ついにMP6か
感慨深い
cc-pV6Z にしたかったのに
facioで船型のシクロヘキサンをつくりたいんですけどどうやればできます?
最適化すればイス型になっちゃいますよね
前スレ997
うちの図書館にはなかったわ
CH3ラジカルが平面構造をとるってことだよね?
そんなことに触れてる教科書あるんだな
>炭素原子の2s軌道と結合する水素原子
とあるけどCH3ラジカルの三つの水素は等価だから区別しない
炭素と水素の結合はどれも単純なs-sσ結合じゃなくて向きのあるp軌道が絡んでくる
混成軌道でもVSEPR則でも調べてみるのがいいよ
あと「sp2混成だから平面」って考えてもいいと思うよ
構造が決まることと分子軌道が決まることは同じなんだし
VSEPRなんていんちきだろ?
>>6 まあそうだな
頭の中で構造考えたいときくらいしか使わないし
そんなこともほとんどないんだけどな
VSEPR則は例外も多いし分子軌道法のほうがよっぽど正確で面白いわ
8 :
あるケミストさん:2009/09/01(火) 12:42:33
>>5、答えてくれた方々みんな、
ありがとうございます。
>CH3ラジカルの三つの水素は等価だから区別しない
ということは炭素原子と三つの水素原子が共鳴しているということなのですか。
VB法とか混成軌道とかで考えるなら共鳴ってことでいいんじゃね
あとは教科書嫁
10 :
あるケミストさん:2009/09/02(水) 18:51:11
ありがとうございます。
共鳴と言うもののイメージが掴めました。
なぜ平面になるかはVSEPR即をぐぐってみて電子間反発ということで一応納得できました。
これで教科書を読み進めることができそうです。
ありがとうございました。
>ということは炭素原子と三つの水素原子が共鳴しているということなのですか。
>VB法とか混成軌道とかで考えるなら共鳴ってことでいいんじゃね
こらこら、ちがうだろ。
12 :
あるケミストさん:2009/09/03(木) 13:28:16
>>11 え、違ってるんですか?
ということは僕の掴んだイメージも違ってるんですね。
1.VB法 一つの電子が複数の原子と同時に結合しているので共鳴。
2.混成軌道法 一つの電子が一つの原子にたいして、
s軌道とp軌道などの、複数の軌道を同時に占有して結合しているので共鳴。
と理解したのですが...
だって共鳴の考え方を捨て切れずに行き着いた先が混成軌道でしょ?
共鳴なんて嘘っぱちなんだからイメージだけできればそれでいいと思うんだが。
もっとちゃんとやりたきゃ分子軌道法でやればいいだけの話。
あと
>>12はやっぱりなんか間違ってるけどいろんな教科書読めばそのうち分かると思う。
共鳴を拡大解釈しすぎ。
嘘っぱちってのは言い過ぎだと思うけど
結局何を基底に使うかでしょ
共鳴が嘘っぱちならば分子軌道法も嘘っぱちだな
>>16 共鳴という概念は、今までの原子価結合法では
炭酸イオンや硝酸イオンなどの各結合長が等価なことが説明できないために考え出された苦肉の策
分子軌道法ならば電子雲が分子全体に広がっていると解釈するため、共鳴など使わなくても使用可能
MOは所詮MOだしなあ
共鳴してるような系は結局CIしないと結果微妙じゃない?
現代では共鳴も非局在化も同じ意味で使われる言葉じゃないの?
軌道のエネルギー順位と実際の電子雲の広がり(電子密度)が
一見矛盾するように思われるから
混成とか共鳴という言葉で量子化学の知見を結合の考え方に
反映させてるのだと思っていたけど。
アミドの性質で、Nがsp2でカルボニルとの間で非局在化(共鳴)
しているという説明をするよね。
化学反応を考える人にとっては、実際のエネルギー準位がどうかというより
おおまかな電子雲の状態が分かれば十分だから、
今でも混成や共鳴という言葉が使われるんじゃないの?
理論化学の人は、混成なんて持ち出さなくても結合の等価性は説明できる
というし、有機の人とかはそうはいっても混成で考えた方がイメージしやすい
というだろうし、どっちにしても分子全体の電子雲の挙動を理解しよう
という考え方に変わりはないと思うけど、違うのかな?
有機合成やってて、モデル組む代わりとか遷移状態の構造とか見るのにspartanとか使って計算することがあるんだけど、
計算ソフトをブラックボックス的に使ってるのが気持ち悪いというかさ、
HFとかMP2とかDFTがどういうもんかってのは入門書レベルの知識はあるんだけど、
量子化学を専門にやってる人はどれくらいきちんと理解してるのかな?
その気になれば手計算できるけど計算量が多いから機械にやらせてるってレベルになるのは
ちゃんとした教科書読んだらなれるものなのかな?
