるいは201さんはもう学生ではないみたいですね。
貴殿のような方の下で学生をやれれば良かった。
216 :
あるケミストさん:01/09/30 13:15
>>215 あなたがもっと頭脳労働したいのなら原料合成を委託してみては?
実験室で2Lフラスコを使ってちまちま作るより化学工場で200Lとかで作ったほうがはるかに楽です。
もっともそれなりの値段はします。
現場トレースでよければ1工程10万+原料費かな
もっとも教授は費用を出してくれるかな? 資本主義には逆らえないか…
原料合成でも学ぶことは多いはずです。文献どおりにやってもうまくいかない
もっと改良すべき点がある、改良したら品質が向上したなど。
もしくは改良する点がもうない?
だったらひまな時間を利用して裏実験でもしてみては?
217 :
あるケミストさん:01/09/30 16:21
>>215 当てられたテーマを変えられないのは普通ですよ。
大学で何でも自由にできると思うのは間違いです。
会社に入ったりすればそのうち自覚できると思いますが、
「自分のポケットマネーで研究しているわけでない」のです。
のっぴきならない状況なら教授もテーマ変更を認めてくれるでしょ
うが「興味が湧かない」「意義が分からない」は理由になりません。
だったら辞めればと言われるだけです。修士レベルだと代替になる人はいくらでもいます。
むしろ自分で積極的に考えて興味や意義を見いだしたり上司とdiscussionを重ねるべきでしょう。
それと論文のことがたまに話題に持ち上がっていますが、私も
修士二年間と博士一年間の論文3報は全部助手がファーストです。
実験は全部自分1人でやりました。スキームも条件の検討も、自分
1人でやりました。しかし研究室の流儀です。
悔しければその先もっとたくさん論文や特許を出せばいいだけです。頑張って下さい。
218 :
あるケミストさん:01/09/30 21:05
>>215 これは、与えられたテーマを変えるうんぬんの問題ではなくて、自分が
やっていることが「学生実験=かかれたレシピ通りに実験するだけ」と
同レベルになってしまっているという不満なのかな?
もし、収率の悪い工程やハンドリングの悪い工程があるなら、その点
を改良することを考えるのがよいでしょうね。
(外部委託するにもハンドリングが悪いと受託してもらえないですし。)
そういう工程ももはやないほど完成したルート?
それだと最近はやりの「環境にやさしい」原料合成でも試みてみては
いかがでしょう?
不毛
>>216 >>218 外部委託はちょっと教授に許してもらえなそうです。
ルートはほとんど完成していて、ルート変更どころか試薬の変更すらなるべく避ける方向で行程の改良を行っています。
たしかにこのテーマに移ってから実験の腕前は上がりました。でも、修論発表で、「で、君は去年の
○×くんの研究と何処が違うの?」と質問されて、「このステップの抽出溶媒を環境に良い酢酸エチル
に変更できました」とか、「このステップの再現性が若干悪かった(←実は前の人が発表した収率を
ぜんぜん再現できてない←しかも教授に口止めされている)のをコンスタントに行くようにした」
とか答えている状況が自分で納得できません。
でも、みなさんのお話を聞いていて、なんとなく元気が出てきました。
修士論文を書く時期になる前に、今の合成を教授が納得するレベルで終了させて、別のテーマをやらせて
もらうように交渉してみます。
あと、たぶん、この分野からは身を引くことにします。少なくともこの研究室はやめます。
217>>さんみたいな状況は、私にはどうしても納得できず、性に合いませんので。
>ルートはほとんど完成していて、ルート変更どころか試薬の変更すらなるべく避ける方向で行程の改良を行っています。
修士の学生にやらせるテーマとは思えない。
よほどネタがないのか労働力としか思っていないか・・・
>>211
仕えない博士は腐るほどいるよね。
でもそういうのはこれからは役職には就けないからご心配なく。
2004年から独立法人化が実際に始まりますから。
私は仕えない博士はすぐに解雇します。
>>220
おそらくほとんどの研究室が217さんや貴方のような研究室だと思います。
うちは、教授は近いものがありましたが、学生の結果に対して認めてくれる
という点では信頼できる教授でした。
それに修士の時は、実験、条件検討はもちろん自分でやり、方針も自分で提案
しましたが、投稿論文は助手あるいは教授(書いた人)がファーストでした。
修士の学生でも書かされることもありましたが、ファーストは貰えませんでした。
修士の時は”書かせられなくてラッキー”と言う感じでしたが、実験の時間も減るし。
210っス
>>「君は去年の○×くんの研究と何処が違うの?」という質問の正しい答えは
”同じです”と言うのが正しい答えですよ。
そんなの研究じゃないですね。
うちなら4年生に実験技術を身につけさせるために修行させます。
というか、博士は4年を見るので原料が足りない場合は、博士の指導が悪いと言うことで
博士が作ったりすることもありましたけど。
修士は個人として扱われていますし、自分の使う原料をつくって自分の合成ルートで研究をしてますよ。
これが普通だと思うんですけどね。
4年でもできることしかやらずに修士卒だというのは???です。
就職先で実力もばれますし。
自分のためにならないです。
合成系じゃ〜2年間を遊んで過ごせるわけではないですからね。
私個人としては、修士2年間を遊ぶために来たというのも悪いことでは無いと思っています。
が、研究室に害を及ぼすことをするのは反対です。
それと同時に修士の学生の能力を伸ばすことをせずに駒として扱うのは、
教授の指導力のなさを露呈しています。
修士の学生は研究する力を身につけに来ているのであって手駒になるために
研究室所属するのではないですよ。
その意思がない人間を駒にするのは許しますが、意欲のある人間を押さえつけるのは
良い教授とは思いません。
私の考えはそんなところですね。
215さんみたいな学生さんが何かを感じ取ってくれればそれで良いです。
211みたいな人に聞いて貰わなくても結構ですけどね。
224 :
あるケミストさん:01/10/02 17:06
全合成は多分に研究者のオナニーである、ということで
************終了************
225 :
あるケミストさん:01/10/18 00:25
>>224
そんなの全合成に限らんでしょ。
卒研の発表で学生に”それいくらになるの?”と聞くのもどうかと思うけど。
>>224 快楽を知るのは、自慰が先か、はたまた本番か?
自慰を知らずに、本番に挑む輩の行く末は?
何か、真面目に考えてしまった.....
227 :
あるケミストさん:01/10/21 00:43
一人でもできるというかミーイズムの物理化学系と、チームワークというか徒弟制度の有機化学系・・
228 :
ルパンの孫弟子:01/10/21 01:00
全合成の意味?もちろん意味のない仕事も多いが(たとえばシガトキシンの
全合成とか・・・理研!)あるケミストさん あんた勉強不足だよ。
そこから新しい反応(いろんな意味で使える反応)が発見されたり、
大量合成可能な合成法が見つかる。たとえば、
福山先生が最近全合成されたビンブラスチンは西洋イチイと言う樹皮から
少量しか取れない。がん患者をまかなうには、とうてい足らないし
木なので育つのに時間がかかりすぎる。福山法のビンブラスチンの全合成収率は
非常に良い。こういうこともあることも、お忘れなく。
ところでこのサイトほんとーに化学好きな人たち?
229 :
あるケミストさん:01/10/21 01:27
>>228 >福山先生が最近全合成されたビンブラスチンは西洋イチイと言う樹皮から
違うだろ!!
230 :
あるケミストさん:01/10/21 02:21
231 :
ルパンの孫弟子:01/10/21 02:44
>>229 すまんニチニチソウでした。勘違い(大汗)
232 :
あるケミストさん(2):01/10/21 02:56
>>228 上の向山先生の話と混同したのでは?
向山先生->タキソールの前合成(しょぼい)->西洋イチイ
?ちがう?
233 :
あるケミストさん:01/10/21 07:43
鬼の首とったように言うなよ
俺はDQNと逝っているようなもんだぞ
234 :
あるケミストさん:01/10/21 13:57
そもそもムケイヤマの名前が出ない時点で
(有機)化学者としてモグリだ。
235 :
あるケミストさん:01/10/21 14:44
M山信者結構多いな・・・
結局ビンブラスチンのことを言いたかったのかタキソールなのか。
シガトキシンは正直意味あるか疑わしいが、それでも新しい反応の
開発とかやってるでしょ。
タキソールは
>>228さん、水に溶けにくくて抗癌剤としては欠点も
結構有るのよ。そのかわりに、と言っては何だが、エポシロンとか
ディスコダーモライド、ローリマリドの全合成とか流行ったんでは?
237 :
あるケミストさん:01/11/18 15:00
>220(修士学生)
新しいテーマは決まりましたか?
僕のいる研究室もはっきり言って似たような状況です。
その状況に耐え切れず辞めて言った人達もたくさんいます。
しかも、辞めてしまった人達の事を、脱落者としていつまでも
くどくどとネタにしています、しかもスタッフ自らですよ。
ちなみに僕の研究室では、博士ですらファーストはその
スタッフに取られてしまいそうな勢いです。全合成を達成したのは
その博士の方で、スタッフはろくすっぽアイデアも出してないのに。
だから、あなたの状況がなんとなく分かります。僕も同じ状況に
追い込まれかねないところです。
全合成の意義については、僕も先にどなたかが挙げられたように、
素反応の実用的最適化だと思っています。一方で、自慰的要素もまた
多分に含んでいる事も分かっているつもりです。だから、例え今は
実用には向かなくとも、新規反応を多分に盛り込んだ全合成などと
言うものもあって然りだと思います。例えば、東大の小林先生とかの
水溶媒中でのルイス酸を用いた合成とか、超高圧合成、果ては
超臨界流体使用なんてのをkey stepに据えた全合成なんてのを
一度やってみたいと言うのが僕の夢です。一度全合成に使われれば、
きっと後世が更なる最適化をして実用レベルに研ぎ澄ましてくれる
はず・・・などと言うのは自己完結のための詭弁でしょうけど。
企業の人とかと話す機会も得て、実用性ってのも大事だなって
思うようになってきた反面、最近の有機合成化学は、すべからず「実用」を、
冠するべしと言った雰囲気が強い気がして、アカデミックの幅を狭くしてる
感じがします。温故知新何ていってると今の競争についていけないのかも
しれませんね。
今は現在の研究室は修行と割り切って、将来は素反応系のところに行こうかな
って思ってます。220(修士学生)さんも頑張ってください。
238 :
あるケミストさん:01/11/18 17:14
うちの助手の口癖
登山家が山に登るのは(以下略)
239 :
あるケミストさん:01/11/18 17:52
>>238 そこに山があるからさ......
それとも、バカは高いとこが好き?
イヤ、失言、失礼!
後者だったら、何も山じゃなく木にでも登っていればいいか。
冗談はさておき、私は全合成屋さんにエールを送ります。
面白い化学を展開させてね!
>>237 > 新しいテーマは決まりましたか?
久しぶりに2chに来たら、ちょうど書き込みしてくださった方がいたみたいで。
まだ前のテーマが続いています。
データが再現できないからです。予定よりあまりに収率が悪すぎて先に進めないからです。
スタッフあたりからは「腕が悪い」と言われています。
でも、昔の実験ノートをみてもおかしい点があったりしてどうも変なんです。
NMRのチャートが残っていないので証拠はないのですが、ノートのカラム条件では副生成物が混じるはずなんです。(泪)
単に先輩がカラム条件を書き間違えただけかもしれないのですけど。
ともかく完全にどつぼにはまっています。
もう、修士号をもらうための義務か何かと思って、自分を殺して奴隷に徹しようかと思っています。
自動車教習所では、普通免許をもらうための教習に意義を求めたりしないように・・・。
こんな自分にも昔は立派な科学者になるんだっていう、夢があったんですけどね。それももうおしまいです。
>>240 カラム条件うんぬんというのは、先輩が副生成物込みで収率としてしまったのではないか?
という意味で、僕は今ではもちろん純品を取ってこれる条件でカラムをしていますよ。
242 :
あるケミストさん:01/11/18 23:57
>>240 自分の経験から言って、先輩が成功した反応が自分ではうまくいかない、
っていうのは本当によくあることです
(実験者の腕がどうこう言う以前の問題としてです)。
だから220さんも気を落とさずにね。
どうしてできないのか、というのは私にも良く分かりませんが、
見方を変えれば、有機合成って言うのはまだ全然成熟してない分野なんだなぁ、と
思います。
追加。
有機合成はまだ職人的要素が大きいと思う。
修士では、合成の知識、経験を積むことに専念したほうがよい。
天然物合成を経験すると、素反応屋さんとは違って
本当にたくさんの反応を経験するから、
企業に入ってその経験がすごく生きると思う。
今製薬会社で研究をしてて、修士時代の修行の成果を実感してます。
244 :
あるケミストさん:01/11/19 00:22
>243
>天然物合成を経験すると、素反応屋さんとは違って
本当にたくさんの反応を経験するから、
少なくともM山系列のようなテーブルを構築する研究よりは有用に思われる
>220
先輩のノートを信じすぎないことです。
243さんと同様に前任者の通り実験をやって何度も苦渋を飲まされました。
教授にも実験が足りないだけだと言われたりもしましたが、
その理由が解ったときに前任者にどういう落ち度があったのか報告会で発表してやりました。
自分では普通にやっている何気ない操作ワークアップの順番などがかなり効いてくることもあります。
加熱するとき、暖めたバスに入れるのか?入れてから暖め始めるのか?
攪拌速度はどうか?反応容器の大きさはどうか?など自分では変わらないと思っていることが
かなりシビアに効いていたりします。
有名な話は、不純物が反応に効いていたため、近年、試薬会社の純度が上がったことで
反応が行かなくなったなどと言う話しもあります。
なので自分の実験操作と先輩がやったであろう実験操作を良くくらべて見てくださいね。
>>243 >>企業に入ってその経験がすごく生きると思う。
そうなんですか。そうかもしれませんね。よい話ありがとうございます。
>>245 どうもありがとうございます。もっちょっといろいろ調べてみます。
247 :
あるケミストさん:01/11/19 23:08
全合成をやっているM2です。
220の方と似た境遇ですので、読んでいてくやし涙が出てきそうになりました。
自分はもう少ししたら院を卒業して就職します。本当に屈辱的な2年半でした。
なんと声を掛けたらいいかわかりませんが、書き込みさせて頂きました。
248 :
あるケミストさん:01/11/19 23:13
>246
>>企業に入ってその経験がすごく生きると思う。
活かさないとね!
そうしないと高い授業料払った意味ないしね!
249 :
あるケミストさん:01/11/19 23:30
>244
そうおもうと
テーブル構築する 研究は酷だね
250 :
あるケミストさん:01/11/19 23:42
>>249 そうかな〜
その人が製薬系の研究所で同じような機械を使うなんて事になれば
理屈が解っている分、経験値高いと思うけど。
何処に就職するかによってでしょ?
今はそういう系統は、かなり重宝されていると思うけどな。
251 :
あるケミストさん:01/11/19 23:50
全合成をやっとけば 製薬は有利という神話はあると思うが
>250
>何処に就職するかによってでしょ?
まあ企業の人がどのように見るかということでしょうが
252 :
あるケミストさん:01/11/19 23:57
>251
製薬にいけない人もいるからね。
253 :
あるケミストさん:01/11/19 23:59
>252
逝かなかった方がよかった ということもある。
俺にはあわないな!
まあ能力的なものもあるけど (苦笑
254 :
あるケミストさん:01/11/23 12:25
age
255 :
あるケミストさん:01/11/23 17:34
根本的に合成化学なんてものをサイエンスの一種だと
勘違いしている化学屋のなかでも最も質の低いのが全合成屋。
目標にする化合物の構造を自分で考える必要なし、できたときの
使い道も決まってる。全合成屋やってる研究室の学生の作業
(当事者が研究とよんでいるそれ)なんか某国大手製薬メーカーじゃ9割方ロボットがやってるよ。(手足がついててしゃべったりするロボットじゃないよ)
本当に人工的にまったく作られたことがなくて、かつとても
役に立つものなら、面白いから および 大量に作れるかも
しれないから と言う理由でやる価値あるかもしれない。でも
たとえばタキソールなんてもうだれかがつくっててかつ概ね
必要量供給の目処もたっている化合物をまだつくろうとしている
やつなんてただのアイディア無しの能無しの糞だと思うが。
製薬に行きたきゃ業界で影響力をもつ教授の研究室にいくことだ。
学生時代の研究が全合成だったか触媒だったか高分子だったか
なんて別に人事は気にしてないよ。要はロボットにやらせるのが難しい(技術的、コスト的に)作業を担当させる人材が欲しいだけ。
それでも就職する時点で会社のロボットだ
同じロボットならカネをもらえる方がいいな・・・。
258 :
あるケミストさん:01/11/23 18:41
>255
>製薬に行きたきゃ業界で影響力をもつ教授の研究室にいくことだ。
そういう影響力を持っていたのがかつての全合成屋さんだということを
忘れていないかい?いまだにその神話を保っているところは数知れず。
だって、うちの研究室は院生は1年の12月には、ほぼ9割方、製薬から内内定でてます。
元バリバリの全合成、今はマシン。
それに全合成の価値は物を作ることだけではないから、間違いないようにな!
そんなことを言っていると馬鹿にされるぜ!
ロボットにやらせる部分を決めるのも人間なんだぜ?
なんでもかんでもロボットにやらせることは出来ないし、それを考えられる人材も
誰でも良いというわけではないから、自分で作る合成ルートの中で反応がわからない奴には
ロボットも使いこなせないわけだ。
人がやれない物はロボットにも出来ないんだよ。
だから先に人が合成するんだろ?
259 :
あるケミストさん:01/11/23 18:48
>製薬に行きたきゃ業界で影響力をもつ教授の研究室にいくことだ。
>学生時代の研究が全合成だったか触媒だったか高分子だったか
>なんて別に人事は気にしてないよ。
君みたいにただの手足としてしか取られない程度の人間は人事も気にしないよね。
合成(マシンも含め)でプロジェクトの中核として必要な人間は、企業側から個別に研究室に
出向いてくるから君たちとは違うんだよ。
企業の方から頭下げてくるからね。
そういう人間はたくさんいなくても良いんだよ〜。
あとは人間ロボットでいいんだ。
>258=259?
