1 :
名無しさん@まいぺ〜す:
アトピー野郎キモスWWWゾンビキモスWWWうぇWWW氏ねWWW
うはwヤバい椰子はけーんw
3 :
名無しさん@まいぺ〜す:2005/12/18(日) 17:33:31 ID:m5hceAsy
終 了
__ __ ___ _____ _____ ___ ___ ___
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| |. / / / / / / ̄ ̄|. l / / | _ | |_ レ'~ ̄|
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6 :
名無しさん@まいぺ〜す:2005/12/18(日) 19:03:32 ID:LXnDaCpv
VIPSTAR
あまりの光で目を開けていられない。
突然、訳のわからないイメーじが頭の中に流れる。
全ての感覚がどんどん遠くなってゆく。
『貴方は選ばれました』
「なっ、なに?誰だ?!」
頭に直接響く声。
それは神様のイメージ。
夢のような感覚、まるで現実感がない。
『今から貴方はエヴァの世界に行きます』
「はぁ?!何言ってんだ?夢かよこれ」
『貴方は選ばれたのです』
「選ばれた…ってさっきのアレか?!アレはただのネタで――」
『書き込んでしまった。もう、遅いのです』
完璧に全ての感覚がなくなる。
頭にあるイメージ以外何も感じない。
けど、自分が何処か遠くへ行こうとしているのは理解できる。
そして
『貴方はシンジになるのです』
最後通告が伝えられた。
ジリジリと蒸す様な暑さが体を焼く。
周りは何処かで見たことある風景。
空を見上げると戦闘機が2機、高速で飛行している。
「…マ、マジかよ…」
轟音。
戦闘機からミサイルが発射された。
爆音と爆風と煙が全てを包む。
そして、その中からゆっくりと現れる巨体。
「…第三使徒、サキエル…」
そして、青いルノーが物凄いスピードでこっちに向かってくるのが見えた。
物凄いスピードで走る青いルノーの中、考える。
思えば今までの人生、碌な事がなかった。
小学校時代は苛められて過ごし。
中学時代は、まぁ…普通といった生活だったけど。
高校時代にアニヲタ道大爆進。
大学は某八流私大で、果ては中小企業の営業。
俺の人生も落ち着くところに落ち着いたな――と思っていたところに
『俺シンジ』
神様の気まぐれか、宇宙の真理が働いたのか、未知の宇宙人のテストか。
訳がわからない。
何で俺がエヴァ小説と同じこをしなきゃいけないんだ。
2chに書き込んだだけで願いが叶うのか、オメデテーナ。
「めでたくなんかないっ!!」
「シ、シンジ君…?」
「……あ?…ぁ、あー…」
……独り言でミサトさんに心配されてどうするんだ俺。
「…スイマセン、気にしないで下さい」
というかマジで冗談だろ。
やだよ、何で俺が使徒と戦わなきゃいけないんだよ。
現実は厳しいんだよ、小説のようにうまくいく訳ないんだよ!!
体験とかアレ系は全部作者の妄想だろ?
実際、エヴァの世界に入れられて生きれる確率は0じゃん。
N2地雷で吹っ飛ぶ車、『来い』の手紙、ジオフロント。
そして今、ミサトさんが迷っている。
運命の時が刻々と近づいている。
その前に落ち着いて考えなければならないことはたくさんあるのに。
『どうする?』
迫り来る使徒との戦い、精神を削る殺し合い。
――絶対に、嫌だ――
俺が戦わないためにはどうする?
逃げる?もう、ここまで来ているのに?
『乗れ、でなければ帰れ』の言葉で本当に帰るか?
「何処に?」
このエヴァの世界では俺は知り合いの一人もいない。
俺が帰る場所なんて何処にもない。
なら、
綾波レイを庇わないで出撃させればいいのか、死んでも三人目になるだけだしな。
もし負けて本部に侵入されても地下にあるのはリリスだし、サードインパクトは起きない。
俺は死なない。
「…よし…」
いきなりの出来事で訳のわからないことだらけだが。
決めた、俺は絶対にエヴァに乗らない。
補完計画阻止?綾波とアスカを救う?委員会、ゼーレを倒す?