>>20 修士レベルだと理論を1からきっちりと押さえてる学生はいないのでは?
博士レベルでもHF、post-HF、DFTの理論を
式を全て追った上で理解している人がいるかどうかは疑問です
押さえるべき理論が膨大なので・・・
量子化学専門といっても量子化学以外にも勉強すべきことが山のようにありますし
私は修士の学生ですが「新しい量子化学」の上下巻を一通りやった程度の理解しかしていません
上巻は何度か読みましたが、下巻は本当にさらっと流したくらいです
恥ずかしながらその程度です
このスレにいる他の方はどれくらい勉強しているのか気になりますね
>>20さんの言う通り、実験屋さんでも量子化学計算をしている人はその理論を学ぶべきだと思いますが
数式に慣れてない化学系の人たちにとってはとっつきにくいですからねえ・・・
独力で勉強を進めるのは大変でしょうが頑張ってください
計算メインでやってる人は
博士でも式を追った上で理解しているかどうかは怪しいが、
理論メインなら理解してないとヤバいと思う。
>21-22
ありがとう。
やっぱり理論をきちんとやるとなるとかなり大変なようですね。
とりあえずちょっとずつでも教科書を読んでみることにします。
24 :
あるケミストさん:2009/10/09(金) 05:33:04
量子化学では、分子軌道を考える。
それは分子に参加する原子の電子軌道に係数を掛けたものを足し合わせて表現されたもの。
分子軌道という原理で化学を考えるわけだ。
しかし、有機化学では専ら「混成軌道」でモデルを建てて現象を理解しようとする。
今、上のように分子軌道の考え方について理解を進めている途中なのですが、
「有機化学」で化学反応や物質を理解する授業には何かメリットはあるでしょうか。
混成軌道も量子化学の表現の一つ。
有機化学を勉強するのであれば、有機電子論で必要十分。
反応を吟味したり、組み立てたりするにはそっちの方が都合が良いので。
有機電子論だけでは、どの反応が行きやすいかの定量的議論が出来ないのだが、
そこを感覚で議論できちゃう(そして当たってる)のが有機化学屋さん。
一方、そんな感覚を持ち合わせていないので
量子化学で定量的な議論をする(そしてハズレる)のが物理化学屋さん。
もう有機化学やめようかな。
オービタルでてくるけど、その理論的な背景が説明されないままに利用されている。
今は量子物理にしてしまいたい。
でも、有機化学で習える化合物の理解にも魅力があるんだよな。
うーん
両方やればいいのでは
少なくとも有機化学と量子化学なら両立できるよ
うーん
そうしようかな
そこでフロンティア軌道ですよ
フロンティア軌道。
それを求めるためには・・・
うん そうなんだ、
MOPACに魅了されているところ。
分子軌道のエネルギーが各々計算できるんだ。
それから、MOPACあれば
反応機構を考える場合に「有機化学」でローンペア考えたり、
共鳴構造書いて理解するところが、
電子密度の数値によってどこに求<電子/核>反応を起こすかわかるんだ。
31だけど、
AOの線形結合で表現される分子軌道φ(このうち、最高被占軌道や最低空軌道はφHOMOやφLUMOである)
と、分子軌道Ψとはどう違うんだろう。
φの団体さんを行列で表現したものを単にΨって言っているだけで、
つまりΨ自体には物理的な意味はないと考えていいんだろうか。
にわかの登場で活気付いてきたなw
(一人で連投してるだけか?)
>分子軌道φと、分子軌道Ψとはどう違うんだろう。
何を言っているのか意味がわからないが
恐らく勘違いをしているのではなかろうか
Ψの定義を示してもらわないとなんとも言えないが
たぶん分子軌道ではなくて系の状態だろ
>分子軌道ではなくて系の状態
(Ψで表されている)系の状態って、分子軌道φとは無関係なのでしょうか。
系の状態ってエネルギーで表現されるものですよね。
何がどう変わって、系の状態であるところのエネルギーが変化しているのだろうか。
系の状態は、確か遷移状態を探索するために重要な要素ですよね。
ちがっていたら訂正お願いします。
最急降下法で、その解析的でない関数の停留をもとめることで遷移状態や安定な状態を求めるのですよね。
この系の状態は、分子軌道φからどう表現されるのでしょうか。
お願いします。
あぼーん
>>34 どの程度正確な定義を要求しいるのかわからんが
手元に参考書籍が無いので物凄く大雑把な説明をすると
分子軌道は分子中の個々電子の軌道(空間的広がり、電子雲)
系の状態ってのは、その名の通り、系の状態
たとえばHF理論での系の基底状態とは
分子軌道のエネルギーの低いものから電子を詰めていき
それらの積をとり、パウリの原理を満たすように反対称化したもの
つまりイメージ的には分子軌道は個々の電子に着目したものであるのに対し
系の状態は各原子軌道に詰められた電子全体をまとめて捉えたもの、みたいな?