「それに全合成の価値は物を作ることだけではないから、間違いないようにな!そんなことを言っていると馬鹿にされるぜ!」
そこがわからない。どんな価値なんだ?必要なものをつくることいがいにどんな価値があるのかバカなおれにもわかるように説明してくれ。新しい反応の開発や理解はとくに全合成の中でやる必要ないからそれ以外に全合成に特有の価値があるってことを君はいってるんだね?
「人がやれない物はロボットにも出来ないんだよ。だから先に人が合成するんだろ?」
だからその作業にロボットをつかうっていってるんだよ。ただし、大半の院生や教官が「考えた」と称する各ステップでの数種から数十種の試行錯誤もロボットが行なうことの範囲だよ。
「そういう人間はたくさんいなくても良いんだよ〜。あとは人間ロボットでいいんだ。」
その通り。要するに全合成やってる院生のほとんどは大学でも企業でもロボットの仕事を代行、補完するだけだろ?そういう連中は研究者じゃなくて作業員だよ。
261 :
あるケミストさん:01/11/24 11:40
>>260 >そこがわからない。どんな価値なんだ?
君は真性バカか?
このスレのタイトルは”全合成の意義って何?”で、それについてこれまで話してきたんだよ。
過去ログ読んでみなって。
バカでも少しは分かるから。
262 :
あるケミストさん:01/11/24 12:14
実際製薬会社の合成系の研究所に行ってみな。
どれだけ全合成研究室出身者が重宝されているか判るから。
263 :
あるケミストさん:01/11/24 13:21
まあそんなに熱くならんでも。
260さんは素反応屋ですか?
全合成やっていた人なら
>そこがわからない。どんな価値なんだ?
なんて言いませんよね。
264 :
あるケミストさん:01/11/24 14:35
255=260 の言っていることは一理ある。
ただ言い方がきついから全合成屋の反感を買っているようだが。
すべてとは言わないが現在行っている全合成研究の多くについては
もう一度その意義について見直す必要があるのでは。
265 :
あるケミストさん:01/11/24 14:58
はたして全合成だけにそれが当てはまるだろうか。
誰も使いもしない(使えもしない)反応をやって新規だと言うのも所詮自己満足
ではなかろうか。俺はあえてそれを否定しないが。
くだらん全合成研究する人も、くだらん反応研究する人も淘汰されて行くのが
本来の競争原理を取り入れた研究の姿では無いだろうか。
唯、本来の研究の深さや意味も理解せずに他人の研究分野を否定するカス研究者
だけにはなりたくないものだ。
266 :
255=260:01/11/24 19:59
>261
まあそう怒らずにきいてくれ。
おれはたしかにかなりバカなんだがとにかく
過去ログをよーくよんでもわからないから
聞いているんだよ。わるいけど分かりやす
くおしえてくれないかな?
>265
いや実験系(計算屋も含めて)の多くの分野に当ては
まるかもしれないとおもう。でも特に大当たりなのが
全合成だと感じる。
おれは学生時代は素反応(B4)と全合成(M,D)やってたが、
PDから教官になってからは分子デバイスやってる。もちろん
この分野も実験系である以上、試行錯誤のための作業員=
院生を必要とするし、全合成と同じ本質的なばかばかしさを
含んでいる。でも5年もやってた全合成には(実験自体は
すきだったし、幸運にもつくることになっていたものはできたが)
サイエンスとしての意義はまったく感じられなかったのに対して
いまやっていることがサイエンス全体のどの部分を占めていて
どんな意義をどの程度もっていて20年後になにがどのていど
進んでいるのかを理解(予測)できる。それは何なのかを説明
するのはスレ違いだろう。要するに他人の分野だから否定して
いるというわけではない。
267 :
あるケミストさん:01/11/24 21:59
>266
別な分野に進んだということね。だから余計にそう感じるのかも。
>全合成と同じ本質的なばかばかしさ
全合成はそのばかばかしさの度合いが大きいと考えてはどうだろうか?
例えば原料の持ち上げにしたって、これは単純労働である程度の
スキルのある人なら非常に馬鹿馬鹿しい作業だと思う。しかもこの
プロセスがかなりの時間を要する(オレの場合っす)。
しかし全合成するモノに、全合成する意義があるなら別に構わない。
どういう意義かは人によりけりだろうが、構造的な複雑さでチャレンジ
するとか、面白い生物活性があるからまず全合成してその上で類縁体
を合成するためとか、あるだろう。
最近では自動合成装置を使った合成も広まりつつあるけど、実際の
ところそれでは大した合成はできない。
それと、タキソールやエポシロンなど、いくつも全合成が報告され
ているようなものを、いまさらあえて全合成、なんていうのは、
サイエンティフィックな意義は低いと思う。
自分が下らないと思ったらやらなければいいだけ。
265の通り、そのうち淘汰されていくだけだから。
268>> 自分が下らないと思ったらやらなければいいだけ。
そうもいかんだろ。教授がやれと言ったら。
「正しいことをしたいなら上に行け!」from某ドラマ (←古い)
まあ、議論の流れとはずれるからこれ以上つっこまないがな。
タキソールに関しては、
教授「マジで合成でモノがkgであがっちゃうレベルを目指して見よう!」
→教授@3年後「う、やっぱ無理か」
→学生「ボ、ボス、俺の学位は・・・?」
→教授「しゃあない、とりあえずTLあたりで部分合成出しとくか?」
→TL読者「うわ、なにこのいけてない論文!?」
という流れでは?これはこれで心意気は買うべきだと僕は思うが。
エポシロンは、ちょっとばかりいけてないテーマかもね。
270 :
あるケミストさん:01/11/25 00:28
>>269 TLにはそんな論文載らない
ケムレト止まりだYO!
271 :
あるケミストさん:01/11/26 01:08
age
>だからその作業にロボットをつかうっていってるんだよ。ただし、大半の院生や教官が
>「考えた」と称する各ステップでの数種から数十種の試行錯誤もロボットが行なうことの範囲だよ。
その混ぜる時の条件は誰が決める?
適当?それとも片っ端から全部やるか?
ロボット使ったことない奴は、ロボットは何でも出来ると思いがちだが、
普通の反応をロボットへ応用する場合は、自分が有機合成を知っていないと
単純なミスも気が付かずにひたすら何万回と反応する訳のない合成をやることになる。
オートマ化は出来るがそれは、全合成ルートが確立されていてのことだよ。
それも一段階ずつ反応の条件をマシンで検証していく(これは大量合成でも同じ)。
アミノ酸みたいに組み合わせれば、出来るんじゃないんだから。
マシンは使う側の人間が気が付かないことは気が付いてくれないだろ?
君の院生が気が付かないことは、教官のあんたが気が付かないといけないんだよ!
だから今でも天然物合成屋のニーズは確立しているわけ。
だから未だに逆合成の勉強は無くなってはいけないと思っている。
だからといって、個人的には天然物合成、自体は個人的趣味の研究になっているとは思うが。
それでも、院生(特に修士の学生)の実験技術の習得には役立っているよ。
別の分野に行っても合成は出来るに越したことはないからね。
何処の分野にも天然物と同じように意味無い研究をやっている人なんていくらでもいるんだから。
それに今、天然物は淘汰される方向に行く過渡期だろ?
段々と良い雑誌にも載らなくなっているし、少なくなっている。
そこを全部なくせというなら、どの分野にだってそんなのはいくらでもあるよ。
いちいち、強調して言うことでもないだろう?
273 :
あるケミストさん:01/11/26 22:38
>>272 いや、全合成の研究は、学生にものすごい労働を強いるところが罪だと思う。
意味ない研究をやっているほかの分野の人たちは、ある程度自分のやっている研究を
冷めた目でみることができるけど、全合成の研究室の雰囲気は異常だよ。
それに原料あげって何?学部4年だってそりゃ逃げるよ。
自分のやっている研究が科学の最先端を走っているという誇りがあればこそ
意味ない研究に打ち込むことができる。
でも最近の全合成研究はそんな誇りすら持たせてくれない。
もう学生に12時間労働、徹夜実験させるのはやめにしようや。
274 :
あるケミストさん:01/11/26 22:44
>>273 モノはできたのか?
出来てないならくだらないこと考えるなっ!
さっさと作れ!無能がっ!
275 :
あるケミストさん:01/11/26 22:59
>273
でも、俺の出た研究室は未だに就活無しで製薬(しかも大手)に決まる。
それを目当てに来る学生も後を絶たない。
そういうのも有りなんじゃない?
>自分のやっている研究が科学の最先端を走っているという誇りがあればこそ
>意味ない研究に打ち込むことができる。
実際には、就職が決まるからこそ意味がなくてもひたすら走っているよ。
目的なんてそんなんでも人間2〜3年は我慢できるって。
奨学金もらえるケースもあるし。
月20もらっている奴もいたからね〜。
他分野では、意味の無い研究をやっているところの学生は就活ばかりで
しかもなかなか決まらなくて、憂鬱そうだぞ。
どっちが良いかは人によるよな。
逃げられるのは、教授が就職を決めてあげられないからだろ?
うちは酷使されるのわかっていても毎年、定員以上に4年がくるぞ。
まあ、でもそういうのは研究とは言わないからな〜。
なくなったら無くなったで困るんと違うかな?
>>275 そうなんですか・・・うちは弱小研究室だから
就職に有利とか全然そんなのないYO!
それでこの板ではムケイヤマムケイヤマってみんな言うんだね。
世間の厳しさを知りました。どうもありがとうございました。
かしこさ が 3 になった
277 :
あるケミストさん:01/11/26 23:50
>全合成の研究は、学生にものすごい労働を強いるところが罪だと思う。
それも一理あるかもしれんが、慣れればそれが普通になるぞ(W
Scientificに意義があるかどうかを考えるのは大事なことだけど
単純労働に耐えられる我慢強さもまた必要だと思うが。
一年程度で逃げて行くようじゃ根性無し(この考え方って異常?)
ただ、単に耐えて作業するだけのロボットじゃ意味ないけど。
大学院って根性を身につけに行くところなのか?
禅寺かボクシングジムか何かと勘違いしていないか?
いや、ちょっと思っただけ。つまんないからsage。
279 :
あるケミストさん:01/11/27 01:41
280 :
あるケミストさん:01/11/27 12:42
>278, 279
あほ?
逆合成と言う学問を勉強しに行く所だよ。
製薬系では今でもその点だけが重宝されている。
実験技術もね。
ま、君らのコメントがつまらないから下げでいいや
といっておいてsageないとはこれいかに。
で、「逆合成という学問」を勉強するのに12時間労働とか
徹夜実験を3年も続ける必要あるの?
全合成の意義というよりは、全合成させている教授の指導法や体質に問題があるのですか?
そして、その教授の指導を無批判に受け入れている学生やスタッフに、自分たちのやってることを考え直してほしいと。
283 :
あるケミストさん:01/11/27 18:25
D論は投稿論文3報出ていないともらえないんですよ?
それには勉強だけじゃだめで、逆合成の勉強が自分の研究の合成ルートの検討にもなるし、
当然、教授の指導以上の事を自分で考えて条件検討するから徹夜実験になるわけ!
言われたことをやるだけじゃ、ただの人間ロボなんだから。
うちは修士でも自分キーステップの条件検討、ルートの提案も当然のようにやっているし。
4年生でも後半は自分のキーステップを与えられてたからな〜。
やったこと無い人には理解できないのかもね。
紙の上だけでなんていくらでも難しい化合物は作れるわけさ!
それこそタキソールの全合成ルートなんて行くか行かないかを気にしなければ、
1時間もあれば数十通りは考えられるよ。
その中から行けそうなルートをテスト実験を元に実験的に実証してみないと証拠にならないでしょ?
でもねそういうことを、自分で考えられない学生もいるわけよ。
そういう学生に当たった場合、考えさせてもな〜んにも考えないし、勉強もしないとなったら
ロボットにするしかないんだよね〜。
だから、受け持っている学生の力量によってもかなり変わってくるんだわ。
提案だけして実験的に調べなかったらただの理屈屋さんでしょ?
ただ、最近、ネタ切れしているからこんな事を言ってても
最終的に糞研究じゃんていう意見になるわけ。
もし、今、難病といわれている病気に有効な天然物が見つかったとしたら
即ロボットに作らせることができるか?
ロボを扱ったことがある人ならわかると思うが、まず無理。
やっぱり人間が実験しないと行けない部分があるんだよね。
だから、はやくネタを供給してくれ。
すみません、私化工屋なんでよくわかんないんですけど
行けそうなルートを選ぶところまでは人間の仕事だとして、
実験的に実証してみないと、って部分をロボにやらせるってのは
現状では難しいんですか?
省略できる労力は省略するに越したことはないと思うんだけど。
285 :
あるケミストさん:01/11/27 20:47
ある程度いくことが判った後での改良は得意とするが、
生成物も得られていない反応ではモニターも出来んでしょう。
まだそこまで進歩してない。
286 :
あるケミストさん:01/11/27 21:09
>284
原料あげなどは、それこそロボットで十分なはず。
それを学生にやらせるDQN教授は逝ってよし・・・なんだが、
ロボットを導入するにもカネというものが必要であるわけだからな。
結局省略できる労力を省略するためには先立つものが必要で、それを
用意できないところは労働力を代償にするしかないわけだな。
もっとも、それを学生の「訓練」とか「教育」とか美化して言うの
は・・・
287 :
あるケミストさん:01/11/27 21:20
今製薬会社の合成研究をしています。
ロボットに天然物の原料あげをやらせる・・・って
よく分からないんですが。
うちの研究所にあるコンビナトリアル合成用の機械では、
そんなことぜっっっっっっっっっったい不可能です!
説明求む。
288 :
あるケミストさん:01/11/27 21:27
>>283 >ただ、最近、ネタ切れしているからこんな事を言ってても
>最終的に糞研究じゃんていう意見になるわけ。
>だから、はやくネタを供給してくれ。
だからそのネタを自分で考えろ、って言ってんの!
それだけ自分(たちの研究室)がいかに有能かさんざん言っておいて、
最後に「ネタくれ!」って何?
289 :
あるケミストさん:01/11/27 21:46
オートシンセサイザー買えば何でもできるよ。
合成屋はもういらない。
290 :
あるケミストさん:01/11/27 21:49
>>287 コンビ用の機械じゃなくてそれなりのスケールで反応が行える自動合成装置
っていうのがあるらしい。
どっかの化学会社のエライ人が来てやった講演のスライドに写真が出てた。
もしかするとただの試作機なのかもしれん。
そのスライドを見た感じでは一部屋丸々つぶれるほどのボリュームのある
機械のようだったが・・・たぶんお値段もボリューム満点だろうな。
>>286 どう考えても、人件費のかからない大学に導入するメリットを感じさせるのは
無理と思われ。
291 :
あるケミストさん:01/11/27 22:00
有機合成は化学会から分かれろよ。
有機合成化学会なんていう間違った名称はちゃんと直して
「有機合成会」にすること。
合成は単なる技術であって断じて「学」ではあり得ない。
292 :
あるケミストさん:01/11/27 22:26
>288
本当に理解してないんだね。
よく考えてから発言してくれ。
合成化学ってのは、臨床実験も動物実験もしてないし、未知の化合物は作らないの。
しかも既知でもアメリカなどに抗体の構造などが特許として保有されていると莫大な金を出さないと手が出せない。
それだけで、研究室が潰れるよ。
だから、それを専門にやっている研究所、企業がネタみつけをやらないと合成の研究室じゃ太刀打ちできるわけない。
ちなみにタキソールは国の機関からの依頼だからな。
手を出したらそればっかで有機合成やじゃなくて生物系に転職しないとだめだ。
動物実験とか培養とかして構造決定する方にな。
そいうのは工学部の有機化学科の仕事じゃなくなるんでね〜。
それに研究室単位で未知のクスリになる天然物を見つけて全合成までは無理だな。
製薬の企業に聞けばわかるが、それぞれ部門に別れているだろ?
それをひとつの研究室でやるのは無理に決まっているじゃん。
分析の機械も違えば、培養器具も必要。
国立研究所ひとつできちゃうぜよ!
依頼されて大量合成できる道を示すところまでが仕事だから。
>290
だいたい実験台半分くらいの場所が必要。
まわりの空間も確保するとなると結構かさばる。
実働していますし、ベンチャー企業でもう販売されていますよ。
一台3千万ほどですね。
極々、普通の有機系の研究室は3千万あれば1〜2年はかるくやっていけるよね。
そんくらいの物なんです。
みんな簡単にロボットでやれとか言うけどさ、入れたくても出来ない研究室がほとんどだろ?
現実的じゃないんだよ。人を雇えば人件費のかかる企業じゃないんだから。
293 :
あるケミストさん:01/11/27 22:49
>依頼されて大量合成できる道を示すところまでが仕事だから。
この依頼されてと書いたのは、公開された時点で海外でも出来るようになるので
特許の申請中に依頼が来ればやるということ。
それ以外では、今は良いネタはあまりない。
だけど、日本の全合成屋が一斉に同じ天然物を合成してても仕方がないだろ?
文部科学省などがいくらでも金を出すなら何処の研究室だって変わりたいが、
金がないから今まで通りチマチマやるしかないところもあるわけ。
一年間の研究費で機械から試薬から器具もまかなうんだから。
金を与えれば方向転換する研究室なんていっぱいあるんだよ。
現状の研究費でどうやって行くかなんだし、教授の力量だけじゃどうにもならない部分もあるわけよ。
吾妻大出身者以外は特にね。
うちは吾妻系じゃないけどホクホクだからいいけど!