知るか。
「何やってたの、葛城一尉。人手もなければ時間もないのよ」
「ごめん!」
「例の男の子ね」
「そう、マルドゥックの報告書によるサードチルドレン」
「よろしくね」
「あの父親とは全然似てないわよ、さっきので錯乱するぐらい神経が繊細だしねぇ」
「……よろしく、お願いします」
パソコンしてたらいきなりアニメの世界にワープって、錯乱もするわ。
「で、初号機はどうなの?」
「B型装備のまま、現在冷却中」
「それホントに動くの?まだ1度も動いたことないんでしょう?」
「起動確率は、0.000000001%、オーナインシステムとはよく言ったものだわ」
「それって動かないってこと?」
「あら失礼ね、0ではなくってよ」
「数字の上ではねぇ、まぁ、どのみち動きませんでしたではもう済まされないわ」
暗い部屋に突然、照明がつく。
そのせいで目の前に現れる凶悪なロボットの顔。
「人の造り出した究極の汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン、その初号機。
建造は極秘裏に行われた。我々人類の最後の切り札よ」
「これが父の仕事ですか」
「そうだ」
声の方に顔を向けると頭上から見下ろしているゲンドウの姿。
「久しぶりだな」
「……父さん」
はじめまして。
「ふっ、出撃」
「出撃!? 零号機は凍結中でしょ!?まさか、初号機を使うつもりなの?」
「他に道はないわ」
「ちょっと、レイはまだ動かせないでしょ!?パイロットがいないわよ!」
「…さっき届いたわ」
「マジなの?」
「碇シンジ君、貴方が乗るのよ」
「俺がこれに乗って戦えっていうの?」
決めたんだ、これから綾波が運ばれて乗せられようとしても俺は乗らない。
「そうだ」
「嫌だよ、何で俺なんだよ!?一介の一般市民に戦えっていう方が無茶なんだよ!!」
何で中小企業で営業やってる筈の俺が。
「他の人間には無理だからな」
「何でだよ、何で俺が……」
碇シンジをやらないといけないんだよ。
「乗るなら早くしろ、でなければ帰れ!」
「どこにさ、どこにだよ!!俺はどこに帰ればいいんだよ!!」
どうやったら帰れるんだよ。
突然の激しい揺れと、重く響く音、使徒の攻撃。
「奴め、ここに気づいたか」
「シンジ君、時間がないわ。乗りなさい」
「嫌だ!」
次は綾波レイが運ばれてくるんだろ。
同情で乗らせようっていうことだろ。
だけど俺は碇シンジじゃない、絶対に乗らない。
ほら、来た。
身体中に包帯を巻いた綾波レイが担架で運ばれてきた。
このまま瓦礫が上に――
「…アレ…?」
降ってこない。
周りを見ると、ミサトさんとリツコさんが必死で何かを叫んでいる。
何?何かの落下してくる音で聞こえないよ。
落下してくる音?
上から瓦礫――
「うああああああぁぁあああああぁ?!」
何故?何故?WHY?何故瓦礫が?
いきなりの予想外な自体にどうすることもできない。
ただ叫びながら呆然と上を見上げているだけ。
そして、俺の上に瓦礫が落ちた。
あれ?
15 :
⊂ニニ( ^ω^)ニニ⊃:2005/12/18(日) 22:44:02 ID:iii/YEH9
ID:IKGb0VzF
キモスWWW脳内でやれやこのアトピーゾンビがWWW
俺はいったいどうなったんだ?
確か、瓦礫が頭の上に落ちてきて俺はそのまま――
死んだ……?
まさか。
アニメキャラを命賭けてまでして助けてもな、なんて考えた罰が当ったのか?
この通り、手も足もピンピンして――ない。
手足の凄く動きが緩慢だ。
そんな……本当に死んでしまったのか。
寒い。体が冷たくなってきる。
それにだんだん息苦しくなって――え?
「ゴガ…ガッ!ァ!!」
詰まった。
気道に入る水の感触、苦しい。
ヤバイ、死んだのに溺れ死ぬのか?
「ッ…!!ゴボッ…」
顔を動かして夢中で空気を探すが、何故か水の中。
何も出来ない、苦しい。
もう駄目だ……。
『大丈夫?シンジ君』
大丈夫じゃないです。今、二度目の死が訪れます。
『シンジ君?お〜い』
というかさすが碇シンジだな。
数時間もしないうちに2回も死ぬなんて本当に不幸だ。
『ちょっとぉ、シ〜ン〜ジ〜君?』
……あれ?まだ生きてる?
何か様子がおかしい、恐る恐る目を開ける。
エヴァの中?
「……水の中?」
『あ、それはLCLという物で肺をそれで満たすと息ができるようになるから』
「……ここは?」
『もちろん、エヴァのコクピットよ』
「……何で僕が乗っているんです?」
『瓦礫の落下からは助かったんだけど気絶してたから運んでおいたの』
「……だから、何でですか?」
『本来、乗る筈のパイロットは絶対安静の重病人なの。
そんな子が乗ったら死ぬに決まっているわ、そういうことさせたくないでしょ?』
いや、俺はその子を見捨てる気満々なんですけど。
「……マジですか?」
『主電源接続全回路動力伝達、起動スタート』
シカトかよ。
『A10神経接続…異常なし、初期コンタクトすべて問題なし、双方向回線開きます!』
いや、ちょっとまて。
俺は体はシンジだけど心はまるっきり別物の人間。
エヴァはA10神経で動く。
なら当然、中にいるユイさんが俺を別の人間だと理解する筈。
普通に考えてシンクロする筈がない。
よし、これで逃げれる。
『シンクロ誤差0.3%以内よ。これならいけるわ』
なんでだよ。
『凄いわ…』
凄くねぇよ!母親の愛ってそんなものなのかよ!!
「ちくしょう!俺はシンジじゃない、シンジじゃないんだぁぁ!!」
何で俺がこんな目に会うんだよ!!
「俺は中小企業で営業やっているほうが向いているんだぁぁ!!」
『パイロットが錯乱してます!!まさか…精神汚染!?』
「俺はシンジじゃねぇえええええ!!」
『精神汚染じゃないわ、ただ錯乱してるのよ』
「無理だよ!こんなこと、こんなこんなこと望んでなかったんだ!」
『シンジ君、落ち着いて』
アンタ、そのセリフ何度目だよ。
「何で俺がアニメキャラのために命賭けなきゃいけないんだ……」
『人類の未来のためには、やるしかないのよ』
俺の未来のためには、やっちゃいけないんだよ。
「そんな……」
『シンジ君、出すわよ?碇司令、かまいませんね?』
『もちろんだ、使徒を倒さぬ限り我々に未来はない』
『発進!!』
ガタンという音が響いた後に身を襲う強いG。
歯を食いしばって口の中で「何で俺が、畜生、畜生」と連呼する。
やがて振動が止まって目の前に街が広がった。
そして、巨大な使徒。
『いいわね、シンジ君』
「……はい」
ここで駄目ですって言ったらどうするよ。
『最終安全装置解除、エヴァンゲリオン初号機リフトオフ!』
『シンジ君、とりあえず歩くのよ!』
ミサトさんの話を聞き流し、頭の中で必死にエヴァを思い出す。
確か…。
歩いて、止まれなくて、突進して、避けられて………。
あれ、どうなるんだっけ?