だから分子軌道と系の状態は関係大アリ
正しい説明は書籍等で確認してください
Ψは全波動関数、Hamiltonianの固有関数。
φは分子軌道でFock演算子の固有関数。
水素原子の核電子間距離rの一般式を導きたいんですが、
動径部分を積分するときはまずラゲールの母関数を使って積分をして
次に漸化式でx^k+2・e^-x・L^2の積分を導いてという方法をとってるんですが間違ってますかね?
計算が合わない
39 :
あるケミストさん:2009/12/14(月) 01:28:02
ある共役系の長い分子(アントシアニン)の光の吸収について調べています。
HOMOとLUMOのエネルギー準位を、WINMOSTAR付属のMOPAC7でそれぞれ求めて、
そのエネルギー差を得ました。
HOMO-LUMO差 6.2319eV
そしてこれに対応する波長を計算します。
E=hν=hc/λに当てはめて、λを求めようとしています。
(6.2319eV) = (4.1356 * 10^-15 eV s) * (300000000m s^-1) / X m
= 4.1356 * 10^-15 eV * 3 * 10^8 /X
X = 4.1356 * 3 * 10^-7 /6.2319
= 1.9908 * 10^-9
= 199.08 n
つまりこの計算では、199nmの光がHOMOからLUMOへの励起で吸収されるということです。
でも、これは可視光でないことからも変です。
しかし、winmostarを使ってCNDO/Sで計算しその出力ファイルを見ると、
50(HOMO) TO 51(LUMO) 2.9670eV(SINGLET) 2.1511eV(TRIPLET)
エネルギー差が非常に小さくなっています。
そして、先の式を用いて計算してみると、400nm以上の波長になりました。
アントシアニンの色に合致します。
CNDO/Sは、どのようにして2.9670eVという数値をたたき出しているのでしょうか。
単純に、HOMO-LUMOのエネルギー差で励起エネルギーを計算するとなぜだめなのでしょうか。
どうしてもわからないので、教えてください。
40 :
あるケミストさん:2009/12/14(月) 02:11:07
光を吸収して励起された電子状態は基底状態と異なる
41 :
AKI:2009/12/14(月) 12:42:38
>>40 ありがとうございます
おっしゃることに思い当たることがあったので、
GAMESSをつかってTDDFTでEXCITEを指定し励起状態の計算をしました。
すると良好な値を得ることができました。
mopacでもexcitedキーワードで似たような計算ができるみたいですが、
そのhomo-lumo差はgamessの出した遷移エネルギーよりも小さい値でした。
それでも可視領域に収まりました。
42 :
AKI:2009/12/14(月) 13:01:15
>>41 すみません、間違ったことを言っていました。
gamessでTDDFTでEXCITEを指定し励起状態の計算をすると、
3.568615 EVが得られ、対応する波長が、347(nm)になりました。
これは可視光ではありません。
-------------------
SINGLET EXCITATIONS
-------------------
STATE # 1 ENERGY = 3.568615 EV
OSCILLATOR STRENGTH = 0.986531
LAMBDA DIAGNOSTIC = 0.583 (RYDBERG/CHARGE TRANSFER CHARACTER)
SYMMETRY OF STATE = A
むしろ、
>>41のようにexcitedキーワードを使ってmopac計算して得られた、
homo-lumoのエネルギー差は、475(nm)になり納得のいく値でした。
しかし、得られた結果は励起状態なので、
HOMOには励起された電子が入っているのだろうか。
そうすると、LUMO-HOMOの引き算で遷移エネルギーを求めるのは間違っている?
うーん、わからない。
43 :
あるケミストさん:2009/12/15(火) 11:42:59
44 :
AKI:2009/12/15(火) 15:33:40
>>43 ありがとう。
でも文書本体は有料なのね。
どうしようか。中身が自分が求めるものなのかどうか。
31ドルか。本一冊程度で求めやすい値段だけど。
大学/企業で契約してないの?
著者の連絡先探してリプリントかpdfを送ってもらったら無料だよ。
46 :
AKI:2009/12/16(水) 01:06:18
>>45 知らなかった。
卒論の先生に一度相談してみます。
47 :
あるケミストさん:2009/12/19(土) 01:41:30
mopac2009のアクティベート用パスワードを、
開発元のサイトのフォームから申請しているのですが、
もう一ヶ月たっているのに音沙汰がありません。
こんなに時間がかかるものなのでしょうか。
なにか一言添えないといけなかったんでしょうか。
gamessでは、すぐにメールでアクセスパスワードが通知されました。
たしかmopacのpass申請は数日で返事来たはず。
忘れられてるんだと思われ。
有機合成の研究室ではSpartanみたいなソフトで計算なんならやることって多いですか?