ちなみに全合成からはとっくに足洗っているので。
先ほどは言い過ぎだったかもしれません。すいません。
>>292 >依頼されて大量合成できる道を示すところまでが仕事だから。
なんかあなたの研究って、ものすごく限定されてるんですね。
大学の研究室って、もっと自由なテーマで研究ができると思ってました。
今は学際領域って言うんですか、有機合成の枠を越えて、
自分達で機能性分子を考えるとか、自分達で反応予測コンピュータ(ソフトだけじゃなく
場合によってはハードも)を作るとか、何かしら工夫できないのですか?
あなたの話を聞いていると、与えられた化合物の合成ルートを開拓する、
という旧来のスタンスをかたくなに守ろうとして、
殻に閉じこもっているような印象を受けます。
別に私は自分とこの研究室で天然物採取→培養→構造決定→全合成を
全部やれと言っているのではないのですよ。
もうその流れはあなたもおっしゃるようにネタ切れなんですから、
有機合成をツールとして使って、もっと学際領域に踏み込むべきだと思うんですが。
295 :
あるケミストさん:01/11/27 23:55
>>286 自動合成は、全合成のターゲットになるような分子の合成をやるには、
まだまだ実用的なレベルに達していないんじゃないかと思います。
それに装置も高いですし。
私は全合成しておしまい、というより、全合成以降に重点を置いた研究
をこれからやるつもりです。
296 :
あるケミストさん:01/11/28 00:00
>>294 ネタ切れというより、面白そうな天然物の全合成は、
ポスドクが40人もいるような亜米利加のラボが
あっという間にやってしまって、日本の出番があまりないんだよ・・・
298 :
あるケミストさん:01/11/28 01:15
>>296 全合成研究はいまや製薬企業就職のための学生実験と化している!
(社会的に)意味無くはないけど、学問としてはジ・エンド
299 :
あるケミストさん:01/11/28 20:10
>298
もっと終わっている学問はいくらでもある。
実験やっているだけまし。
学生が研究室にゲームやりにいっている研究室よりはまだまし。
しかも研究室にいる時間は13時〜18時だから。
ちなみに↑は化学系の研究室だよ。
それで卒業できるんだから学生にとっては天国かもしれないが、
明らかに学問じゃないよね。
研究室のパソコンは国の税金?かもよ?それこそ税金の無駄使い。
電気代もかかるしな。
>>299はちょっと流れが読み切れていないんじゃないですか?
「全合成は
1.意味のない終わっている学問なのにもかかわらず、
2.13時間労働、徹夜しまくり、学生つぶしまくり
という状況なのはやばくないのか?」
というのが、ここで全合成の意義を疑う人たちの論調では。
(私は必ずしも賛同しているわけではない)
やる気の無い人ばかりの学問分野をここで比較対照に出してもしょうがないのでは・・・。
301 :
某全合成系:01/11/29 06:29
ただ一つ・・・。この前のキタ里でのKCNの講演聴いて、
日本人が全合成やる意味ってのを疑いたくなった。
結局日本の研究も一点集中して、マンパワーで行ったほうが
良いのかもしれないと思った。
ただ彼の合成経路はあんまり花が無い・・・ってのが某理学部の友達の弁。
でも、兎に角全合成を達成するってのが目的なら彼一人いれば他の
研究室は要らないかもしれない。
就活しないで就職できるんだからいいんじゃない?
大学自体(学問も含めて)が問題視されているこのご時世で全合成だけを
ターゲットにして罵ること自体可笑しいと思うけどね。
やる気どうこうよりそういう研究室が放置されていることが問題
確かに時代の流れにはそぐわない化学の研究分野は全合成に限ったものではないが,
>就活しないで就職できるんだからいいんじゃない?
すべての人がこんな考えの研究分野なら,そりゃ学問としては終わっちゃうでしょう.
企業のニーズに合った学生だけを送り出してりゃそれだけでいいんだもんね.
304 :
あるケミストさん:01/11/29 10:53
>303
すべての人がそういう考えではないとはかなり前に述べてます。
自分で考えられない人や能率の悪い人を鍛えるてやるほど、時間に余裕はないです。
先に出されたらすべてパーという全合成の体質を考えれば、やはりある程度無理しないとだめですよ。
これは全合成に限らず、どの分野でもそうだと思いますが。
ただ、全合成はすべてのスキームを終わらすまで論文にしにくく、しかも競合していると
時間勝負なので教育とは言え、やる気のない就職のためだけに入ってきた人はロボットにでもして
働かせないと割に合いませんから。
優秀な人は、自分で考えてやれますし、十分学問としての意味はありますよ。
ただ、今は目的となる天然物に華がないだけです。
305 :
あるケミストさん:01/11/29 12:19
華がないというのは、
1、学問としては意義があるが、金の成る木ではない(薬になったりしない)
2、学問として目新しいところがない
どっち?両方?
2だね。
研究室での研究はどちらかというと学問と言うよりは
技術になってきちゃっているよね。
紙の上での勉強(授業など)で学びたい奴が、やればいいことになりつつあるのかもな。
ちなみに私はもう、全合成から足を洗っていますのでなんとも言い難いが。
でも無くなって良いとは思わないけどね。
学問としての意義はあると思うよ。
ロボットにしても全合成(逆合成)の知識と技術は必要だし。
学問としては残していくべき何じゃないかとおもうけど〜。
でもみんながみんな研究するという時代ではないのかもしれないと言うことだよ。
だからといって、お金も場所もなく全合成をやっている研究室は新しい方向に
転向するためのお金もなく、良い学生も入ってこないと言うのが現状。
後から転向する場合、競合しない物をやらないと何にもならないからね。
そういう意味でみんな保守的で冒険しないで今まで通り全合成をやりつづけているんじゃない?
日本のお金の出し方もわるいよな。
ある程度、世界的にみても結果がある物にはお金を出す。
タキソールなどが良い例だと思うけど。
だけど、誰も手をつけていない新しい事を考えてプレゼンしてもなかなか認められない。
ベンチャーキャピタル的なお金の出し方はしないからね。
まさに吾妻系とか銀行の担保とかみたいに確実性がないとお金は出ないんだよ〜。
新しいことにどんどんお金を出すようになれば、今、まだ意味のない天然物の全合成やっている研究室も
方向転換するんじゃないかな〜。今の制度じゃまず無理だと思うよ。
307 :
あるケミストさん:01/11/29 13:25
良い学生が入ってこない研究室で、華のない全合成をしていたら、
体育会系合成技術者が養成されるのも仕方ないということなのね
そういう研究室の若手スタッフが何考えてるか知りたいなぁ
自分の環境に満足してるのかね?
本当は良くないことなんだけど、実状はそういうことだね。
自分の環境に満足していなくても業績がなければ、他大に出たくても出れないし。
昇進なんてもってのほかなわけ。
助手から助手に移るとかなり悪いイメージしかなくなり昇進の時にかなりのマイナスになる。
だから論文を稼ぐことに固執して、さらに体育会的な要素が増殖するわけよ。
そういう悪循環な環境から改善しないと学問の善悪を議論しても研究室の体制は変わらないです。
良い研究をした人が評価されて昇進するようになれば少しは変わるかもね。
投稿論文などの数に左右されず、良い研究かどうかという意味でね。
309 :
あるケミストさん:01/11/29 23:22
全合成は「先に出されたらすべてパー」いう発想が、学生に過剰な単純労働を
強いることに繋がっているんじゃないかな?
KCのとこもそうだけど、マンパワーで無理矢理でも全合成してしまうとこ
と競合してしまったら悲惨だよね。KCのところと対等に全合成の競争が
できる研究室なんか日本にはないでしょう。
でもルートそのものに目新しいところがあれば(独自の方法論で全合成した
とか)2番目でも3番目でもきちんと評価してもらえると思う。
ただある程度の年の教授、助教授になるとアタマが固くなって無難なルート
をやらせたがるから、結局1番目の全合成を狙う羽目になって学生がしんどい
思いをする。単に全合成をするだけでなく、そのプロセスも大事にしたら
いいんじゃないだろうか。
>>309 全合成は「先に出されたらすべてパー」
それはちがうんじゃないか?生化学とかよりはずっとましだと思うぞ。
309は自分でもいっているが、2番目3番目でも価値があればそれでもいいのが全合成では。
その点ではそうとう気楽な分野。やはり単なる道楽なのか・・・?
それじゃあなんでこんなにきついのか?理由はなんだろう?
311 :
あるケミストさん:01/11/30 09:40
>>260 >そこがわからない。どんな価値なんだ?
俺もいまいちよくわかってない。
以前、全合成で有名な教授と飲んだことがあったが、酔ったときその人は言ってたよ
「全合成の時代は終わった。みんないろいろ理由づけするけど、もう全合成の中に
サイエンスはない」ってね。なんかかなしそうだったっす。
私はバイオ系にいるんですけど、全合成に携わった後バイオに飛び込むといいですよ。
バイオ系の人は本当に化学が解ってない人がおおいから、化学の基本を知ってる
(技術じゃなくて、知識ね)人は活躍できますよ。大半のバイオ系の技術はそれこそ
マニュアル通りやれば誰にでもできるから。
312 :
あるケミストさん:01/11/30 15:35
>>309 プロセスを大事にすることは大切
でも、それで予算ってもらえる?
「この全合成は既に終わりそうですが、画期的なルートがありそうです」
だったら、予算はつかないよね
「まったく新規の全合成です」と嘘ついて予算もらう
その帳尻あわせるために必死になってるんじゃない?
313 :
現状は↓じゃないかな?:01/11/30 16:20
>312
その通りだね。
結局、予算を出した所の審査委員が専門外の人だったりすると新規って言えば、
通ったりしちゃうから困りもんなんだよね。
あと、専攻名とかでそれに関係してないとダメだとか色々うるさいんだよ。
>310
お金を出してくれる期間は、長くて3年間とか5年間ていう単位だから
その間に最終的な結果まで報告しないといけない。
しかも、評価は他の分野と同様に結果だけを見られる。
全合成の場合、最後まで行くにはKCの所みたいに莫大なPDを雇える所以外は
時間がかかるし、修士は2年で入れ替わるなど引継や学生の技術の所得を考えれば、
当然、働く時間は長くなっちゃうよね。
例えば、タキソールがまだ全合成されてないとして3年でやれって言うことになったらどう?
向山研でさえ、4年生を原料合成に10人以上使っても5年かかったくらいだからね。
しかもあの時点でもう全合成3例あったよね。
ある意味、学生以外の原料上げ専門のアシスタントを雇えれば良いんだろうね。
314 :
あるケミストさん:01/11/30 18:14
ふと思ったが,全合成系の研究室って製薬とかの企業と共同研究してるの?
315 :
あるケミストさん:01/11/30 18:42
>314
便乗質問
就職先の心配もしなくてよかったりするの?
じゃないと、奴隷になりたがる学生心理がわからん。
316 :
あるケミストさん:01/11/30 18:56
>314, 315
ばりばり共同研究してます。
研究室にもよりけりですが、就職先も自分で選べたりします。
しかも面接一回で終わりです。
ようするに一発で決まれば、一日で就活終わりです。
317 :
あるケミストさん:01/11/30 19:01
うちはそれを売りにして学生労働力を毎年確保できています。
需要と供給が上手くいっていますから。
修士1年の11月頃に一日で行きたい会社に就職が決まれば文句も言いませんし、
残りの1年間は馬車馬のように働いてくれますよ。
あと、企業の方から3ヶ月とか半年とか実験テクをならいにきてますよ。
318 :
あるケミストさん:01/11/30 19:17
それで予算がないとはどういうこっちゃ
319 :
あるケミストさん:01/11/30 21:20
>318
うちらみたいに一部の研究室だけですよ。
チマチマやっているところは予算はつきませんから。
予算をもらえるようになるためには、論文数とか稼いでメジャ〜にならないと
だからそういうところは、学生は文句いいながら徹夜しているわけ。
製薬系企業も国のプロジェクトも数が決まっているんだから、わかるでしょ?
それくらい考えてくれよ。
良い研究室(良い研究者を排出した研究室)に集中しちゃうわけ。
貧富の差が激しい業界ですから。
320 :
あるケミストさん:01/11/30 21:35
>312
確かにプロセスが大事と言ってもそれだけでは予算はつかない。
予算をとりたいのなら全合成「後」のことも視野にいれないと。
全合成屋はたくさんいるし、それぞれが生物活性などを理由に
意義付けしてる。でもせっかく合成した天然物(あるいは確立
したルート)をそれっきりにしてるのではないかな?
そういう意味では311さんの書いているようにバイオもできると
いいね。
>319
全合成は、バイオほどではないにしろ、コストもかかるし、
予算をたくさんもらえるところは強いね。資金がなかったら
溶媒の再利用やそのほか手間のかかることまでしなくては
いけなくなったりするしね。
321 :
あるケミストさん:01/11/30 21:57
この前うちの会社(製薬)に講義に来た外人さんが、
うちの製品で、もう薬になっている化合物を「新ルートで合成した!」と
言っていたのはワラタ・・・っていうか聴いててすごいむなしくなった。
不斉が2つある化合物なんだけどさ、
もう工場で100kg単位で合成してるんだよ。
なんでそんなものをわざわざ全合成のターゲットにするのか・・・
気になって調べてみたら、その外人さんだけじゃなくて、
他に5報ぐらい全合成の論文があった。
本当に全合成ってネタが無いんだなぁ。さびしいね・・・。
322 :
あるケミストさん:01/11/30 22:21
>321
本当だよ。
誰かがまだ有効な治療法の見つからない病気の原因(抗体など)を見つければ、
そこからまた新たな全合成の研究が始まるのになぁ。
323 :
あるケミストさん:01/12/01 00:08
H間先生のとこがCTXでSCIENCEに出したね。
「ふだんJACSとか見て、論文は載った雑誌じゃなくて中身で価値が決まる!」とか
偉ぶっている人も多いけど(←自分(w))、どう感じました?
まあ、SCIECNEは一般向けの面が多いし、そもそもなんでのったの?とかいうつっこみがあるけど、
やっぱちょっとかっちょいいかな?
朝日新聞あたりで載っていたしね。
>> ふだんJACSとか見て、「論文は載った雑誌じゃなくて中身で価値が決まる!」とか
の間違い。鬱氏。
325 :
あるケミストさん:01/12/01 00:16
日本のメディアはNature,Scienceに載ると報道するが
有機合成ではScienceはあまり重視されていないような…
ref.でScience取り寄せたことあるけど,なんか外れっぽかったこともある.
326 :
あるケミストさん:01/12/01 12:01
有機合成は、すごいと思う結果が
新しい理論ではなく、新しい技術なことが多いから
Nature,Scienceと縁遠いのでは?
技術にしても、改良、改善が多くて、新規開発じゃないなぁ
ステップが減って、e.e.上がっても、他の分野にはわかってもらえん
327 :
あるケミストさん:01/12/01 13:28
精密有機合成はとにかくノウハウ、方法論(逆合成など)が一番重要だから、
社会に訴えるような目新しい理論や技術は少ないよね。
そういう意味では全合成よりも生理活性を調べているところの方が
受けが良いんじゃない?
328 :
あるケミストさん:01/12/01 14:32
ふと思う。
このスレで全合成を研究とは呼べないとのたまう人に研究者と言え
るレベルの人がどれだけいるのだろうか。
全合成の意義なるものを議論しているようだが、本当の全合成研究を
経験した事がある人がいるとは思えない低いレベルではなかろうか。
NatureやScienceなどとホザクやからに限って一生これらの雑誌とは
縁無く生きている奴の方が多いのも事実。
まあ、夢を見る事は良い事だが物事(自分)を客観的に見る眼も研究者
には必要だと思うが。
329 :
あるケミストさん:01/12/01 14:36
>328
自分を客観視しろという意見には同意
で、全合成は研究に値するの?
いい意見なので全合成屋さんの私怨から出たものでないこと希望
全合成を山登りに例える人が居るけどまさにその通り。
人が登った後を同じ山道通って登ってもても意味が無い。
(悲しいかなこんな山登りが多いのも事実)。
ひたすら頂上見て早く登っても、本人に登ったという達成感が有るだけ
で他人にはその価値がわからないし本当に価値無いものも有る。しかし
登って初めて見える周りの景色も有る。それが世界で初めての光景なら
なおさら。
なにせ化学の世界には航空写真も衛星写真も無いから。
ゆっくりと頂上を目指す事も有る。この場合は回りのあぜ道に注意深く
眼を向けて。
隠れた洞穴に大きな古代遺跡が有るかもしれない。一寸道がずれるだけ
で前登山者はこの遺跡を発見していない。
わき道でなんとなく摘んだ草が新種の植物で、画期的な癌の特効薬とな
るかもしれない。
ただ、こんな発見をするのは常人離れした観察力と天性の感、そして信
じ難い運が必要となるかもしれない。
航空写真や衛星写真を取る技術を開発するだけが研究では無いのだよ。
夢見る人は一発そんな写真を取りたがるけどね。
PS.私は全合成分野の者ではありません。
過去に数年有機の分野では知らない人はいないだろう全合成の研究室で
勉強させてもらった事はあります。その時に魅せられました。
唯、自分には研究と呼べるレベルの全合成を遂行する能力が無いと判断
し、というか金も人手も時間も無い。今の分野を選びました。
今は自分の分野で生きるのみ。
誤字ばっかりだ。鬱
333 :
あるケミストさん:01/12/01 15:15
>329
研究に値しなければ無くせばいいわけ?
それは違うんじゃない?
全合成は学問の上になりったっているんだから、
実験技術のみではないんだよ。
自分でスキームを立ててそれを研究し、探求して先の新たな有効な化合物が
見つかったときに最短で全合成が達成できるように日々精進するわけ。
そこには労働以上にセンスと知識と自分で蓄えてきた研究成果が試される。
それに研究に値しないかどうかを考られるほど、みんな各分野で極めているのか?
ただ、表面的にダメな部分だけを抜き出して中傷しているだけにしか聞こえない。
全合成をやっている人からも、いつまでそんなことやっているの?