見たときは実際にやることになるなんて思ってなかったから記憶が曖昧だ。
『シンジ君!』
「はい……歩く、歩く…」
思い出せない。
急かされていたので仕方なく思考を中断。
動くかどうかは疑問だが歩くイメージを思い浮かべる。
そして、歩き出す初号機。
『やった!』
『動いたわ!』
うわ、本当に動いちゃったよ。
『シンジ君、一旦止まって!』
「止まて、止まれ…」
はい、やっぱり止まりません
「止まれ、止まれ、止まれ、止まれよ…くそっ!」
『シンジ君!?』
「畜生、結局こうなるのかよ!」
エヴァが一歩一歩進むたびにモニターの中で迫る使徒。
このまま行くとやられるだけ、なら駄目もとで原作通りに体当たりにいくとする。
ようは避けられなけらばいいんだ!
「うおおおおおお!!」
あ、避けられた。
使徒は突進してくる初号機を避けた。
当然、初号機はその勢いのまま前方のビルに激突。
転んだだけでコクピットに伝わる振動は物凄い。
『シンジ君、早く起き上がって!』
「っ?!思い出した!」
急に蘇る記憶。
確か、このままいくと使徒に掴まれ持ち上げられて攻撃される筈だ。
光のパイルを受けてパイロットは激痛に叫ぶ、そして暴走。
それは、嫌だ。
道路を横に転がって逃げる。
凄い振動、ジェットコースターの比ではない。
周る視界の中で一瞬遅く手を伸ばす使徒が見える。
『シンジ君、何をしているの!!』
「逃げてるんだよ!」
『敵は目の前にいるのよ、逃げちゃ駄目よ!!』
「解ってるさ!」
どうする、どうする、どうするよ俺――!?
落ち着け。
向こうの攻撃範囲は腕と目からビーム、こっちの攻撃範囲は腕+ナイフ。
目からビームさえ警戒しておけばいい。
こっちの方が長いんだ、攻撃できる。
「よし……」
向こうはこっちに接近してくる気配はない。
慎重に慎重を重ねて近づく。
「…………」
目からビーム撃ってきたら横っ飛びで逃げようなんて考えてたら。
前触れもなく、サキエルが動いた。
目からビームか?!
と横っ飛びのモーションに入ろうとしたが、どうやら違うらしい。
ただ腕を振り上げただけだ。
「………」
何?まだ届かないよ?
「…………」
サキエルは振り上げた腕を降ろした。
ほら、ギリギリ届かな――
げ、コイツ腕長ェ。
「っ?!」
うわっ、掴まれた。
気がついたら使徒と戦時の戦いに巻き込まれて病院にいた
自分はただの一般人
家に帰ってもいつもどおりの自分の家だ
カレンダーの日付も記憶のまま
学校(会社)も何も変わらない
ただこの街にネルフはあるし、使徒もこの目で見た
巻き込まれたときの怪我も現実だ
エヴァのことをネットで調べても、そんなアニメは誰も知らない
過去の新聞記事を見ると、セカンドインパクトまで起こっていたらしい
頑張って調べていたが、何もつかめないまま3週間
記憶が確かならつぎの使徒が来る
こなければいいけど、もし本当に来たとしたら……
気がついたらシンジの中にいた。
ミサトにそのことを言うと、彼女も現実世界から来たと言う。
カーナビを頼りに本部へ着く。
リツコをなんとか呼び出し協力を得ようとしたがこいつもだった。
苦労して辿り着いたケージで出会ったゲンドウが何者か言うまでもないだろう。
宇宙人の力で逆行するシンジ。
赤い海のほとりに突如現れたUFO。中から銀色のスーツを全身にまとった二人組みが。
「ワレワレハ友好的ナ宇宙人デス。ヤレヤレ300年前ニ来タ時ハ青ク美シイ惑星ダッタトイウノニ」
「ソコノ知能程度ノ低イヒト科ノオス、コレハイッタイドウイウコトカ」
シンジは驚き戸惑いながらも自分が知りうる限りの情報を話す。
「自分ノ星ノコトハ自分デ解決スルノダ」
「ワレワレノテクノロジーヲ持ッテスレバ君ヒトリ過去ニ送ル事ナド造作ナイ」
「タダシ、モシマタコノヨウナ事態ヲ回避デキナケレバ宇宙保安法ニ則リ地球ハ宇宙塵トナル」
今度こそマジで地球の危機だ。がんばれシンジ!地球を救え!
目を覚ますと、そこは戦場だった……
「な、なんだよこれ」
戦闘機から発射される無数のミサイル。
それらをまるで無視するように歩き続ける巨大で不可解なカタチの怪物。
邪魔臭げに振るわれる怪物の腕で虫のように叩き落とされる戦闘機。
怪物は悠然と歩き続けている。爆発する戦闘機。自分の体を打ち付ける爆風。
「う、うわぁ!」
たまらず吹き飛ばされた。
体中がしたたかに打ち付けられ痛い、凄く痛い。
「くぅ……」
なんでこんなことになってるんだ?
