☆★☆雑談スレ@化学☆★☆

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837 ◆wVKCN708Pg
まあ、社会人研究者のスケールアップへの思い入れは凄まじいものがあるからな。
就職活動中にリクルート先の先輩に、サンプル合成したお礼に誘われて、嫌々行ってみたんだが、
まず仕込み量が凄い。キロ単位で仕込んでる。手土産に持ってった触媒をみて「それじゃ足りないよ、
貧乏人」という顔をする。大学生はいつまでもスケールアップには慣れないらしい、みたいな。
絶対、その原料4キロより、俺が作った触媒5gの方が高い。っつうか、それほぼニートじゃねえか。
で、合成屋がアンプルを切る。やたら切る。不良風の現場作業員と分析担当者もこのときばかりは合成屋を尊敬。
普段、目もあわせないらしい現場作業員がダディクールとか言ってる。郷ひろみか? 畜生、氏ね。
フラスコも凄い、まず汚ねぇ。色素とかこびりついてる。 洗え。洗剤で洗え。つうか買い換えろ。
で、やたら煮る。煮て濃縮する。軽い分子から飛ぶ。ホストゲストとかそんな概念一切ナシ。
ただただ、煮る。研究者が煮て、作業員がポリ瓶に取り分ける。俺には回ってこない。畜生。
あらかた濃縮した後、「どうしたサンプリングできてないじゃないか?」などと、残った雫を寄越す。畜生。
で、社員ども、5キロくらい原料を消費した後に、みんなでシリカゲルとトルエンのカラムをかける。
「今日は僕もかけちゃう」とか作業員が言う。おまえ、トルエンどころか絶対薬やってるだろ?
分析担当者も「ああ、出てきちゃった、色が素敵ね」とか言う。こっち見んな、殺すぞ。
課長が「溶媒増えちゃったわ」とか言って、研究者が「工用品だから大丈夫さ」とか言う。
化学系ジョークの意味がわかんねえ。畜生、何がおかしいんだ、氏ね。

まあ、おまえら、社会人に原料合成誘われたら、要注意ってこった。
838 ◆wVKCN708Pg :04/06/08 23:03
現場仕切れる男こそ真の男みたいなの、化学企業。
で、5〜6バッチ試作すんのにローリー依頼しちゃってるし溶媒なんかマジストレージ半分くらい。
最初にDMF冷やしてオキシ塩化リン滴下したらそれが反応溶液。反応溶液だけど溶媒無し。
びいよんなら普通それで満足。あとは蒸留したい雰囲気。ジェットエゼクタースタンバイ。コールドトラップもある。
なのにドラム4本乗りパレットで主原料登場。仕込む、冷やす、仕込む、冷やす、しこしこしこ、ヒヤヒヤヒヤ。
しかも桐山のパイロットプラントみたいな透明な反応容器じゃないから物凄く飽きる。
「あら次の工程にしないの?あ〜あなたいつも単バッチだものね。カラムにする?」と斉藤(推定85kg)
斉藤はすごい。ベンチプレスが素で130kg超え。格闘技者みたい。作業員のなせる技!それは羨ましい。
で、気を利かせた福田がセメント袋に入ったセライトを仕込む、全部で2袋。
人の計量していた酢酸エチルのタンクにどさっと入れて「煙幕の術〜」「あはははは」みたいなノリ。かなり引く。
加圧ろ過機に仕込んでそれに充填するシリカがオープンドラムで登場。「お好きなだけどうぞ♪」
もうみんな次のバッチ仕込んでる。「もう次の番手? あなた独り三交代みたいね」「あはははは」全然楽しくねぇ。
地獄のシリーズがやっと半分くらいになった頃、計測待ちの化工さんを誘い手伝いさせる。
お開きにする時加圧ろ過セットはそのままトラックの荷台へ投げる。結晶も色もついてる。
「ねーそれ洗わないの?」「ああ、また来月使うから」 社会人すごい元気。もうこりごり。