【疑似科学】マイナスイオンってどうよ? -2個目

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560あるケミストさん
>>559
マイナス・イオン騒動の教訓
1. 昨年のマイナス・イオン・ブームの特徴は、大手家電メーカーがこぞって参入したところに
ある。その点が、後述の「波動」などとは大きく違う。放電や水破砕でマイナス・イオンを作
ろうとするのはまだ分からなくもないが、トルマリンを掃除機に導入したサンヨーにいたっ
てはもはや別の世界に行ってしまったとしか思えない。ブームはすでに終わりつつあり、家
電メーカーはなにごともなかったかのように撤退するのかもしれないが、その責任は重い
2. ごく少数の「権威者」に率いられたブームであることも頭にいれておくべき。堀口昇・山野
井昇・菅原明子の三氏が権威とされているが、誰一人としてまっとうな研究者とは呼べない
ことには注目すべき(堀口氏は医院の理事長。山野井氏は東大医学研究科の教務職員だが東
大の研究者総覧には記載されていない。菅原氏は個人研究所を主宰し、またマハリシ国際大
学客員教授の肩書きももつ。ただし、3 人とも博士号は持っている)。
3. マイナス・イオン騒動の問題点はほぼ出つくしている。
(a) マイナス・イオンとはいったいどういうイオンかが明確にされていない
(b) そもそもマイナス・イオン発生法と称するものにはいくつものタイプがあり、それらが
同じイオンを出すとは考えにくい(イオンを発生するとは思えないものもある)
(c) マイナスはよくてプラスは悪いという理論の根拠がなく、そもそもマイナス・イオンが
身体に与える影響ははっきりわかっていない
要するに、きちんと調べてから製品にでもなんにでもすればいいはずなのに、何もわかって
いない段階で、さまざまな分野のメーカーが伝聞程度の情報を参考にして商品を次々に作っ
た、ということ。
4. にも関わらず、マイナス・イオン信仰が一般に広まったのは、「権威者」のマーケッティング
戦略もさることながら、むしろマスコミの責任が大きいのではないか
5. 考察:なぜ受け入れられたのか
イオンという言葉の持つ「なんとなく科学的っぽい」イメージ。プラスは身体に悪く、マイ
ナスは身体によい、という二分法の圧倒的なわかりやすさ。留保条件もなにもない潔さ。
ttp://wwwacty.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/pseudo_resume.pdf