俺は家で寝ていたはずだ。まるでわからない。
まるで夢。それも痛いなんてとびっきりの悪夢だ。
こんなのを現実だと認めたくない。が、体の痛みは本当。
混乱しているところに、物凄いスピードで青い車がこちらに向かってきた。
車は急ブレーキで俺の横に止まった。
そしてその車から切羽詰った様子の女の人が降りてきた。
「碇シンジ君ね!?早く乗って!」
何?碇シンジだって?……知ってる、碇シンジ。俺の知っている名前だ。
疎開する前の学校で隣のクラスだった奴。
ネルフのエヴァなんとかとかいうロボットのパイロットだったはずだ。
一時期学校中で話題になったことがあった。
碇本人はまるでそんなロボットのパイロットと思えないほど気の弱そうな奴だった。
それで……今、目の前の女の人はなんて言った?
俺が碇シンジだって!?どういうことだよ……
綾波家にたった二人だけの姉弟で暮らすレイとシンジ
表面上仲がいい二人には秘密があった。
二年前、レイ中3、シンジ中2の時。シンジは姉のレイを犯してしまったのだ。
人もうらやむ程、仲がいい綾波家の姉弟のレイとシンジ。
「お前らきんしんそーかんじゃねえの?」
友人からそうからかわれるのもしばしばだ。
だが、ある日シンジはふとしたきっかけで自分が綾波家の実子でない事を、本姓は碇である事を、物心つく前に実母が死亡した後、自分が邪魔になった父親に母親の親戚の家に養子に出されていた存在だった事を知ってしまう。
しかも実父からは多額の養育費が綾波家には支払われていたのだ。
金の為に自分は育てられていたのか…?
やさしくも厳しい両親、そして自分を溺愛する姉。
それらは全て幻想だったのだ。
思いつめたあげく深夜レイの部屋に侵入するシンジ
「な、何をするの!や、やめてシンジ…」
「うるさい!姉ちゃん…いやお前だって金の為に僕にやさしくしていただけなんだろう!」
「そ、そんな事ない……ぐ、い、痛い…お願いやめてシンジ!」
物音に気付いたレイの父親が駆けつけた時はすでにレイの内部にシンジの精が放たれた後だった…。
骨も折れよとばかりにシンジを殴りつける綾波父。シンジはふて腐れるばかりで反省の色も無い。
そしてそんなシンジをかばうレイ。
「やめて、お父さん!シンジは悪くない!わたしが…わたしがシンジを誘ったの…わたしの方からえっちな事しようと誘ったの!だからシンジを他所にやらないで、お願い…」
しかし、もうここにいたってはシンジを綾波家に置いていく訳にはいかない。シンジの実父と交渉すべく、レイの父母は深夜車を飛ばすとシンジの実父がいる第三新東京市に向かっていった。
シンジを失う事に恐怖するレイ。
しかしその恐怖が実現する事は無かった。
彼女の両親が乗った車が酔っ払った運転手の乗る大型トラックと正面衝突。第三新東京市に着く事も無く、彼女の両親は帰らぬ人となった。
綾波父母の葬儀にもシンジの実父が出席する事は無かった。代わりに送られてきたのは今まで以上の多額のシンジの為の養育費のみ。
金目当てにシンジを誰が引き取るかで揉める親戚一同を前に喪服姿のレイははっきりと宣言する。
「シンジは誰にも渡しません。わたしが立派にシンジを育てて見せます」
あれから二年、レイは進学せず、近所のレストランで働いて何とか姉弟二人で暮らせる程度の収入を得ている。シンジの実父から養育費は全てシンジの口座に貯蓄しびた一文手を付けていない。
二人の間にあの夜の事が一切会話に上がる事は無かった。
表面上、仲がいい普通の姉弟の演技を続ける二人。
が、徐々に二人の関係にもほころびが生じようとしていた。
高校に進学したシンジは背も伸び、その甘いマスクで女生徒に少しづつ持てだしたのだった。
人知れず悶々とした夜を送るレイ。シンジとは結局あの夜きりだ。
シンジがまたその気になっても受け入れる気で部屋に鍵もかけていないというのに…。
シンジにして見れば、自分は姉を犯し、それがさらにレイの両親を失うきっかけにもなったのだ。レイには申し訳無い気持ちでいっぱいでとてももう一度挑む気などとてもなれない。
そんな二人に転機が訪れる。
長く音信普通だったシンジの実父からシンジとレイに手紙が送られてきたのだ。
文面はたった一言。
「来い」
ペンペンがチルドレン。
第壱羽
実はミサトに飼われる前はエヴァの神経接続に関する実験動物だったペンペン。
サードチルドレンがN2作戦時に負傷、ゲンドウの命を受け急遽出撃。背中の
バックパックは伊達じゃない、LCLにも慣れたもの。シンクロ率も尋常ならざる値をマーク。
「いけるわ」無責任な飼い主の一言と共に地上に射出。ペンペンの運命やいかに!?
