>>126 昔いた学生の話。
その学生は、ある反応から出てくるガンマ線を測る研究をしていて、
修士からD1まで順調に仕事が進んでたんだが、D2になった頃に、
ガンマ線を測る装置の測定効率を決定しないといけなくなった。
測定効率が決まらないと、検出したナマの信号から、もとの反応がどれくらいの
確率で起こったかが逆算できない。
で、コンピュータを使ってシミュレーションして測定効率を決めよう、ってことになった。
それでその学生は、そのためのプログラムを作ることになった。
そういうことができるプログラムとしては、有名なものがいくつか既に世の中に
あったんだけど、自分で作るのは勉強になるし、使い勝手もいいので、
自分たちでやってみよう、ってことになった。
その学生は、もともとプログラミングが大好きだったんだけど、その時は
相当複雑なプログラムを書かないといけないことはわかっていたので、
いくら彼でも1ヶ月ぐらいはかかるだろう、と思ってた。
ところが、1ヶ月どころか2ヶ月経っても3ヶ月経ってもいっこうに完成しないので、
だんだんこっちも焦り始めて、
「もうこの辺で打ち切って、出回ってるプログラムを使うことにしない?」
と提案した。
ところが何回打ち切りを提案しても、そのたびに彼は、
「いや、他のプログラムも使ってみたんですけど、実験と微妙に違うんですよ。
たぶん○△□の効果が考慮されていないせいだと思うんですよね。」
と答えて、先延ばしにすることを繰り返した。
この ○△□ の部分が、答えるたびに変わるので、内心
「もしかして、この人は、プログラムに嵌るのが好きなので、仕事を
終わりにさせないために、こうやっていろいろと言い訳をしてるんじゃないか?」
と邪推した。
しかも彼はすでにD2になっていて、卒業までの残り時間もそんなに残ってはいなかった
から、こっちも相当焦った。
303 :
救世主 ◆17EvbjXN1fGz :2009/10/01(木) 12:51:16 ID:HPPIOMa9
う〜ん
どうしよう。
その学生は、毎朝10時ごろやってきて、すぐにパソコンの前に座り、
夜10時ごろになると帰った。
ある日、やはり朝10時ごろに彼がやってきて、いつものようにパソコンを
触り始めた。その時たまたま、私は彼のデスクのうしろにある本棚に、
本を探しに行った。
その時、何気なく彼のパソコンの画面に目にやった。
すると彼は、何かのシューティングゲームをやっていた。
・・・私は愕然とした。
「こいつ、学校に来るなりゲームやってんのかよ。。。どうりで仕事が進まないわけだ。。。」
と思った。
しかし、あまり厳しく言って、万が一 登校拒否にでもなったら元も子もない
(実際、そういう人もいた)ので、仕方がなく本人のやりたいようにやらせておいた。
それで、こっちも我慢してはいたんだけど、その一件以来、
不信感が湧いてしまったこともあり、その学生とはかなり冷戦に近い状態に
なってしまった。
たまに仕事の進行状況を報告しに来ても、必要以上に辛く評価したり。
そんな感じで、プログラム開発がスタートしてからもう1年近く経った、
ある日のこと。
私が出勤すると、彼はもう来ていた。(正確に言うと前の晩から徹夜したらしい)
で、私に1枚の紙を見せた。
それは1つのグラフを描いた紙だった。
そのグラフには、実験データと、シミュレーションの結果とが重ねてプロットされていた。
完璧に合っていた。
彼の説明では、検出器にある程度のエネルギーを持ったガンマ線が入った時と、
エネルギーがゼロに近いガンマ線が入った時とでは、特性が変わるらしく、
その効果を取り入れたら成功した、ということだった。
その効果は、まったく未知の効果というわけではなく、予備知識としては
あったんだけど、我々が測りたいガンマ線は、そんなに低いエネルギーのもの
ではないので、そういう効果があったとしても、ほとんど影響しないだろうと
思っていた。
ところが、彼がつきとめたのは、たとえ高いエネルギーのガンマ線が測定器に
入っても、測定器の中でいろいろな反応過程を繰り返しながら、最後は大量の
非常に低いエネルギーのガンマ線に変換されていくので、その効果の影響は
決して無視できない、ということだった。
307 :
名無しさん@まいぺ〜す:2009/10/01(木) 13:18:41 ID:Z8lHeuTI
いきなり空想論文や空想記憶を残して、新規に見ている人になんらかの印象を残そう魂胆みえみえなんだけどさ
早く現実に戻りなさい。
親泣かせんなよ。
そのシミュレーションが成功したことによって、我々は当時世界の他の
どのグループも達成できなかった測定精度を達成することができた。
その学生は、もともとの研究テーマで論文を発表し、Dを取得しただけでなく、
そのプログラム開発の仕事だけで、もうひとつ単独の論文を発表できた。
そして、Dを修了してすぐに我々と協力関係にあるグループの助手に採用された。
彼は10年ほど研究者として仕事をし、その後、企業にヘッドハンティングされた。
研究者を辞める時の送別会で、贈る言葉を言う順番が私に回ってきた時、
私は
>>304の件を話し、そして私の負けだったことを正直に認めた。その時
彼は、とても嬉しそうな顔をしていた。
そういえば彼もアトピーだった。私はいままでに、アトピー性皮膚炎の学生を2人知っている。
RON氏は結果的に初心者を釣ってしまっている。
>>310 そんなことよりも、今話している内容が、
>>126とどう関係してどのような結論に達するか
それとも何のオチもないのかまったくシミュレートできないんだが。
まさか1日72レスしてるけど、シューティングゲームをやっていた学生のように
最後はちゃんと論文書きあげてるんだぜ?・・・みたいなオチならないか心配になってきた・・・・。
>>312 自分でも、書いてる途中でそう思われないかと不安になった。(笑
>553 :名無しさん@まいぺ〜す:2009/10/01(木) 12:26:37 ID:Z8lHeuTI
> 昨日ぼこぼこにされて、午前中は自粛したのかな?
> 働いてることを装って、お昼の時間に登場(笑)
俺は普段から気の向いた時間に書いてるよね。(笑
ぜんぜん来ない時もあるし。
書き込む時間のことなんかイチイチ考えてないしその必要も無い。
で、オチは何だったの?
いや、単に他人のモチベーションってのはなかなか理解できない
ってだけの話なんだけど。w
ID:Z8lHeuTI氏のモチベーションも私には理解できないけど、
たぶん彼は彼なりに何かモチベーションがあるんだろうなぁ、とは思う。