それともひたすら実験しまくるって感じですか?
50 :
あるケミストさん:2009/12/26(土) 15:01:28
では↑に便乗して・・・
無機固体系の研究室に入るときは物理科の講義もできるだけとったほうがいいですか?(量子力学、電磁気学、固体物理etc)
実情として、これらの科目をそこそこ理解できてる無機系の学生って結構多いのでしょうか
急な質問な上にスレ違いかもしれませんがお許しください
PCを自作してGaussView3.0をインストールしたのですが
「Failed to establish a temp directory」というエラーが表示されて起動できません
OSは XP professional
CPUはAthlon U X4 620
メモリはDDR3 2GB*2 です
Gaussian03は問題なく起動します
私としてはできる限り調べたのですが解決できませんでした
お願いします
52 :
あるケミストさん:2010/01/12(火) 00:08:06
分子軌道は、一電子波動関数だと聞きました。
波動関数なので規格化されており、二乗が電子の存在確率になります。
しかし、分子軌道には二電子が入ります。
このまま単純に考えれば、電子の存在確率は2倍になってしまいます。(全部で存在確率は2になる)
分子軌道が一電子波動関数でありながら、二電子入るということはいったいどういうことなんでしょうか。
これが、ハートリーフォック行列式ではなく、スレーター行列式を使うことの意味するところかなと思うのですが。
このもやもやをすっきりしたいので、詳しい方教えてください。
煽りでないならもう少し勉強するなり考えるなりしてから出直した方がよいと思う
聞きかじりじゃなくて、ちゃんと勉強したほうがいいと思う
意地悪で言ってるわけじゃなくて、そこまで根本的な勘違いがあると
他にどれだけ間違ってるかわからないので
>>52 です。
どこを勉強すればいいのかわからないのです。
よくわからず、いろいろな本を齧っているので。
それから、いったいどこを、根本的に勘違いしているのでしょうか。
教えてほしいです。
58 :
あるケミストさん:2010/01/12(火) 14:31:29
>>57 それは、少しわかります。
電子はフェルミ粒子なので、すべて違う量子状態をとる。
同じ分子軌道や原子軌道でも、2つはスピン角運動量が異なるわけですよね。
複数個のフェルミ粒子を含む、全波動関数は、
仮に含むフェルミ粒子のうちで適当に交換すると全波動関数の符号が逆転します。
交換しても全波動関数が同じままだったら、波動関数は0になり、粒子は存在しなくなる。
そのためフェルミ粒子、電子は、パウリの排他原理に従う。
では、分子軌道って、2電子波動関数なんですか。
つまり、一電子波動関数の積で、パウリの排他原理を満たす形で表現されるものですか。
分子軌道が一電子波動関数だという聞いたことが忘れられなくて。
>>58 Hartree-Fockだと一電子軌道χ(x)をφ(r)α、φ(r)βみたいに空間軌道とスピンに分割するよね、って言う話はどんな本にも書いてあると思うけど。
普通言う所の分子軌道(MO)は空間軌道でしかない
ψ(r) って MO があったら
φ_1(x) = ψ(r)α(w) と φ_2(x) = ψ(r)β(w) の2つの軌道が作れる
返信ありがとうございました
>>59 >Hartree-Fockだと一電子軌道χ(x)をφ(r)α、φ(r)βみたいに空間軌道とスピンに分割する
参考になります。おっしゃることから、次のように理解しました。
φ(r)α、φ(r)βについて、αとβはそれぞれスピンを表すための係数ですよね
φ(r)が空間軌道で、α、βがスピンを表すので、
これによって一電子軌道χ(x)が空間軌道φ(r)とスピンとに分割される。
>>60 ありがとうございます。
>>59を読み考えた直後だったので、こちらの意味もわかってきました。
同じことが述べられていると思ったので、確信を持つことができました。ありがとうございます。
ψ(r)というMOは、
これを用いることで、φ_1(x)と、φ_2(x)の二つの軌道が考えられるようになると理解しました。
φ_1(x) = ψ(r)α(w)
φ_2(x) = ψ(r)β(w)
αと、βはスピン関数ですよね。(でもwという変数は何だろう。)
つまり、分子軌道ψ(r)に入るところの電子は、別にφ_1(x)と、φ_2(x)という波動関数とで定義されるものだと解しました。
こういう意味で、分子軌道は空間軌道なのですね。
いわば、「実際の電子の波動関数」を定義するために用いる型枠のようなものでしょうか。
大変参考になりました。ありがとうございます。
また意見をいただければうれしいです。
62 :
あるケミストさん:2010/01/16(土) 07:34:40
LCAO-MOとSCFについて質問です。
水素分子の波動関数は、LCAO-MOで表現した場合、
結合に関与している二つの原子関数の係数を、変分法、永年方程式を経由して求めると、
結合性分子軌道、反結合性分子軌道をひとつずつ得られます。
この経過途中で、シュレーディンガー方程式から、二つの原子軌道同士に関する積分が得られました。
しかし、多原子分子の場合には、
水素分子のように単に二つだけの原子軌道の相互作用を表す積分だけでは済まないように思います。
すべての原子軌道の組み合わせで、これらの積分を計算するのでしょうか。
そうして、これらのすべての原子軌道の組み合わせについて、その係数を求めるのでしょうか。
仮にこのようにして、結合性分子軌道を複数得られたとして、
SCF計算によって、それらの分子軌道の修正はどのように行われるのでしょうか。
この辺でつまっています。
ちゃんとした本を読んでないだろ。
64 :
あるケミストさん:2010/01/17(日) 22:37:50
>>63 sfcについて噛み砕いて書いている本があまりなくて。
アトキンス物理化学は持っているのですけど、sfcについては、
リチウム原子について述べられています。
だけど、分子軌道についてはたしか述べられていなかったと思います。
分子軌道法における、sfcの役割が見えてきません。
ちゃんとした量子化学の本でSCFがきちんと書いてない本なんてあるの?