第弐羽
「ペンペン、まずは歩いてみ・・・」鳥は言葉よりも野性の勘でこの兵器を理解した。
ミサトの言葉を待たず第三使徒に特攻するペンペン。彼は久しく忘れていた戦いの本能に目覚めていた。
しかしお約束のATフィールドに行く手を阻まれる。「クワッ!? クワァ〜ッ!!」しかし自身も
ATフィールドを展開、野生の動きで使徒を翻弄。人型兵器にあらざる攻撃で使徒、殲滅。
彼の胸中は勝利の喜びに満たされていった。
第三羽
「すまんのう鳥。わしはお前を殴らなあかん」銭湯にて合い間見える馬鹿三匹。
しかしトウジの拳は空を切り、逆にペンペンの激しい逆襲に会う。女湯から出てきた飼い主らしき人物に
つっかかろうとするも自分の好みのど真ん中を行く葛城ミサトに一目ぼれ。
「動物を殴るなんぞ漢のすることやない」瞬時に意見を変える漢鈴原トウジ14歳。
電車のドアが開き、ホームが人波でごった返している。
人波を避けるように少し遅れて電車をおりるシンジ。
外界の雑音をDATの音楽で遮断している。
いつもの通りを少し伏目がちに歩くシンジ。
向こうから良く知っている少女が歩いてくる。アスカだ。
アスカは同年代か少し年上の少年と歩いていた。
アスカはシンジに気づくとわざとらしく知らないふりをしてそのままシンジとすれ違った。
シンジは歩きつづける。
シンジは横断歩道の向こうに誰かを見つける。ネルフの日向と青葉だ。
彼らは通行人になにかを配っているようだった。
シンジがヘッドホンをはずす。と、外界の雑音が一気になだれ込んできた。
シンジ「日向さ…」
日向 「えいゆうこうりーん!」
青葉 「え…えいゆうこうりんでーす!」
道行く人は誰もビラを受けとろうとはしない。愕然となるシンジ。
ネルフ本部のエレベーターにレイとアスカがいる。
長い沈黙が続いていた。下降していたエレベーターはゆっくりと止まり、やがて照明も消えた。
予備電源の薄暗い照明が二人を照らしている。
動じない二人。しかし、しばらくエレベーターは動く気配がない。
アスカ「ちっ、よりにもよってこんなときに止まるなんて、今日は最低な日ね。」
アスカは一瞬、レイの方に目を向ける。
アスカ「あんた、私よりもここのこと詳しいんだったら何とかしてみなさいよ。」
レイは動かない。
アスカ「フッ、所詮あんたも碇指令の人形ね。」
しばらくあって、レイの鼻歌。曲は狙われた昼下がり。
アスカの叫びは鼻歌にかき消される。レイの首を締めるアスカはすでに半狂乱だった。
不敵な笑みを浮かべるレイ。つづいてアスカの絶叫。
秒間120フレーム。他よりは少し長めに白の王がちらつく。
使途襲来。
青葉 「目標は依然ネルフ本部に進行中!」
第5使途ラミエル。王の形をしている。
マヤ 「N2爆雷投下!」
冬月 「無駄なあがきを…」
青葉 「電波障害…来ます!」
ミサト「出撃よシンジ君、レイとアスカもすぐに出すから。」
シンジ「ハイッ!」
そのころ、ターミナルドグマ。
冬月 「あの男はどうする?」
ゲンド「しばらく泳がせておく。」
冬月 「ロンギヌスの槍は?」
ゲンド「予定通りだ。作業はレイが行っている。」
冬月 「ゼーレの老人たちはあわてて行動表を修正しているな。」
ゲンド「死海文書に記されていないことも起こる。老人にはいい薬さ。」
冬月 「ラーメンだな…」
ゲンド「そうだな。」
エヴァ初号機リフトオフ。プログレッシヴナイフ装備。ATフィールド展開。
シンジ「うおぉぉーっ!」
リツコ「シンジ君、変わったわね…」
一瞬、リツコに目を向けるミサト。
マヤ 「アンビリカルケーブル切断、内部電源に切り替わります!」
冬月 「勝ったな。」
爆発を繰り返しながら落ちていくラミエル。
正面下部の小さなドアが開いて、胸に王のマークがついた人が出てくる。(以下、王)
王は一瞬ためらったが勢いよく飛び降りる。
うまく芝生の上に着地できたようだ。着地の際に足を捻挫したらしくコケる。
王はケンケンしながら近くの林に身を隠す。またコケる。
加持 「あれがフィフスか。ゼーレが直接送り込んでくるとは…。さーてどうしますかね、碇指令は。」
暗い部屋のベッドでアスカは目を覚ます。
レイが看病していたらしい。ごく小さな音でラジオが流れている。
ラジオ「やさしいフランス語講座の時間です。今日は「近くにコカイン売り場はありますか?」です。」
レイ、静かにラジオの電源を落とす。
レイ 「わたし、もう行かなきゃ。」
アスカ「わたしたちは何もしなくていいのよ!無敵のシンジ様がやっつけてくれるんだから。」
レイ 「そうね、だからわたしは秋葉原へいくわ。」
アスカ「はい?」
レイ 「今日だったわよね、Windows95の発売日。」
アスカ「そんなのわたしが知ってるわけないでしょ!」
レイ 「ヒマなら代わりに行ってきて。今晩は再起動実験があるの。」
アスカ「このわたしをパシらせるなんて、あんたいい度胸ね。」
