ゴム手袋にジメチル水銀落ち、4月後に発症して死亡?
1 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :
2007/07/29(日) 17:20:36 http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/nejmnrlgy99.html#dmehg ジメチル水銀暴露事故で遅発性の小脳障害を呈して化学者が死亡
患者は48才の女性.歩行時のふらつきとしゃべりにくさを主訴に1997年1月20日に来院した.
彼女は1996年8月14日に実験中に,ドラフトの中でゴム手袋の上からジメチル水銀を数滴こぼした.
彼女はすぐにぬぐってゴム手袋を捨てた.その後著変なかったが,同年12月頃から2カ月間に6.8キロ体重が減少し,嘔気,下痢,腹部の不快感も自覚するようになった.
神経学的には小脳性の運動失調と構音障害を認めた.CT, MRIでは偶発的な所見として直径1センチの髄膜腫があった以外には異常がなかった.
血中,毛髪の水銀値は以上高値を示し,他に小脳性の運動失調の原因疾患を認めなかったためキレート療法が行われたが神経症状は急速に進行し,
2月6日以降は通常の刺激に反応しなくなった.以後植物状態が持続し,1997年6月8日気管支肺炎で死亡した.
剖検では大脳皮質が萎縮し,後頭葉視覚野,上側頭葉にはグリオーシスと神経細胞の消失が目立った.
小脳皮質も著明に萎縮し,顆粒細胞ばかりでなく,プルキンエ細胞やバスケット細胞も消失していた.
2.中毒症状は長い潜伏期間の後に生じうる.
3.ジメチル水銀は皮膚から速やかに吸収され,ゴム製の手袋は役立たない(ジメチル水銀は15秒以内に浸透するとの報告がある)
どういうこと?
こんなのありえるの?
ウィキペディアにも同じこと書いてあるけど。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%8A%80%E4%B8%AD%E6%AF%92
2 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2007/07/29(日) 17:23:57
ふう、サブジェクト長すぎって出てタイトル短縮に苦労した・・・ そもそもこの薬剤ってゴムを通り抜けるの? というか、何でこの時の滴下だって判断できたの? これじゃサリンより強いんじゃないか?(サリンは皮膚毒性1.7グラム)
まぁそうなんじゃないの
Hg(Me)2くらいなら大きくても10Å超えないと思う。 普通のゴム手袋なら楽々透過するんじゃね。 それくらいの大きさなら経皮吸収には十分だし。 それにしても有機水銀恐いな。
5 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2007/07/29(日) 18:53:14
分子量230って、結構大きいよ。 アルコールはゴムを透過しないでしょ。 それとも透過じゃなくゴムが溶けた?
アルコールは単分子で何の相互作用もせずに 存在していると思ってるの?
>>5 ゴム手袋って高分子の繊維が折り重なって、アガロースゲルみたいな構造つくってんじゃね?
で、そこは当然aquaphobic regionを形成してるから、水やアルコールは透過しにくく、
逆にジメチル水銀みたいなのは透過しやすいと予想してみる。
8 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2007/07/29(日) 20:02:30
9 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう :2007/07/29(日) 20:05:50
>>7 >>8 にはポリ塩化ビニールの手袋も透過するって書いてるね。
分子構造どうなんだろう。
最小のCH3OHでも、C-O-Hのなす角は110゚弱のはずだから、ある2分子が水素結合したとして、だいたいサイズは10Åくらいか。 現実にはもっとたくさん集まってクラスターになってるだろうし、水素結合ってわりかし強いから意図しないとクラスターから遊離しなくて透過しないんじゃね? 放置なら単純拡散にあたるわけだから、CH3OH透過の駆動力は濃度勾配のみ。 極性やクラスター化のせいで(みかけの)分配係数なんて知れてるだろうし、透過はむずかしいんじゃないかな。
>>9 polyvinnylchlorideは(-CH2-CHCl-)nなわけだから、普通のゴム手袋とほぼ同じと思われ。
12 :
あるケミストさん :2007/07/29(日) 20:29:40
血液1リットル当たり4000マイクログラム検出ね。 他の組織との成分が同じなら、体重50キロなら200000マイクログラムがあることになる。 つまり「手袋の上から数滴落として」0.2グラム以上が吸収されたわけだ。 ちょっと引っかかるな。 この人は重金属の研究者だし、ずっと蒸気を吸って蓄積したんじゃないかとも思えるんだけど。 一応英文じゃ有名な人らしいし、この人を記念したものも存在する。 だからソースはある程度確かだとは思う。
13 :
あるケミストさん :2007/07/29(日) 20:38:13
中毒百科っていう医学書の水銀の項見てるけど、有機水銀の接触毒性については書いてない。 マーキュロクロム(フェニル水銀)を子宮・腹腔に使って死亡した例は書いてあるけど。 原液で使う例がわずかだからかな。 しかし4ヶ月潜伏って、ミステリー小説に使えるのでは?
