スーパーハイビジョン8192X4320 Part.21
「スローを楽しむ」
家庭用ビデオの普及初期段階の頃、 スロー再生機能 は非常に消費者に受けました
すなおに面白いと、皆が、感じました
“あのシーンをスローで見たいから”という動機でビデをを購入する者も大勢いました
1980年初頭頃から数年間、いかに美しいスロー再生を実現するかが競われました
画面の上部と下部に若干発生してしまうノイズは消すのが技術的に難しいらしく、結局最後まであまり良くなりませんでした
1980年代末頃、パナソニックだけが「Wスロー」という地味な機能を搭載しました
カタログにも小さくあつかわれているだけで、たいした機能でもなさそうなので、それを目当てに買おうという客はほとんどいませんでした
しかしそれは、毎秒60コマをスロー再生できるという、すばらしい機能だったのです
他のメーカーはすべて、スローもコマ送りも1フィールド毎にスキップしてしまいます
つまりWスローは他社製品比「2倍なめらか」にスローを見れてしまうのです
しかし、
そんなマニアに非常に喜ばれた機能も、
バブル崩壊直後から、「ほんのわずかな部分でもコストダウンせよ」 という時代になってしまって、
たいしてコストに影響しないにもかかわらず、Wスロー機能は、搭載されなくなってしまいました