ってのもあれば、良い研究をしている人もいるよ。
そんなのは何処の分野でも同じ。
有機のなかで全合成に今は華がないだけだ。
これからさき、全合成を全く使わずに特効薬のない病気に対する新薬を合成するとしたら
どうやれば出来るか考えてみて欲しいね。
逆合成もなんにも考えられず、ひたすらロボットに数億とおりの化合物を合成させて分析をする気か?
研究なんて雑誌に載らなくても人の命を助けられたら評価するべきだし。
特許とか申請とかで時間がかかるくらいならそんなの無くても良いんじゃないの?
結局、雑誌云々言っている人は俺からすればべつに取るにたらんね。
>333
全合成が研究に値するか否かを聞いているのであって
その先をどうこう言われてもなぁ
>全合成をやっている人からも、いつまでそんなことやっているの?
>ってのもあれば、良い研究をしている人もいるよ。
で、良い研究の例をあげてもらって、研究に値すると言えば
十分な回答なんだけどなぁ。
いつまでそんなことやっているの?という分野はいくらでもあると思う
その中でも、全合成は特にマンパワーを無駄遣いしたルーチンワークになってませんか?
ってことでしょ。
>これからさき、全合成を全く使わずに特効薬のない病気に対する新薬を合成するとしたら
>どうやれば出来るか考えてみて欲しいね。
>逆合成もなんにも考えられず、ひたすらロボットに数億とおりの化合物を合成させて分析をする気か?
ここらへん破綻してるけど、つっこむのも面倒なんで放置
335 :
あるケミストさん:01/12/01 18:13
はあー つかれた。
このスレで 何回 お山に登るの?
山登りに例えた研究話で、
最近すばらしいことを述べた方がおられたが、
ケミストに言っても無駄なんで、
じゃ。
336 :
あるケミストさん:01/12/01 18:18
>329
先があれば研究に値するんじゃない?
先もないようならば、それこそ今すぐやめてくれってことだよ。
そんなところはほかにいくらでもあるし。
良い研究例はタキソールが全合成されるまでのところで十分でしょ?
あれがあったからこそ、今、大量に供給できるように色々と誘導体が開発されたんだから。
いまでもやっぱり人の手でしか検討できない部分は残っているし、
ルーチンの部分は金があればロボットにやらせることが出来るけどね。
ロボットを買う金のないところはマンパワーを無駄使いしてもしかたないんじゃない?
ってのが全合成屋の考えでしょうね。
でも今だに好んで入ってくる学生もいるんだから良いんじゃないの?
企業側のニーズが今でもあるわけだし。
企業が研究費をだしているんだから。
国から貰ってやれている所なんてそんなにないよ。
ま、こう書くと専門学校でも作れば良いとか言い出すんだろうけど、
まず、国家予算で国立としては作るはずもないし、だからといって、私立で出来るとも思えない。
というか、学生が入って来たとしてもまともに実験できるようになるとは思えん。
どちらにせよ、研究に値しないからいらないんだという考えは少し違う気がするが。
>335
山登りは無駄ですか。確かに話しが回りくどいけど。
ケミストとは想像力無くして成り立たないのでは。
ケミストとは現実主義であるのと同時に理想主義、楽観主義、有る意味
妄想と言って良いほどの想像力が無くては成り立たないのでは。
>334
333では無いけど代わって。全合成は研究に値すると思います。
何か新しい現象を捕まえそれを追及するのが研究であれば、その種を提
供するのも研究です。全合成の論文読んでて気付くことがありませんか。
へー、この基質にこんな試薬混ぜるとこんなことが起こるのかと。
全合成の論文を読むとき物を作ったと言う事に眼をとらわれそういった
ことを見逃していませんか。
面白い新規反応の開発に関する論文も、計算され尽くした反応開発の論
文もあれば、実は天然物の合成の時に起こったアブノ−マルな反応を追及
した結果得られた成果も多くありますよ。そういった種を提供すると言っ
た意味合いでも全合成は宝の山ですし、そういった経験したことない不思
議な現象に出会え、追求出来ることはまさに研究以外の何物では無いので
しょうか。
まあ,門外漢の野次と思ってもらってかまわんけど,
>ロボットを買う金のないところはマンパワーを無駄使いしてもしかたないんじゃない?
いろんな分野でそういう力任せの開発や研究を合理化しようという提唱がされているんで,
そういう方向には向いてないのかなあ,そういう努力してるとことかはないのかなあ,て思った次第で.
まあ,無駄口ですね.退散します.
339 :
あるケミストさん:01/12/01 19:01
>338
合理化するためにロボット一台に数千万の投資を出来るか?
ロボット入れても0.5人分くらいにしかならないのにだよ?
仕込みをしても放っておくわけにはいかないんだから。
しかも壊れたら直すのに時間も金もかかる。
今はまだそういう時代なわけ。
人の手をロボットにシフトできるのは最低でもあと5年はかかるだろうね。
ロボットを入れられるような研究室はロボットの有効利用を実用化できるように
全合成で条件検討とかしているわけ。
でも新規の物をいきなりロボットでやる気はしない。
だって、ロボットに大量合成をさせることが出来るというのが売りなのに、
新規な物を条件検討したらいつまでたっても全合成達成できないスキームをやっているかもしれないわけだよ。
意味のないやり方をやっているところは消えつつあるという時期に
”意味無いんだよ”と言ったところでしかたないでしょ?
今は過渡期なんだから。
340 :
あるケミストさん:01/12/01 19:10
不斉合成が世に出てきた背景には、クスリとなる天然物の合成があるはず。
全合成が意味無いといいながら不斉合成は未だにやられているのはこれ如何に。
何のための不斉合成?
しかも不斉反応のイントロ見ると天然物合成に応用するとかあるよね。
341 :
あるケミストさん:01/12/01 20:49
合成は技術であって学問ではない。
しかし技術は技術で非常に高い価値を持つ。
学問と比べて価値が低いわけではない。
これでいいじゃない。
342 :
あるケミストさん:01/12/02 00:04
>341
賛成かどうかは微妙だなぁ。
でも学問=研究でもないし、技術=研究でもない。
有機合成は学問と技術の融合だし。
学問があって発展した技術だよ、学問無しでは合成は出来ない。
俺は全合成出身なので賛成派だけど、
異議を唱えている人は研究として見るにはちょっと疑問があるということでしょ?
大学院で研究として厳しい肉体労働を強制してやるほどの物か?と言いたいんだと思うけど。
研究は新しいことの探求だからね〜。
ただ、”大学院=研究の場”という事でもないと思うけどね。
学問や技術だけを純粋に極めることも大学院のあり方のひとつだと思うよ。
343 :
あるケミストさん:01/12/02 00:34
製薬メーカーなど、全合成屋を欲しがるところが結構有るんだから
大学で全合成研究をやることはいいことだと思う。
大学で、純粋に学問として意義があることをやるのはもちろんのこと、
応用色の強いことをやるのもこれからは必要だ。
文系の大学院はいま盛んに社会人向けのコースを設置してるし、
ならば理系の大学院も高等技術者を養成してもいいのではないか。
少なくとも全合成に関われば、いろんな反応の知識はもちろん、
実際やれる技術も身に付く。オレの友達は素反応屋だったけど、
修士修了するまで酸化や還元、保護基の脱着すらやったことなく
て、製薬に入ってから大変そうだった。
ただこれからはゴリゴリやって合成しました!つー感じの
全合成は流行らないだろうね。過渡期にあるという意見に賛成。
344 :
あるケミストさん :01/12/02 00:42
合成は芸術。それも種々の科学を用いて行う創造。
真理を追求するのと何かを創造するのは人類の二本柱。
よって合成は必要。
>>342 ただ、”大学院=研究の場”という事でもないと思うけどね。
大学院は、第一に教育の場であると思う。
この場合の教育とは、研究の教育だったり、学問や技術の教育だったりするかもしれないが。
その次に研究や学問や技術の場というのが来ると思う。
研究、技術の場というのが第一にくるのは、むしろ国立研究所や企業の研究所だろう。
実際は、教育というのが忘れ去られている研究室も多いみたいだが。
これを見ている助手、助教授が教育者という自覚のある人であることを願わせてもらう。
>345
そうだね〜。
肉体労働にしても大きくわければ合成技術(有機合成の実験)の教育だよね。
ただ、学生に”考えさせる”と言うことを忘れて欲しくないね。
答えはスタッフが用意して後はやれば良いというのは教育とは違う。
全合成の研究室の多くが、学生をただのマシンとして使っている所に問題があるだけだと思う。
学生に逆合成の考え方からスキームの通し方、論文の調べ方、研究の進め方も含めて
教えていって欲しいよね。
学生は大学院で終わりではなくて、その先があるわけだから。
ま、国研などで修士(外研などで)をやって博士で入ってきた学生はマジで研究の仕方を知らない。
スタッフに助けて貰うのが当たり前だとか言い出す始末だからな〜。
これも考えもんだよ。
347 :
あるケミストさん:01/12/02 20:17
ちなみにCTXがScienceなりゆー。
最後の収率が低すぎる(確か10%無いんじゃない?)んでJACS蹴られるのが
怖かったかららしー。どう思います?
348 :
あるケミストさん:01/12/02 21:31
>>344 俺も全合成はひとつの学問としてあってもいいと思うけど、
「合成は芸術」っていうのはやめようよ。
それはウッドワートがいなくなる70年代で終わり。
もちろん中には「うおっ!」と唸るような合成スキームを
出してくる論文もあるんだけど、大半が下のような論文じゃん。
>>11 >Shaplessの不斉エポキシ化→Evansの不斉アルドール反応→
>Wittig反応または鈴木カップリング→山口法でマクロラクトン化
>(最近はオレフィンメタセシスか)して、
>はい天然のマクロライド抗生物質を作りました、っていうような論文が
>世の中にはいっぱいあるんだけど、
>「それでどうしたの?」という疑問をもっているのです。
あとは自分とこで開発した新反応、キラルプールをキーステップにした論文とか。
ちょっと応用に使うならいいけど、10年ぐらい同じ反応を使いまわしている
研究室も多いし。
全合成ルートの中できらっと光るアイディアとかセンスを
見せてもらいたいものです。
349 :
あるケミストさん:01/12/02 21:35
>>348 大変なのは分るけれど、それでどうした?
合成の教科書にお手本として載せてほしいのか???
って疑問、禅合成系の論文に感じますね。
といいながら、"Concise"とかいうキーワードで論文検索してたり
しますが。
350 :
あるケミストさん:01/12/03 22:01
>>347 ごめん俺Scienceなんて読んだこと無い。
ひょっとして俺って厨房?
(もちろん科学の中で格式高い雑誌だということは知ってるけど)
351 :
あるケミストさん:01/12/03 23:30
新しい合成反応を見つけてもそれで天然物合成が楽になったと思えん。
結局、10年前の合成法と現在の合成法で明らかに今の合成法が優れてる例がいったいどれだけあるのか、、、
合成屋でNature、Scienceは読まないよね。
Woodwardの全合成とかが勉強会で当たらない限り。
Nature、Scienceに載る論文は,ある意味大道芸みたいなもんだからなあ.
354 :
あるケミストさん:01/12/03 23:53
有機合成は他の生化学等の分野と比べると5年や10年では目に見える進歩はないですね。
Woodwardがストリキニーネの全合成を成し遂げてから
はや47年・・・。
Scienceに載ったCTXも、使ってる反応は古典的なものばっかりだね。
最近の反応ではオレフィンメタセシスぐらいかな。
あまり合成屋にありがたい新反応が少ないのかも。
356 :
あるケミストさん:01/12/04 14:55
>355
それだけ万能な反応が少ないという証拠だね。
今の小細工ばかりの新規反応では全合成には応用性が乏しいんだよ。
なんにでも使える反応というのは少ない。
357 :
えっつぃひぞいれ:01/12/04 22:04
>355
ところでCTXってcommon Technical documentかい?
358 :
あるケミストさん:01/12/04 23:13
>>357 Ciguatoxin だYO!
マジレス失礼
359 :
あるケミストさん:01/12/04 23:23
だいたい何回もおんなじ反応やって、一番いい結果をつなぎ合わせて
全収率30%だなんて、つぎはぎだらけで喜んでる馬鹿には
いったい科学とは何なんだと問い詰めたい。
まず第一に再現性だろうがボケえ!!!
>>359 禿堂
ただ、たぶん彼らも喜んではいない。
361 :
あるケミストさん:01/12/05 12:53
>359
再現性あって全収率30%ではないという根拠を述べよ。
みんながみんなそうだと調べたのか?
先入観は良くない。
362 :
あるケミストさん:01/12/05 13:43
根拠
うちがそうだから
というか361は誤読じゃないの?
つぎはぎだらけの結果だから、再現性ないんだろ。
>362
君の所が実力ないだけじゃないの?
うちは違うから。
再現とって4ステップトータル80%とか出しているから。
自分の所の実状=他の研究室もそうだという風に言うなということだ。
365 :
あるケミストさん:01/12/05 20:17
>>364 きみのところはえらいねー
是非ともがんばってくれ
おれんとこはもうだめ
というか結構つぎはぎしてるとこは多いと思うんだけどさ。
例えば20mgスケールでやったら90%で良し!だけど
いざ立ち上げたら60%しかでなかった。
でペーパーにどう書こうかと言ったらやっぱり90%なのよ。
普通にそう指示されるのよ。
逆に皆さんは例えばなんかの合成ユニットをつくらにゃなんと。
で文献にはしっかり全収率30%で出発物質100g必要だとわかったら
実際には何グラムの出発物質を用意するよ?
366 :
あるケミストさん:01/12/05 20:35
>365
合成の原料あげの手間によるね。
1週間程度で出来るなら100g強で十分。
かなり長い時間必要ならそれに応じて大量になる。
後は収率の悪い箇所を考えながらだな。
うちは特に出発物質からのトータルで考えているから個々の反応の条件検討の収率は無視だね。
大量合成と小スケールの反応では全然違うということはみんな解っているしね。
出発原料からトータルで目的物質がどれだけ取れたかが重要だから。
スキームを通すって事はそういうことだと思っているし。
368 :
あるケミストさん:01/12/06 00:48
>365
実際のところ364さんとこみたいな収率の出し方してるとこって少ないでしょ。
で、たいがいの文献もチャンピオンデータしか載せてない場合が多く、鵜のみ
にするわけにもいかないから、最初は10グラムで初めて数段階進めたところ
で後ろから担ぎ上げかな。そのとき必要量を考える。
369 :
あるケミストさん:01/12/06 00:50
>再現とって4ステップトータル80%とか出しているから。
これってどういう意味?収率の平均値をだしてるわけじゃないよね?
370 :
あるケミストさん:01/12/06 12:07
単離しないで突っ込んだりするから
4段階の反応ステップのトータル収率です。
それを再現とってあまりに違うようだともう一度再現とる。
81%とか85%程度の違いならMAXでも良いかなぁって感じで。
371 :
あるケミストさん:01/12/06 23:17
再現悪く、教授が私がもうダメぽ
↑
?逝ってしまわれたか???
373 :
あるケミストさん:01/12/13 00:22
少量で上手くいった反応が大量化で失敗するなんて良くある話。
収率だけだったらまだ何とかなるけど、生成困難なregioとか
enantioの混ざりが出来ちまったら泣くね。
お願いだから触媒的不斉合成屋さん大量化可能な触媒作ってくれ。
あと、再現性がどうしても悪いのもがんばって改善してくれ。
以上某全合成屋の愚痴
374 :
あるケミストさん:01/12/13 09:09
↑よくこのような事を耳にしますが、少量で上手くいったら大量にして
も必ず再現できるはず。
もう1度条件を精査してみたら良いのでは。
375 :
あるケミストさん:01/12/13 09:34
必ずってのは見当違いだと思います。試薬の加え方を少量と大量で
全く同じには出来ませんからね。
あと一度不斉触媒使って大量化してみてください。如何に性格が
悪かろうともN依氏の実績ってのを実感できるはずです。
376 :
あるケミストさん:01/12/13 10:56
>>374 あと、少量では目的物と副生成物を分離できても、大量になると、
(原理的、コスト的に)分離手段が無くて、どうしようも
なくなることもあります。
377 :
あるケミストさん:01/12/13 15:33
>375,376
試薬の加え方によって収率が代わる。当然のことです。だから少量の時
にしっかりデータを取る事が大切に成ります。
大量になると分離手段がなくなる?これは反応本質の問題ではなくハー
ドの問題です。再現性うんぬんとは別問題です。
その他、大量になればなるほど単位操作に時間がかかったりし、基質の
安定性等が収率に大きく響いてきます。これらも少量実験でデータをちゃ
んと取りさえすればクリアできる問題です。
不斉触媒を使った大量合成も同じです。
378 :
あるケミストさん:01/12/13 15:44
377はよく分かってない。
反応屋は少量でデータをとってそれでOK(←それが悪いという意味ではない)。
単離収率じゃなくても、GC収率やNMR収率で一向にかまわない。
合成屋は、反応でつくったモノを次のステップに使わなくてはいけない。
大量であろうが、少量だろうが、本当に欲しいのはデータじゃなくてモノの方。
そりゃ論文を作る時は、良い収率のデータをのせたいけどさ。
379 :
あるケミストさん:01/12/13 16:34
>378
???
私が言っているのは反応屋のことでは無いですよ。全合成における
単位反応についてです。少量実験において得られた結果がスケールアッ
プで再現できないという意見に対し、しっかりと反応基質や生成物の性
質を捉えつつ反応、単離条件の最適化を行えば必ず小スケールでの実験
結果を再現できると言っているのですが。
380 :
あるケミストさん:01/12/13 17:18
一括添加すると少量では0.1℃しか上がらないが
大量では50℃上がった
温度を守って滴下すると2時間かかった、その間に生成物が分解した
というスケールアップの問題はいつ発生してもおかしくない
「必ず再現できる」などいうのはスケールアップの経験が無いだけ
381 :
あるケミストさん:01/12/13 19:33
>379
大量合成とは1kgなど単位の話ですか?