>>12 > 血液1リットル当たり4000マイクログラム検出ね。
> 他の組織との成分が同じなら、体重50キロなら200000マイクログラムがあることになる。
仮に体重50kgなら全水分は約30kg。
血漿はそのうち7%ほどの2.1Lほど。
すると組織液は28L弱ある。
もし血漿と組織液に均一に分布するなら、ジメチル水銀の全量は4mg/L*30L=120mg。
ジメチル水銀が組織移行性のよい化学種ならば、これより多くが吸収されたことになり、
逆に組織移行性が悪いならば、もっと少ない量が吸収されたことになる。
>>14 補足。ジメチル水銀は中枢毒性があるといわれるから、組織移行性はいいはず。
だから実際は吸収量は120mgより多いと思う。
俺も長年蒸気にさらされたんじゃないかと考えるな。
さらに補足。 ジメチル水銀はシステインによく親和して爪や髪にあらわれるから、髪1cmごとにでも還元気化原子吸光度測って、 根元から何cmあたりが強く吸光するか調べればいつごろの被爆が影響を与えたかがわかると思う。 そういうことはやったんかな。
17 :
あるケミストさん :2007/07/29(日) 21:23:05
そういえばジメチルスルホキシドという溶媒はあらゆる物質を皮膚に浸透させるとか。 だから普通は触ったくらいでなんともない物でも、これと混ざれば性質が変わる。 やっぱり浸透性が極端に高い物質ってのはあるんだろうね。 ジメチル水銀がどうかはわからないけど。 そういえばチェチェンあたりの将軍がロシアに暗殺されたとき、手紙にジメチルスルホキシドと混ざった毒が塗られていたとか・・・
18 :
あるケミストさん :2007/07/29(日) 21:34:17
19 :
あるケミストさん :2007/07/29(日) 21:41:55
水銀アレルギーか過敏症?
水銀化合物で最も毒性が低いのはHg2Cl2?
22 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 00:54:17
うーん、総合すると疑問点は多いけどありえなくもない、というところか。 にしてはジメチル水銀の毒性が有名じゃない。 環境問題関連でやっと出てくるくらいだし・・・
23 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 22:10:37
>>20 赤チンはもっと毒性低いんじゃ?
あと毒激法で毒物指定から除外されてる物質も、そうでないかな。
>>21 昇汞と間違えてない?
甘汞はそこまで毒性ないよ。慢性毒性は知らんけど。
25 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 23:09:27
ちなみに、Aldrichでアンプル入りのが売られている。
26 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 23:24:17
>25 昇汞、甘汞、赤チン、ジメチル水銀のどれのことか分からない
27 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 23:29:38
そもそもこれって急性中毒か慢性中毒かわからない。
28 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 23:29:49
朱肉も本来は水銀だつたきが
29 :
あるケミストさん :2007/07/30(月) 23:46:29
中毒学の本を4冊見たけど、ジメチル水銀のこんな話はないなあ。 ジメチル水銀自体、試薬として稀なせいかな。
30 :
あるケミストさん :2007/07/31(火) 00:14:06
>>26 あ、ジメチル水銀のことだよ。他のはもっと手に入りやすい。
31 :
あるケミストさん :2007/07/31(火) 01:04:05
>30 了解。輸入じゃないといけないなら、悪用される心配は要らないね。 合成されれば別だけど、簡単にできるのだろうか。 ちなみに甘汞はほとんど無毒って本に書いてあった。
32 :
あるケミストさん :2007/07/31(火) 01:18:21
http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/04259321.pdf 急性毒性
代 謝
動物にジメチル水銀を吸入または静注により投与した実験によると、
いったん取り込まれたジメチル水銀は急速に呼気から排出され、
残ったものは代謝されモノメチル水銀となることが知られている。
症 状
ジメチル水銀それ自体は生体に対し特に障害を与えず、モノメチル
水銀となって障害を起こすものと考えられている。代謝の項に述べ
たように呼出される割合が大きいので、毒性はモノメチル水銀より
低いと考えられる。しかし、非常に蒸発しやすいことを考えに入れ
ると危険は大きい。ジエチル水銀によって起こった人の中毒におい
て、その症状はモノエチル水銀の場合と本質的には差がなかったも
のと考えられている。
ジメチル水銀、昇汞は毒物、甘汞は劇物に指定されている
34 :
あるケミストさん :2007/07/31(火) 17:53:32
水銀剤で消毒された麦を食べたイラク人が中毒した事件では、発症まで20日あった。(中毒百科) これは「メチル水銀」としか書いてないが、ジメチル水銀が4ヶ月無症状というのとは幅がある。 メチル水銀には複数の種類があるのだろうか。 塩化メチル水銀、ヨウ化メチル水銀、水酸化メチル水銀とかはあるようだが、どれなんだろう。 あと、ゴムを透過する物質のリストってどこかにないかな?
