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676RON ◆FBCQ/jwzCk
もう誰も読んでないかも知れないけど、書くだけ書いておくか。

>>658のリンク先のグラフで、1983年から1992年にかけて有病率が急増しているのは、
実は背景事情があるのです。

まず、1984年に RAST検査法(アレルゲンを特定する検査)が開発され、アトピーの診断が
つけやすくなった。

一方で、それに先立って、1979年に最強の外用剤デルモベートが開発され、以後
長期連用による副作用症例が増え始めた。

1983年、京都ステロイド訴訟
1992年、川崎ステロイド訴訟
1990年〜1992年、ニュースステーションによるアンチステロイドキャンペーン

677ござる ◆jvdNOCQgZU :2007/08/13(月) 00:20:06 ID:vQvrP6oU
>>676
なるほど
678リュウ ◆NekoTVq62o :2007/08/13(月) 00:24:24 ID:37F2YqD7
じゃ私もちょっと(*^_^*)

IgEのこととか遺伝的な側面とか、
診断基準では触れられてないけど、定義(概念)には相変わらず入ってるでしょう?
そのあたりの矛盾はどう思われます?
679RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:28:38 ID:P3dXyybw
つまり、有病率がもっとも顕著に増加したと言われる時代は、
純粋にアトピー発症をもたらす因子の変化以外に、

(1) 新たな検査法が開発されたために、それまではっきり診断されなかった症例も
  アトピーと診断できるようになった

(2) 外用剤の副作用症例が増加し、それをアトピーと誤診するケースも増えた

(3) マスコミ報道によって社会的関心が急激に高まり、皮膚科を受診する人が増えた

という3つのファクターが作用した時代なのです。
>>658のリンク先のグラフが、年次に沿ってスムーズに変化せず、不自然な変化を見せていることは、
単なる環境の悪化や家庭・学校等でのストレスの増加というよりは、上記の
3つのファクターの影響がそれだけ大きかったということを示唆しています。
680リュウ ◆NekoTVq62o :2007/08/13(月) 00:30:08 ID:37F2YqD7
それから>>658の記事およびグラフは
アトピー性皮膚炎に関しては4〜15歳時の統計のみでしょう?
それだけで全国的かつ全年齢的な傾向って見い出せるのかなぁ。

・・・とかってキリがないですね(^_^;)
681リュウ ◆NekoTVq62o :2007/08/13(月) 00:31:35 ID:37F2YqD7
>>680
に一部追加。
アトピー性皮膚炎に関しては、【愛知県】の4〜15歳時の統計のみでしょう?
682RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:34:19 ID:P3dXyybw
そんな事情があって、よくわからない慢性の皮膚炎症を自覚する人々が、
自分もアトピーではないかと思い、皮膚科を受診するようになった。
その結果、全国の皮膚科がアトピー(かも知れない皮膚炎)の症例を
診察する機会が急増した。
683RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:37:28 ID:P3dXyybw
ところが、もともとアトピー性皮膚炎というのは、そんなに
ありふれた病気ではなかったので、受診する人が急に増えても、
アトピーであると診断をくだすために必要なIgE測定だのRAST検査だの
パッチテストをおいそれとやれる皮膚科はそんなに多くはなかった。

そこで日本皮膚科学会が何をやったかと言うと。。。
684RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:43:32 ID:P3dXyybw
もともとあった診断項目の中から、
「アレルギー性であること」と「遺伝的であること」の
2項目をはずしてしまったのです。

残った必須項目は、

(1) 掻痒
(2) 特徴的な皮疹
(3) 慢性・反復性の経過

だけです。皮膚炎はほぼ全部かゆみを伴うから、(1)は無くても同じで、
結局、慢性または反復性の皮膚炎について、あとは炎症部位を目で見て決めろ、
ってことです。
685える ◆bh3.nekopc :2007/08/13(月) 00:49:00 ID:37F2YqD7
>>684
| _
||○l\_
|二二.|/
|д゚,,)ゝ  おい。退化しとるやないけ>皮膚科学会

まさかそんなんで
ろんろんフィードバックなされてるとか言ってんの?
686RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:49:37 ID:P3dXyybw
だけど、炎症の特徴だけ見て病名をあてろってのは、
それこそよっぽどの経験者でないとできないワザで、
その結果、今では本来アトピーとは関係の無い病気も
アトピーと診断され、ステロイド治療を施されるケースが
山のようにあります。
687RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:51:49 ID:P3dXyybw
また、「アレルギー性であること」を必須条件からはずしてしまったのですから、
アレルギー性である症例も、非アレルギー性の症例も混じってくるのは当然ですし、
IgEの数値と特に関連性が見えなくなってくるのも当たり前です。>>665
688RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:54:06 ID:P3dXyybw
遺伝的素因についても同様で、本人または家族のアトピー罹患歴を必須条件から
はずしてしまったので、遺伝とは無関係そうに見える症例が混じってくるのも
やはり当然です。
689RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 00:58:01 ID:P3dXyybw
ちなみに、IgEが直接関与していないのではないか、という考え方は、
実際、IgEが関与していないように見える症例がある割合で見られる
という報告がなされてから一般的になったのですが、その報告が
なされたのは、皮膚科学会が診断基準を改訂した1994年よりも後です。
690RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 01:21:15 ID:P3dXyybw
さてそういうわけで、私の結論を以下にまとめます。

「どんな病気でも、研究し尽くされるということはもちろん無い。
 これはアトピー性皮膚炎についても同様である。
 本来のアトピー性皮膚炎は、決して易しい病気ではないが、かと言って(アトピー性皮膚炎
 と近い病気である)リウマチや小児喘息等と比べて特別難しいかと言うと、そんなことはない。
 アトピー性皮膚炎について、もともとつきとめられていた知識や情報は、本来のアトピー性皮膚炎
 に対して治療戦略を立てるには相応の役割を果たしていた。

 しかし、今現在、アトピーに関連して話題に上る『アトピー=よくわからない』
 というイメージの出所は、実はアトピー性皮膚炎という病気そのものが持つ
 未知の性質のせいであるというよりは、ある時期に既につきとめられたことを、
 そのあとの人々が勝手に黙殺し、『わからなくしてしまった』せいである部分の方が
 むしろ大きい。具体的には、1994年の診断基準が、多くの誤解や混乱の種となっている。」

 
 
691RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 01:30:11 ID:P3dXyybw
>>685

本来のアトピー性皮膚炎に対する診断基準と治療法については、
一度は十分フィードバックがなされるところまで行ったんですよ。

そのあと、日本ではそれを崩してしまっただけです。
692RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 01:34:51 ID:P3dXyybw
崩してしまった結果、本来のアトピー性皮膚炎に対して
有効な治療ができなくなっただけでは終わらず、
アトピーとは関係ない皮膚病や、ステロイド皮膚症も巻き込んで
(あるいは巻き起こして)、さらに事態を複雑化してしまいました。
長年この板でいろいろな人の体験報告を見てきましたが、主観的に見て、
おそらく約半数は、本当はアトピーじゃなかったのに、上記の混乱に
巻き込まれて苦しんでいる人たちです。
693RON ◆FBCQ/jwzCk :2007/08/13(月) 01:37:37 ID:P3dXyybw
・・・とまあ、偉そうに語って来ましたが、ここまで書いてきた内容は、
別に私のオリジナル、というわけではなく、皮膚科の中では学会に対する
上記のような批判の声も実際にあがっています。

ともあれ、長々と書きましたが、御静聴ありがとうございました。> all