ドラム缶反応と実験室レベルの大量合成ではまったく別反応になります。
いくら小スケールで最適化しても絶対に再現できないものも多くあります。
というか、ほとんどです。
攪拌効率も違えば、温度を均一にするのも困難ですから。
化学というよりその先は、化学工学ですよ。
クスリの合成というのはそういうことだらけです。
だから小スケールでデータを取って最適化されていても、
また大量合成では再度、最適化しないといけないんです。
実験室レベルの大量合成では再現が取れることもあるかもしれませんがね。
382 :
あるケミストさん:01/12/13 20:37
379の言ってるのは、実験室レベルでのスケールアップだと思う。
俺は化工屋だからよく知らないけど、原料あげとかの話じゃない
かな。そういうのだと、スケールアップと言っても、2倍とか3倍
とかいう規模だろうから、374のような意見も出てくるかも。
「全合成における」単位反応って言ってるから間違いなく、せいぜい数kgの
実験室内でのスケールアップだろうね。企業にいる人間だとスケールアップと
言われたら100L以上の釜でやるんだって認識だから、そんなのをスケールアップ
というでない!って感じだけど。
>>380 逆にreflux下に滴下したら温度が一気に下がっちゃって、いらない
ジアステレオマーのほうが主生成物になっちゃった。卯津陀氏濃。
っていうパターンにはまったことあり。
で、これをさらに再結晶で精製しようとしたら、そのジアステレオマー
が増えたせいで手順書の温度で結晶化しなくなった。踏んだり蹴ったり。
結局、冷却して無理やり結晶を出してやって、もう一度再結晶しましたが。
384 :
あるケミストさん:01/12/14 00:00
>380〜383
スケ−ルアップの際、少量スケ−ルの際の条件を再現できなかっただけ
では?
私の感覚では一般的には反応の制御は大量合成の方が簡単だと思います
が。少量であればあるほど試薬滴下時やクエンチ時の温度やpHのずれは
大きく操作の再現は難しくなると思います。
企業レベルでの話しをされているみたいですが、スケ−ルアップにおい
て起きた問題点を研究室に持ちかえって少量で再検討して最終的には問題
点は解決されていませんか?それとも失敗したら笑ってごまかすだけ?
私の言っている再現できると言うのは少量でX%収率,Y%eeと言う結果が出た
ら必ずスケ−ルを大きくしてもその数字を再現できる条件は設定できると言
うことです。企業においても3gで成功して100kgで失敗。だからその後の検
討はいつも100kgでやるわけでは無いでしょう。
385 :
研究室の合成だって:01/12/14 00:09
10mgでうまくいった反応だって、100mgでうまくいくとは限らないし、
1g、10g、100gとなるに従って格段に難易度は上がっていくと思いますが。
私の場合、スケールが10倍になるごとに、反応条件、精製手段、クエンチの方法など
検討を加えていきますが、結局どうしてもうまくいかないことなんてざらにありますけど。
381さんや383さんのようなプロセスケミストさん達のスケールではもちろんのことでしょうが。
379さんはどんなスケールを意図して発言したのでしょうか。
スケールアップへのマル秘テクニックがあるならむしろ教えていただきたいです。
おっと、384を読む前に書き込んでしまった・・・。
387 :
あるケミストさん:01/12/14 00:21
>>384 少量の条件が「再現できないレベル」だから。
ここで試薬を一気に添加する。すばやい操作が必要
塊のまま添加すると表面が解けながら徐々に反応する
こういうのはスケールアップに不適。
検討は0.3L→3L→20Lくらいはやるが所詮は10倍スケール
小さいスケールはどんな急操作も可能だが
スケールアップでもそれが出来るとは限らない。
シリカカラムを使った分離、精製の場合はスケールが小さい方が圧倒的に楽だよ。
再結晶や蒸留なんかで精製するなら別だと思うが。
だいたい10 mgの基質を使った反応をやってco-productが生成物の近くに
でてきてしまってもシリカゲルを1-2 g使えば分けられることが多い。
それを基質50 gの場合にも適用できる??シリカゲルを5-10 kgも使うの?
分離・精製という点を含めていえば「必ず」再現できるとは言えないのではないか?
389 :
あるケミストさん:01/12/14 00:41
>384
問題点を全く解っていないね。
小スケール数gの反応を大量にする場合には、
その反応においてなにがどう効いているのかを知る必要がある。
一例を挙げると、
1tなどの反応では、熱を全体的にかけていても、溶液の中心部と加熱部近くではかなりの温度差が生じる。
これを均一にすることは不可能、そうなるとこれを考慮した上で溶媒の量、
触媒の量、その他もろもろの反応条件を考える必要がある。
これを”小スケールを再現した”というか?
それに何度も失敗するわけにもいかないから、仕込む前に問題点を考慮して
条件を決めるのでまず、小スケールの通りにやることはない!
ま、やっても失敗するのは目に見えているのでやらない!
これは経験則もあってまず上手くいったためしはないよ〜。
反応によっては攪拌効率も熱効率も何にも関係ない反応は
もちろん、小スケール通り再現できますよ!
試薬の滴下、攪拌、熱すべて考慮して頭の中で想像してみてくださいよ。
300kgの反応と3gの反応が同じになりますかね?
同じ割合で溶媒使ったら大変なことになりますよ。
390 :
あるケミストさん:01/12/14 00:49
>387
一つ質問して良いですか?
貴方はその反応を諦めますか?何とかして条件見つけますか?
>388
シリカゲル5-10kg、いくらでも使います。それしか方法が無ければ。
検討して行けばその後もカラムが必要か、他に良い精製方があるか、
あるいはクル−ドで次工程に進めば良いか新たな知見が得られてきます。
大量スケ−ル(いつのまにか全合成における大量合成ではなく企業レ
ベルでのスケ−ルアップになっているみたいですが)にする時に発生
する問題点を克服し収率再現するのがプロセスケミストのうでの見せ
所では。スケ−ルアップしました。失敗しましたでは何の為にプロセス
ケミストが存在するのか。
>>390 やったけどだめだったらって書いているじゃないのさ・・・。
>>390 > シリカゲル5-10kg、いくらでも使います。それしか方法が無ければ。
> 検討して行けばその後もカラムが必要か、他に良い精製方があるか、
企業の人にはコストっていうものがあるのでは?私は良く知らないけど。
大学では、手持ちのガラス器具のサイズとかそういう制限があるよ。
392 :
あるケミストさん:01/12/14 00:58
>389
少量でやった事ない条件を頭で考えて大量の時に試しますか?
賭けですね。1バッチ数百万する様な反応でそんな作業が認め
られているのですか?
3gの実験は100gで再現できます。100gの実験は1kgの実験で再
現できます。1kgの実験は50kgで再現できます。50kgの実験は
300kgで再現できます。その時その時に精細な条件検討は必要
となりますが。
393 :
あるケミストさん:01/12/14 01:06
>391
企業でコストが問題視されるのは生産近くなってからでは?
当然いかに安く作るかは最初から頭にいれているでしょうが
開発も初期ではスケ−ルアップなど出来れば良いという事も有
るのでは?普通まづ確実に出来る(作る)。次にコスト。では?
器具のサイズは反応の本質では無いでしょう。
>>384 っていうか10 mLの反応なら、10分でr.t.から100℃到達も可能だろうが
1000 Lの反応を、10分でr.t.から100℃到達できると思っているのか?
単純に100000倍の熱をかけると釜の壁面が焦げ付くぞ?
こういう問題は、研究室に持って帰ってもあまり意味はない。というよりも
10 mLでの検討でそういう操作をするような検討の仕方がそもそも間違って
いるんだが。
つまり、考え方が逆なんだよ。スケールアップするときには10 mLの時の条件
を再現しようとするんじゃなくて、最初から1000 Lで可能な条件で検討を
行わなきゃいけないんだよ。
ま、確かにpHコントロールみたいに当量を制御するのとかは大スケールの方が
簡単だけどな。温度制御は少スケールの方が楽だろうな。大スケールだと5℃
さげるのも一苦労ってことも多い。
>388
っていうか、10 g以上製造の場合はカラムクロマト使用原則禁止だし。
もしやったとしても溶媒の使用量やかかる時間から考えて製造原価に
ひびきすぎる。
>>390 これは少量では合成できるがスケールアップに向かないという証明実験を行う
その上で実機ではこのレベルになるという予想を立てる。
つまり妥協するということ。
もちろん回避法を見つけれるかもしれない。
逆滴、同時滴下、濃度など。これらを変える必要があるというのは
少量実験の設計がまずかったからにほかならない。
最近検討で3Lフラスコ使うことが多くなった。
原料費?人件費に比べりゃただみたいなもんだ
>企業でコストが問題視されるのは生産近くなってからでは?
これはその検討の、そもそもの目的によるな。
企業は大学と違って興味だけで合成検討したりしない。
何のためにその化合物の合成を検討するのか?活性試験か、他社からの
製造委託か?そしてその化合物が欲しい人(会社)はいくらまで出す気
があるのか?
活性試験なら大量に必要なわけでもないし、納期さえ早ければいくらでも
買いますとか、そもそも自社内で検討ということもあるから、それなら
コストは気にしなくてもいい。50 kgシリカ使おうがかまわない。
しかし、ある会社に売るが、入札があってコンペティターがいる場合には
そもそも最初からコストに見合わない方法の検討はしない。カラムで精製
できればつくれるとか言っても、それで値段を算出して買ってもらえないなら
研究費の無駄にしかならないわけだし。どうしても価格が合わないならdead
projectになるわけだ。
397 :
あるケミストさん:01/12/14 10:39
>390
企業はコストとのかね合いなんですわ。
>392
”3gの実験は100gで再現できます。100gの実験は1kgの実験で再
現できます。1kgの実験は50kgで再現できます。50kgの実験は
300kgで再現できます。その時その時に精細な条件検討は必要
となりますが。”
わるいけど、これは無理です。
300kgの条件検討を何度もやれるほど企業はコストはかけません。
実験を仕込む前にある程度予測をして妥協点と対策を考えます。
つまり3gの条件とは全く別物になります。
一度、やってみれば解りますよ。
あきらめられないからと言って10回もやりません。
それだけのノウハウは持っていますから小スケールでの条件検討から考えるんです。
小スケールの反応をやらないんじゃないですよ。
それを大スケールにしたら同じ条件では上手くいかないことが仕込む前にわかります。
反応の本質は同じでも中身は小スケールとは違いますから。
それを小スケールを再現したと言うのは可笑しいという意見です。
392の言っているのは結果を再現したと言うことでしょう?
それを如何に最短、かつ、低コストでやるかどうかですよ。
つまり小スケールの条件の本質を生かしてスケールアップをしないと
1t単位では上手くいかないと言うことです。
これは小スケールを再現したとは言いません。
使う試薬も限定されますし、反応は別物になります。
398 :
あるケミストさん:01/12/14 11:48
>392
企業では1バッチ数百万の反応だったら、確立していないものはやりませんよ。
それに小スケールで使える試薬でも大スケールでは使えないことは多々ある。
LAHを1kg使う馬鹿は企業にはいない。
でも小スケールではLAHが一番良い。
こういう場合、あんたはどうするわけ?
399 :
あるケミストさん:01/12/14 14:33
一番最初にカキコした時に戻って374です。
話しの論点がずれているんでは。私がずっと言っているのは「少量実験の結果は大量
スケ−ルでも再現できますよ」といってるのです。
企業の方が書き込まれている様にコストがかかるとか、そんな大きな器具は無いとか
シリカゲルカラムが大変だとかそんな事は本質では無いでしょう。あくまで反応結果
は再現できると言ったのです。
また、私が言っている再現とは結果の再現です。少量とまるっきり同じ操作の再現で
はなくて一回上手くいった少量実験の結果を反応の最適化をする事によって大量でも
再現できますよといったまでです。原料上げにしても製品の製造にしてもなによりも
物を作ることが大切ですから。
400 :
あるケミストさん:01/12/14 14:41
あ、ちなみに再現できると言ってその後ずっと書きこんでいるのは374です。
>399
もう一寸冷静に考えて下さい。
近い将来1kgの合成をするのにLAHを使って検討を始める人はいますか?
最初からそんな事は考慮して還元剤を選ぶでしょう。そうしてそれに対
してスケ−ルアップの検討をするでしょう。現実とかけ離れた例を示し
てそれを証明できるかなどどとは...
大学の研究室での全合成の原料上げと企業のプロセス開発とは一緒に議論
できないのは誰もが知っている事でしょう。ただそれぞれの状況において
少量実験の結果は大量合成でも再現できると言っているのです。
401 :
あるケミストさん:01/12/14 15:00
ちなみに私の考えとしてはLAHをつかった1kgの反応&結果の再現は、装
置と環境さえあれば出来ます。
大部戻って
>394
もし貴方が1000Lの反応をする立場の人ならば、あなたの使用する反応機
器のキャパシテ−は決まっていませんか?
この装置では1000Lの溶媒を100度に加温するのにおよそ何時間かかるかの
データは有りませんか?
その装置の能力を前提に小スケールでの検討は行うものでは無いのでしょうか
402 :
あるケミストさん:01/12/14 16:35
>>401 企業の少スケール検討はスケールアップを前提に検討するんです.
だから少量の結果を再現できるレベルになるのです.
天然物の全合成の検討は違いますよ
品質の良いものを,分析できるスケールで合成すればよい反応でしょう
普通はそのスケールに合った条件に集約されますよね
その反応を「必ずスケールアップできる」というのは自信過剰なだけでは?
403 :
あるケミストさん:01/12/14 16:48
私の言う天然物のスケールアップは原料の持ち上げレベルの事。
大学でやっている原料持ち上げと、企業スケ−ルをごちゃ混ぜ
にはしていません。企業スケールにはそれなりの検討方法が有るはず。
全合成において小量選考でいい結果がでた。だからもっと先に行く為に
原料を持ち上げてみた。結果失敗した。持ち上げる為の条件設定を幾つ
かの少量実験を元に決定した。持ち上げ成功。
別に自身過剰でも自惚れでも無く当たり前の事では?
404 :
あるケミストさん:01/12/14 17:04
>企業の方が書き込まれている様にコストがかかるとか、そんな大きな器具は無いとか
シリカゲルカラムが大変だとかそんな事は本質では無いでしょう。あくまで反応結果
は再現できると言ったのです。
企業ではコストが本質ですよ。
何事にも合成にはコストを見ながらやるんです。
いくら良い製品でもコストがかかる場合は製品化できず、中止しますよ。
そんなのは企業では当たり前のことです。
ですが、反応結果は再現できる場合と出来ない場合とあります。
かならず、再現できるという主張は間違っています。
理論的に言って無理な反応もあるんですから。
>また、私が言っている再現とは結果の再現です。少量とまるっきり同じ操作の再現で
はなくて一回上手くいった少量実験の結果を反応の最適化をする事によって大量でも
再現できますよといったまでです。原料上げにしても製品の製造にしてもなによりも
物を作ることが大切ですから。
悪いですが、再現は出来ないときもあると言っています。
小スケールの時のようにすべてが同じではないですから。
攪拌容器の加熱部近くと中心部で20〜30度の温度差はざらです。
それを小スケールで再現することは不可能ですし、その結果はデータにも響きます。
確実に再現することは不可能です。
上手く行く場合は、どんなスケールでも上手くいく反応だけですよ。
それはすべてにあてはまることではないと言っているんです。
405 :
あるケミストさん:01/12/14 17:08
>401
企業では認可されませんよ。
いくら安全な反応器が開発されたとしても一発事故ったらアウトの
プラントは開発されません。
406 :
あるケミストさん:01/12/14 17:36
>401
それは結果の再現ではなく、結果を予想しながらの小スケール実験ですよ。
それは大スケール結果を予測した条件検討であって、結果の再現ではないでしょう?
全く未知の化合物を作るときに大スケールにすることを予想して試薬を選びますか?
それに小スケールの条件でやった結果がそのまま大スケールにあてはまると言うことでもないですし。
結果の再現というのも厳しいと思いますよ。
407 :
あるケミストさん:01/12/14 17:46
>404,405
何度同じ事を書きこめば良いのでしょうか。
私が行っているのは反応のスケ−ルアップの事で製品化の事ではありませ
んよ。どうもスケ−ルアップ=工場生産と直接結び付けたいわけですね。
コストは結果的にはあくまで製品価値として問題となることでしょう。
反応がスケ−ルアップできるかどうかとは関係有りません。
>404
加熱部近くと中心では...
それは今自分の所で持っている装置ではと言う事でしょう。そういった
不具合をなくす為の装置はいくらでも開発できるしされていますよ。
ここで開発コストがかかるからと言うコメントは無にして下さい。
>405
企業の一般論としてこの論法成り立ちますか?
金属Naを用いた還元を工場レベルでやっている所も有れば青酸(液体)を
平気で使うところも有ります。オスミ酸化を売りにしている企業もあれば
アジド化合物を得意とする所もあります。
前の方に書き込みがありましたが再現できない事を立証して妥協。
要するに自分の所に有る現存の装置ではこの辺が「妥協点」とい
う事でしょう。それで再現は出来ないと何故断言できるのでしょうか。
408 :
あるケミストさん:01/12/14 17:51
>406
大学での全合成と企業レベルでのスケ−ルアップを分けて書いているの
にいるのに気付かれましたか?
401の書きこみは企業レベルでのスケ−ルアップに関する書きこみ。
未知の化合物を合成する検討ではなく、目的物がハッキリとしており
有る程度のル−トも見えている際の検討に関してです。
シリカカラムのことについて書いたものです。
もともとこの話は大学の研究室レベルでの話でしたよね?
