【Zoom】 マツダ総合スレ PART5 【Zoom】

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>>149>>148 勝手に↓転載。私もこの本を読んでみたくなった。

自動車産業とマツダの歴史」というノンフィクションを読みました。著者は河村泰治という、
マツダの元社員。出版社は郁朋社というところ。大胆に要約してしまうと、マツダ(東洋工業)
という自動車メーカーが、住友銀行によってどんなふうに殺されていったか、ということを証言した本です。
どういうわけか(住友銀行への遠慮なのでしょう)、マスメディアの書評などでは、
この本のことはほとんど取り上げられていませんね。
自動車産業にいくらか関心のあるひとのあいだでは、住友銀行によるマツダ支配が
マツダをだめにしたのだ、と語られてきました。でも、その内部の実情については、
マツダ内部から声が上がったわけでもないので、いまひとつ不鮮明でした。
でもこの本の中身はすごい。住友銀行がマツダに乗り込んでやったことは、ちょっと
すさまじい専制的恐怖支配とでも言うべきもの。
自動車を愛してもいない無能なひとたちが、日本のひとつの優良自動車メーカーを、
好き放題に切り刻んで、ぼろぼろにしてしまったのでした。著者は、住友銀行のただ
ひとつの「功績」として、フォード・カードを残してくれたこと、と痛烈に皮肉っています。
住友銀行の支配のもとにあるよりも、ほかの自動車メーカーの傘下に入ることが
マツダにとっては幸いであったということです。かなり衝撃的な中身のノンフィクションです。
住友銀行は、純粋に銀行業務の取引相手企業として、大口顧客の一つがフォードなわけで、
ディアボーンとの商取引を有利に展開する為にマツダを差し出したとも見えなくも無い。
マツダがお荷物で手におえなくなったと、誰しもが見えるような形にして。
とくに5チャンネル末期、手をこまねいて、何もしなかった社長の和田とか、故意に
無能無策経営をすることによりマツダ再建の芽を潰したとしか思えない。
幸いにして、この危機は一年後の初代FWDファミリアの大ヒットによって回避された
。ファミリアは一年間で1兆円の売上げをたたき出し、トヨタをして「うちなら三倍
売ってみせる」と言わせたぐらいの画期的ベストセラーとなったのである。
この結果、マツダは住友銀行からの莫大な融資(借金)をあっと言う間に返済可能
となった。しかし専務を送り込んでいた住友銀行は返済をやんわりと拒否し、
積極投資を勧めて、この結果、防府工場などが造られた。その後の経緯はご存じの通りで、
バブル崩壊後の過剰設備はマツダの経営の足を引っ張り、
やがてマツダは米国フォードに飲み込まれてしまう