今年1月、トヨタグループの総合商社である豊田通商は南米アルゼンチンで、HVや電気自動車の電池に使用される
リチウムの資源開発に参画することを決めた。開発するのはチリとの国境に近いアルゼンチン北西部のオラロス塩湖。
2012年にも生産を始め、2014年には炭酸リチウムを年間に1万5000トン、エコカーのリチウム電池に換算して
300万台分の生産を目指すという。国内企業によるリチウム権益の取得は初となり、
トヨタ自動車などへの安定供給につなげたい考えだ。
リチウムとともにトヨタ自動車が喉から手が出るほど欲しいのが、レアアースの一種で、
エコカーのモーターの性能を高めるネオジムとジスプロシウムだ。
実は同グループは早い段階からレアアースを含むレアメタルの独自ルートによる調達を模索。
2005年から独自調査に乗り出し、世界中で優良な案件を洗い出してきた。
その調査結果を基にグループの資源調達を担う豊通が実働部隊として動いている。
ネオジム投資では、2008年末にインド産ネオジムの商権を持っていたレアアース専門商社の
和光物産を買収して、豊通レアアースを設立。また2009年1月にはベトナムの大型鉱床の開発権を取得している。
同社は「あわせて日本のレアアース輸入量の2割に相当する年間約1万トンの確保にメドをつけた」という。
http://diamond.jp/articles/-/3427