「寿命データを公表してほしい」,プラズマ・テレビへの販売店の声 (2003.1.24)
(日経マイクロデバイス,2003年1月号,pp.60-71の「大型液晶テレビ vs.PDPテレビ」に関連記事)。
(田中 直樹)
「消費者の信頼を得るために,ぜひプラズマ・テレビの寿命データを公表してほし
い」。これは,日本で最初にプラズマ・テレビ(PDPテレビ)コーナーを店内に作る
など積極的な販売活動を進めてきた家電量販店「ヤマギワ」で東京本店フロアー長を
務める福留文雄氏の,プラズマ・テレビ・メーカーに対する訴えである。
福留氏がこのように主張するのは,「プラズマ・テレビへの信頼感を確立したい」
という強い思いを持つためである。この観点から,同氏が現在最も危惧しているのが
寿命である。
「使用年数とともに明らかに輝度が落ちてくるにもかかわらず,プラズマ・テレビ・
メーカーから寿命のデータを得られないため,客に対して明確に説明することができずに
困っている」と,福留氏は表情を曇らせる。
同氏は現在,販売店員の自分の経験として「プラズマ・テレビの明るさは2〜3年で
落ちてきます」と,客が購入を決める前に説明しているとする。プラズマ・テレビを
購入する客は,このような説明を受けた上で納得して買っていくという。
福留氏は,客に"裏切られた"と思われることは「絶対あってはならない」と強調する。
一度失われた信頼は簡単には戻らないためである。プラズマ・テレビのような高額商品では
特に,その重要性は増すことになる。「寿命データを消費者に公表することでプラズマ
・テレビへの信頼感が増し,需要拡大につながる。逆に説明を避けていると,消費者から
"しっぺ返し"を食いかねない」と,福留氏は警鐘を鳴らす
http://ne.nikkeibp.co.jp/lcd/2003/01/1000016828.html →IDパスワードのログインを求められる。