アトキンスはハートリーフォック計算については詳しくない。
でもそれは物理化学の教科書としては正統。
ただの計算技術だからね。
68 :
あるケミストさん:2010/01/19(火) 18:29:45
反応速度論もただの計算技術か演習に思えるけど
すみません。
>>64なのですが、
分子軌道は、LCAO-MOを使って、
シュレーディンガー方程式、変分法、永年行列式を経て、得られる複数のエネルギーから、
対応する軌道関数として求めました。
・・・この一連の手続きを@としますね。
では、分子軌道を求めるために、さらに、どうしてSCF法を用いる必要があるのでしょうか。
もう分子軌道は、上のようにして変分法を使って係数が決定されもとめられたのではないのか。
ある分子軌道(あるいは原子軌道)を求めるために、
それ以外の初期設定した分子軌道(あるいは原子軌道)を基にして、
シュレーディンガー方程式解くことで、ある分子軌道を求める。
次に、求めたある分子軌道を基にして、別の分子軌道を同様にして求める。
これを繰り返して、矛盾がない軌道へと近づけていくとアトキンスで読みました。
つまり、SCF法とは、上に上げた手つづき@を繰り返すことなのでしょうか。
でもどうしてその必要があるのでしょう。
分子軌道同士の相互作用があるから・・・わかりそうで、すっきりしないです。
おしえてください。
>>69 ハートリー近似とハートリーフォック近似を混同してるようだね
>>68 頭悪いな
71 :
あるケミストさん:2010/01/20(水) 17:54:12
Kamlet-Taft Parameterにでてくる
hydrogen-bonding acidity
hydrogen-bonding basicity
って何?
72 :
あるケミストさん:2010/01/20(水) 19:13:56
>>69 正解
HF近似の電子間相互作用は密度に関して二次だから一発で解けない
73 :
あるケミストさん:2010/01/21(木) 10:28:48
Eu2+で電子配置4f7の時のスピンハミルトニアンの解き方がわかりません。
助けてください。
丁寧な部分が偏ってるw
>>69です。ありがとうございます。
>>70 ハートリーフォック近似を勉強してみます。
>>72 正解をもらって、とてもうれしいのですが、
「電子密度に関して二次である電子間相互作用は一発でとけない」が、
だめ、ピーンときません。
分子軌道がどうやって求められるのか、
今、全体像が見えない状態にあり、難しいですね。
自分なりにまた練り直します。
>>72 はただの知ったかぶりだから無視していいよ
フォック行列の成り立ちに注意すれば済むことなんで簡単だよ。
>>76です。
>>77 ありがとうございます。
フォック行列が分子軌道法のキーポイントですか。
その成り立ちについて勉強してきます。
79 :
あるケミストさん:2010/01/23(土) 13:45:59
スピンハミルトニアンが全くわかりません。
Eu2+のスピンハミルトニアンを摂動を使って解けと言われたのだが。。。
助けて!!!
>>79 問題の意味がよくわからない。何をすればいいのか。
スピンハミルトニアンと、摂動を使って、なにがしたいのか。
どんな摂動?
たぶんハイゼンベルクモデル辺りだと思うけど
相手にしなくていいよ
>>81 第三者なんだけど、
相手にしなくていいとは、
正直、ここにはどういうシキタリがあるの?