夏休みだなあ
36 :
あるケミストさん :2007/08/07(火) 13:37:52
遅効性の猛毒あげ
37 :
あるケミストさん :2007/08/28(火) 03:30:22
あげ
38 :
あるケミストさん :2007/10/10(水) 22:16:21
化学大辞典に作り方載ってたよ。 エーテルでなんかやるんだったかな。 というかこの女性化学者はキレート剤を飲んでいれば助かったのだろうか?
39 :
あるケミストさん :2007/10/20(土) 02:32:26
有機水銀って遅発性なのか。 ミステリで使えるな。 誰が飲ませたのかもわからん。
42 :
あるケミストさん :2008/01/10(木) 14:36:32
43 :
あるケミストさん :2008/01/13(日) 21:53:58
実験台流しにジメチル水銀落ち、4ヵ月後に発覚して研究室死亡。
44 :
あるケミストさん :2008/01/18(金) 23:18:47
テトラアルキルスズも捨てがたい。慢性毒性まんせい。
45 :
あるケミストさん :2008/01/20(日) 19:58:41
46 :
あるケミストさん :2008/10/14(火) 10:27:00
水銀燈
47 :
あるケミストさん :2009/12/09(水) 06:28:54
http://www.jaish.gr.jp/anzen/gmsds/593-74-8.html >ヒトへの影響として、女性の化学者が着用していた使いすて手袋上に誤ってジメチル水銀を数滴(0.44mlと推算された)こぼしたところ、手袋を浸透して被ばくし、平衡感覚、歩行、
>言語に障害が見られるようになり、入院治療を行ったにも関わらず、ばく露後175日目に昏睡状態に陥り、298日目に死亡したとの症例(ATSDR (1999))があることから、区分1(中枢神経系)とした。
数滴にしては多いな。
あと手袋は透けて見えるくらい薄いのだったのだろうか?
>>47 表面張力がでかいんじゃないかな?
実物みたことないから分からないけど
49 :
あるケミストさん :2009/12/10(木) 06:45:54
50 :
あるケミストさん :2010/02/19(金) 09:30:50
51 :
あるケミストさん :2010/03/27(土) 07:51:23
これ、化学兵器にされそうじゃないか? 敵国では誰が攻撃したのか気付かない。 かなり他の物質より対応が困難だ。
水溶性のHgMeXなら環境テロには有効かもな。
満載したタンクコンテナ数個を船の上から日本海にry
>>50 グリニャール試薬を調製するのに臭化メチルを使うのだと思われ。
MeBr + Mg → MeMgBr
53 :
あるケミストさん :2010/03/29(月) 05:51:23
http://www.jaish.gr.jp/anzen/gmsds/0150.html これはジエチル水銀の情報だけど、LD50がシアン化水素や青酸カリよりも大幅に安全側。
これ本当なんだろうか?
第一、死ぬまで10ヶ月掛かるんじゃ、動物実験できないんじゃないの?
(ネズミ類なんかは寿命で死ぬのが多そうな)
これは急性中毒で死亡した個体だけ数えてるとかなのかな?
だとすればこれの100分の1とかの量でも、10ヶ月くらいたって死亡すると見るべき?
あるいはジエチル水銀はジメチル水銀と比べて毒性がかなり低いとか?
ジメチル水銀の方は同じサイトでは毒性数値全くないんだよね。
英語サイトを探しまくって、50μg/kgという数値が出てきたけど、
こっちだってどうやって動物実験したんだか?
