テンプレ追加(前スレより一部抜粋)
・技術用語:「ブルーミング」
CCDに明るいスポットが当たるとその周辺の画素まで電荷があふれ出し、にじんだ
ような画像になる現象。
CCDは構造上垂直方向に電荷が漏れやすいので光量漏れは縦方向に広がり、丸い
スポット光でもブルーミングが激しいと縦長となる。
・"MPRT"という用語に関して。
これはLCDにのみ適用可能な指標であって、PDPやCRTではその原理上
適用する事はできないとされている。
またその中で 用いられるEBEW(Extended Blur Edge Width、拡張ぼやけ
エッジ幅)も同様にCRTやPDP では使用不可とされている
ttp://www.nanosoftware.co.jp/MotionArtifact/information/FPDinternational20051021.pdf そこでそれを改善するためにCSF(Contrast Sensitivity Function、視覚の周波数特性)を
シミュレートした関数を用いて、出力波形のピーク間距離としてPBEW(Perceived Blur Edge
Width、知覚ぼやけエッジ幅)を求める方法が提案され、これがCRTやLCD、PDPなどと共通
でぼやけの程度の指標に使用できるという事が示されている。
で結果を見れば一目瞭然だが、CRTの方がはるかにLCDよりも動画画質(解像感)が優れて
いる。
テンプレ追加続き(前スレ及び他スレより抜粋、一部勝手に書き換え)
LCDの欠点
・I/P変換
前記の通り(
>>740)
740 名前:無知な全角君へw 投稿日:2006/07/10(月) 23:18:47 ID:7tTMTRZL0
あとテレビ内のプログレッシブ回路についても具体的にどれだけの処理を行わなければいけないか
の概略。
ttp://www.hitachi.co.jp/Prod/vims/keycompo/prog.html (単純に項目の列挙のみで、具体的な処理手法まではこれではわからないが…)
それで肝心のボブとウィーブに関しての、 参考ページ(英文)
ttp://www.hthoma.de/video/interlace/index.html ざっと簡単に説明すると、ボブは単純に隣のフィールドを重ねるやり方。
動きの激しい画面では有効だが、当然縦の解像度は実質半分になる。
またウィーブは前後の2フィールドを串刺しみたいに重ね合わせるやり方。
動きの少ない静止画のような画面では有効だが、動きがあると当然櫛状の画になってしまう。
で、画面の内容に応じてボブとウィーブをシーン毎に切り替えるのが、割と単純なI/P変換のやり方。
もっとも実際には各メーカーとももっと高度なアルゴリズムを使っており、より複数のフィールドから
画面の部分単位での動き検出などを行い、適した補完処理を行うようになってきてはいる。
ただ原理的にインターレースとプログレシッブとでは相容れない部分があるので、完全な処理などは
当然存在しないし、回路の処理性能が上がればまだいくらでもやれることはある。
テンプレ追加続き(前スレ及び他スレより抜粋、一部勝手に書き換え)
737 名前:無知な全角君へw 投稿日:2006/07/10(月) 22:16:52 ID:7tTMTRZL0
・現在のデジタル放送はインターレース方式で行われており、液晶・プラズマなどの
FPDでは基本的にI/P変換が必要になり、そこでまず20Mbpsで出せるはずの画質が
落ちてしまっていること
・大半のデジタル放送が1440×1080の解像度で送信されており、ほぼ全てのパネル
においてスケーリング処理が必要になるが、そこでもまた画質が落ちていること
(いわゆる”フルスペックパネル”でBS-hiやWOWOW、BS-JAPAN、BS日テレ等のハイ
ビジョンを見る場合のみ、スケーリング処理による画質劣化は生じない)
・液晶やプラズマなどの現在のFPDには応答速度やダイナミックレンジ、階調性などの
性能がCRTよりも著しく劣っており、テレビの性能自体がそもそも20Mbpsの画質をきちん
と映し出しきれていないこと
739 名前:無知な全角君へw 投稿日:2006/07/10(月) 23:16:27 ID:7tTMTRZL0
補間処理に関しての概略を記述した参考ページ。
ttp://eclub.eizo.co.jp/lab/2005/11/post.html
テンプレ追加続き(前スレより一部抜粋)
・コントラスト
元来コントラストの測定は外光を遮断した状態で行うように基準が作られている。
(JIS X6041)
しかし液晶などの場合には原理上暗所でのコントラスト性能が低いなどといった事情も
あり、独自に明所(明室)コントラスト、暗所(暗室)コントラスといった名称で使い分ける
ようになり、しかも明所(明室)コントラストに関しては測定方法も各メーカ毎にバラバラで、
最近になってようやくJIS Z8513、Z8517、Z8518といった基準が作成される
ようになった状態。