レイ 「ソフマップ4号店よ。」
アスカ「わたしは行かないわよ!バカシンジにでも頼んだら!?」
レイ 「シンジ君はダメ。だってヨッシーのクッキーとヨッシーのタマゴを間違えて買ってきたから。」
アスカ「…あんたゲームボーイなんかやってるの?」
レイ 「おかしい?」
後日、第一司令室にシンジ。
シンジ「あれ、ミサトさんは?」
マヤ 「桂木三佐はさっき碇指令のところへ行ったわ。あ、それと新しいスタッフを紹介するわ。王さん。」
王 「………」
シンジ「碇シンジです。」
王 「………」
王、立膝をついてじっとシンジを見ている。
シンジ「あっ…えっと…」
警報。
青葉 「これは…パターン青、使途です!」
マヤ 「こんなときに…、桂木三佐もいない。先輩とも連絡つかないし…。」
アスカ「ミサトがいなくたってやれるわよ!早く射出して。」
マヤ 「弐号機、零号機射出!」
日向 「シンジ君!」
シンジ「行きます!」
アスカ「こんのぉぉぉーっ!」
レイ 「後ろよ!」
アスカ「えぇっ!?」
日向 「弐号機、頭部損傷!」
マヤ 「アスカ!」
王 「れっ…れっかしていますっ!」
マヤ 「………」
王の裏返った声に一瞬シラけるネルフスタッフ。
マヤ、汚物を見るような目で。
真剣にモニターを見ていた王、周囲の空気に気づく。
王 「あっ?(また、やっちゃった…)」
完
確かに僕はやり直したいと思った。確かにそれは間違いない。
だけど、これはないんじゃないか?と、この時ばかりは神様を本気で恨んだ。
「・・・父さん」
鏡に写る自分の・・・いや、父の面。初めはなんの悪い夢かと何度も寝入った。
起きたら自分に戻れるかもしれない、これは夢なんだと何度も自分に言い聞かせた。
でも、駄目だった。いくら寝ても、いくら日が経っても、僕は髭面のままだった。
「ちくしょうっ!」
洗面所にある鏡が衝撃を受けて、幾重にも亀裂が走った。
その亀裂の中心にあるのは僕の拳。やりきれない思いが、衝動的に拳を奮わせた。
「・・・ちくしょう」
痛い。ざっくりと何かが刺さったような手応え。
心の中に居るどこかの僕がこれは夢じゃないんだと実感する。
それと同時に、僕は深い絶望の中で佇んでいた。
39 :
名無しさん@まいぺ〜す:2005/12/19(月) 20:02:10 ID:XU+khmdc
晒しage
父さんのことを何一つ知らない僕が、父さんの代わりが務まるわけもなく、
次々と来る仕事の山に全く対処ができなかった。
それで、どうにもこうにも困ってしまった僕は
「旅に出ます」
と置き手紙を残して、第3新東京市から逃げました。
とりあえず、北海道あたりにでも行ってみよう。
道内を3日ほど遊んでいたら、ネルフ本部に連れ戻されてしまった。
副司令に説教される。
この人と一度も話したことがなかったから、どう接するかわからず黙っているしかない。
やがて、副司令は帰っていき、このだだっ広い部屋の中で一人っきりになる僕。
どうしよう? また、逃げるか?
とりあえず、ここを辞めてからと思い、辞表というものを書いてみた。
だけど、司令である僕は誰に辞表を出せばいいのだろうか。困った。
「良いから答えよ! 名は何と申すか、人間!」
「――シンジ。碇シンジ! スーパーマンでも仮面のヒーローでもない、ただの中学生だ! こんな状況、どうにも出来ないよっ!」
「そうか。ならば碇シンジ、妾は汝と契約する!」
「ほほう、この感じ、かなり奇妙な気配ではあるが鬼械神か。ありがたく使わせてもらおう。……出撃」
「ちょっと待ってよ! まさか、これに乗って戦えって言うの?」
「案ずるな。術者と魔導書、鬼械神とは三位一体。騎士が軍馬を乗りこなすように、汝も此奴を駆る事ができよう」
「そんな、無理だよ! 見た事も聞いた事もないのに、出来るわけないよ!」
「説明はしてやる」
「エヴァンゲリオン初号機……ふむ、やはり変わった名だな。だが、気に入った!」
「ね、ねぇ……ここは、あのロボットの中なの? ……うわあっ!? 誰だ、この娘っ!?」
「それ以外、考えられまい? その小娘は察するに、此奴の本来の主だろうな」
「本来のって……や、やっぱりちゃんとしたパイロットが居るんじゃないか! なら僕なんかが――」
「だが、その娘、そのままでは長くは保たんぞ? まぁ、見殺しにすると言うのなら別に……」
「……逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だッ!」
「……ふむ、それでこそ我が主よ」
「やります。僕が乗ります!」
「光射す世界に、汝ら闇黒、棲まう場所なし! 渇かず、飢えず、無に還れ!」
「……………………」
「プログレッシブ・ナァァイフゥゥゥゥ――――ッ!!」
「……………………」
「刺殺ッ!!」
「……存外にノリが良いな、シンジ」
「綾波、大丈夫?」
「……心拍数と体温の上昇を確認。顔への血流も増しているわ」