第三者を騙るのは感心しないというのは
シキタリというより良識の問題だよね
84 :
あるケミストさん:2010/01/26(火) 13:01:35
Eu2+結晶をESRで測定したとき何個に分裂するかなんておまえらにはわかるまいwww
わかるやついたら出てこいよ
■■■質問スレッド@化学板89■■■
227 名前:あるケミストさん[] 投稿日:2010/01/26(火) 12:59:36
Eu2+結晶をESRで測定したとき何個に分裂するかなんておまえらにはわかるまいwww
わかるやついたら出てこいよ
86 :
あるケミストさん:2010/01/26(火) 17:55:08
87 :
あるケミストさん:2010/02/05(金) 22:28:58
GAMESS(US)って,スクラッチディスクばっかつかってて
CPU利用率なんていつも数%なんだけど,これってCPUが遅くて
メモリ容量が少ない時代の古い設計だからですか?
88 :
あるケミストさん:2010/02/06(土) 22:41:05
Direct使え
89 :
あるケミストさん:2010/02/06(土) 23:43:26
>>88 direct SCF 使ってたところ
ちゃんとCPUをフルに使うようになりました。
アドバイスありがとうございました。
はじめての分子軌道法ってので勉強するお
91 :
あるケミストさん:2010/02/11(木) 12:05:05
米 BE:138480522-2BP(3335)
講義ではアトキンス使うと思う
質問です。うちの研究室、計算化学を扱いだしただけれども、その時得られたデータをpdbファイル形式でエクスポートして
他のソフトで使用しても、この時の原子の座標や結合、電荷等の情報て変わらないよね?
これを行おうとしたら教授に「わからないからそのデータでは評価できない。だからまたそのソフトにあった物を作るしかない」
と言われたのだけれども、どういうことでしょうか?
>>92 なんのソフトかわからないからコメントしづらいけど。変わらないのが普通かと。
>>93 使用した計算化学ソフトはBioMedCAChe(富士通)とMOE(菱化システム)です。
>>94 それならサポートに問い合わせるのが早い
変わってしまうならソフトの問題だから
その位は改善させるべき
>>95 返信ありがとうです。サポートに問い合せてみます。
97 :
あるケミストさん:2010/02/23(火) 20:03:42
反応系→遷移状態→生成系 を
化学的に説明するとしたらどう説明しますか?
物理的に説明するとしたらどう説明しますか?
98 :
あるケミストさん:2010/02/24(水) 00:30:12
課題ですか?
99 :
あるケミストさん:2010/03/05(金) 15:10:24
量子化学計算は、その基本中の基本のHF−SCF計算を最後まで完全に数式で追う
すなわち自分で計算してみる事が出来れば、大体理解できるといえます。この掲示板
の昨年からの話題の大半は、ここに帰着されるのではないでしょうか?
学者でもない私もこの事情から、計算全体を数式で表現する事に挑戦し、Excel VBA
で計算するソフトを作成しました。ソフト作成は各自実行されるとして、計算式を
完全に網羅したホームページを開設しましたので、ご覧下さい。
http://excelqc.web.fc2.com/ 「量子化学計算勉強室」
自作ならではの結果が得られます。ベンゼンのHOMOは分子軌道エネルギー同一
(縮退)の2つの軌道図が得られますが、これは唯一無二の解ではありません。
数学的には、それらの無数の組合せが解です。すなわち和の軌道が対称性を満たした
軌道図となります。ベンゼンの共鳴の分子軌道法の説明(結合の等価性=電子雲の
対称性)不備はこれで解消されるのではありませんか?
Wikipediaの「分子軌道法」の創始者がパリザー・パー・ポープルなのが
すっごい気になる。マリケンとその仲間達(フントとか弟子のロータンとか)
じゃないのかね?
みんな、相対論的な量子化学の教科書は何つかってまする?
最近新しい計算手法作られてんの?
作られてるわけないじゃんw
80年代に理論的には大体終わってる分野なんだからさ。
相対論効果は場の理論まで踏み込まないし、密度汎関数法は、アドホックに
調整してるだけだしね。謂わば、所謂盆栽弄りの領域に入ったと言える。
これは悪口じゃなくて、先代の偉い先生が頑張ったおかげ。先代の偉い先生に
感謝しようじゃないか。
今後は、もっと応用方面頑張ろうな!同志たちよ!
最近になって
水素分子についても厳密に解けるようになったとか
怪しい噂を聞いたが…
二つとも電子飛ばしちゃうやつでしょ?
ネイチャーにのってたやつ。
どうせ俺には理解できんよ
107 :
あるケミストさん:2010/05/02(日) 16:51:10
この分野の人達って教科書に書いてある
ことすべて理解できてるの?
例えば水素原子におけるシュレーディンガー方程式の解
を何も見ずに書けるとか。
自分有機合成の人間だが量子化学に興味があって勉強してるだが、
教科書のどの程度まで理解するものか分からず困っております。
まぁ、すべて理解するのが一番いいんだろうけど。
先輩諸氏、教えてくだされ。
学ぶ目的をはっきりさせれば
どのへんが重要か分かるかも
なんとなくまんべんなく勉強するのは
効率が悪いと思う 趣味ならいいが
F2とかの多原子分子ならRB3LYP/6-31Gとかの基底関数でエネルギー計算できるけど
XeやF^-やNa^-とかの単原子分子・イオンはどの基底関数を使えば計算できるだろうか
>>109 F^-とかNa^-とかは、numerical HFとかnumerical MCHFとかつかうんじゃね?