企業の生産の方の話もでてきておもしろいですが。
大学の研究室レベルですと、例えば5キロも10キロもシリカゲルを使うのは
非現実的です。ゲル代、溶媒代もかかますし、廃棄にもお金が要る。
一部を除いてそんな資金のある研究室なんてありません。
反応の結果が再現できる、という点に関しては賛成なんですが、合成屋は
その次の段階でとってきたモノを使わなくてはならないわけで、精製も非常に
重要です。したがって反応の結果が再現できたところで、単離、精製し終えた
ところまで再現できなければ、ちょっとどうかなと思います。
原料の持ち上げで言えば、ゲルをキロ単位で使わなくてはならない反応は×。
そんな反応を避けて精製を余り必要としない経路を検討するか、
簡単な粗精製で次の段階に進められるか検討すべきですね。
410 :
あるケミストさん:01/12/14 19:39
>409
ちなみに企業での大量スケールでは分離精製は再結晶が出来ないと
アウトという場合が多いです。
100キロ単位でカラムなどはかけられませんから。
原料合成は再結出来るかどうか(再結出来るように官能基をつける)で決まるというのが多いんですよ。
覚えておいてくださいね。
>>410 企業にいたことはありませんが、一応知ってますよ。
再結晶は大量合成の基本だと思います(大学の研究室レベルであっても)。
私自身もなるべく再結晶で精製可能な合成ルートを検討したりして
持ち上げのときの負担を減らす試みをしたりしてます。
シリカゲルカラムを持ち出したのは、精製過程においては
微量スケールと大量スケールでは勝手が違う、そのため
精製を含めて「再現」可能なの?と疑問に思ったからです。
>401
だから言ってるじゃないか。良く読めや。
「つまり、考え方が逆なんだよ。スケールアップするときには10 mLの時の条件
を再現しようとするんじゃなくて、最初から1000 Lで可能な条件で検討を
行わなきゃいけないんだよ。」
LAHを1kgか・・・
まあ、1つ言える事は最高収率とかは再現できるかもしれないが、事故は
少スケールを「再現」したものには絶対になりえないということだな。
あ〜、なんかウトゥになってきた。
コスト意識もなければ「本当の」大スケールをみたこともやったことも
ないであろう、人間を説得するのはほとんど不可能な気が・・・
まあ、スレ違いな気も微妙にすることだし
とりあえず就職してみて、その辺を体験してビックリしてくださいYO。(w
>410
蒸留っつう手もありますな。もっともC15くらいまでが限界だけど。
414 :
あるケミストさん:01/12/15 00:23
>409
シリカゲル数kgは非現実的ですか?そんな事は無いと思いますよ。現に大学時代私は
やっていましたし。唯カラムが無かった為に反応は1回、精製は数回に分けてやっていましたが。
最大1バッチ200kgのゲルも使った事有ります。検討は30gのカラムにて行いました。
しっかり再現できましたよ。
415 :
あるケミストさん:01/12/15 00:43
>413
しっかりした理由さえあれば説得されますよ。私も貴方がたの言う
本当のスケ−ルは経験していますし。
まあびっくりする体験は日常茶飯事です。けれどもそれを実験室に
フィ−ドバックし解決している事も事実です。
まあ時間とお金の兼ね合いで全てクリアとまでは行きませんが今ま
での書きこみははその2つを無視した形で書いていますが。
416 :
385@薬学系大学院:01/12/15 00:45
「必ず再現できる」とおっしゃっていた方も、「条件付きで「必ず」」に軟化したみたいですね。
407>>
>それは今自分の所で持っている装置ではと言う事でしょう。そういった
>不具合をなくす為の装置はいくらでも開発できるしされていますよ。
>ここで開発コストがかかるからと言うコメントは無にして下さい。
これは仮想的に撹拌効率∞、熱拡散∞、etc.etc.の装置があったら、どんな反応だってどんなスケールでも
できるっていうことですよね。
たしかにおっしゃる通りのような気もしますが、「反応の本質ではない」の一言で片づけられるのが
理学的な考え方で、「機械がないからしょうがない」と次の検討に移るのが工学的な考え方のような気がします。
私はどっちも正しい考え方の様な気がします。
ただ、「必ず」という言葉は、科学者らしからぬ単語だと思うので、非常に引っかかった面はあります。
417 :
あるケミストさん:01/12/15 01:22
>416
確かに必ずと言う裏には理想の反応装置があればとなりますが、今の化学工学の
レベルですと現存の反応それぞれに対し理想に近い装置を組み立てるのは可能な
事だと思います。ただ各反応ごとにそんな装置を作るのは現実的では無い事も
把握しています。だからあくまでコスト無視との立場で書きこんでいるのです。
必ずという言葉は科学者でありながら技術者でも有るプロセスケミストの
信念とでも受け取っていただければ。反応やった、失敗した。スケ−ルを大きくしたら
難しくなったから、では。
最近こう言う場面によく出くわしますしそれが「逃げ」や「自己納得」
と受け止められるケースも多々ありますので。
それでも企業スケ−ルですと金、時間、安全性の問題で断念せざるおえ
ない場合もありますが、逆に大学レベルの持ち上げでは
少量→大量→失敗→考察→確証→工夫(ソフト、ハード)→大量→成功
と持っていけるのがほとんどでは無いでしょうか。
多くの場合
少量→大量→失敗→考察=スケールアップした為→ジ.エンド
となっているのでは。
>不具合をなくす為の装置はいくらでも開発できるしされていますよ。
まあ、確かに加熱、冷却の効率をよくするために釜内に熱媒を流す
コイルが入っている釜なんていうのも知ってはいるが。
でも、そういう「改造」をほどこした釜は汎用性がおちていることが、
ままあるからね。
たとえばコイルが入ってる釜だと、結晶が出てくるような反応に使うと
コイル上に結晶が析出して不具合が起こることがあるそうだ。
金属Na還元とか青酸(液体)とかを大スケールでやるところは、大抵そういう
何らかの「改造」をほどこした設備を使っている。こういう設備はそれ以外
の用途には使えないことがほとんど。
だから、>405は一般論としては成立、専用のプラントを用意するという条件
付で許可されると考えてよいと思う。
しかし、専用プラント入れると稼働率の問題で、そういう仕事ばっかりとる
はめになるからな。それがそのうちに××反応が得意な会社ですっていうこと
になっちゃうんだろうな。
企業の研究は仮に良い機械があったとしてもそれを導入するのか?
ということですよ。
スケールアップというのは自分の機械の中で行う条件検討でしょう?
何を使っても良いというのではないと思いますよ〜。
反応を行ってから、スケールアップするのに必要だからといって数億の機械を買い足すのが
一般論として成り立つとは思いませんので、非現実的なことは一般論ではないですよ。
一般論というのは何処の研究室でも当たり前のように再現が出来るか?ということでしょう?
優れた機械と完全な反応器でやれるというなら誰でも条件検討なんてしなくても頭の中で
条件検討は終わることもあるでしょう。そういうのは理想であって一般論ではないです。
それにどんなに優れた機械を使ってもムラと拡散効率は必ずつきまといます。
きっと、化学工学をやったことがないのですね。
優れた機械と完全な機械とは違いますよ。
どんなに優れていても完全にはならないですから。
億単位の機械を入れてやってみれば一目瞭然なんですがね。
あと、私の意見は小スケールの完全な再現という観念で意見を言っただけで、少し的が違いましたね。
大スケールをふまえた小スケールの条件検討でも完全に再現することは不可能だよ。
という意見です(当たり前にわかっていることだと思いますが)。
予測した条件検討であって、完全に再現した反応ではないよね?という問いかけのつもりでしたが、
あまりにも”必ず再現できる”と言うので反論したくなっただけですわ。
”必ず”ということはあり得ません。
420 :
あるケミストさん:01/12/15 02:10
>417
企業の場合は何度も失敗は許されないということですよね。
何度もやったら首が飛ぶか減給されますよ。
大学では、大量合成で何度失敗してもあげてこなくちゃいけないから
何度もやれば再現できるでしょうよ。
でも、再現取れなくて10回もやってたら下手だという一言で済ませるだろう?
でも反応の本質的には下手だからかどうかなんて解らないこともあるんじゃないか?
シリカ数kgは非現実的です。
1年間、毎日できないでしょ?
あと、大学と企業での反応等は別物とか言っていますが、
一般論なら大学でも企業でも通用するから一般論なんでしょう?
それを分けたらダメですよ。
それは大学の理屈や通説であって一般論ではないです。
421 :
名無し酸@危険物がいっぱい:01/12/15 02:35
私、何回か書き込んでいます
「必ず」再現できるなんて言う人がいるもんだから何回か書き込んじゃいましたが
私はシリカ150kg/#使います(最大は270kg/#でした。検討は5gで傾向有り)
C15"化合物"の蒸留も出来ます
検討用に1000万の機材も買ってもらえます
実機に数億円の改造も可能です
というか失敗は50#で済みません
ですが再現できない実験は再現できない
私は「文献既知の実験トレースがなぜか失敗する」こと
「トレースをスケールアップすると失敗する」ことがままあります。
これは私の腕が悪いからでしょうか
422 :
あるケミストさん:01/12/15 12:16
えーと374です。
>418,419
そう。要するに今は必要な機械は化工屋さんの高い技術で改良可能な訳。それを使えば
スケ−ルアップでの再現は可能と言ってるのです。貴方の会社がその機械をお金を出して
購入するかしないかは知らない。反応結果の再現は可能。
それに稼働率うんぬん言って一般性が無いって言っても本当にそういう場面に直面した事あります?
他に方法が無く、その装置際入れれば出来る。製品の付加価値が高く開発費、設備投資費
の回収は可能。&会社にとって$箱製品になる可能性が有る。
数億かかったってその設備作るでしょう。
まあ普通はそういった専門メーカーに委託するかも知れないけど。
>419
423 :
あるケミストさん:01/12/15 12:27
>420
貴方は学生さん?
”企業の場合は何度も失敗は許されないということですよね。
何度もやったら首が飛ぶか減給されますよ。”
失敗の種類によるでしょう。研究所の仕事で失敗して首切られてたら
研究者なんてあっという間にいなくなるでしょう。
工場でしかも人為的ミスで大きな失敗をしたら減給にはなる事も有るで
しょうが、少なくとも私の周りの研究者で失敗がもとで減給ましてや首
になった人等皆無です。実験失敗して、というより上手く行かないのが
当たり前。そこから何か見出すのが研究者の仕事。失敗したら首?
kgレベルのカラム大学で毎日?本当にそんな事考えています?
どんな全合成研究室だって原料の持ち上げ何て年に数回でしょう。毎日
持ち上げやってたら。。。。論文出ませんね。
大学と企業のスケ−ルアップは間違い無く別物。
その2者で一般論として言える事は反応結果の再現は出来るということ。
その再現の為のアプロ−チの方法は別物といったまで。
424 :
あるケミストさん:01/12/15 12:31
>421
”私は「文献既知の実験トレースがなぜか失敗する」こと
「トレースをスケールアップすると失敗する」ことがままあります。
これは私の腕が悪いからでしょうか”
私は文献既知の反応に関して再現できるとは一言も言ってません。
その論文や筆者がどの位信頼できるかわかりませんし。
私が言っているのは自分がやって1回出せた結果は必ず再現できる
と言ったまで。
425 :
あるケミストさん:01/12/15 14:33
>423
大量合成の行程に入っている物が研究所の仕事ですか?
そんな研究所はないのでは?
大量合成の”条件”を調べる研究って企業で成り立ちます?
なんどもやらせてもらえますか?
それに原料上げのことでしょう?
原料上げを何度も失敗してたら当然、減給ですよ。
426 :
あるケミストさん:01/12/15 14:39
>それに稼働率うんぬん言って一般性が無いって言っても本当にそういう場面に直面した事あります?
他に方法が無く、その装置際入れれば出来る。製品の付加価値が高く開発費、設備投資費
の回収は可能。&会社にとって$箱製品になる可能性が有る。
数億かかったってその設備作るでしょう。
必ずしも上の人間がそういう判断をするとは限りませんよ。
企業体制とお金の問題があるじゃないですか?
一研究員に来る要求は”今の設備でやれ”って事ですよ。
何処の企業でもそうだと思いますよ。
数億の機械をポンといれてくれる研究所なんてないです。
その考え自体が非現実的ですよ。
新規の合成をするための試薬を買うのに書類に上司の印をいくつも貰わなきゃいけないのに
数億の機械なんてとても入りません。
というか、導入されるころには今の機械で出来るように条件変えて、
プロジェクトが終了していますよ。
貴方だけにしか出来ない反応や結果は一般論ではないということです。
同じように別の人が操作して出来たことが再現性なんであって、
あんたにしかできないことは本来は再現性とは言わないんですよ。
その辺の認識は改めた方が良いと思いますよ。
それにこの場での議論は
”小スケールの反応を大スケールにしても再現できる”という話し
だったと思いますが。
私は学生ではないです。
原料上げを何度も失敗したら減給だろうと言っただけですよ。
ちょっと読み違いをしました。ごめんなさい。
>424
それは同じタイプの加熱器や攪拌機、反応容器、冷却装置、滴下装置などの
形状や特質の違いはあれ同じような装置を使っているからの話しでしょう?
>?
スケールアップするときには機械の形状も特性も全く同じではないものを使わなければ
いけないわけですから、再現できるというのはやってみないと解りませんよね。
一度やって、もう一度というなら解りますが。
それではただの再現性ですね。
はじめの話の議論はスケールアップでも結果は同じになるということとは違いますね。
429 :
あるケミストさん:01/12/15 16:14
>425
大量合成の行程に入っている物が研究所の仕事ですか?
そんな研究所はないのでは?
俗に言う生産技術の研究所は大量合成の為の研究所では。
そこは大量合成の”条件”を調べる研究です。当然条件だ
けではなく、方法、あるいは新規な方法論のの開発も行っ
ているのが一般だと思いますが。
>それに原料上げのことでしょう?
原料上げを何度も失敗してたら当然、減給ですよ。
企業のスケ−ルアップ研究に原料上げと言う発想が有る
事がわかりません。大学の研究室なら別ですが。
スケ−ルアップの際には思わぬトラブルが発生する事は多々あります。
この際は収率も落ちるし下手すると物が使い物にならなくなることも
あります。ただこれを理由に減給されたことはありません。
このトラブルは研究室に持ち帰り次回のスケ−ルアップの為に検討し
ます。(サンプルが急がされている場合は何とかして取り戻しますが)
>>422 >会社にとって$箱製品になる可能性が有る。
「可能性がある」だけじゃあねぇ〜。その数億の投資を他のところに
振り向けたほうがいい可能性だってあるわけだし。
同じようなことをやっている他の専門メーカーとかの様子も鑑みて
「$箱製品になります。」と言い切れるくらいじゃないと設備はまず
導入しないね。
あと、設備は普通10年以上の期間で使うものだから、当然その辺も
考えて導入しないといけない。最初の2、3年は順調に稼動しましたが、
そのあとは新しい方法が見つかって稼動しなくなっちゃいました〜。とか、
いう状況だと稟議を出した人間がその責任を(表立ってとは限らないが)
とらなきゃならなくなるし→稼働率が下がってくると立てた人間が営業に
行って「うちはこんな反応が得意なんです〜。」って仕事を探しにいったり
とか。
>>本当にそういう場面に直面した事あります?
一般性のない設備を導入して稼働率が下がってきた状況の実話が上の話。
最近は少し仕事をもらえているみたいだけど。
431 :
あるケミストさん:01/12/15 16:26
>426
だから私は少量結果は設備や環境がととのえば大量で再現できると言っているだけで
すし、その為の設備は今の化学技術なら可能で有ると言っているのです。そこに
企業の利益原理をいれた発言をしているつもりは有りません。
それに稼働率うんぬん...の話しをいれたのはあまりにもコストだ企業利益と
言われるから、こういうメリットがあれば設備その物も導入可能と言う話しを
いれたまでです。
>かならずしも上の人間がそういう判断をするとは限りませんよ。
企業体制とお金の問題があるじゃないですか?
一研究員に来る要求は”今の設備でやれ”って事ですよ。
何処の企業でもそうだと思いますよ。
貴方の企業=全ての企業とは考えない方が良いのでは?
同じ企業内でもプロジェクト内容によってかける金額も違いますし。
それに一研究員の立場の人もいればそうで無い立場の人もいますよ。
私は一研究員などと言ったことは1度も無いですよ。
432 :
あるケミストさん:01/12/15 16:31
>427
貴方だけにしか出来ない反応や結果は一般論ではないということです。
同じように別の人が操作して出来たことが再現性なんであって、
あんたにしかできないことは本来は再現性とは言わないんですよ。
その辺の認識は改めた方が良いと思いますよ。
私がいつ私にしか出来ない反応と言いました?
1人の人間が少量で結果を出す。その結果を再現する。誰がやっても
再現できるようにオプティマイズ化する。スケールアップする。
スケ−ルアップしても再現性がとれる方法(条件)を確立する。そして製品化。
これが流れでしょう。
それにこの場での議論は
”小スケールの反応を大スケールにしても再現できる”という話し
だったと思いますが。
433 :
あるケミストさん:01/12/15 16:35
>427
”小スケールの反応を大スケールにしても再現できる”という話し
だったと思いますが。
その通りです。そこに企業は金、設備の制限が有るから等といったフ
ァクタ−を持ちこむつもりは有りません。
434 :
あるケミストさん:01/12/15 16:42
「小スケールの反応を大スケールにしても再現できる」よりも
「小スケールの収率や選択性は大スケールでも再現できる」と言ったほうが
いいと思われ。
設備とか反応時間とかを変更して同じ結果になったものを「反応を再現した」
というのには違和感がある人も多いみたいだし。
435 :
あるケミストさん:01/12/15 17:09
374です。上もずっと必ず大量合成は出来ると主張しているのは私です。
一寸整理して良いですか。
私の主張は少量実験で得られた結果は大量でも再現できる(同じ数字を出す事が出来る)
といったのです。
そこに企業の利益、設備に関する事を一切付け加えたことはありません。
もともとはこのスレ「全合成」ですから。当然大学の研究室を念頭に置いた発言です。
+して企業レベルでのスケ−ルアップ(あくまで量的な意味であり、コスト、設備的な
ファクタ−は入れてない)であっても少量の結果は大量でも再現できると言ったのです。
途中で設備の話しを付け加えたのはあまりに反応本質の議論ではなく設備の不具合を問題
視しスケ−ルアップは出来ないという反論が多かった為、ここでも今の化学の技術なら設
備の設計も含めて可能であると述べました。
更に採算性があればとお金の話しを付け加えたのはコスト的な問題から設備の導入、改良が
出来ず、だからスケ−ルアップでの再現性は無理と言う発言に対する私の意見を述べました。
要するに投資に対して物の付加価値がそれ以上の利益をもたらすなら可能だと。
少量実験の結果が大量で再現出来ないことを証明する事は出来ますか?