ちなみに人間の視覚特性上、輝度が低い場合には高コントラストが要求され、輝度が
高い場合には低いコントラストで十分である。
・視野角
広くするためにIPSやVAなどといった方式があるが、電極の面積占有率が高くなり、
バックライトの光が吸収されてしまい暗くなってしまうという欠点がある。
そのためバックライトの光量を強くせざるを得なくなり、消費電力の増大と共に、
CCFLの温度特性から来るムラを生じさせる原因ともなってくる。
また測定規格および計測技術上の問題点として、カタログ等に表記される視野角の
数値が参考にならない場合が多いという問題点も指摘されている。
例えば、多くの場合にはコントラスト比が10程度の表示が実現する最大の視野角
(正面からの傾斜角、またはそれを両側で表記した2倍の数)によって表示されるが、
色相の変化、コントラストの変化等は最大視野角の数値からは判断できないことが多い。
テンプレ追加続き(前スレより一部抜粋)
・画面ムラ
CCFLでは温度が上昇と共に輝度が非線形に変動するという特性があり、また複数のCCFLを
用いているものだとそれぞれでインピーダンスの違いがあるため、不均一なムラの原因となる。
またこのCCFLを駆動する周波数と動画の信号レートの倍数とが近いとゆっくり移動する線や
バーが生成される場合がある。
また液晶層の厚さは5μm程度しか無く、圧力や異物あるいは製造工程などの影響を受けやすく、
これらが輝度ムラとして表れてくる。
さらに各種フィルムやドライバ要因によってもスジ状のムラが生じやすく、階調によっても変化しやすい
という特性がある。
さらに経時変化としての輝度の変動もあり、一般的な基準としては輝度50%となる時点が寿命と
されているが、大型液晶テレビのように複数のCCFLを用いているものの場合だと、各CCFL間での
バラツキによるムラの増大も有る。
輝度ムラに関しての改善研究としては以下のような事例がある。
ttp://www.irii.go.jp/theme/h16/text/study04.htm ・色再現領域
通常の民生用途のCRT(AdobeRGB対応機を除く)を超えるものも出てきているが、
輝度が暗くなる点や、8bit表示に起因する階調性の悪化、マッハバンドの問題など
がある。
元々放送用の信号はNTSC比で72%程度を基準にしており、これはCRTに合わせた
ものとなっているためでもある。
もっとも最大限に性能を発揮する事を考えずに、大きな色空間を無理に使いきらず、できるだけ
忠実な色変換を行うようにすれば良いのだが、実際には無理に色域を拡大してしまう製品
しか無く、中間調において色域が縮小する傾向があるなと、まだまだ課題が多いのが実情。
テンプレ追加続き(前スレより一部抜粋)
・残像
長時間同じ画面を表示していると表示が変化した際に前の画面が残る時がある。これは電極に
電圧がかかると配向膜内の電荷が連続表示画面部に集まり、液晶の中に混ざっているプラスイオン、
マイナスイオンに分かれて付着し、その影響を受けて元の配列状態が残るため。
・階調特性
元々パネル自体の表示が8bitしか無いために、CRTのようなほぼ無段階のデバイスとは異なり、
グラデーションの不自然さや疑似輪郭といった問題が生じやすい欠点がある。
また上記のGammut Mappingの精度によっても更に悪化しやすい。
参照ページ例
ttp://www.eizo.co.jp/products/lcd/l367/contents1.html
テンプレ追加続き(前スレより一部抜粋)
・ドット落ち(欠点)
次の4種類に分類される
1:輝点(RGBのいずれかのドットが光っているもの。白色画面では認識できない。)
2:明点(糸くずなどの異物による影響やカラーフィルターの破れなどにより、明るく
光っている点。輝点よりもはっきりしていないものもあり、大きさによって見え方が
変化する。
3:黒点(RGBのいずれかが光っていないもの。黒色画面では認識できない。)
4:暗点(黒ゴミや異物などにより、シミのように暗い点のこと。白色画面で認識され
やすく、他の画面ではあまり目立たない。
簡単なまとめ(あくまでも一般論で機種によっては当然また異なってくる)
1)黒部 CRT>PDP>>LCD
2)ピーク輝度 CRT>PDP>>LCD
3)暗室コントラスト CRT>PDP>>LCD
4)明室コントラスト LCD>CRT=PDP
5)視野角 CRT=PDP>LCD(IPS)>LCD(VA)
6)動画ぼやけ CRT=PDP>LCD
7)色再現範囲 LCD(LED)>LCD=CRT=PDP
8)色数・デジタルノイズ CRT>PDP=LCD
9)解像度・画素数 LCD>CRT=PDP
参考:CRTとは異なるFPDの画質評価・測定技術の課題
ttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050915/108615/ 端的に言ってしまうとフルスペックのLCDでも画質が悪いのは、
主にI/P変換と応答速度、それに階調性能の悪さのため。