>>110 ありがと
Gaussianなんだけど、どう記述すれば使える?
112 :
あるケミストさん:2010/05/08(土) 11:30:18
113 :
あるケミストさん:2010/06/09(水) 23:44:41
大学一年生なのに興味本位で「基礎化学」という感じの講義を取ったら量子化学っぽいことしてて早くも単位落としそうです
一年生でも何とか理解できる薄目のお勧めの本とか無いですか?
>>113 まずは本当に量子化学の内容なのか確認だな
多分1回生程度の量子化学なら、軌道の概念をなんとなく受け入れられれば授業としては十分だろう。
その先を目指すなら否が応でも数学が必要になるから、とりあえず微積と線型がんがれ
>113
基礎化学ならspd軌道が〜、電子の充填が〜かな
次の何かとすれば、二原子分子の分子軌道だけど
数式から入るのは時期尚早で、ダイアグラムの導入じゃないかね
その次は
波動方程式の導入・井戸型ポテンシャル・水素原子の厳密な波動方程式
だけど、これは学部3-4年相当に思う
この辺は数式遊びに慣れないと単位取れない。嫌気さす温床である
特殊関数の積分てんこ盛りの面倒な内容です
電子かわいいよ電子
30年位昔は高校の教科書に、その量子化学っぽいことが普通に載ってたのだ。
それを前提に昔の大学1年生教科書が設計されてたりする。
ってことで、30年前の高校の学参書がお勧めです。30年前の学参書が読めれば
、スムースに大学1年生の化学に接続できるはず。
今は今の学習指導要領に合わせた大学生向けの本があるよ
30年前でのさすがにw
118をスルーできなかったことを反省しろよ
122 :
あるケミストさん:2010/06/28(月) 13:39:48
入門書で最近出たものでは化学同人の量子化学―基礎からのアプローチという本が秀逸だと思う。
どんなところが?
立ち読みした限りでは平凡な本だったけど
124 :
あるケミストさん:2010/06/29(火) 10:41:55
>>123 かなり基礎的なところから説明していて好感が持てた。
内容も基本的なものに絞っているし、式の誘導や図が親切だった。
補足的な欄外の説明も親切だし、ボール物理化学の説明より分かりやすかった。
まあ深くやりたい人にはもの足りないと思うけど。
やはり、研究自身が量子化学の基礎的問題に関っている人でないと
単なるお勉強の伝達になってしまうよ。
基本有機合成の実験屋なんだが、物性評価のサポートにGaussian03を使ってて
今年初めにGaussian09に計算機ごと乗り換えたんだけど
Gaussian03パッケージの計算結果とGaussian09の計算結果ってズレがあるの?
DFTのB3LYP/631G(d)っていう定番の計算しかしないんだが
一応怖いから論文単位では同じパッケージの計算結果で比較してるんだけど
ふと気になった
自分もgaussianはそんなに詳しくないんだけど、
DFTだとグリッドの分割の仕方で計算結果はズレるってのは聞いたことある。
HFでもやってみたらいいよ。
あと、一番ありそうなのはdiffuseの軌道が5dか6dかってのだけど、
gaussianは5Dだったっけか。
それと、計算機の環境によっても多少ずれるよ。
gaussianだとPGIコンパイラだろうけど、コンパイラの違いとか、
ハードの構成の違いでもずれるらしい。
あ、diffuseじゃなくて分極関数か。
そのレベルの計算なら多少ずれても誤差の範囲だろ。
精度を求めているわけじゃないだろうし。
ただ同じ論文の中で計算環境変えるのは変だと思う。
>>127-129 詳しく教えてくれてありがとう
やっぱり同じ論文では計算環境を統一しないと変だよな
しかし、計算機の環境によっても結果が変わるというのは驚きだわ
やっぱり実験屋が生半可に足突っ込んだりしない方が良い気がしてきた
合成屋からすると、新しい構造をデザインしたり反応機構とか物性評価のサポートに使ったりで
GaussianでもSpartanでも使いこなせるようになると研究の幅が広がると思うんだけどな
131 :
あるケミスト:2010/07/31(土) 00:32:10
>>126 Gaussian03とGaussian09では色々と変更があります。
例えばSCFの収束条件のデフォルトが変わってます。G09のノーマルがG03のタイトです。
また、構造最適化の方法が変わってます。その辺りの変更が結果の違いに出ているのでは
ないかと思います。
GaussianのHPに書いてあったと思うけどなぁー。
ずいぶん計算も実験に近くなってきたよな。
SCFなんかも近似だし計算が最適化されるにつれて
先の研究とぴったり一致することは少ないんじゃない?
