HD DVD(High Definition DVD)総合スレ Part33

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497名無しさん┃】【┃Dolby
>>471
独自規格CBHDがブルーレイを凌ぐ!? 中国「光ディスク規格戦争」の行方
ttp://diamond.jp/series/analysis/10109/
中国は、東芝らから譲り受けたHD-DVD改め「CBHD」が、中国における次世代光ディスクの
中で最も売れていると報じる。だが報道内容に反して、実際中国の市場を見ると、
ブルーレイを扱う店のほうが圧倒的に多い。

「『CBHDプレーヤーは中国プレーヤー市場全体の売上の30%を占め、CBHDの
販売量がブルーレイを超えた。年内に普及台数はブルーレイを超えるだろう』と専門家。
中国で満足せず世界に売っていく」(北京商報、09年8月)、「中国ブルーレイ時代
国美電器、新科(※プレーヤーメーカー)強力なる提携でCBHDをプッシュ」(Yesky、09年8月)。
 中国発のニュースでは、東芝らから譲り受けたHD-DVD改め「CBHD」が、中国における
次世代光ディスクの中で最も売れているように報じられている。
 CBHD誕生の背景には、中国の工場がDVDプレーヤーやDVDディスク(正規版)を
生産すればしただけ、日系メーカー主体のDVDフォーラムにライセンス料を支払う
という状況を何とか打開したい、少しでも外国企業にお金が流れる現状を変えたい、
という中国政府の意向がある。
 中国は、2003年には「EVD」、今年の年始には「NVD」と、次世代光ディスク規格を
リリースしてきたが、今回のCBHDの登場も同様の理由だ。近年中国は
光ディスク規格のみならず、第三世代携帯電話の「TD-SCDMA」や、デジタルホーム系
規格「閃聯(ホームネットワーク規格)」「Diiva(インターフェース規格)」の国際標準化、
製品化を積極的に行っている。
 さて最初に紹介したニュースだが、その報道内容に反して、実際中国の市場を見ると、
ブルーレイを扱う店のほうが圧倒的に多い。正確にいえば、ブルーレイビデオソフトを
扱う店のほうが、CBHD用ソフトよりもずっと多いのだ。(続く)
498名無しさん┃】【┃Dolby:2009/08/26(水) 12:01:30 ID:yotkw9770
 書店チェーン「新華書店」や、ウォルマートやカルフールといった外資系スーパーでは、
海賊版に混じって正規版のCDやDVDソフトも売っているが、最近はブルーレイビデオも
販売している。正規版のみを徹底して販売する上海の米国系家電量販店Bestbuyでも、
ブルーレイビデオを販売している。一方でCBHD用ソフトを売っている店は、中国在住の
筆者自身いまだ見たことがなく、オンラインショッピングサイトくらいでしか販売を
確認できていない。
 しかし中国発のCBHD人気のニュースが、嘘八百を並べ立てたというわけでもない。
なぜならハードウェアの販売について、ブルーレイと比較しているからだ。
 現状、中国市場で公式にメーカーが販売するブルーレイ製品は、ソニー、パナソニック、
パイオニア、それに華録という中国でも無名なメーカーである。日系3社の販売する
ブルーレイプレーヤーは、中国メーカーが出すCBHDプレーヤーよりも確かにずっと高く、
一般的な所得の中国人には手が出しづらい。ましてやDVDプレーヤーの後釜の製品に、
DVDプレーヤーの10倍か、下手すればそれ以上の対価を払うとは考えづらい。
 華録というメーカーのブルーレイプレーヤーは、CBHDプレーヤー並みの、日本円にして
3万円弱の製品を投入しているが、少なくとも聞いたことのあるメーカー製でないと
すぐ壊れるのではないかと品質に疑問を抱きがちの中国人が、これを買うとは思えない。
 かたやCBHD陣営では、中国大手家電メーカーのTCLと、プレーヤーメーカーの
新科(Shinco)がCBHDプレーヤーをリリースしている。両社は長年、中国内の家電量販店に
製品が陳列されてきただけあり、認知度は高い。中国人は華録のブルーレイよりは、
品質的にCBHDを信用するだろう。(続く)
499名無しさん┃】【┃Dolby:2009/08/26(水) 12:04:33 ID:yotkw9770
◆中国全体の実態を反映しない大手家電店での販売統計
 値段も3万円前後と、日系メーカーのブルーレイプレーヤーよりは安い。国美電器や、
ラオックスを買収した蘇寧電器といった大手家電量販店のDVDプレーヤー売り場では、
新科のCBHDプレーヤーは発売しているが、ブルーレイのプレーヤーはソニーの
テレビ販売ブースでしか発売しているのを見たことがない。華録のブルーレイプレーヤーは
大手家電量販店では売っておらず、オンラインショッピングサイトくらいでしか販売していない。
 つまり大手家電量販店を対象にプレーヤー販売台数を比べれば、CBHDプレーヤーの
ほうが売れ行きがよいという結果が出るのだ。ただし、その結果イコール中国全体の
売上げを正確に反映しているわけではない。
 中国の家庭には、農村ですらDVDプレーヤーがあり、ほぼ普及し尽くしている。地方の
貧しい層がDVDプレーヤーをいざ買おうというときに、大手家電量販店で買うことはなく、
市場の電器屋でノーブランドのDVDプレーヤーを買うことになる。つまり、統計として
カウントできる大型店舗で売れたプレーヤーの3割がCBHDといっても、全体における
家電量販店での販売比率は非常に少ないのが現状なのだ。
 ブルーレイビデオを再生できる機器はブルーレイプレーヤーだけではない。
ブルーレイドライブを内蔵しているソニーのVAIOノートや、デスクトップパソコン向けの
ブルーレイドライブが中国市場向けに正規で流通している。非正規流通まで含めれば、
国外からの個人輸入で入ってきたプレイステーション3が中国では大量に流通している。
中国では「外国製ゲーム機の輸入販売の禁止」を謳った44号文書という法律があるが、
それにも関わらず、どこの大都市でもプレイステーション3をはじめとしたゲーム機を
ゲームショップで購入できる。(続く)
500名無しさん┃】【┃Dolby:2009/08/26(水) 12:12:19 ID:yotkw9770
 先日にはソニーが3万円を切るPlayStation3の新型を発表した。中国での発売は
当面ないが、これもまた日本から個人輸入によって、普及していくことだろう。
最新のゲームが遊べて、なおかつCBHDプレーヤー以上に価格が安い。マージンの安い
中国人による個人輸入により、価格面でもCBHDプレーヤーと競うことになる。

