車の修理に無断で石綿使用 03年、大阪の日産車販社
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200601200019.html 2006年01月20日
「車の修理時に無断で取り付けられたアスベスト(石綿)を含む部品が燃え、飛散した石綿を含む大量の煙を吸わされた」として、
大阪府守口市の男性会社員(37)が「大阪日産自動車」(大阪市)を相手取り、精神的不安への慰謝料など約170万円を求める訴訟を近く大阪地裁に起こす。
訴状によると、男性は03年1月、日産製ワゴン車(94年型)のエンジン付近から異音がするため、同社の守口店(守口市)に修理を依頼した。
修理を終えて走り出した直後、エアコンの吹き出し口や床、ボンネット付近から大量の白煙が噴き出し、車内に焦げたようなにおいが充満した。
同社は男性に、修理の際に石綿を含む布を排ガスをマフラーに送り込むパイプに巻き付けた▽この布に油が染みこんでいたため、排気熱で燃えたと考えられる――と説明。
布を除去するなどの再修理をした。
男性側は、布が燃えた際に有害物質の石綿が煙とともに車内の空気中に飛散し、同乗していた長男(10)とともに大量に吸い込まされた、と主張。
さらに、昨年7月に車内に石綿が残留していないかどうかについて調査を求めたのに、同社は「白煙に石綿が含まれていた証拠はない」などとして応じなかった▽危険な部品を使うことを知らされず精神的苦痛を受けた、などとしている。