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あるケミストさん:
熱化学の問題なんですけど教えてください。
斜方硫黄が単斜硫黄に変わる転移点が95.45度で、その時の転移熱が
397.5J/molである。硫黄のモル熱容量は
Cp(斜方)=14.24+0.02T
Cp(単斜)=15.15+0.03T (J/mol)
で与えられる。キルヒホッフの法則によって転移熱を温度関数にせよ。
という問題です。最終的にはギブスーヘルムホルツを使って
25度での安定性を議論するのですが分からないのは以下の点です。
キルヒホッフの法則
H(T)=H(T0)+Σi vi∫{T0→T} Cp(i)dT
という式は分かるのですが、この時の量論係数viは原系を負、
生成系を正とするはずですが、この場合、397.5というのは
斜方から単斜ですから、原系は斜方、生成系は単斜ですよね。
だとすると、被積分関数は
Cp(単斜)-Cp(斜方)
だと思うのですが、これで計算してしまうと25度では転移熱が正に
なってしまいます。すると、ギブス・ヘルムホルツから25度ではdG<0
となってしまうので、自発的に単斜に行ってしまうのですが、
実際には室温では斜方の方が安定ですよね。ですが、
Cp(斜方)-Cp(単斜)
で計算すると上手くいってしまいます。議論のミスがあると思うのですが
よろしくお願い致します。