ハイビジョン対応キャプチャボード PV3/PV4 97枚目
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1. ハードウェア変更点
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(PCI ターゲット)
・高速バック・トゥー・バックトランザクションに反応できない不具合を修正しました。
・TRDY# をアサートするタイミングを高速化しました。
リード・ライト共に、中速の DEVSEL# 応答と同じタイミングでアサートします。
・Windows Vista では何故かサブシステムベンダID の値に 0 が使用できないため、
値を変更しました。
(PCI イニシエータ)
・バスアイドルを確認せずにアービトレーションパーキングを開始する不具合を修正しました。
・高速バック・トゥー・バックトランザクションを使用するようにしました。
特に数〜十数ワードで必ずディスコネクトするチップセットでバスの使用効率が上がります。
今まで 1600x1080i の転送が無理であった場合は、転送できるようになる可能性があります。
・指定可能なアドレス空間を 4GB(32ビット) から 8TB(43ビット) に拡大しました。
・レイテンシタイマを無視できるようにしました。現在のソフトウェアでは使用していません。
・バスの使用効率を高めるために、映像と音声データの転送フォーマットを変更しました。
(非同期 FIFO)
・カウンタ生成回路が不正なため、オーバーフローやアンダーフローが起こる致命的な不具合を
修正しました。オーバーフローやアンダーフローが起こると、それ以降の同期マーカーを
含むデータがずれてしまい、「映像信号の乱れ」として検出されます。
またこの不具合が原因で音声データと音声サンプル数が不正になることがありました。
・メタステーブルの影響を局所的に抑えるためグレイコードカウンタのラッチを 2 段にしました。
(高速映像信号形式検出) [PV4 のみ]
・入力されている映像信号が 480i, 480p, 1080i, 720p, 1080p のいずれに該当するかを
200μs 以内に判断できるようになりました。現在のソフトウェアでは使用していません。
(オーディオ FIFO)
・1.001/60 秒の間に受け付けられるオーディオフレーム数の上限を 828 から 844 に変更しました。
+5% ずれた 48kHz まで対応できます。
(ビデオクロックカウンタ)
・映像と音声の同期に必要なビデオクロックカウンタを、PCI レジスタ経由で取得すると、
まれに不正な値になる不具合を修正しました。
(ピクセル入力のビット数) [PV4 と PV3 Rev.B のみ]
・ピクセル入力のビット数を 10 ビットに変更しました。PV3 Rev.A は下位 2 ビットの
ダンピング抵抗(47Ω) が実装されていないため、8 ビットのままです。
(色空間変換)
・一括で処理すべき Y0,Y1, Cb, Cr ピクセルの組み合わせを取り違えているため、
でたらめな色空間変換となっている不具合を修正しました。特に色が急峻に変化する部分で
偽色が目立って発生していました。
・内部演算精度を 27 ビットに変更しました。
・8ビットへ値を丸める際の四捨五入処理の誤りを修正しました。
(オーディオデコーダ)
・32kHz 対応を復活させました。
(オーディオディテクタ)
・入力として選択されていない音声入力端子の信号を簡易的に検出できるようにしました。
(SDRAM コントローラ)
・現在の使用ページ数をバスマスタ転送するデータ中に含めることができるようにしました。
(I2C バス制御)
・クロック周波数を AD9980 の規格に合わせて 130kHz から 65kHz に変更しました。
(赤外線信号生成)
・トランジスタの駆動方法を変更しました。
(プルダウン)
・長時間フローティング状態になる可能性のある全ての信号線にプルダウン抵抗を付加しました。
(リブート) [PV4 のみ]
・フラッシュメモリ内に 3 つの回路データを保持できるようにし、
PC の再起動なしに 100ms 以内に任意の回路に切り替えることができるようにしました。
次回のフラッシュメモリ更新から使用します。
(ユニークID によるプロテクト) [PV4 のみ]
・リブートの実行とフラッシュメモリへのアクセスに必要な認証機構を追加しました。
個々の PV4 に割り振られているユニーク ID を利用します。
次回のフラッシュメモリ更新から使用します。
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2. ソフトウェア変更点
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(PV.exe)
・ファイル再生時の映像と音声の同期計算に誤りがあるため、映像がなめらかに表示されない
ことがある不具合を修正しました。
・映像メモリ全体を物理メモリにロックするのではなく、1.001/60 秒単位で 1.001 秒先まで
ロックするように変更しました。
・バスマスタ転送と CPU キャッシュの整合性を取る処理を追加しました。
・映像メモリ容量の各選択肢に 64MB を加算しました。
(Timer.exe)
・2月29日に起動したときに次に予約録画するものがないと、無限に PV.exe を立ち上げ続けて
しまう不具合を修正しました。