遅効性毒物のLD50算出法がよく分からないんだよね。
54 :
あるケミストさん :2010/03/29(月) 05:56:51
>>52 1番と2番はそれぞれ別の製法みたい。
なので、グリニャール試薬はヨウ化メチルマグネシウムで、これと塩化水銀を混ぜる方法が1。
臭化メチルと、ナトリウムアマルガム合金を混ぜる方法が2。
>グリニャール試薬にはさまざまなものがある
については、よく読むとヨウ化メチルマグネシウムを使う方法だって分かった。
あと海産物が先物取引されてる場合、そのテロは自作自演インサイダー取引に使われそうだね。
911テロでもラディン筋が先物かオプションを事前に取引していたらしいし。
>>53 ジエチル水銀はジメチル水銀よりずっと大きいし
システインと複合体を形成出来そうにないからなぁ
脳に入れなさそうだから、それで毒性が低いんじゃない?
56 :
あるケミストさん :2010/03/29(月) 21:36:44
なるほど。
ちょっと調べたら、モノメチル水銀でもシステインとはくっつくみたいだね。
Methylmercury cysteineってのが英語表記かな?
でも、ジエチル水銀の場合はシステインとはくっつかないのか……
確かにそういう記述はないな。
だとすればジエチル水銀は
>>53 の表の致死量が、遅効性の意味でも正しくて、
10ヶ月経って死んだりするわけではない、というのが結論なのかな。
でもGHSの危険性シンボルだとなぜかジエチル水銀だけ猛毒扱いで、ジメチル水銀はちょっと危険な物質、
程度に見えてくるから何というか・・・
この種の物質はあまり実験室以外に登場しないから、どの程度の猛毒なのかがヴェッターハーンの死までよく分からなかったんだろうね。
ある程度有名どころの物質は当然動物実験するだろうけど、さすがに10ヶ月先にその動物が死んだってまさか毒の影響だとは思われなかっただろうし。
意外に遅効性の毒物って気付かれずに存在してるんじゃないかと思えてくる。
ちなみにgoogleブックの立ち読み機能で洋書見たら、ジエチル水銀は大昔、
梅毒の治療に使われたがあまり毒性が強いのですぐ廃れたそうだ。
臭化エチジウムだって牛の病気治療のために注射してるって話があるし、
毒=薬とはこのことだなあ。
57 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 07:24:27
Wetterhahnは、後でさらにことによると彼女の手袋をはめた手に1滴のジメチル水銀をこぼしたと思い出しました。 テストは、次に、これが手袋に入り込んだのを示して、15秒以内に彼女の皮膚に入り始めました。 現在、この化合物を扱うとき払う唯一の安全な注意が1組の長く折返しをつけさせられたネオプレン(または、他の重い義務)手袋の下で非常に抵抗力があるラミネートされた手袋をすることであると受け入れます。 (エキサイト翻訳) 1997年1月、彼女は彼女の心配して明確な症状- tingly指やつま先、ろれつが回らないことに気づいた。 彼女は自分のバランスとビジョンの彼女のフィールドに問題があるようになったの縮小を開始した。 水銀中毒1997年1月28日に診断された。 テストでは 、 彼女は1リットル当たり4000マイクログラムで、80倍の毒性のしきい値血の水銀のレベルが明らかにした。 2週間後 、 彼女は 、 そこから彼女は決して回復昏睡状態に陥り、1997年6月8日に死んで下落した。 (グーグル翻訳)
58 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 08:08:06
http://www.ehs.gatech.edu/chemical/mercury_and_compounds.pdf >Dimethyl mercury, an extremely toxic material (LD50 50ug/kg), is a colorless, sweet-smelling liquid.
ここでは50キロの人なら2.5mgが致死量ということになる。
そしてウィキペディア(英語版含む)では「数マイクロリットルを手にこぼしても危険」。
しかしこの人は0.2グラムが体内にあり、10ヵ月後に死亡。
さて、真実は?
多分「ラテックス手袋にこぼしたのが原因」というのは、本人が思い出したというに過ぎないし、
誰かが食事に水銀を入れた可能性もあるだろう。
あるいは作業環境の濃度が高くて、蓄積したとか。
59 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 08:16:46
http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/04259321.pdf >動物にジメチル水銀を吸入または静注により投与した実験によると、
>いったん取り込まれたジメチル水銀は急速に呼気から排出され、
>残ったものは代謝されモノメチル水銀となることが知られている。
>(症 状)
>ジメチル水銀それ自体は生体に対し特に障害を与えず、モノメチル
>水銀となって障害を起こすものと考えられている。代謝の項に述べ
>たように呼出される割合が大きいので、毒性はモノメチル水銀より
>低いと考えられる。
このように、呼吸で大部分排出されるので、実際に摂取した量は1グラム近いという計算になる。
これはいくらなんでもおかしい。
本当に10ヶ月前の手袋の上にこぼしたという事件があったとしても、
これは主原因ではないだろう。
血液検査の結果が誤りでないなら、何らかの外的要因があっただろう。
実際、サルなどで動物実験を行って、4ヵ月後に発祥するのかどうかを調べるべきではないか?