「……そりゃあ火照りもするよ。さっきまであの中で茹だってたんだから」
「そう――これが恋なのね」
「そうだね……って、どこをどう理論展開すればそんな結論に達するのか全然理解出来ないんだけどっ!?」
「この前、街角の映画予告でやっていたわ。
ガンアクションがスリルでサスペンスでハードボイルドでロマンスだと。生と死の極限で愛が芽生えると。
すなわち灼けたプラグから救い出してくれた碇君に、綾波レイはゾッコンらぶ。
多分」
「……君は気が動転して、自分が何を口走っているかわかってないだけだ」
「そう言えば、昨日は碇君に裸を見られた挙げ句押し倒されて胸まで揉まれたわ」
「っっっっ!?」
「肌まで晒したとあっては、もはや言い逃れは許さない。責任取って」
「い、いやアレは不可抗力であって何と言うかその!」
「泥沼だな……」
『な、何だとぉぉぉぉぉっ!!』
「……と、父さん?」
『そんな! 私のレイが、よりにもよってシンジごときつまらん男の毒牙にかかってしまうとは! ……こ、この鬼畜外道めっ!』
「父さん……あなたに外道呼ばわりされるいわれは……と言うか『私の』って……」
『許さん……許さんぞ、シンジ! 今すぐ貴様に引導を渡してやる! なぁに、三途の川の渡し賃もサービスしてくれるわ!』
『お、落ち着いてください司令。あまり興奮されては……』
『黙れリツコ君! 現時点を持ってサードチルドレンの登録を破棄! 目標を第六使徒として……(ぷちん)』 ばたん
『ゲンドウさん!? ゲンドウさぁーんっ!!』
『「リツコ君」? 「ゲンドウさん」? リツコ、あんた達まさか……』
『碇……レイに拘りすぎだな』
「……ごめんなさい、こんな時、どんな顔をすれば良いかわからない」
「……笑えば良いと思うよ」
「いやあぁぁっ」
悲鳴とともに目が覚め、布団を跳ね上げる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
ベッドの上で上半身を起こした状態のまま、しばらく息を整える。
少し落ち着くとアタシは違和感を覚えて周りを見た。
「どこ、ここ……? ――ん、ああ、そっか。戻ってきたんだっけ」
少しの間混乱した後、思い出した。
アタシはエヴァンゲリオン弐号機パイロット、惣流・アスカ・ラング
レー。今は日本に行く途中の船の中。
「あれから三日か……」
小声で呟いて、少し前の記憶を掘り起こす。
三日前、量産型エヴァンゲリオンと戦っていた最中に相手の攻撃
をくらい、たぶん意識を失って、気がついたらこの部屋だった。この
場所がどこなのかを思い出したとき、当然わけが分からなくなった。
日本にいたアタシが、どうしてまた船の中に居るのか。それも、ドイ
ツから来たときと同じ艦の同じ部屋に。部屋から出ると、かすかに見
覚えがある人たちがいた。疑問符だらけの頭を抱えたまま艦内をふ
らふらしていると、通路の前方からよく知った人が歩いてきて、アタ
シに声をかけた。
「ようアスカ、ずいぶん早いお目覚めだな。――髪の毛、寝癖ついて
るぞ」
「加持、さん……」
飽和した精神状態だったから、ほとんど反射だけで相手の名前を
口に出していた。日本に着いてからは話す機会も減ってしまった、た
ぶんアタシの一番心を許せた人。
「どうしたんだ? 具合でも悪いのか?」
アタシの気の抜けた声を聞くと、笑顔をやめて心配する顔になった。
「あ、えと――」
「どうしてこんな場所にいるの?」と訊きたかったけど、あまりに間が
抜けすぎている気がして言い出せなかった。
「調子が悪いんなら、今のうちに休んで治した方がいいぞ。日本に着い
たら使徒と戦わなきゃいけないんだしな」
「――っ!?」
加持さんの発した言葉は、アタシに大きな衝撃を与えた。……今、この
艦は日本に向かっている。アタシはさっきまでそこにいたはずなのに。そ
れに、加持さんの言い方はまるで、アタシが使徒と戦うのが初めてだと……。
「か、加持さん……。使徒って何体倒したっけ……?」
何とか平静に尋ねようとしたけど、少し声が震えるのを抑えられなかった。
「三体だろ? 本当に大丈夫か、アスカ?」
「……うん、ちょっと部屋で休んでくる」
加持さんと別れ部屋に戻って、しばらくひとりで考えて出した結論は、『時
間を遡った』だった。わざわざアタシを騙すためだけにこんな事をするわけ
がない。荒唐無稽な推測だけど、アタシが気絶した後サードインパクトが起
こったのなら、そのエネルギーで時空が歪むこともあるのかもしれないと思っ
た。あるいは使徒と戦っていたのは長い夢だった可能性もあるけど、アタシ
の中にある鮮明な記憶はそれを否定していた。
もう一度最初からやり直せる。
ショックから覚め、そういう考えが浮かんだとき、心の底からじわじわと喜び
が湧き上がってきた。そしてアタシは決心した。もうアイツにでかい態度はとら
せないっ。今度こそアタシが一番になるんだ!
