1 :
あるケミストさん:
じゃない?
化学でもそれっぽい様な物語とか有る?
化け学少女とか
無ければ皆で考えようぜ
高校一年の夏。
期末試験が終わった日、がらんとした図書室で数式をいじっていると、同じクラスのシリカさんが入ってきた。
シリカさんは僕に気がつくと、まっすぐにそばまでやってきた。
「化学?」シリカさんは立ったまま僕のノートをのぞき込んで言う。
うん、と僕は答える。シリカさんの眼鏡はメタルフレームだ。レンズは薄い
『錬金術(alchmy)と言われたイスラム化学が中世ヨーロッパにもたらせられた時に、
卑金属を金に変えたいと言う衝動が多くの無謀な儀式を繰り返させたの』
『でも方向性はまるっきり見当違いだったのだけど、プロセスにおいては多くの成果を残したのよ』
『それが何んだか判る?』彼女は僕の力量を測るかのように期待に満ちた眼差しで僕の瞳を覗き込んできた。
ええっと・・錬金術士達は結局のところ金を作り出すことは出来なかった・・よな・・?
でも何を残すことが出来たんだっけ??
彼らは術式を行ったが成果は得られなかった・・術式を行った・・行った・・
そうか!作業を行った。彼らは魔術の『道具』を実際に使って作業していたんだ。だから・・
『彼らが残したものは「実験道具」、実験道具を開発した事で薬品を扱う技術が向上したんだ』
我が意を得たりと言わんばかりの同意の眼差しでシリカさんは回答に満足した。
ムズカシス orz
5 :
あるケミストさん:2009/05/30(土) 02:28:41
ふっくらブラジャー愛のあと
6 :
あるケミストさん:2009/05/30(土) 15:41:52
>>3 シリカさんは的外れな研究をして満足していくんですね・・・
7 :
あるケミストさん:2009/05/31(日) 17:28:01
数学ガールよんだわ
さっぱりだった\(^O^)/
8 :
あるケミストさん:2009/06/02(火) 11:47:12
9 :
あるケミストさん:2009/06/04(木) 09:36:37
『何故、錬金術の事を話したのか判る?』
シリカさんは会話を楽しむかの様に言葉を投げ掛けていた。
『それは、化け学の語源がイスラム科学のアルケミアから来てるからかな?』
僕は無難に返してみてシリカさんの反応を待ってみた。
『アラビア語の定冠詞 alが付いた形のアラビア語の「科学」がそのまま
ラテン語に翻訳されてアルケミアとして紹介されて、
万物の構成を探求している人達が"アルケミスト"と呼ばれるようになったの』
『錬金術 Alchemyが化学の語源なのよ』
10 :
あるケミストさん:2009/06/04(木) 12:27:33
漫画化してよろしいでしょうか?
11 :
あるケミストさん:2009/06/04(木) 13:47:19
『それと・・、Chemistryの語源がAlchemyだと言うのもあるのだけれど、
近代化学の潮流を作ったのが中世ヨーロッパの錬金術の時代だととも言えるの』
『蒸留や濾過・滴定と言った手法を完成させて実験によって理論を研究する事が
可能になったので、やはりこの時代が近代化学の母体になった時期だと言えるわね』
シリカさんは錬金術士に憧れて化学に興味を持ったのだろうか・・
熱の入った解説を聞きつつも僕は反論を用意してみた。
滴定という実験操作はもっと後の時代のものではないかな。
13 :
あるケミストさん:2009/06/05(金) 17:16:24
「化学のドレミファ」という名著があってなぁ……。
もう、絶版になって何年だ?
14 :
あるケミストさん:2009/06/10(水) 02:26:33
15 :
あるケミストさん:2009/06/11(木) 18:51:31
『でもシリカさん、教科書や解説書とかではアリストテレスやデモクリトスとかの
古代ギリシャ人達が出てくるじゃない?何故そこからじゃなくて、錬金術の時代が
近代化学の母体だと言えるの?』
『理論の構築ではやはり古代ギリシャ人には敵わないと思うんだけど・・』
僕は軽いキャッチボールで会話の糸口を探るかの様に問い掛けを投げてみた
これは良スレ
17 :
あるケミストさん:2009/07/03(金) 21:48:15
age
鈴木みその漫画があるじゃないか
19 :
あるケミストさん:2009/12/26(土) 05:16:44
そうね、彼らは思想や思索の源流としては尊敬に値する人たちだけど、
実際に実験するのには計量や計数が重要だとは思わない?
追試や検証をするにしても「実験」を通して確認することが重要だと思うの。
そうか、研究の成果が残ることが近代科学の足跡だと言いたいんだね。
(『論より証拠』って事のかシリカさんらしいな・・・)
シリカさん テトラキスちゃん ユーキちゃん
orz
21 :
あるケミストさん:2010/02/24(水) 14:48:13
化学反応論が近代科学の幕開けなのは異論がないと思うのだけど、この
量的変化から類推して真理に迫ろうとする手法は錬金術に他ならないわ。
現代の観点から術式や結果論から誤解されがちだけど、当時の思想の潮流
として錬金術は生命や物質などの神秘を解明していく思想だったのよ。
その経緯がそれまでの実学に基づいていたイスラム科学とは大きく異なり、
探求の為の探求こそが様々な試行錯誤を経て分離精製などの化学発見を
数多く発見したと言えるわね。
長文だし会話形式じゃないし頭痛が痛い叙述になってる orz
23 :
あるケミストさん:2010/04/24(土) 08:21:39
俺読んだけど面白かったよ
ケミストガール