トヨタの急加速事故をNASAが再検証、スズのウィスカが一因か - EE Times Japan
http://eetimes.jp/ee/articles/1201/11/news083.html 急加速による事故が報告された2003年型「カムリ」のアクセルペダル位置センサーの一部で、内部にスズのウィスカ(金属表面に成長するひげ状の結晶)が
見つかった。アクセルペダルの踏み込み方によっては、ドライバーの意に反した急加速が起きる可能性があるという。
「アクセルペダル位置センサー(電子スロットルセンサー)の一部に、回路の短絡を引き起こす可能性があるSn(スズ)ウィスカの発生が見られた」――
NASA(米航空宇宙局)は、2011年9月にメリーランド大学カレッジパーク校で開催された「国際スズウィスカシンポジウム(International Tin Whisker Symposium)」で、
トヨタ自動車製車両のアクセルペダル位置センサーを再検証した論文を発表し、このように述べた。センサー内部でSnウィスカが発生すると、アクセルペダルの
踏み込み方によっては、ドライバーの意に反した急加速が起きる可能性があるという。
Snウィスカは、急加速による事故が報告された2003年型「カムリ」のアクセルペダル位置センサーの他、同センサーと類似した機能を持つ2種類の部品でも発見されている。
ただし、アクセルペダル位置センサー以外の部品について、動作の不具合は報告されていない。
問題となっているアクセルペダル位置センサーは、2002〜2006年型モデルのカムリに搭載されている。NASAが再検証に使用したカムリは、8万2000マイル(約13万2000km)を
走行したものだった。このカムリを提供したオーナーは、「アクセルペダルを踏んだら、『ガソリンが無い』と応答が返ってきたり、突然猛スピードで発進したりするので、
とても運転できる代物ではなかった」と述べている。この車両のアクセルペダル位置センサーの内部には、少なくともウィスカが17カ所で発生しており、そのうち1つは接続を短絡させていた。