○●サプリメント総合掲示板●○

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こういうスレはどうしても体験談ばかりになりがちですね。
ですから私はなるべく科学的に書くように心がけます。

さて、今日は仕事が休みでヒマなのでVEについて書きます。
ビタミンEというのは4種類のトコフェロール(α、β、γ、Δ)と
4種類のトコトリエノール(α〜Δ)をひっくるめた言い方です。
この8種類のうちα-トコフェロールが最も生理活性が高く、ビタミンEと
言う場合、一般にはこのα-トコフェロールを指します。

天然と合成がありますが、前者の方が36%活性が高く、合成のものよりも
体内に長くとどまります。天然型はd-α-トコフェロールと表記され、合成は
dl-α-トコフェロールと表記されます。

脂溶性のビタミンですが、VBやVCといった水溶性のビタミンと同様に体内に
蓄積されにくいので、過剰商の心配はないとされています。
ビタミンEの単位としてmgとIUの2種類がありますが、1mgのd-α-トコフェロールは
1.49IUと等しく、通常手に入るビタミンE剤はd-α-トコフェロールだけでなく他の
ビタミンEも少量混在しているので、生物学的活性はほぼ1:1と考えて良いです。
つまり、あらっぽく言えばmgでもIUでも大体同じと言うことです。

最近、α-トコフェロールだけでなく、γ-トコフェロールの有効性にも注目が
集まっています。特に喫煙する方にはこのγ-トコフェロールが欠乏しています。
煙草は発ガン物質に変換され得る二酸化窒素を大量に発生しますが、γ-トコフェ
ロールはそれを阻止し、ひいては肺ガンの予防になると言われています。

〜続く
1191:02/04/26 16:13 ID:0Sm7n0gI
過剰商→過剰症です。

ビタミンEのもう一つのグループであるトコトリエノールは特に脳梗塞の
予防に有効であることがわかってきています。まだ詳しくは研究されて
いませんが、恐らく他のビタミンEもそれぞれ異なった大切な役割があると
推測されています。従って食物から自然のままの形で摂取するのが理想的
なのですが、それはあくまで理想であり、このスレで話す内容と次元が
違いますね。ですからサプリメントを選ぶ際にはなるべく多くの種類の
ビタミンEが配合されたものを選ぶようにしてください。

ビタミンEは脂溶性であるがために、特に脂質の酸化を防ぎます。ちょっと
ややこしいですが、まず脂質は活性酸素により酸化されて(つまり水素を
抜かれる)、脂質ラジカルとなり、さらに酸素分子と結合して脂質ペルオキシル
ラジカルと変化していきます。この脂質ペルオキシルラジカルは他の脂質を連鎖的に
攻撃して、それから水素を抜き、自分は脂質ヒドロペルオキシル(過酸化脂質)となり
体内に蓄積されていきます。この過酸化脂質は長い間体内に居残り、動脈硬化の
間接的な促進因子となり、また皮膚の角質の保湿機能を弱めアトピー性皮膚炎の
誘因ともなります。
こういった一連の反応の中で、ビタミンEは脂質ペルオキシルラジカルに水素を与えて
安定させ、それ以上反応が進まないように歯止めをします。当然、ビタミンE自体は
水素を手放すことによって酸化され、一種のラジカルになるのですが、このビタミンE
ラジカルは比較的安定しており反応性が乏しいため、再度脂質を攻撃して連鎖反応を
続けるようなことは行われないのです。
ビタミンEは細胞膜の内側で、ビタミンCは外側で協力的に抗酸化作用を発揮しているものと
考えられます。脂質酸化防止のために生じたビタミンEラジカルはビタミンCの存在で元の
ビタミンEに還元されますので、相乗効果が期待できます。従ってビタミンEとCは同時に
とるべきです。

〜続く
1201:02/04/26 16:21 ID:0Sm7n0gI
注意すべき点ですが、ビタミンEは血液の流れを良くしますので
手術の2〜3週間前後は控えてください。同じ理由から、脳出血を
おこした人は必ず医師と相談してください。

ビタミンEは空気、熱、光に弱いので、冷たく暗いところで保管して
ください。

勧められる一日の量として、手持ちの本には200〜400IUとあります。
長文ですが、お役に立つ情報だと信じています。