記憶によれば、今日は使徒が来る日だ。悪い夢を見て早く起
きてしまったアタシは、シャワーを浴びながら一日の行動を考
える。やはり、万全を期すためにも事前にエヴァの調整を行っ
ておきたい。何事も最初が肝心だ、失敗は許されない。
「よしっ」
――ピシャッ
一回頬を叩いて気合を入れると、シャワーを出て身支度を整
える。弐号機を積んでいる輸送艦まで行こうと扉を開けると、加
持さんが立っていた。
「お、アスカ。ちょうど良かった。今ネルフから連絡が来てな、今
日サードチルドレンがやってくるらしいぞ」
「? ああ、飛行機にエヴァを載せる訓練で?」
「いや、違う。エヴァはなしで、チルドレンだけが来るそうだ」
「は?」
あまりに意外な言葉に、つい間抜けた声を出してしまった。
「弐号機を日本、というかネルフ本部へ引き渡す手続きをするか
ら、そのついでに連れて来たんだろうな」
「連れて来たって……。じゃあ、シンジは何も目的を持たないで
わざわざここまで来るの?」
「たぶん、ずっと戦ってるストレス解消の目的もあって第三から
出すんじゃないかな。……アスカ、サードチルドレンのこと知っ
てるのか?」
「えっ、あ、うん。一応少し調べたから」
「ふーん。で、どうする? 甲板に行って待つか?」
「……ううん。ちょっと弐号機見てくる」
「そうか。じゃあ、俺が艦を案内するか」
記憶とは違う予想外の事だけど、アタシは決めたとおり
に行動する事にした。
ヘリで空母から輸送艦に移りプラグスーツに着替えた
アタシは、弐号機のエントリープラグの中でそのときを待
ちながら、さっきの加持さんの言葉について考える。アタ
シの記憶とは異なる出来事。ひょっとしたら、ここは過去
ではなく、「平行世界」「パラレルワールド」とか言うところ
なのかもしれない。だけど、いずれにしてもアタシのやる
事は同じだ。使徒を倒し、チルドレンとして一番になる。そ
のために今まで訓練してきたんだから。
――ドゴォン
「使徒が来る日は同じだったみたいね」
音と揺れを感じると、小さく呟いてからエヴァを起動した。
戦闘そのものは簡単だった。武器はプログナイフ一本だ
けで足場も悪かったけど、ただ飛び上がって体当たりを仕
掛けてくるだけのやつを捌くぐらいわけなかった。既に一度
経験しているし(負けたけど)。
それよりも問題は。
「凄いね、惣流さん。エヴァをあんなふうに動かせるなんて」
「――せめて、この子だけでも……」
「おとうさん……? いやっ、だめぇ! 私一人だけ逃げるなんてできない!
お父さんも一緒にっ」
「だめだ! 二人は入れない」
「なら他のを一緒に探すっ!」
「ミサト、もう時間が……ハッ」
「え?」
ざっぱーん
「ユイ、いまからそっちに行くよ」
ぷらーん
「ユイ君をサルベージできないものかと思ったが……。やはり無理か。彼女は自分の意思で残ったのだな」
「シンジ君、今日からこの子と一緒に暮らしてね。この子はあなたの同僚でもあるわ。
私は帰りが遅くなる事が多くなりそうだから、晩御飯は待たないで食べちゃって
いいわ(一人だといつまでも待ってるからね、シンジ君は)」
「わかった。そうするよ、ナオコ母さん。……えっと、僕の名前は碇シンジ。君の名前は?」
「……綾波レイ」
「アスカちゃん、ママと一緒に死にましょう?」
「うん。あたしママといっしょにしぬわ」
「ありがとう。いい子ね、アスカちゃん」
きゅ〜〜〜〜〜
「――加持君はインパクトの真相を知りたいの?」
「……なんでそう思うんだ?」
「科学者の観察眼を舐めないでよ。で、どうなのかしら」
「……はぁ、りっちゃんには敵わないな。君の言うとおりだよ」
「そう……。でも、たぶんあと10年もしないうちに公表されると思うわ」
「何か知ってるのか!?」
「ええ。まだ言えないけど、ひとつだけ教えてあげる。――キーワードは『人類補完計画』よ」
「冬月君、この損害は少し大きすぎるね」
「左様。国がひとつ傾くよ」
「それに君の仕事はそれだけではないのだよ」
「人類補完計画。この絶望的状況下でゆういつ(←何故か変換できない)の希望なのだ」
「いずれにせよ、使徒は撃退せねばならん。予算については一考しよう」
「彼が今度ドイツから来た弐号機のパイロットよ」
「よろしく。僕はカヲル。渚カヲル。君と同じくエヴァのパイロットで、フォースチルドレンさ」
「あ、えっと、碇シンジです。よろしく、渚君」
「カヲルでいいよ、碇君」
「僕もシンジでいいよ」
「次は私ね。私は綾波レイ。よろしく、渚君」
(握手)ぎゅ〜〜〜〜〜〜〜
「……(ナニ私の碇君に色目使ってるのよ、この変態)」
「よろしく、綾波さん(嫉妬もリリンの文化か……)」
「人類補完計画?」
「そう。シンジ君は知らないのかい?」
「聞いたことないよ、そんなの」
「そうか――。人類はインパクトの前から各地で争いが絶えなかった。その理由を貧しさのせいだと
考える人たちがいた。そしてある日、彼らは新しいエネルギー源となりうるものを拾った。
それを研究する事で人類全体にエネルギーと物資を行き渡らせ、人類を争いのないひとつの集団に
纏め上げる。これが人類補完計画さ」
「でも、できるの? そんなこと」
「先の短い老人たちの夢だよ――っと」
がしゃーん
「危ないな。空き缶の投げ捨てはだめだろう?」
「ちゃんとゴミ箱に捨てたわ」
「あ、綾波……」
56 :
名無しさん@まいぺ〜す:
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>>1よ!こんな糞スレを立ててないで目覚めなさい!!
/、':,,_ _,.-''ト、 \__________
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>>1よ、貴方にはアトピー患者を中傷したので1の子供は重度のアトピーで生を受けます。
そして1の来世はアトピー患者です
それが嫌ならいますぐsorry@fusianasanと名前欄に打ち込みなさい!!