◆ソフトが普及しているブルーレイの勝利が決定的か
 さらに決定的なことがある。(DVD盤にHD収録をするBD9の)ブルーレイビデオの海賊版が
中国沿岸部の大都市を中心に流通し始めているのだ。最近のニュースを挙げても
「海賊版ブルーレイは成熟した。海賊版ブルーレイビデオが30元で販売。ブランクメディアは
10元と暴利」(今題網、09年8月)、「オンラインショッピングサイトは海賊版ブルーレイの
主要販売方法に。海賊版ショップは在庫少価格不安定で不人気」(網易、09年7月)といった
ニュースが報じられている。
 各都市にあるゲームショップでは、以前はゲーム機本体と、海賊版ソフトを販売していたが、
今や海賊版ブルーレイビデオも販売するようになった。ブルーレイの海賊版ではないが、
最近中国で売られるDVDの海賊版においては、オリジナルパッケージだけはブルーレイ、
すなわち「箱はブルーレイ、中身は画質を劣化させてDVDにしたもの」という代物が
流通している。つまり既存のDVDユーザーにもブルーレイが自然と認知されてきている。
 中国で過去に普及したプレーヤーを振り返ると、カセットテープ、CDプレーヤー、
VCDプレーヤー、DVDプレーヤー、mp3プレーヤーなどのシリコンオーディオプレーヤーと、
いずれも海賊版コンテンツが流通したハードウェアが市場で支持された。また、ファミコンや
PlayStation2、PlayStationPortable(PSP)といったゲーム機においても、海賊版が容易に
手に入ることで普及した。
 そう考えると、流通するソフトの量が多いブルーレイに軍配が上がる道理だ。たしかに
中国で家電量販店で販売されたプレーヤーだけで統計を取れば、中国規格の大勝利と
なりそうだが、実態としての普及台数でいえばブルーレイの勝ちとなるだろう。(続く)
501名無しさん┃】【┃Dolby:2009/08/26(水) 12:13:37 ID:yotkw9770
 これはCBHDだけに限った話ではない。冒頭で紹介したNVDも、アピールするニュースを
目にしたが、こちらはCBHDより酷く、オンラインショッピングサイトですらソフトを
全く取り扱っていない状況だ。CBHDとNVD両陣営の旗振り役は、統計上での勝利の
ニュースを発表することで満足しているのだろうか。

 CBHDの主要プレーヤーである新科は、以前EVDの旗振り役となったが、ソフトを
あまり出すことができず、CBHDに鞍替えした経緯がある。CBHDはかつてのEVDの
二の舞となるのか。あるいは二の轍を踏まないように、今度は策を講じることが
できるのだろうか。(了)