当然「時間内」に出来ない。「コスト的」に出来ない。「設備的」に出来ない。
等は証明できますが反応が、スケ−ルアップが出来ないと証明できますか?
これだけやっても出来なかった。だから出来ない。これは証明となりますか。
貴方が100回検討して再現出来なかった。だから出来ないと判断した。
一寸その反応に興味を持った人が101回目の実験をした。ホンの一寸だけ貴方の検討
内容と条件をずらしただけで再現できた。こんな話しはありえない事ですか?
条件設定なんて無限大に有ります。無限に反応することなど出来ませんから
証明は不可能です。どんな反応でも大量スケ−ルで再現できる条件は存在する
(例えそれがピンポイントでも)が私の持論です。
と言っても私も企業人ですから時間、コスト、設備など等の理由で断念する事は
有りますが。
436 :
あるケミストさん:01/12/15 17:12
374
>434
その通りですね。ご指摘ありがとうございました。
437 :
名無し酸@危険物がいっぱい:01/12/15 17:14
企業での研究は「大スケールを小スケールで再現できるか」なので
どんな小スケールでも大スケールで再現できるわけではないことを知っている。
大スケールで再現できる小スケールの処方は
小スケールで高品質なサンプルを得る処方とは似て非なるものである
438 :
えっつぃひぞいれ(本物):01/12/15 17:21
>435
たかだか、
大学の研究室でやるドンブリ勘定的な大量(中量以下だと思うが)合成しか
したことない方たちに
君のいうことは理解できんだろうよ。
439 :
あるケミストさん:01/12/15 17:29
>437
いってる事がよくわからん。
440 :
名無し酸@危険物がいっぱい:01/12/15 18:37
>>439 スケールアップを前提とする検討では
・滴下に時間がかかる
・昇温・冷却操作に時間がかかる
・攪拌効率が悪い(分散系で差が顕著)
・ろ過ケーキが厚い
などがある。これを考慮した上で少量検討する。
だから「大スケールを少スケールで再現」出来れば、それをスケールアップするのは不可能ではない
(というかそこまで出来れば普通は成功する)
しかし
・ギンギンに冷却して原料を仕込み、一気に昇温しないとダメ
昇温途中のある温度範囲で原料や中間体が壊れるから
・高い温度で一気に原料を投下するのがいい
ゆっくり入れるとダメだし、温度が落ちてもダメ
などという反応はスケールアップに向いていない。
スケールアップでどういう結果が出るかシミュレートし、その結果に妥協するかどうか議論する
品質的に妥協できないときは「スケールアップしない」
収率的に満足できないときは「コストと天秤にかける」
「どんな処方でも必ず」スケールアップできるなんていう人がいたような気がするが
「必ずスケールアップできる処方を作ることが出来る」の誤解だったらしいな。
441 :
あるケミストさん:01/12/15 21:27
>374
>私の主張は少量実験で得られた結果は大量でも再現できる(同じ数字を出す事が出来る)
>といったのです。
言い方が悪いんですよ。
条件を工夫すれば再現できるということでしょう。
”1か0か”でその過程は無視しても良いということでしょう?
少量実験の結果と大量実験の結果とでは、実験などの操作、条件が違いますからね。。
それで結果を”再現した”という風に言っていることに疑問を投げかけていることがわかりませんか?
再現の使い方が違うんですよ。
”再現性をとる”というのは結果だけを再現することではないんですから。
結果だけの再現という言い方が気に入らないんですがね〜。
結果が再現できれば違う触媒を使って良いということではないでしょう?
”再現性を取る”というのは反応条件を同じにしてということですよ。
結果だけの再現というのは気に入らないです。
>どんな反応でも大量スケ−ルで再現できる条件は存在する
(例えそれがピンポイントでも)が私の持論です。
あんたの持論はどうでも良いんですよ。
すべての反応において、必ず再現できる条件が存在していると言うことを証明することも出来ませんからね。
その逆も然りですが。
その場合は貴方の意見の方がみんなには受け入れられないと言うことですよ。
すべてを証明しない限り”必ず条件がある”だろうということを実証できませんからね。
でも条件検討が疎かであっても再現できていないという事実はみんな目の当たりにしています。
それをすべて検討して立証して見せない限り、みんなは”確かに条件は存在する”という風に
納得はしないでしょうね。
貴方の意見は証明されて初めて成り立つ持論ですよ。
それを解った方が良いですね。
442 :
あるケミストさん:01/12/15 22:23
要するに、金と時間を費やせば必ず完全なスケールアップはできるということですか。
でも、実際は金と時間を費やすことも無いからやったことは無いけどできるはずって言いたいだけでしょ。
夢物語ですね。
441さんの言う通り、まずはやってみろというところですか。
という私は化学工学屋の入社一年目です。
443 :
cbm49282:01/12/15 23:14
はじめまして、私も仲間に入れてくださいな。
金と時間を費やせばパリトキシンもたくさんつくれるのかなあ。
ちなみに、私はスケールアップで相当苦しみました。
やっぱ、発熱反応は辛いね。
ここ全合成のスレでしょ?
企業の人の意見もいいとおもうけど438のようなくだらない煽りはやめれ。
キログラムオーダーで原料上げして全合成する大学の研究室なんてあるの?
>>444 ムケイヤマがやるとかいってたけど…
器材借りにこなかったし、やってないのかも。
446 :
385@大学院:01/12/16 01:27
435さんへ、
貴殿のご意見を仕込む量を増やして失敗したぐらいですぐには諦めるな、というメッセージとして受け取らせてもらいます。
化学工学屋のみなさんのご意見も自分の様な若造には参考になりました。
でも、だめなもんはやっぱだめ。>自分の全合成スキーム
特殊な器具なんてうちみたいな大学にはないし。早く次の策を考えんと。
>>443 全合成でよくあるような極微量(0.1mg~10mg)スケールでは、収率に実験誤差があることも多いので
(故意のときもあるが)そもそもスケールアップで再現とか以前の問題のことも多いし。
っていうか、パリトキンをいっぱい作っても、アブナクて恐い。
447 :
あるケミストさん:01/12/16 03:23
いつのまにか企業の工業ク化スレと化したな。
参考になる事が結構多いから面白い。
448 :
あるケミストさん:01/12/16 03:24
いつのまにか企業の工業化スレとなったな。
参考になることが多いから面白い。
>446
激しく同意。極微量のスケール実験はアテにならないことがある。
再現しやすい簡単な反応ならいいんだけどね〜
450 :
あるケミストさん:01/12/17 11:20
>446
結局の所、あまりに極少量スケールの結果と言うのは、
結果自体に信憑性がないから再現できないことが多々ある。
小スケールの結果を大スケールで再現できると言うが、
その小スケールの結果の信憑性が100%完璧と言える保証は何処にもない。
全合成では、何度も小スケールで再現性を確かめるほど余裕のある大学があるだろうか?
そんなことをやっている研究室はあまりないと思う。
2回目くらいで同じデータが出たら再現取れたって言うところが多くないか?
その程度の確かめで大スケールにしても再現したというのかどうか。
理想論を言うなら反応の結果はあうかもしれないが、
すべての反応で当てはまるという保証は何処にもない。
簡単な反応ならあてはなるだろうけど。
全合成ではそう簡単ではないんじゃないか?
さて皆さん、全合成が芸術という考えはどうよ?
私は80年代くらいの全合成は本当に芸術性があるように思えるんだけど
最近のは全くごり押しで合成してるように見えます。
最近の便利な反応(カップリング反応やメタセシス)のおかげで合成化学者の逆合成の能力が
落ちてしまったんではないか?とさえ思えてしまいます。
まあ、別の言い方をすれば合成ルートの創出に天才が必要なくなった、すなわち理論や技術に裏打ちされた
ルーティンワークに洗練された、と言うのは言いすぎだろうか???
452 :
あるケミストさん:01/12/18 23:22
>451
芸術だとは思わない。芸術的な全合成がここ数年であった?
ゴリゴリ合成を進めて1 mgつくりました!ってのが価値が
あるんだろうか?はいはいご苦労さんていう感じの全合成が多い。
453 :
あるケミストさん:01/12/19 00:47
>>452 無くはないんじゃないかなあ。今ちょっと思いつかないけど。
だれか、思いついたら書き込んでくれや。
454 :
あるケミストさん:01/12/19 00:51
昔ならね。
でもそういうのって、全合成に限らず、超分子なんかもそうじゃん。
カテナンやロタキサンが初めてX線で取れたときは芸術性や構造の面白さに
みんな目を奪われてこぞってやりだしたが、今はどうよ。
全合成と同じ道をたどっていない?
今は、作りました!終わり!ってのは何処の分野でも受け入れられてないよね。
応用性や有効性を現実的な物として示さないといけない時代なんだよ。
455 :
あるケミストさん:01/12/19 12:53
そろそろこの議論ウザクね。
全合成もろくにできない奴がギャーギャー騒いでるみてーで見苦しい。
一発綺麗な全合成でもした後にこんなの意味ねーって言ってみろよ。
綺麗な合成目指したがアイディア倒れでゴテゴテになりましたが
なんとか合成できました。っていうのが多すぎ。
>455
全合成からは足洗ったから。
それに一発綺麗な全合成をしても作っただけってんじゃ、つまらないじゃん。
使える物を一発綺麗に作るから意味あるんであって、作るだけじゃ意味ね〜。
そもそも全合成はターゲットの選択で半分以上善し悪しが決まるだろ?
出来たからどうなのかが大事だろう?
”綺麗に出来ました”けどこんな物は役に立ちませんで良いわけ?
458 :
あるケミストさん:01/12/20 10:50
>>455は相手にするな。
常駐している化学板の癌だから。
某製薬企業に内定もらいましたのでみなさんにご報告。
化学は続けます(予定)。
ありがちな進路ですが、やっぱ研究って嫌いじゃないので。
460 :
研究者@製薬:01/12/24 23:56
>>459 おめでとう!心から祝福いたします。
しかし早え〜な、まだ年明けてないもんね。
俺ン時は修士1年の3月に内定をもらったんだけど、
本当に今の製薬は新卒を決めるの早い!
やっぱり合成で研究を続けたいと思うと製薬しかないのかなぁ。
学生さん、今就職活動で忙しいと思うけどなんとかどっかの研究所に
もぐりこんでくれよ。
でないと修士の12時間労働が報われないものね。
461 :
cbm49282:01/12/24 23:57
ごり押しでも、全合成できたら、やっぱドクターとれるんでしょ。
まあ、努力賞かも知んないけど、せっかくつくって、ダメーって言われたら、
ターゲット選んだ教授のせいにしちゃうかも。
自分ではターゲット選ぶ力も無いんだけどね。
ノーベル賞とったコーリーも全合成してるのは、何で?
462 :
あるケミストさん:01/12/25 00:17
>>461 ごり押しの全合成は、評価が低いね。
しかもその天然物がそれほど難しそうでないものだと、
学位もらえないよ(ウチでは)。
もう一つ全合成してからね、なんてことになる。
463 :
あるケミストさん:01/12/25 10:53
そんな事より1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、NMR とりに行ったんです。NMR。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで入れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、800メガ設置しました、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、800メガ如きで普段来てないNMRに来てんじゃねーよ、ボケが。
800メガ だよ、800メガ。
なんか教授連れとかもいるし。研究室総出でNMRか。おめでてーな。
よーし先生NOEしちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、CDやるからその席空けろと。
NMRってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
チューニングがいつずれてもおかしくない
13位と17位のメチルが分かれるか分かれないか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。構造確認したいだけのやつは、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、MSと合わない、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、MSなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、MS、だ。
お前は本当にMSをとりたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、MSをとってみたいだけちゃうんかと。
天然物通の俺から言わせてもらえば今、天然物通の間での最新流行はやっぱり、
元素分析、これだね。
元素分析で構造決定。これが通のやり方。
元素分析ってのは必要なサンプル量が多め。そん代わり情報少な目。これ。
で、サンプル回収不可能。これ最強。
しかしこれをやると次からまたはじめから合成しなくちゃならないという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、1は、IRでも測定してなさいってこった。
464 :
あるケミストさん:01/12/25 13:48
>461
コーリーの時代はまだごり押しで良かったんだってば。
時代を考えようよ。
今とは違うから。
465 :
cbm49282:01/12/28 01:22
800メガのNMRですか。すごいっスね。天井とかぶち抜いたんですか?
結構500メガを超えると、遠隔カップリングが出て、チャートが見ずらくなるらしいけど、どお?
アンタはそれでも、構造が分かるんでしょ。すげ-よ。
天然物屋は分析も強くないとね。
466 :
あるケミストさん:01/12/28 14:14
>465
ロングレンジが出たっていいじゃないか.むしろ情報量が多いと思うべき.
チャートが読みづらいのは能力が無いからでは?
467 :
あるケミストさん:01/12/28 14:50
>天然物屋は分析強くないとね。
分析強くない天然物屋って???
466に激しく同意。
468 :
あるケミストさん:02/01/06 07:18
みんなどうやって勉強してる?
漏れは本読んでも反応の羅列ばっかでサパーリ身につかん。
この骨格はこう構築した方がいいとか、なしてわかるの?
469 :
あるケミストさん:02/01/06 09:20
Warren のOrganic Synthesisでも読んだら。
470 :
あるケミストさん:02/01/06 14:08
471 :
さらしage:02/01/09 05:42
>>465 いまさら吉野家ネタにマジレスしてるなんてイタイね。
さすが化学板。
472 :
あるケミストさん:02/01/09 06:35
場の雰囲気を読めない可哀想な
>>471 を晒しage
473 :
あるケミストさん:02/01/15 06:29
性急に社会への貢献とか企業で使える反応とか求めないで、
じっくり研究に腰据えてもいいと思う。
あれだけ有害だから企業では使えんと言われてたStilleだって
固相合成やらWater solubleやらで少しづつ実用の目が出てきたし。
結果が中々他分野に評価されなくてもね。
反応屋のやってる事を実用レベルに押し上げるのが、全合成屋の
仕事って書いてる人いたけど、今度は逆にそれを環境低負荷型に
出来るように反応屋が頑張ればいいんじゃない?
そうやってけばまだまだやる事はあると思うよ。見た目つまんなくても。
474 :
あるケミストさん:02/01/30 00:44
しばらく書き込み無いのでage
475 :
あるケミストさん:02/02/26 17:39
上はなにもわかっちゃいないんだといいたくなるな
476 :
あるケミストさん:02/05/09 20:17
age
477 :
あるケミストさん:02/05/09 23:13
C60の全合成ができたみたいですね。
THE SYNTHETIC CHEMISTRY IS NO LONGER SCIENCE.
SCIENCE SHOULD BE ABLE TO EXPECT THE NEW DISCOVERY.
セイヤク企業で合成か?
いずれセイゾウ部署はなくなるよ。
ほうりつかいせいでね。
481 :
あるケミストさん:02/06/22 21:29
バイアグラしか作らなくなる
482 :
あるケミストさん:02/08/22 11:40
482
そろそろ天然物討論会の季節だ。
484 :
あるケミストさん:02/09/29 04:27
>480
しったか君か?
485 :
あるケミストさん:02/10/04 02:24
流石に蛋白質の全合成は意義があるだろ。
(^^)
(^^)
(^^)
(^^)
(^^)
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
498 :
あるケミストさん:03/11/30 15:33
499 :
あるケミストさん:03/11/30 15:43
>>498 DHMOでこの間、大火傷をしましたが何か?。
>>500 レスがつくまで四ヶ月半後とは
さすが化学板、スケールが大きい
最近の全合成分野で、流行物のターゲットはなんですか?
この沈没スレで質問をsageで書くあなたに祝福を
504 :
あるケミストさん:04/07/09 00:44
>503
ありがとう。
今、ようやくレスに気づいた。
で、試しにageてみた。
505 :
あるケミストさん:04/07/10 16:42
506 :
あるケミストさん:04/07/10 17:01
死ねクソハゲ白人ジジイ
そのクルマで川に落ちて苦しみながら、のた打ち回って死ねゴミカスが
その白ブタとやりまくってる日本人マンカス女ともども
死に晒せ
9・11で白ブタどもが大量に屠殺されたのは当然、つーか、ざまあみろ!!
>505
それはもうじき特許が切れるから?
Scienceに載ったノルゾアンタミンの全合成を見たが、久々に感動した。
41段階で通算収率3.5%、平均92%ってのも凄いけど、重水素効果で
ヒドリド転位を防ぐなんて手があるんだな。驚き。
あそこの助教授がカチオンの専門家だから彼のアイディアだと思うけど、
まあ美学だな、あそこまで行くと。
509 :
あるケミストさん:04/09/17 01:13:27
桑嶋先生もうすぐ退官なされるんですか。
CREST関係どないなってますか?
510 :
あるケミストさん:04/09/17 01:15:22
>>508 マニアックだな、
全合成の意義は
本当は当たり前の反応で当たり前に作ることだろうなぁ。
そういう美学もあって良いはずだが・・。
511 :
あるケミストさん:04/09/17 22:04:16
>>510 素人目には、StorkやABSmithの合成なんかはそう思うのだが。
全合成屋から見ると、また違うのか?
512 :
あるケミストさん:04/09/18 01:25:38
513 :
あるケミストさん:2005/03/21(月) 18:25:51
デブだらけの国アメリカを救うために「痩せ薬」合成汁。
514 :
あるケミストさん:2005/03/22(火) 02:42:38
515 :
あるケミストさん:2005/03/22(火) 02:47:08
惚れ薬だよ、作りたいのは
媚薬だろ!
