左利きの人の脳は、右利きの人よりも柔軟な構造になっていることを示す研究結果が
発表された。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者らが行った実験の結果で
明らかになり、右利きの人と左利きの人の脳が遺伝的に異なる構造を持つことを、科学
アカデミーの会報に発表した。
ロサンゼルス・タイムズ紙によると、右利きまたは左利きを決定づける遺伝子や環境が
知的能力に与える影響を解明するために、これまで研究者らは努力を重ねてきた。
霊長類の中で右利きの傾向が強いのは人間だけで、世界人口の90%が右利きだ。右脳と
左脳は、解剖学的にも機能的にも異なるため、利き腕との関連性が注目されていた。
右利きと左利きは遺伝子で決定され、右利きの遺伝子を持つ人は右利きになり、右利き
遺伝子を持たない人は、右利きあるいは左利きのどちらにもなる可能性があるという。
左利きの遺伝子は存在しない。
右利きの人は、言語能力をつかさどる左脳が右脳より大きく、逆に、左利きの人は左脳と
右脳の大きさが対照的であるという。これは、左利きの人の言語能力が右脳に集中するためだ。
同研究の中心人物、ダニエル・ゲシュウィンド氏は、「この研究によって判明したのは、
年齢にかかわらず、脳の構造は遺伝子に大きく影響されるということだ。老化にともなう脳の
変化も、遺伝子の影響が強いということがいえるかもしれない」と語った。
ソース:
http://www.usfl.com/Daily/News/02/03/0306_041.asp 「左利きの遺伝子は存在しない」というのにちょっと驚きました。人体の不思議。