60 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 08:29:34
61 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 08:42:45
62 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 09:35:54
63 :
あるケミストさん :2010/03/31(水) 23:23:53
>>61 100倍高い方を取ってもジエチル水銀と10倍の差があるのか。
じゃあ吸入毒性も10倍の差があるのかな。
血液脳関門を通るかどうかでこんなに違いがあるとは……
でもモノエチル水銀とモノメチル水銀の毒性はさほど差がないようなので(ジエチル水銀並み)、
ジメチル水銀はモノメチル水銀よりも脳関門を通りやすいのか?
体内でモノエチル水銀に全部代わるわけじゃないのかな。
64 :
あるケミストさん :2010/04/01(木) 00:00:50
65 :
あるケミストさん :2010/04/01(木) 00:45:55
>>50 和光で扱うようになった。
まだ10gレベルだけどね。
67 :
あるケミストさん :2010/04/02(金) 10:29:00
ということはこうなるわけか。 システインとの結合しやすさ ・ジメチル水銀 高 ・ジエチル水銀 低 ・モノメチル水銀 中 ・モノエチル水銀 中
68 :
あるケミストさん :2010/04/03(土) 01:10:50
>>66 自閉症は水銀が原因だって説があるけど、そういう学説支持者はキレート療法をするらしい。
そのうち1種類の薬は、脳関門を通るので脳から水銀を排出してくれるそうな。
ただ、脳外に水銀が多いときは逆効果なので、歯のアマルガムがある状態では使ってはいけないとか。
まあいずれにせよ、
>>1 の化学者は脳外に大量に水銀があったようなのでこの薬で脳からキレートするわけにもいかなかったんだろう。
>>68 どっかに「キレート療法が行われた」って書いてあったぞ?
70 :
69 :2010/04/03(土) 13:30:11
71 :
あるケミストさん :2010/04/03(土) 15:43:37
脳からの?
72 :
あるケミストさん :2010/04/03(土) 20:27:28
http://plaza.rakuten.co.jp/aikentotozan/diary/200509300000/ >その結果、エチル水銀はすばやく血液脳関門を通過し、脳から出て行かない無機水銀の形に変わることが分かりました。
>このため、同じ量のメチル水銀と比べてエチル水銀による水銀は、2倍も脳に残りやすいという結果でした。
ここを見るとエチル水銀の方が脳に残りやすいみたいだけど、
>It is cleared from the blood much more rapidly, with a half-life of 7 to 10 days,
>and it is metabolized much more quickly than methylmercury.
>It probably does not have methylmercury's ability to cross the blood-brain barrier via a transporter,
>but instead relies on simple diffusion to enter the brain.
ウィキペディアの水銀中毒の項にはこう書いてある。
要するにエチル水銀はメチル水銀より脳に入りにくいということ。
つまり、情報がどうなのかが混乱している。
まだまだ毒理学には研究の余地があるということだ。
なんかジメチル水銀って蒸気密度が1.5しかないらしい。 この分子量にしては珍しく軽いな。
毒性学の豊富なデータベースのTOXNETでも、なぜかジメチル水銀だけ毒性データがない。 ジエチル水銀、ジイソプロピル水銀、ジブチル水銀、ジフェニル水銀とかはあるのに、 ジメチル水銀だけ欠けている。 色々検索してもジメチル水銀だけ「一滴ついただけで危険」という言葉で表され、 明確な致死量が載っていないのが不思議。 試験機関は、なぜジメチル水銀だけを見捨ててるんだろうか。 水俣病とかで関連がありそうなのに。
NMR室の汚染が気になるので、検知管を探したんだけど、光明理化学もガステックもジメチル水銀やジエチル水銀を計れる検知管はないってさ。 金アマルガムで吸着して、原子吸光分析とかに掛けるのがオーソドックスらしい。 金に吸着するのか・・・
誤って摂取したときはキレート剤を飲むといいそうだが、 アルファリポ酸は容量によって逆効果になる可能性もあるようだ。 だが市販されてる奴には大抵含まれているという罠。
マウスとラット、リスザルは末梢神経症状が強く、マーモセットと人は中枢神経症状が強いようだ。 だからマーモセットが研究に使われる。 つまり安価なげっ歯類での実験が難しいのが毒性情報がない理由かと。
ところでゴム手袋が無効なのは分かったが、活性炭防毒マスクは有効なのかね?