同じ計算なのになんであの結果と違うの??って重箱の隅を
突っつく質問って困っちゃうよね。
Gaussianの開発者に聞いてくれっていいたくなる。
おれがちゃんと機構も理解できるようになればそんな心配もないのだろうが。
丁稚奉公へのご褒美人事がまかり通っている学問分野に
若者が魅力を感じる訳がない
量子化学専攻してみたいのですが
数学ってどの程度必要ですか?
やっぱり理論物理なんかの人と同じくらい?
まあ、ネタだろうが量子化学を専攻してみたいんすけど、って言えるくらい頭いいのか?
量子力学を化学に応用した分野なんだからそれ相応の学力は必要だよ
>>135 ネタって訳じゃないんですが…
そんなに大変な学問なのですか?
>>136 「ちょっとGaussian」程度ならともかく専攻するんだろ
現代レベルに追いつくのもかなり大変だろう
なんでそんな喧嘩腰なんだよ…
そういう質問するのって学部の教養くらいだろ?
とりあえずお勧めの入門書でも教えてあげればいいじゃあないか。
おれはまあちょっとGaussianレベルなもんでえらそうなことは言えないけど。
入門レベルなら教養程度の数学でいいよ。
教科書は原田とマッカーリサイモンくらいしか読んでないから他はよく知らんけど、まあ読みやすかったかな。
そっから先にがっつり理論やるなら数学はもっと必要になるだろうけど。
量子化学で必要なのは数学ではなくて数値計算(しかも大規模用)だ。
数学そのものは、BoasのMathematical Methodsとかの代表的で初等的なものを
マスターできてれば問題ない。それ以上(というか量子化学特有な数学)は代表
的な量子化学の教科書(Szabo、Helgaker、McWeeny等)に解説されてるから、別途
数学を追う必要性はあまりない(CSFの選び方なんかで群論関係は別途必要になる
ことが多いけど)。
しかし、実際に数値計算する際にコーディングするときには、様々なテクニック
やら手法があるからそれを追うのは結構大変だ。数値計算と計算機関係の文書を
たくさん読まなきゃいけない。
理論物理とはセンスが違うので、理論物理はあんまり気にしないほうが良い。
それでは新しいことはできないだろ
ま、「量子化学」に必要な数学の度合いを聞いてたようだから、必要な数学若し
くはその関連事項だけ書いた。
”新しいこと”だけだと漠然としすぎていて何のことやらさっぱりだけど、
「量子化学」に限れば、その困難さは数学側ではなくて、化学(とそれを解釈
する物理)側にある。それと洗練されすぎた数値計算にある。ま、数値計算も
数学の範疇にいれてしまうことも多いけど、分けて考えておいた方が良い。
それと「量子化学」では、実際の分子を検討するので、ある一定のモデル
に適用できるような理論物理御用達の数学は一旦無視したほうが得。
勿論、理論物理が得た重要な結論は有用なので、時折そいつをフォローする
ために多少の数学の勉強もするけど、それはメインではない。
どこを縦読み
>>142 出来れば理論物理と量子化学のセンスの違いについて教えてください
三流に聞いても仕方あるまい
142じゃないけど、理論物理と量子化学の違いは
解析的であるかどうかじゃないかな。
量子理論を分子レベルに適用するためには
計算の手法とかに大きく依存しているから、
量子化学≒計算化学だと思っている。
(↓あんまり言葉の表現には自信ないけど)
量子物理「観測を元にいかに真実を解明するか」
量子化学「理論を元にいかに現実を再現するか」
こう書くとまぁ当たり前、一般論ですね。
でもそもそも研究する対象のスケールっていう違いがあるような。
バリバリ数学をやりたいならどちらですか?
数学やりたいなら、やっぱ純粋数学やるのが一番じゃないかね。
>>148 それは論理学みたいで全然面白くないんです。
数学を使っているという気分がしない
数学をやるのと数学を使うのは違うと思う
数学をやりたいんじゃなかったのか?
数学も範囲が広い。数学科の教員ページをみたほうがいい。
数学の立場から、化学・物理・生物・経済を論じている人もたくさんいる。
量子化学は、化学に興味無い(興味が数学に傾斜している)なら、やるとガッカリ
すると思う。計算機から吐き出される膨大な数値を化学的センス無しで読んでも
ワクワクしないと思う。
数学科以外で数学やりたいなら物理に行った方がいい
量子化学はもう大体数学的に完成されてしまってる
確かに高校までの数学が得意だった人には数学科の数学は違和感を感じるだろう。
それ以降も高校数学の延長をやりたければ、応用系に行くしかない。