ホシュ
▃▄▃▄ ╭╮ ▃▄▉▄ ▪ ▪
▌ ╰╯ ▃▄▉▄
◢◤ ▊ ▃▉▂ ▃▂▂▂▂▂▁ ▍▍▃
◢◤ ▋ ▌ ◤ ▂◢◤
▃▃▃ ◢░. ▄▄ ▄▄ ░◣
◢░░▒░◣ ▐░:: ▀ ▀ ▄▄▄▄▄ ▀ ▀ ::░▍
▐░ ░▐ ▐░:: ▐▓▓▓▐ :::░▍
◢▀▀◣ ◢▀▀◣▐▓▓░▐. ▌░:: :: ▐▓░ ▐ :: :::░▌
◢▀◣▐░ ▐░ ▐▀▀▔▐ ▐▓░░:: ▐▓░ ▐ ::::░▓▌
▐░ ▐░ ▐░ ▐░░ ▐ ▐▓▓░░:::: :: ▐░░ ▐ :: ::::░▓▋
▐░ ▐░ ▐░ ▐▃▅◤ ▐▂ ▀█▓▓░░:::: :: ▐▀▀▀▀▀▀▊ :::░▓▋
アゲ
520 :
あるケミストさん:2005/10/08(土) 00:35:11
age
521 :
あるケミストさん:2005/11/08(火) 21:22:12
522 :
あるケミストさん:2006/01/15(日) 12:06:48
Angewにさ、Nicolaouの
Chasing Molecules That Were Never There
10.1002/anie.200590046
ってのがあるから読んでみ。
単なる羅列と、無茶苦茶な構造に振り回されたKCの
逆ギレpaperだけど、全合成の意義を彼なりに書いてる。
しょっぱなのコレステロールの間違った構造に
5価の炭素があるのは爆笑だけどね。
全合成の意義
・研究者のオナニー(自分の有機合成屋としての実力の恣意的な見せつけ)
・思いがけない新規反応の開拓(天然物全合成の副産物)
>>522 ニコラウの逆ギレは興味深いな、今度読んでみよう。
全合成の意義には、こんなのもあると思う。
たとえ合成した化合物が全く役に立たないものだったとしても、
その合成ルートが別の有用な化合物の合成に応用できることもある。
いわば現代における錬金術だよね
526 :
あるケミストさん:2006/11/03(金) 01:39:02
有用な成分はそのほとんどが工業レベルで天然物から抽出して必要があればそれを誘導体にしている
ビタミンBの全合成などに代表される複雑な天然物全合成は研究室レベルでは行われてきたけども工業的にはほとんど行われてない
ということを1年ほど前に聞いて天然物合成に憧れをもってそこを目指していた僕は絶望していたけれども
このスレを呼んで
僕は来年天然物合成系の研究室に行っていいってことだよね?
527 :
あるケミストさん:2006/11/03(金) 01:40:40
>>463 800MNMRってことはお前理化学研究所だな?
確かこの当時800Mあるところは理化学研究所しかなかったはずだが
528 :
あるケミストさん:2006/11/06(月) 00:07:04
>>526 頑張れ。
全合成は芸術だ。
体力も知力も運も、
そして素晴らしい仲間、尊敬できる先輩、優秀な後輩。
そんな世界だ。
心ない行為もあるかもしれないが、
頑張って欲しい。
やったった感
530 :
あるケミストさん:2007/02/25(日) 02:14:02
全合成について興味があるのですが、高校レベルの機材で可能な全合成反応ってありますでしょうか?
なにぶんネットでは詳しく書いてあるページがないようですが、マニュアル的な書籍を見れば大丈夫でしょうか?
531 :
あるケミストさん:2007/02/25(日) 08:51:35
地味だがエバポなしじゃあけっこう辛い
532 :
あるケミストさん:2007/02/26(月) 22:07:52
>>530 ドラフト、オイルバス、アルゴンかヘリウム、ロリータエバポレーターがあるなら
簡単な化合物は作れるんじゃない?
例えばポルフィリンとか。
533 :
あるケミストさん:2007/04/01(日) 20:57:53
苦行
534 :
あるケミストさん:2007/04/01(日) 21:54:17
ハリコンドリン Bがあるじゃないか!
535 :
526:2007/04/03(火) 22:11:29
合成系の研究室に入ることが出来,天然物合成をすることに決まりました!
優秀な奴隷が入荷しました
537 :
あるケミストさん:2007/04/30(月) 06:52:03
また1年後の同じ時期に全合成の感想を聞かせてくださいね、
>>526
誰かタミフルの全合成をやってくれ
タイゲットはシキミ酸を安くあるは経由しなくてもよい
そうすりゃ飛び降りたくなくなるかもよ
539 :
あるケミストさん:2007/05/01(火) 03:13:32
541 :
あるケミストさん:2007/06/08(金) 23:27:24
それぐらい知っとけよ。
コーリーもやってたしな
そういやF山はどうなったんだろ
やってるって話を聞いたが
543 :
あるケミストさん:2007/06/10(日) 01:44:40
全合成という名の芸術。要は自己満。
そういう俺も全合成やってます。
544 :
あるケミストさん:2007/06/10(日) 02:26:39
昔とは異なり、今はただの自己満と難解なパズルの解法を紐解く学問。
その学問的価値を否定はしないが、論文冒頭で創薬だのと大言壮語わぬかすのは
止めていただきたいものだ。所詮はメソッドの学問なのだから。
そもそも、全合成屋は量子化学を知ってんのかな?
545 :
あるケミストさん:2007/06/10(日) 07:40:35
科学なんてみんなそんなもんだよw全合成も量子化学も
546 :
あるケミストさん:2007/11/12(月) 10:26:49
全合成屋=オナニストorナルシスト?
547 :
あるケミストさん:2007/11/13(火) 07:53:59
そうでない場合(例えば柴崎先生のタミフル合成)もあるが、そうである場合もあることは否定出来ないと思う。
548 :
あるケミストさん:2007/11/13(火) 21:06:20
色んな能力を鍛えるのにはいいよね。
ただ全合成を生涯のテーマとするのは池沼だろ。
ニコラウや福山のような一部の人間さえいればそれ以上必要なし。
549 :
あるケミストさん:2007/11/15(木) 23:38:41
>>548 同意
某超大手製薬メーカーの元部長から伺った話だが
大学で天然物合成やっていた人は基礎ができているし様々なことをやっているから使いがいがあるとのこと
>>547 あれは下手だよ
俺ならもっといいルートで合成できる
551 :
あるケミストさん:2007/11/16(金) 19:34:31
遷移金属での不整反応よりは学生が育つだけ増しかもね。
552 :
あるケミストさん:2007/11/16(金) 19:45:37
中年だと思ってない中年じじー死ね 中年だと思ってない中年じじー死ね キショイから生きる資格無し
中年だと思ってない中年じじー死ね 中年だと思ってない中年じじー死ね キショイから生きる資格無し
中年だと思ってない中年じじー死ね 中年だと思ってない中年じじー死ね キショイから生きる資格無し
中年だと思ってない中年じじー死ね 中年だと思ってない中年じじー死ね キショイから生きる資格無し
糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ キショイから生きる資格無し
糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ糞ジジ キショイから生きる資格無し
死死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね キショイから生きる資格無し
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね キショイから生きる資格無し
>俺ならもっといいルートで合成できる
554 :
あるケミストさん:2007/11/17(土) 08:36:22
>>547 確か、柴崎先生のおかげでタミフルの大量供給が出来るようになったんぢゃないかな。
>>554 はぁ?
そんな話は聞いたことないけどなww
556 :
あるケミストさん:2007/11/18(日) 02:34:45
そういやタミフルの件でかなり評判悪くなったらしいな。
全合成的に難しくなくてもタミフルの名前だけは一般人
には有名だからな。
そういったのを狙ってやったって言ってる人も多い。
557 :
あるケミストさん:2007/11/18(日) 09:06:25
>>555 お前全合成知ってる?ファルマシアとか読んでちったあ勉強してこいよw
>>557 だから工業的な作り方と大学で趣味でやってるのとは違うんだってw
559 :
あるケミストさん:2007/11/20(火) 19:05:52
>>558 いくら企業でいい研究をしてても、大学の研究を趣味と思ってるようじゃ、
タカが知れてるなw
>>559 横槍ですまんが
別に大学の研究全般を話題にはしてないだろ
今使われてる薬で、天然物をリードとしてたのが全合成品におきかわってる
例がいくらでもあるのを知らないとしたら勉強不足もはなはだしいな・・・
そういうのも天然物の全合成ルート研究があってこそだとおもうが。
全合成の意義を否定しようとはおもわない。
が、
俺はこれを専門にする気にはならない。
それでいいんじゃないの、全合成が嫌いな人たちは(おれもそうだけど)。
専門にする気はなくても見る分には面白いよね。
ちょっと前のタキソールとか、上に出てたタミフルとか。
研究室間の戦い。生合成との戦い。
進歩していくのがわかるし、他人事としてみてたら楽しいから、なくなってはほしくない研究分野だな。
誰も作らないような化合物の全合成なんてつまらんけど、たまにこういった争いが起こるから研究っぽい
>>562 自分が一番有機合成がうまいんだ!
って主張もウザイし
全合成こそ化学の真骨頂!
って感じの顔してる。
合成だけしかして無いくせに…
ただのひがみじゃねーか
ただ蔑んでる
567 :
あるケミストさん:2008/08/13(水) 20:05:36
柴さきさんとCoreyはタミフルの件でちょっと喧嘩してましたよね
10個全合成して何個がまともに儲かる程度の収率・品質なんだ、
0じゃね。
570 :
あるケミストさん:2008/08/13(水) 23:53:01
天然物屋はマゾ。
じゃないとやってらんないもんー。
571 :
あるケミストさん:2008/08/14(木) 13:10:19
昔は結構いい議論してたんだなここ
572 :
あるケミストさん:2008/08/17(日) 18:39:46
久々に見たが・・・
Baranとかの話題は出てないな。
573 :
あるケミストさん:2008/08/18(月) 02:54:18
バランの面白いネタあんの?
ポスドクと付き合ってるとか?
574 :
あるケミストさん:2009/01/25(日) 01:21:17
保守
575 :
あるケミストさん:2009/01/25(日) 02:14:07
新しく出た林先生のタミフルの論文やばすぎる・・・・
内容もさることながら、オーサーが助手と4年生との3人のみ・・・・
576 :
あるケミストさん:2009/01/25(日) 05:30:06
そこにヤマ(天然物)があるから合成する
の域だよ。
>>575 論文出る前にとあるサイトで見てびっくりした
3ポット反応で収率50オーバーとかww
工業的スケールで使えるのかは知らないけど
こういう研究見るとまだまだ全合成には意義があると思える
まあこれでタミフル全合成は終了だろう。
5step以下、カラムフリーとかできるなら別だろうけど。
パズルが好きな奴はなんでパズルするんだ?
全合成も同じ。
昨年林研究室の院生にチラッと聞いた感じでは「まだまだ収率が低くてとてもとても・・・」って感じだったんだがちゃんと成果出してたみたいだな
研究を仕事と思ってる時点でいい研究は出来ない。
>>582 ぢゃあ、何だったらいいの?
「研究とは人生である」とか、「お金のためにやってるんじゃない」とかいう妙な観念論なんか古いんだよ。
そういう連中はちょっと行き詰まると、心と身体を壊す。あるいは社会生活を営めなくなり破綻する。
そんな若手研究者を今まで何人見たことか。
研究は金を稼ぐ手段「でも」ある。
そいつを鋭く知っているやつが、全合成という実態の掴みにくい研究に自分なりの価値観を見出し、
他人を説得する力を持つ。そしていい研究を先に進める。
それが出来ない奴は、自慰的研究を続ければいいと思うよ。そういう研究者、いっぱいいるし。
>>583 全合成してから言えよ、ビチクソちゃんw
586 :
あるケミストさん:2010/05/22(土) 21:58:34
587 :
あるケミストさん:2010/05/23(日) 15:22:54
俺は弁護するぞw
588 :
あるケミストさん:2010/05/24(月) 13:25:50
米 BE:276960342-PLT(12303)
2日かかって全部読んだ
>>450あたりまで長文の白熱議論だな
ここのレス全てを鵜呑みにする気はないけど全合成がどんなものか少し知れて良かったよ
589 :
あるケミストさん:2010/06/05(土) 15:32:32
全合成とはブランドなんだよ
全合成が出来る研究室には力がある。全合成は、合成に対するセンスや美学が問われるので、
論文として出すには勇気が要るものだ。勇気を出して、Total synthesis of 〜
という論文を書くための戦略を練り、出す。尊敬するね、俺は
590 :
あるケミストさん:2010/06/05(土) 15:44:11
ところで全合成ってどこまでをいうの?
サリンやVXのような人工物についてはいわないの?
基本的に天然物の合成についてです
592 :
あるケミストさん:2010/06/05(土) 18:42:31
研究に必ずしも「何かのために」が必要では無いわけで。
593 :
あるケミストさん:2010/06/06(日) 01:39:38
米 BE:969360274-PLT(12303)
飯を食うために、じゃね
根底は
>>589 おめでてーな。
全合成は名前を売るためにもっとも効率的な手段なんだよ。目標がはっきりしているから
論文になりやすい。化合物の構造とともに、合成者の名前が引用される。
このやり方をシステマティックにしたのが、CoreyでありNicolauであり、今実践しているのが
Baranであるのだよ。しかも、指導者としてはテーマとして構造を与えるだけでよく、優秀な
ポスドクだったら自力で仕上げてくれる。
名前を売って、さて、どうするのかと考えたときに、そういう連中は結局何もできない。
Baranのケミカルバイオロジーごっこがいい例で、結局全合成をやり続けるしかない。
ちょっと前に「全合成の先にやること」を真剣に考えてた連中は、バカみたいである。
意義はもちろんあるし、すごいことしてるなあと近くにいて思うが、
論文でるまで大変なので研究費的にリスクが大きい。
ある意味、研究続けるだけの研究費を持ってこれる力量のある所が継続的に展開できる世界。
一口に全合成っていっても、難易は様々だよ。雑誌のレベルはともかくとして、完成したら
必ず論文になることだけは一致している。リスクはそれほど大きくない。
素人が生理活性のメカニズムの研究かなんかに手を出して、ドツボにハマるよりははるかに
危険性は少ない。あるいは反応を追いかけ始めて、既存の反応と差がつかないよりは安心して
研究ができる。
まぁ、何段階踏もうが、市販の試薬から自然界の複雑な分子を合成できれば全合成扱いだもんな
数十段階なんてざらっぽいし
後は、そのいくつもの反応を如何にして省くかだ
その辺の仕事は、必ずしも全合成屋の担当じゃないかもしらんけど
どうしてそれで研究費をとれるの?
できるとわかってる全合成なら、既存の手法と差がでない反応の話しと一緒で価値は低いのではないだろうか。
だから最近、特にアメリカだと
全合成だけで研究費とるのがきつくなってるようだよ。
NicolaouとかBaranとかのレベルですら。
自分たちが開発した手法を魅せるための全合成、といいながら、
結局は全合成が主題になってるケースが多い気もする。
論文を深く読み込む全合成好きな読者以外には、
本当に伝えたい手法(アイデア)は伝わらず、
作った分子で価値が判断されてしまうような気がする。
本末転倒とまでは言わないがもう少し魅せ方を工夫すべきではないだろうか。
私は分野外だが、全合成の論文の抄録説明に携わる機会が多く、
いい反応だなとか、アプローチがすごいなあと思う部分が多々あるが、
抄録会だとその説明が省かれて、合成ルートをなぞること、
反応機構を説明することに終始してしまってもったいない気がする。
全合成に使われてる有用な反応形式を(有合化の反応紹介みたいに)
それぞれの論文でテーブル化してくれてると
有機合成を必要とする他分野のひとにもアピールできると思う。
長文になってしまいました。すみません。
全合成の論文を読んでると、「予期しない反応が起こったけど、それはどういう理由で、
自分たちはそれをどう克服したか」ってことに紙面を割いているのが多すぎ。
バカじゃないかと思う。
せめて「最初からそうなると思ってました」((c)佐藤藍子)って書けばいいのに、と
思う。
でも何をやるとうまくいかなくて
何をやるとうまくいくのか
をちゃんと書いてないと読んでてつまんね。
>>601 意味わからん。
通常の感覚では予測できないようなことを「最初からそうなると思ってました」と書けばいいのか。
それは作業仮説?そんなもの、読者を混乱させるだけなのでは。
正直に、そして客観的に書けばいいだけだろ。
それにしても、全合成に魅せられて研究者になったのに、全合成だけでは飯を食っていけなくなりそうだ…
604 :
601:2010/06/11(金) 07:53:43
特定の反応を基盤にしても化合物の価値を強調してもどっちでもいいけど、
全合成の学術的な意義は、逆合成の設計に尽きるだろ。
それが実験的に検証されたことが全合成の論文の存在価値なのに、
失敗したことを述べてどうするのか、と思うんだよ。
>>604 そういう反応、ルートはうまくいかないっていう
情報の積み重ねも必要じゃないの?
606 :
あるケミストさん:2010/06/12(土) 10:57:47
>>604 失敗した例ってのは多くの人が、
「この反応ではきっと、こうなるだろう」
と考えるだろうが、予想外にそうならないっていう意味の報告。
その問題の解決法は、同類の化合物を作っている一部の合成屋には意味がある。
それが多くの研究者・企業が注目している化合物なら、一部といっても
それなりにインパクトのある報告になる。
BaranがFeature Article的なものをJOCで書いてた。
内容どう思った?
なんでも良いけど活発に合成経路が開拓されてる(たとえばタミフル)の
全合成論文を集めて、どれが一番優れているか議論する論文とか誰か出さないかなw
単純にワークアップに必要なコストとかも含めた全コストの比較も面白いけど
この経路はコストがかかるがカラムがいらなくて大量合成できるとか
この報告が一番早く合成できるとか、いろんな比較をすると面白いと思うんだけど
タミフルのはChem. Rev.に去年出た。