ウィキペディアの解説ちょっと不正確じゃないかな。 システインはDとLの2種類あって、L-システインはメチル水銀と結びついて脳関門通って有害で、 D-システインは排泄を促進するから逆の作用があるらしい。 N-アセチルシステインは排出を促すらしい。
チメロサールはどうよ?
84 :
あるケミストさん :2010/06/06(日) 15:28:39
これがテロに使われないことを祈る こんなの撒かれたら絶対何が原因か分からない この人は化学者だから実験が記憶に残っていたのだろうが
86 :
あるケミストさん :2010/07/24(土) 06:44:29
>>85 正確に言うと、何が原因かは分かる。
水銀は髪や脳に残存するから。
誰が原因かはわからない。
87 :
あるケミストさん :2010/08/02(月) 03:13:11
テトラアルキルスズ、テトラアルキル鉛も似たような毒性あるんじゃないか? 遅効性という点でも同じ。 テトラアルキルスズは毒物規制掛かってないが・・・
88 :
あるケミストさん :2010/08/03(火) 02:31:19
トリメチルタリウムとかモノメチルタリウムってどうなんだろう? トリメチルビスムチンはそれほど毒性はないみたい。 (そもそもビスマス自体毒性が低いけど)
89 :
あるケミストさん :2010/08/03(火) 06:42:13
>トリメチルタリウム TOXNETにも毒性情報はない。
これって皮膚に落とした時点ですぐ適切な処置を受けていれば救命できたって事?
吸入したことにすら気がつかなかったら、その時点でアウトだろ
ドラフト内って書いてあるけど こぼしただけなんでしょ。んでぬぐったとも書いてある。 この時点で致命的だと気づいて救急をよんでいたらどうなったの?
93 :
あるケミストさん :2010/09/01(水) 16:53:38
キレート剤投与されたはず。 だが有機金属のキレートって普通のキレート剤でいいのかな。
94 :
あるケミストさん :2010/09/03(金) 17:43:54
絵よりも説明文が意味不明なんだが
ウンコも萌えるくらいだから
>>93 それは運動障害が発覚してからだろ?
>>90 が聞いてるのは接触直後って事だろ
98 :
93 :2010/09/04(土) 05:36:56
>>93 は
>>92 の「救急をよんでいたら」に対するレス。
キレート剤が重要なのは直後でも発症後でも同じ。
まあ直後なら、血液還流か血液透析があったかな。
でもこの事件までそんな危険物だとは知られていなかったし、医者が「手をよく洗ってね」で帰していた悪寒も。
99 :
93 :2010/09/04(土) 05:42:32
おっと血液潅流だった。 まあジメチル水銀自体いまだに致死量すら動物実験で測定されてない物質だし、 当時は単なるマイナー物質の扱いだったんだろう。 ジエチル水銀ならいくつかの致死量データは取られてるんだけどね。
100 :
あるケミストさん :2010/09/06(月) 09:14:15
101 :
あるケミストさん :2010/09/06(月) 09:33:21
http://www.nitr.go.kr/tdb/jsps/search/toxSavePdfScrn.jsp?code=A0035800&pdfName=H000012.pdf ここだとLD50がラットで58mg/kg、マウスで14mg/kg、TDLoがマウスで1.4mg/kgとなっている。
題名はメチル水銀だが、書いているのはジメチル水銀のことらしい。
分子量が230なのに215と書いているのが変だが。
マウスのを信じると、体重50Kgなら0.7グラムが体内に入れば半数致死量となる。
手袋に落として死んだ人も、体内にはそれくらいあったと言われてるし(発症までに減ったが、それでも血液1Kg当たり4mg)。
水一滴は40mgらしい。
ジメチル水銀の表面張力にもよるが、液滴のサイズが同じだとすれば比重3倍なので120mg。
5滴こぼしても600mgで、それが全部皮膚に吸収された????
マウス、ラットは人より耐性あるのかな。
だとしてもこの事故例の体内の水銀量と皮膚吸収量がどうもしっくり来ない。
102 :
あるケミストさん :
2010/09/06(月) 09:42:44 上の韓国語の毒性値はChang, 1996が根拠のようだから、 中国系の名前ということはあまり欧米では出回ってない情報なのかな。 96年という結構前の測定なのに。